11/26(日)安保由夫さんのライナーノート

2023年11月26日 Posted in 劇団員note
最近、『状況劇場劇中歌集』のCDをよく聴いています。

CDには安保由夫さんのライナーノートが入っていて、
それがとてもわかりやすく、
81年までの劇中歌の歴史が、私の脳内で整理されました。

まとめると

・旗揚げ〜69年頃は流行歌やクラシックなどの替え歌
・60'後半に別役実さんの作品の劇中歌を作っていた小室等さんと出会う
・早稲田小劇場に書き下ろした『少女仮面(71)』以降、オリジナル曲へ
・唐さんと小室さんを引きあわせたのは松岡正剛さんという話も(中野談)
・安保由夫さん入団は71年。徐々に安保さんの劇中歌が主力へ
・81年PARCO劇場蜷川幸雄さん演出『下谷万年町物語』で
 猪俣公章さんが作曲を担当
・81年状況劇場公演『お化け煙突物語』は猪股公章さんが劇中歌を作曲

といったところ。

初期は、「恋のフーガ」「チムチムチェリー」「ハンガリー田園幻想曲」
「コーヒールンバ」など原曲があり、そこに唐さんが作詞。

小室等さんが作曲に入り、
『少女仮面』の「時はゆくゆく」はあまりに有名。
「氷いちごの唄」「ほおずきの唄」「ガラスとキッス」...

そして安保さん入団で状況劇場の黄金時代が到来。
『二都物語』の「ジャスミンの唄」、
『ベンガルの虎』の「雑巾の唄」、
『唐版 風の又三郎』の「風の又三郎」「オルフェの唄」

PARCO劇場で巨匠・猪俣公章さんが作曲を担当。
『下谷万年町物語』「蛍の列車」、
『お化け煙突物語』の「ロベスピエールの唄」...

ははあ、そうだったのか。すっきり整理されました。
「風の又三郎」の曲や「オルフェの唄」など
ジャズミュージシャンの山木幸三郎さんが編曲に関わっているのですが、
どんな出会いがあったんだろうと妄想しています。
(知っている方がいましたら教えてください!)

曲の途中で挟まる、唐さんと嵐山光三郎さんのDJを聴くと、
時代の雰囲気や匂いやノイズがぷんぷん漂ってきます。

『状況劇場劇中歌集』のCDのトレーラーはこちら


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↑ライナーノートに感謝です。


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左:PARCO出版『音版唐組 紅テント劇中歌集』(カセットブック)
2011年にディスクユニオンにてCD化されたのが『状況劇場劇中歌集』
右:PARCO出版『唐組 状況劇場全記録』の姉妹篇




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