2024年12月22日 Posted in
劇団員note
今月7日に唐ゼミ☆の津内口淑香さんが関わっている夏の『少女仮面』公演で共演して頂いた倉品淳子さんの構成、演出です。
この作品は「俳優個人の経験とアイディアからせりふやシーンを俳優自身がひねり出し
演出家とともに創作し繋ぎ合わせていく」という
「構成演劇」と呼ばれる創作方法でつくられていました。
いわゆるエチュード(即興演劇)に近いものだと私は理解しています。
倉品淳子さんにその手法をお聞きするまで全くその創作方法を知らずに生きてきました。
この方法が、シニア劇団の俳優さんの人生の越し方を全て舞台に晒し出していて、
一人一人が面白く、楽しく、奥深い。
人間のどうしようもないダメさ、かたよりがおかしさや悲しさに変わり、
そこがあるから私の個人的な経験にも重なってきてしまう。
気がついたら、エンディングに向かう
お通夜で繰り広げられる「やーん久しぶりーー」「おお!元気か?」という賑やかさに触れた瞬間、
ここまで積み重ねてきた子供のときから今までの家族のシーンが去来して、
おーんおんおん、と泣いていました。
人生ってこうだよな、と。
倉品淳子さんのパンフレットに書かれている文章がそのまま舞台に現れています。
ここで私が言葉をなんとか絞り出すよりも伝わると思い、
そのままパンフレットの文章を掲載します。
ーーーー
ごあいさつに代えて
向田邦子さんの作品が大好きでした。書籍になっているものを読み漁りました。
すごく面白くて、友達にも読んでほしくて、無理に貸し出したりして、
今はほとんど手許に残っていません。
向田さんの話はどれも、つらい事おかしい事がすぐそばにあります。
向田さんのお話に出てくる人は、なんだか欠陥だらけの人が多い。
向田さんの書く家族は、みんなの家族に似ている。
読んでいると自分の家族のエピソードも一緒に頭に浮かんでくる。
この「父の詫び状」も大好きでしたが、父の詫び状というタイトルなのに。
何故伊勢海老の話から始まるのか、その時は気にも留めていませんでした。
私たちはこの「父の詫び状」を読み、その言葉で遊び、影響を受けて、私たちの中の
向田さんぽいものを探しながら、この作品を作りました。
人間は素敵じゃない。リア充じゃない。
人間は滑稽で、ばかったれだ。
一つだけ確かなことは
人間は死ぬまで生きている。
人間死ぬまで みっともなく もがいて 生きている。
まるで、この伊勢海老みたいに。
見に来ていただいたお客様に、支えていただいたスタッフの方々、
一緒にお芝居を作ってくれたHaleメンバーのみな
最後までごゆっくりご覧ください。
倉品淳子(構成・演出・プロジェクトリーダー)
ーーーー
勝手に掲載しちゃってすみません。
本当に素敵な舞台でした。
2024年12月 9日 Posted in
劇団員note
今日、綾瀬シニア劇団Hale『父の詫び状』が終演しました。
少し冷えましたが連日天気も良く、気持ちの良い公演になりました。
初めての3回公演でしたので、皆さん疲れもみえましたが、終演後は良いお顔をされていました。
「明日から仕事だ」とおっしゃっている方もいましたが、
今週は公演後の余韻にひたりながら、ゆっくり休んでほしいなあと思います。
今回アシスタントに入ってくださった劇団 山の手事情社の安倍みはるさんが、
稽古場レポートを描いてくれていました。こんな感じ。
稽古場で私にできることはあまりないので、みはるさんの言う通り
全景で録画することに命をかけていました。
②のときはギリギリにおいた三脚が机の上から滑り落ち、
あわや...ということもあったのですが、
譜面台にGoProの手法を編み出してからは電力供給しながら
いい感じに撮影ができたのでこの方法に安定しました。おすすめです。
このレポートを拝見して、絵日記って良いなあ!と思いました。
レポートから愛が伝わってくる感じが素敵。
わたしには逆立ちしても無理なので、憧れています。
津内口
2024年12月 2日 Posted in
劇団員note
先月の半ば、韓国に1週間ほど行ってきました。
日韓共同制作のダンス作品、『黙れ子宮』の韓国公演があったからです。
日本とのやり方の違いを感じつつ、一緒に作業したかったのですが、
韓国公演では韓国の舞台監督がいらっしゃり、僕はお客様のポジション。
作業にがっつり手を出すこともせず、手伝わせてもらえず(気を使ってくれてる ?)
