9/15(日) 金沢のおもひで(齋藤)
2024年9月16日 Posted in 劇団員note
唐組の秋公演「動物園が消える日」、公演が近づいて来ていますね。
金沢での「動物園が消える日」の公演はとても思い出深い公演です。
僕が初めて照明のオペレーターデビューをしたのも、この公演。
1週間で7キロ痩せたのもこの公演。
せっかくなので、今覚えているエピソードを書いてみたいと思います。
1) 冷房も宿も布団もない
唐ゼミでもこの公演以降、何かしら「泊まる場所」というものは用意してもらっていますが、
この公演の時は、そんなものはなく、全員劇場に雑魚寝。しかも8月にエアコンは故障中。
みんな映画館のロビーに汗かきかき雑魚寝していたことを覚えています。
そして今考えても謎なのですが、布団が確か全メンバーの半分しか数がなく、
例えば5枚の布団をくっつけて、八人ぐらいが寝る、そんな旅公演でした。
ペーペーだった僕は確か、お気に入りの平台を主に寝床にしていたように記憶しています。
ちなみに、椎野さんや禿さんは、劇場隣に泊まった灼熱のキャンピングカーで寝ていました。
みんな若かったんだな、と思います。
2)初めてのフェードイン
18歳だった僕は、この金沢で初めて照明の卓を触りました。
短い時間(多分2時間くらい)でしたが、練習し、いざ稽古。
客電を落とし、
めちゃめちゃ緊張しながらフェードイン。
ホテルの天井に溜まった水のビニール用の照明を入れ、
夕日の差し込むホテルなので、オレンジの照明をいれ、
ホテルの支配人にサスを入れて。。。。
その瞬間に、中野さんが手を叩いて稽古を止めました。
そして振り返りもせずに怒鳴り散らして一声。
「どセンス!」
実際の声量を文字で表すとこんな感じ
「どセンス!!!!!!!」
めっちゃビビりました。本当にめっちゃビビりました。怖かったです。
その後、本番までの5日間くらい、死ぬ気で、それはそれは死ぬ気で練習しました。
ずっとフェーダー触って、飯も食えず、ろくに眠れず(布団もないし)、毎日26時間ぐらいフェーダー触っていたように思えます
(ちょっと盛りましたが、本当に20時間は触っていたはず)
今考えると、ハラスメント以外の何者でもありませんが、まあ、20年以上前のことです。
本当に辛かったですが、とはいえ、遠い金沢にて、僕は照明がどうなったら綺麗なのか、どうやったらシーンに見合ったに灯りが入るのか、
頭を捻り倒して考えた記憶があり、それは今も明らかに役立っています。
初めてのフェードインに「どセンス」の称号をくれた中野さん。
どセンスというアドバイスはくれるけど、どうやったらシーンに合う照明なのか、ろくに教えてくれなかった中野さん。
多分千尋の谷に突き落とす教育方針で僕のセンスを養ってくれた中野さん。
本当に感謝しています。
本当に感謝しています。
本当に感謝しています!!!
(すみません、感謝の気持ちがすごすぎて、文字が大きくなってしまいました。)
「青春18切符での杉山さんとの気まずい旅」
「あのチューブトップみたいなのは、チューブトップじゃない?」
「池ちゃんのフラペチーノグランデ」
「死ぬほど練習している横で楽しく花火しているイヌワシ」
「やっぱりチューブトップだった」
「タバコあげたら、フィルターちぎって葉っぱの方を捨てられた、朝の4時」
「ようやく譲ってもらえた布団にイヌワシ」
などなど、思い出してみるといろんな記憶がでてきましたが、
感謝の気持ちが強すぎて、お酒飲みたくなったので、ここでゼミログ終了します。
唐組の『動物園が消える日』は、10月5日から!
詳しくはこちらから!
(椎野さん、若い!!)
(こんな感じで劇場内にテント貼ってました)
齋藤
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