12/22(月)『盲導犬』本読みWS 第5回

2025年12月22日 Posted in 中野WS『盲導犬』
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↑上は実際の盲導犬用胴輪(ハーネス)、下は十字軍の際に用いられた
貞操帯。この劇の「胴輪」は上の機能とデザインに下の要素を加える
べきものと私は考えます。銀杏が拘束されている感じ、を強調します



今日はたくさんご参加いただいて、『盲導犬』が終盤に差し掛かるところ
を読みました。「タダハル」と結ばれた「銀杏」の前に「夫」が現れ、
「銀杏」に犬の胴輪をはめてしまう悪夢のシーンが中心でした。

先ほどまで「盲導犬学校の先生」だった「男」が犬の胴輪を持って
現れると、その会話のなかから、彼が銀杏の亡き「夫」であると
知れます。ところが、「銀杏」は「タダハル」と結ばれたばかり。
コインロッカーの前で、傍には「タダハル」がいる状態です。

「男」は、「銀杏」が「タダハル」を連れていることをなじります。
「銀杏」は、「男」がタイのバンコクで「トハ」という女にうつつを
抜かしたことを責めます。

こうしたせめぎ合いのなかで、「銀杏」と「トハ」が一人の女優の
演じる「女」のなかに入り混じります。
「夫」であるはずの役名が単に「男」なのは、「男」のなかに
「盲導犬学校の先生」と「夫」が入り乱れるからです。
一人の俳優の演じるなかに、時々に応じて二つのキャラクターが
顔を出し、両者は女と犬に「服従を強いる」という点で共通して
いるわけです。

このへん、唐さんが演劇や役者の仕組みを利用した上手さです。

死んだはずの「夫」が蘇り、「銀杏」に胴輪をつけてしまう場面は
夢魔の様相で、「タダハル」と思われた塊が黒いシェパードとなって
飛び退る、ロッカーの330番の他がすべて開いて犬の毛が舞い散る、
といった仕掛けがことも無げに書かれています。

これらは、スタッフワークによるスペクタクルに賭ける蜷川さんを
意識しているのは明らかです。きっと上手くやってくれる、という
信頼の証と挑発、その両方を感じられます。

そうした展開のなかで「銀杏」に胴輪がはめられると、
ズボンの穴の場面を経てすっかり仲良くなった「破里夫」と
「フーテン」が、起き上がった「タダハル」が、盲導犬化して
しまった「銀杏」に同情します。

・・・長くなったので、続きは明日。

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