悶々としながら1週間過ごしてきました 笑
そして、僕を悶々とさせる要素がもう一つ。
韓国では、うまそうなお店ほど、一人で来る客を断りがちなのです。
(深夜までやってるいい雰囲気のお店ほど、その傾向が強い)
一人で徘徊して、うまい店を探して入るのが好きな僕にとって、これはしんどかったです。
韓国の街をうろうろし、美味しそうな店を見つけても、愛想なく断られる。
何件も断られて、最終的にマクドナルドに入った夜もありました。
(とはいえ、韓国限定のプルコギバーガー、美味しかったです)
そんな(?)韓国で本番を経て、今、日本で再度クリエイションをしながら
来週末の本番に向けて準備しております。
(チラシはこんな感じ)
子宮とキンタマをめぐる壮大なダンス作品
と書いてありますが、決して悪ふざけではありません。
演出の下島さんに実際に起こったことを起点にこの作品が作られています。
その理由はリンク先で作品解説を読んでもらえればわかります。
すでにチケットがなくなってきておりますので、ご興味ある方はお早めにお願いします。
とても面白いですよ。
(韓国で僕を支えてくれた、ハニーバターピーナッツ。いっぱい買ってきたけど、そろそろお別れ)
2024年11月25日 Posted in
劇団員note
唐さんの追悼総特集『唐十郎 襲来!』が発売されました。
代表の中野が、この書籍への執筆を依頼され、
編集をつとめている樋口良澄さんとやりとりし、
夜な夜な、そして早朝に書き進めて修正を重ねている姿を
見守る日々が続いていました。
そして、晴れて11月21日に発売となり、
その書籍をひらいて見ると、その内容は
『唐十郎戯曲上演のための新たな方法論』と題され
「唐さんの作品を上演するためにどんな準備をするべきか」
という方法論がまとめられたものでした。
これは、唐研究を重ねている劇団としても(個人としても)
ある一種の道しるべができた!と嬉しくなるようなものでした。
また、公演のリハーサル後、唐さんから頂いた、
コメントやアイディアを中野がどう解釈したのかも
細かくまとめられており、
当時は私は本番直前で緊張しており、
半分以上その頂いた言葉の意味を
理解せずに舞台に挑んでいたんだな、
と感じるとともに、唐さんの想いに改めて感謝をしました。
中野以外の執筆陣も非常に豪華で、
みなさんが語る、唐さんとのエピソードに
目が爛々としてくるのがわかりました。
表紙をめくると鮮烈なピンク。
ピンクは唐さんがこよなく愛した色。
ざぶんと唐さんが溢れ出してくるようです。
2024年11月17日 Posted in
劇団員note
最近、来年の話をよくします。来年はどうするんですか?と聞いたり、
次は?と聞かれて、僕は来年の話をしたりします。先の計画はあるものの、
一年後のことになると自分はあまり実感が薄いです。
唐ゼミの集まりでも、来年の次回公演の話をします。
いろいろな戯曲の名前が出てきましたが
僕から何か提案することはできず
不勉強なことを再認識する機会になりました。
今年の唐ゼミは3月に半野外、7月に劇場でした。
3月は途中合流だったので正式に公演に参加したのとは違う感触です。
だから、しばらくテント公演をやっていない気持ちです。
劇場でやることは面白かったです。
劇団公演はいつも野外でやっている分、
劇団外で出演しているときよりも劇場の存在を感じるものでした。
来年の唐ゼミの情報をどれくらいの方が待っているか分かりませんが、お待ち下さい。
2024年11月11日 Posted in
劇団員note
毎週末綾瀬にいます。
来月7日・8日に本番を迎える綾瀬シニア劇団の稽古のためです。
(チラシ。レトロな雰囲気でお気に入り)
今日は初めての通し稽古!
