2/9(月)『ビニールの城』本読みWS 第1回 その①
2026年2月 9日 Posted in 中野WS『ビニールの城』
↑劇団第七病棟を語る際、この本が第一級の資料です
リブロポート『オルゴールの墓 劇団第七病棟1976-1992』
オンラインWS、『ビニールの城』の台本読みです。
唐ゼミ☆では未上演、ずっとこのオンラインWSにご参加くださっている
皆様のリクエストを受けて、初めてこの劇に本気で取り組むことにしました。
ですから、自分もまた、この戯曲の理想的な上演を追究するところから
始めます。
昨日の初回は、主に三つのことを行いました。
①初演団体である「劇団第七病棟」とは
②影響を受けたもの、浅草・常磐座・腹話術師・J.デリダ
③実際に第一章を読んでみる
まずは、唐さんがこの戯曲を書くきっかけとなった劇団第七病棟について。
飯島岱さん(制作)、石橋蓮司さん(俳優)、市来邦比古さん(音響)、
増山真吾さん(舞台美術)、緑魔子さん(俳優)、吉本昇さん(照明)
の7人が1976年に結成した劇団です。
この時に結成のマニュフェストとして出された「浮上宣言」に、この7名の
お名前が載っています。「あいうえお」順で序列が無く、表方(俳優)も
裏方(スタッフ)も同列の演劇人として名を連ねているスタイルが、
端的にこの団体のスタンスや志しを語ってくれます。
一般に「石橋蓮司さんが代表」「石橋蓮司さんと緑魔子さんの劇団」
という風に思われがちですが、厳密には違う、ということです。
前史として。
蜷川幸雄さん、石橋蓮司さん、蟹江敬三さんが中心、清水邦夫さんが
座付き作家だった「現代人劇場」、それから「劇団櫻社」に至る流れ。
(唐さんとの出会いは、1973年5月に櫻社が上演した『盲導犬』)
蜷川さんが東宝の仕事を引き受けることによって起きた、櫻社の解散。
蓮司さんたちが新たにつくろうとして頓挫した「風屋敷」。
を経て、上記7人が「劇団第七病棟」を旗揚げするに至った経緯について
私が知っている限りをお話ししました。
『ビニールの城』は同劇団としては第五回公演です。
旗揚げ『ハーメルンの鼠』、第二回と第四回公演の『ふたりの女』は
唐十郎作品。第三回公演の台本として『おとことおんなの午后』を
山崎哲さんが書いています。そんな風にして、全てが唐作品という
わけではないない、という話もしました。
2000年の『雨の塔』を最後に公演がありませんが、解散したわけは
ない!ということも強調しました。ちなみに私は、この『雨の塔」だけは
生の舞台を観ることができました。1999年の大学入学でやっと東京の
演劇を観ることができるようになった私には、それ以前の上演に立ち
会うことは無理でしたが、僥倖としましょう。
あとは、この劇団が持つ特異な創作スタイル。
廃墟のなかに、自分たちの専用空間を見つけてそれを数ヶ月間借り切る。
演劇界一線のスタッフたちが数ヶ月間、他のすべての仕事をキャンセルして
空間づくりから没頭する。多くの人たちを魅了してやまないのは、
こうした圧倒的な一途さに由来するのだという話をしました。
明日は、『ビニールの城』を書くにあたり、唐さんがヒントにした
浅草・常磐座、神谷バー・腹話術師・J.デリダについて書きます。
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