6/5(日)朝倉摂展/津内口

2022年6月 6日 Posted in 劇団員note

昨日、葉山まで出掛けてきました。

神奈川県立近代美術館 葉山館で開催されている「生誕100 朝倉摂展」を見るためです。

生誕100年 朝倉摂 Setsu Asakura: A Centennial Retrospective 2022年4月16日(土)-2022年6月12日(日) 神奈川県近代美術館 葉山 The Museum of Modern Art, Hayama


http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition/2022-asakura-setsu




朝倉摂さんと言えば、言わずと知れた日本舞台美術界の巨匠です。

2014年にお亡くなりになるまで、1600(!)を超える舞台を手掛けられたそうです。


この展覧会は今まであまり知られてこなかった画家時代の作品から、舞台美術、挿絵まで、

朝倉先生が生涯手掛けられた作品の数々が展示されています。


朝倉先生がお亡くなりになり、当時アルバイトをしていたギャラリーとのひょんなご縁で、

しまい込まれていた日本画を倉庫から出す現場に立ち会いました。

あの時ホコリを被っていた作品たちが綺麗に修復され、展示されているのを見てホッとすると同時に、

作品の力強さはもちろん、社会と過去の自分と闘いながら作品を制作し続ける熱意、

「日本画家」や「舞台美術家」という肩書きにはおさまりきらない朝倉先生の大きな大きな存在に改めて圧倒されました。

また、点在していた作品や資料が集まり、多くの方々の努力で作品が美術史に戻っていくのを目の当たりにし、

学芸員や研究者の方々のお仕事の重要性と偉大さを痛感しました。


舞台美術のセクションでは、朝倉さんと多くの仕事を共にした演出家として、唐さんも登場します。

『唐版 滝の白糸』の初演のパンフレットや舞台セットの模型、『下谷万年町物語』の舞台写真や

『糸姫』のエレベーションも展示されていました。

やっぱり気になるのは『糸姫』の舞台美術。舞台写真を見ながら「紅テントにしては天井が高いなあ」なんて思っていたら、

都内の撮影所での公演のものでした。

騙し絵のような階段と、たくさんの糸が張り巡らされたあの美術の中で、どんな上演がなされたんだろう。

気になって仕方がないのでこれを機に『糸姫』、読んでみようと思います。


IMG_7874.jpg

(美術館の外の嘘みたいな景色。抜け感がすごい)


津内口



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