綾瀬シニア劇団の公演は、構成演劇と呼ばれる形式です。
1年かけて創りためてきた様々なシーンを組み合わせ、1つの作品が構成されています。
筋がないので、進行を体得するのが難しく、
直前まで念入りに順番とつなぎを確認してからのスタートでした。
通し稽古前の独特な緊張感はシニア劇団でも共通。
カメラ係の私もつられてちょっと緊張(なぜ)。
今回は向田邦子さんのエッセイ『父の詫び状』が下敷きになっていて、
それぞれの子どもの頃の記憶や家族との思い出がフィクション・ノンフィクションない交ぜに繰り広げられていきます。
くすりとしながら、自分の遠い記憶もふっと呼び起こされるような、
そんな仕上がりになってきています。
本番まであと1ヶ月。
まだまだスクラップ&ビルドが続いて、ブラッシュアップされていくはず!
興味を持っていただけた方、ちょっと交通は不便ですが、帰省するような気持ちで観にいらしていただけたら嬉しいです。
詳細はこちらから。http://kyosei-kyoso.jp/events/hale2024/
土曜ソワレ公演がおすすめです!
津内口
2024年11月 4日 Posted in
劇団員note
先週から少し仕事が落ち着き、ちょっと時間ができたので、
ずっと気になっていた、作業用のエプロン作りをしました。
舞台の作業の際、よく腰回りに道具をつけますが(ガチ袋って呼びます)、
僕は前掛けのエプロンの方が好きでして、愛用しています。
昔は市販のものを使っていましたが、
「ここのポケット、もうちょい深ければ良いのに」などと、自分好みにしたい欲求が湧き上がり、
ミシンの購入をきっかけに、自分でいつも作成して使っています。
ちなみに今回で5代目。
使いやすさと強度、そして最近は市販品のような見た目を求めて
マイナーチェンジを繰り返しています。
今回作成したエプロンがこちら。ババン!!
ではこちらの商品のご紹介を。
①メジャーポケット
右手で取り出しやすい場所に、ポケットの口が広がるよう、立体的に取り付けました。
取り出しやすい=落としやすい、ので落下防止のフックをかけれるようにしてあります。
② ビスなどを入れる小ポケット
齋藤の太い手でも入れやすいギリギリのサイズ。
ポケット角をミシンで斜めに縫い、底の角にビスが入りこむのを防ぎ、取り出しやすさを演出。
③メインポケット
A4の紙ではなく、少し大きいA4のファイルが、横向きでスルッと入るサイズ感。
布の縁取りを強化し、ポケットがだらしなく開いてしまうのを防いでいます。
④ペンホルダー&カッター入れ&ハサミ入れ
自分が使う道具に合わせた幅で作られています。
カッターやハサミを入れるポケットの底は、穴あき防止のために接着剤を入れた硬めの布で補強してあります。
あと、前屈みになった時に、お腹に先端が刺さらないよう、少し下げた位置に設置しています。
⑤トンカチ&ラチェット入れ
自分が使う工具がギリギリ落ちないサイズにしてあります。
(前回はラチェットがギリギリ落ちてしまうサイズだったので、今回で改良しました。)
さらに縁をバイアステープ(縁取り用の専門の布)で補強。
前回は布自体の縁がほつれ、バイアステープが外れてしまったので、
布用ボンドで縁を固めてあります。
かなり今回はこだわって作成したので、出来に満足しております。
ちなみに布が余ったので、こんなのも作りました。
市販されているものかと見まごう出来栄え。
こちらは本番や稽古場など、台本と最低限の道具を入れるための腰袋。
本番の転換など、お客さんに見える場所に出ることを考え、
台本や転換のメモ、ipadがすっぽり隠れるように、一般的なものより少し深めに作ってあります。
作成自体はすっごい楽しいのですが、夢中になるあまり、
設計から裁断、作成まで今や1日では作れなくなっているのが玉に傷。
こんなにこだわっているけど、誰もこんな話を聞いてくれないので、
ここに書くことで自己肯定感を満たしているのでした・・・。
