6/13(日)観劇日記(禿)
こんにちは。禿です。
今日も夕方からワークショップでした。
その様子は明日菊池くんが書いてくれるので、今日は最近の観劇体験を。
コロナ禍という言葉ももう1年以上過ぎまして
演劇事情も4月に緊急事態宣言が復活し、
またもやいろんなところが中止や延期になったりして
寂しい思いもしましたが
一方であらゆるところで、コロナ以降の面白体験ができました。
作品単体でもそれぞれに面白かったですが、
さらにコロナ禍での工夫が、いやみでなく遠慮がちでもなく
ポジティブに変換されているところが大変面白く感じました。
少し前ですが
静岡SPACの『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』野外公演
これは完全に役者同士が接触せずマスク衣装のコロナ対応!
観客席も野外でひたすら大雨に打たれながら見続ける・・
というのはなかなかこれまで経験してきませんでしたが、
お芝居に見ごたえがあって集中でき、大変な充実感がありました。
(新品の合羽もいい仕事しました。)
先週、東京千秋楽を迎えた唐組『ビニールの城』
一昨年からの再演で、内容はより濃く、そして男女の間のビニール膜一枚を
取り巻くお話で、この今見ることの新たな面白さ!
話と役者の皆さんが非常に濃密なだけに、その膜が本当に恨めしい。
今でも思い出すと呼吸困難になりかけます(笑)
明日6/14が神戸千秋楽!来週は長野!お見逃しなく。
新ロイヤル大衆舎×KAAT 『王将』
KAAT神奈川芸術劇場のホールでなくエントランス部分を劇場にしていて、
屋内にいながら野外劇場のような風体。
「この場所がこんなふうに??あの階段もこんなふうに??」という
今まで見慣れていたものがまったく違う会場になっていて
非常にワクワクしました。
1日で大河ドラマ全編を見るような、人間模様の苦悩の変遷・濃さに唸りました。
そして水族館劇場『アントロポセンの空舟』
こちらはコロナだからとかではなく、
コロナでもという感じで非常に勇気を頂きました。
(もちろん感染対策の事前説明等、しっかりされてました)
行くまでが非常に冒険感がありました。
なのでここからはちょっとした冒険記にお付き合いください...
ほとんどオンライン生活している昨今、
東京都内なのに、
外国に来たような気分を勝手に味わっておりました。
まず、公演地・羽村駅。横浜からは遠かった。
もちろん経路は事前に調べていたので不安はなかったのですが、
中央線のちょっと先くらいに考えていたのが甘かったです。
乗り換えアプリを片手に順調に進んでいたのですが、
20何駅通過して到達した立川駅。
ようやく最後の乗り換えというところで、青梅線ホームが2箇所ある!!
迷っているうちに一本逃す。。
(しかもその時は「青梅線」じゃなく「一部青梅線」の方が正解だった!)
やっとたどり着いた羽村駅。
駅を降りたら、あれ、ここ東京かなという景色で、交番がぽつん。
あとは田舎の実家に帰ったような住宅地。
おもわず立っていたお巡りさんに話しかけたほどです。
私「ドラッグストアとかコンビニとかこの辺にあります?」
警官「え、ドラッグストア・・・」
なる問答が続いて、一本電車逃して時間に余裕のない私にとっては
はるか彼方に見えるホームの反対側のビル郡を恨めしげに見ながら、
これまたgooglemapを片手に公演地に向かいました。
空気がきれい。
10分ほど歩くと、もうすぐ公演場所のお寺というところで
セブンイレブンが目の前に現れ、驚くほどほっとしました。
「困っても飢えることはないな」と・・・。
会場では見知ったお顔がちらほらと、楽しく観劇させていただきました。
閑散としている住宅地で野外芝居の声が響く響く。。
お寺さんでしたが住職が出演された回があるとかで、
いい関係性なのだろうなあと想像しました。
そして、十八番の水はさることながら、
ある部分で、人生で見たことのない芸風を目の当たりにして心から驚き、
だるま落としのように凝り固まった頭を飛ばされました。
硫黄のようなスモークの匂いにむせ返ることも幾度、
大島幹雄さんの講義で学んだリツェジェイ『カタストロフィ』が
頭をよぎりました。
生ならではで、非常に楽しかったです。
めでたしめでたし。
ーーー
と、まあ、実はこちらの記事を先週書いたのですが、
ニュートピックとして
こちらにも伺ってまいりました。
新潟、アウトサイダーアート・演劇プロジェクト
『少女仮面』
前述の中野の記事にもありますが
2006年にお世話になった早津さんがシニアだけのテント演劇をするというので
このご時世にご迷惑にならないかと思いましたが
「是非来てください!」という早津さんの言葉に後押しされ、
一人弾丸で行ってまいりました。
幾度となく検温の関門をクリアし、到着しました白山公園特設テント。
イントレと鉄パイプとブルーシートの青テント。
後ろは悠々とした信濃川。
手前には昔観劇に来た劇場、りゅーとぴあ。
実際にはシニアと若手50代以上の方々で、
皆さん年齢伺いたいくらいの若々しさ。
20〜30代じゃないの?という感じの人もちらほら。
地べたを転がったりとてもパワフルで、
これまで見たことがない『少女仮面』でした。
話が真摯にしっかり伝わってきて、音楽の雰囲気も大変よかったです。
ラストに向けてどんどん引き込まれました。
まさしく手作りの凄みがあって、
地元の人が一丸となって芝居をつくる
喜びそのものがダイレクトに伝わってきて大変幸せに感動いたしました。
本当に素晴らしいものを目の当たりにしました。
今年から継続してやるそうなので今後の展開が楽しみです。
昨日が千秋楽、大変お疲れさまでした!!!!
(終演後に撮らせていただきました、唐ゼミの大恩人、早津さん)
以上、最近の観劇日記でした。
長丁場おつきあいありがとうございました。
そして今週からは新宿梁山泊の『ベンガルの虎』始まってます。
私どもも負けておられません!
今、野外演劇の世界は面白い!
禿
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