3/23(月)『ビニールの城』本読みWS 第7回

2026年3月23日 Posted in 中野WS『ビニールの城』

昨夜は『ビニールの城』オンラインWSの第7回。

二幕中盤で、「朝顔」が水槽のなかに飛び込み、人形「昼顔」を救う

くだりを読みました。今日はそのレポートです。


まず、前段のシーンで体を張った「リカ」の苦労があっさりと台無しに

なるところが、どこかコミカルです。「河合」「引田」の奇術師コンビに

よって、「リカ」が救った「昼顔」は再び水槽のなかへ投じられます。

残酷に違いない場面ですが、どこかご都合主義的で笑わせもします。

だって、「昼顔」が助け出されてしまっては、「朝顔」の見せ場が

無くなってしまう!


ここから、「河合」「引田」の「朝顔」いびりが始まります。

これが面白い。初め、「河合」のいじめを「引田」は「まあまあ」と

止めます。が、それは表面上のこと、ほんとうは「引田」の方が

「朝顔」に恨み骨髄です。

家庭を壊されてしまった「夕一」、「引田」は彼の叔父さんですから、

かわいい甥っ子の仕返しを「引田」がする。この、回りくどさが

とっても芝居味が濃くて、味わい深い。ネチネチとしたいじめは、

舞台上では大いなる魅力なのです。


ここで、「鳥丸」「水丸」「糸丸」の腹話術師3人が、「朝顔」を

味方し始めます。「引田」「河合」の所業が酷すぎる。

それで、仲良く無かったとはいえ、同業の「朝顔」を擁護し始めます。

こうして、「朝顔」を挟んで、敵・味方に別れた5人がやいのやいの

やるわけです。


冷静に見れば、水槽の深さは高々1.24m。

初演時に「朝顔」を演じた石橋蓮司さんは長身ですから、

実は何でもない深さです。しかし、本人がかもし出す切迫感、

周囲の5人が巻き起こす激しい対立が、水槽のなかの人形を救う

という、実は大したことない行為を崇高の高みにまで押し上げます。


「朝顔」が、あらかじめ水中メガネや水泳帽も用意していた、

というギャグもまじえながら、この大ジャンプは決行されました。

「リカ」以上の気迫を見せた「朝顔」!


続きは来週3/31(火)に行います。


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