齋藤
2024年10月28日 Posted in
劇団員note
椎野です。久々に観劇が続きました。
唐ゼミ☆の齋藤亮介が舞台監督をしている『ここまだ通ってない』
そして、唐組『動物園が消える日』です。
KAATで行われた『ここまだ通ってない』は実験的なパフォーマンス。
巨大な蛍光灯を立てにしたような記憶装置が舞台奥に聳え立ち
劇場内には無数のドローンが浮き上がり、VR装置とノイズのような音響。
そこにダンサーが踊り、駆け巡り、時に群れ、散っていく。
学生時代、そして室井先生のそばで活動していた頃は
こういった作品をよく見ていたので、その頃の感覚が呼び覚まされました。
そうそう、室井先生もドローンでのアート作品を作るため
ドローンを買って大学でぶんぶん飛ばしていましたので、
非常に懐かしかったです。こういうのまた見たいなぁ。
現場はかなり大変そうだけど...。
さて、KAATを後にして、向かうは猿楽町の紅テント。
小腹を満たすために入ったお茶の水のラーメン屋さんにて、食後
カバンからお財布が見つけられず顔面蒼白。ワタワタオロオロしていると
隣の方から「お金かしますよ」と1000円を出して頂いたり、
お店の人から「いーよいーよ、お代はもういいよ」と言って頂いたり
「いや、でも、あの、その...!」とカバンをぐちゃぐちゃガチャガチャ
やっていたところ奥の方から財布が見つかり、
ほっとしつつも、飛んだお騒がせ野郎な自分に
顔面から汗を吹き出しながらそそくさと店を後にしました。
そして、人の温かさに触れ、涙がにじみました。
そんな胸中穏やかならぬ状況での久しぶりの明治大学裏の紅テント。
しかし、ここでまた、行けど歩けど紅テントが見つからない...。
坂を登ったりくだったり、階段を登ったりくだったり、
いいかげん息も切れてはあはあしているところで
ついに見つけた紅テント。...道を挟んで2つも建ってる!?
とよく見ると、1つは建物のガラスに反射してうつった紅テントだったり。
それがまた美しく輝いていましたので、ホントどこに迷い込んでいたんでしょうね。
やっと受付で唐組の皆さんの顔を見て一安心しました。
辿り着くまでがこんな状況でしたから『動物園が消える日』は
物語にどっぷり浸かり、切なさと笑いと情熱がいっぱい詰まった上演に
心打たれました。役者一人一人の魅力を堪能し、大いに笑い、
金沢のサニーランドに想いを馳せながら家路につきました。
2024年10月21日 Posted in
劇団員note
少し前まで観劇をあまりしない期間を過ごしていたのですが、今立て続けに何本か見ることになってます。
一つは即興の芝居でした。一時間なのですが、常に何が起こるか分からないからか、こんなに時間が短く感じたことはありません。もしかしたら三時間くらいは見れるかもしれない。もちろん見ることも疲れるので分からないですが。
一つは一人芝居でした。作・演出・出演を一人でやるということで、最初から最後まで言葉に説得力を感じました。
一つは老舗の劇団で僕は初見でした。出てくる人が皆面白く、とても芸を感じました。
時間とお金の都合があって最近は観劇することについて消極的であったのですが、とてもいい観劇でした。
2024年10月14日 Posted in
劇団員note
今、KAAT、神奈川芸術劇場では、シーズンチケットが販売されています。
上記のチラシは、今年KAATが主催するダンス作品2作品を見ることができるシーズンチケット(通しのチケット)になりますが、
これ、僕にとってはとても貴重で感慨深いチラシになります。
実はこの2作品、どちらも舞台監督を僕が務めております。(えっへん)
以前も書きましたが、僕の今があるのは、KAATのみなさんが僕を舞台監督として拾ってくれたおかげ、
日本の最高峰と言っても過言ではないスタッフ力を持つKAATでいろいろ教わったおかげです。
そんなKAATの主催公演で、今年のダンス2作品を全て齋藤が担う、という個人的には感動を禁じ得ない、
