10/6(日)エッセイを読んでいる(津内口)

2024年10月 7日 Posted in 劇団員note
最近、訳あって向田邦子さんのエッセイを読んでいます。
綾瀬シニア劇団の今年の公演が、向田邦子さんの『父の詫び状』を題材にすることになったからです。
https://kyosei-kyoso.jp/events/hale2024/

向田さんといえば、私にとっては「あ・うん」。
自分の本は買わずに図書館で借りる派だった母の本棚に唯一ずっとあった小説です。
タイトルが気になって、小学校高学年の頃に勝手に拝借して読んだような気もしますが、
残念なことにあまり記憶に残っておらず。おそらく子ども過ぎてわからなかったのでしょう。
それから数十年を経て、漸く向田邦子作品の面白さに触れています。

昭和初期から戦時中、戦後を生きた向田さんの文章は流れるようにするするっと読めて、
古めかしい感じが全くしません。
「戦争が激化する前」とか「空襲の時」というワードが出てくると時代感を急に正されてどきりとするほどです。
日常のひとこまや美味しい食べ物の描写はとても鮮やかで、くすっとしたり、胸がきゅっとなったり。
なんだか涼やかで温かい気持ちで読めるので、最近の電車移動のお供になりました。

今のエッセイが読み終わったら、「あ・うん」も読み直してみようと思っています。



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 津内口


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