12/19(日)憧れの人(ちろ)

2021年12月19日 Posted in 劇団員note
浅草でのテント公演が終わって、早いもので2か月が過ぎようとしています。
この2か月の間で最も大きな出来事は、
やはり、禿さんの退団です。
私にとって憧れの人ですから、とても寂しいです。
今日は禿さんとの思い出を書こうと思います。

初めて禿さんの舞台を拝見したのは、横浜で上演された
『ジョン・シルバー』、『続 ジョン・シルバー』でした。
そして、こういう素敵な役者が横浜にいるんだということを知り
稽古を見学したいと唐ゼミに連絡をしたのです。
そして、返信を下さったのが、なんと、禿さんでした。
それから程なく、お会いすることになり、
あの小春を演じていた、禿恵さんと会えるのかと、ワクワクして出かけました。
舞台メイクの禿さんしか知らないのに、お会いしてわかるのだろうかと不安もありました。
待ち合わせ場所で待っていると、ジーンズ姿の禿さんが現れ、
舞台とは違って(当然か)、爽やかな印象でした。
面談では、気さくにお話しして下さり、さばさばとした方という印象を持ちました。

2020 Erika Roba.jpg

それから2年半、3つの公演で一緒の舞台に立たせて頂きました。
最初は『あれからのジョン・シルバー』。
この時、私は洗濯女。洗濯女は全部で5人。
5人対、禿さん扮する小春との絡みでした。
それでも緊張し、小春の腕を掴む際ついつい遠慮してしまって
しっかり掴むようにお願いされたのを思い出します。

そして翌年、『唐版 風の又三郎』で私は老婆役。
なんと、禿さん扮する又三郎(エリカ)と関わる重要なシーンを
一緒に作ることになりました。
老婆は又三郎を攻撃し追い詰めるシーンもあり、何度も稽古し
色々な事を教えて頂きました。
役者として頼りない私を相手に、禿さんはきっとやりづらかったことと思いますが
根気よく一緒に稽古してくださいました。感謝しています。

横浜で『ジョン・シルバー』を観劇した頃は、まさか自分があの禿恵さんと
同じ舞台に立ち、科白を交わせるとは思っていませんでした。
本当に夢のようです。

稽古以外でよく覚えているのは、現場入りしてから、夕方の軽食の買い出しへ
禿さんと一緒に行くことが多かったこと。
大概、スーパーマーケットに行くのですが
ここでは漢前な一面が見られて、面白かったです。
迷いがちな私とは対照的に、バンバン買い物カゴに入れてくれます。(笑)

また、移動の車。禿さんが運転手、私は助手席!ということも何度かありました。
二人で、美味しい物や料理の話、恋の話(恋バナ!?)もしました。
内容は秘密です。
役者としてのお付き合い以外にも、プライベートで何度かお酒を飲みに
行く機会もありました。(コロナ禍以前です)
普段の禿さんは、わりと静かに話し、さっぱりした方です。
そして時々、ちょっとおっさんぽくて(ごめんなさい)、おっさん系の私はホッとします。

新型コロナ感染症の状況をみて、また一杯お誘いしたいと思います。
禿さん、お付き合いください!!

私が入団してからの禿さんは、情熱的な女性を演じていましたが
コメディエンヌな禿さんを、生で観たいです。
いつかどこかで、また一緒に舞台に立てる日を夢見て。

禿さん、大変お世話になりました。

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