グッとくるチラシなのです。
(とはいえ、この2つの作品との縁は、全てKAATのおかげ。本当に様様です。)
1つ目は
これは数年前、振付家の山田うんさんからお声がけいただいて、携わっている企画です。
からだ x サイエンスというのがわかりやすいかもしれませんが、
ドローンが飛び、ダンサーがVR空間にてダンスをし・・・という、あまり今まで見たことないものになっています
現在絶賛小屋入り中で、毎日ドローンの通信状況とVRの赤外線の光量と、見えないものたちと悪戦苦闘しております。
一般的な仕込みとは勝手が違うので、太った体で舞台上を右往左往しながら頑張っています。
2つ目は
これもここ数年、結構ガッツリと関わらせていただいている、ダンスカンパニー「ケダゴロ」の代表 下島礼紗さん振り付けの作品です。
彼女が韓国の国立舞踊団とタッグを組み、作った作品をリクリエーションして、
11月に韓国、12月に日本で公演になります。
公演の紹介文は
気鋭のダンスカンパニー・ケダゴロを率いる下島礼紗による、子宮とキンタマを巡る壮大なダンス作品!
という、ちょっとふざけた文章になっていますが、よかったらリンク先で作品解説を覗いてみてください。
ふざけた公演でないことがわかっていただけると思います。
ということで、今週末には「まだここ通ってない」、12月には「黙れ子宮」。
よろしければシーズンチケット購入していただいて、舞台裏にいる齋藤を覗きに来てください。
齋藤
2024年10月 7日 Posted in
劇団員note
最近、訳あって向田邦子さんのエッセイを読んでいます。
綾瀬シニア劇団の今年の公演が、向田邦子さんの『父の詫び状』を題材にすることになったからです。
https://kyosei-kyoso.jp/events/hale2024/
向田さんといえば、私にとっては「あ・うん」。
自分の本は買わずに図書館で借りる派だった母の本棚に唯一ずっとあった小説です。
タイトルが気になって、小学校高学年の頃に勝手に拝借して読んだような気もしますが、
残念なことにあまり記憶に残っておらず。おそらく子ども過ぎてわからなかったのでしょう。
それから数十年を経て、漸く向田邦子作品の面白さに触れています。
昭和初期から戦時中、戦後を生きた向田さんの文章は流れるようにするするっと読めて、
古めかしい感じが全くしません。
「戦争が激化する前」とか「空襲の時」というワードが出てくると時代感を急に正されてどきりとするほどです。
日常のひとこまや美味しい食べ物の描写はとても鮮やかで、くすっとしたり、胸がきゅっとなったり。
なんだか涼やかで温かい気持ちで読めるので、最近の電車移動のお供になりました。
今のエッセイが読み終わったら、「あ・うん」も読み直してみようと思っています。
津内口
2024年9月29日 Posted in
劇団員note
風を感じる乗り物が好きです。
だから車よりも原付バイクに乗ってブンブン走っているのが好きでした。
大したスピードを出しているわけではないのですが、
非常に爽快感がある。
外でグランドを駆け回る系の部活(ソフトボール)を
小学生の頃からやっていましたので、
肌に風を感じながら猛スピードで移動する状態というものが
好きなんだと思います。
劇場テントも風を受けます。恐ろしいくらいに。
(3月鐡假面でも本当にすごかった...)
テントが強風を受けるときは毎回、天高くテント幕が空に舞い上がり、
電線にひっかかって大惨事になることが頭をよぎりますが、
屈強な男性陣たちの懸命なロープワークによってなんとか
最悪の事態は免れています。ああ、ありがとうございます。
でも、風を感じられるテント劇場は本当に好きです。
資材を満載にしたトラックから降りた時に受ける風、
屋根幕を取り付けたときにテント内を通り抜ける風、
舞台の袖に引っ込んだ時に感じる外の風、
屋台崩しをしたときに客席に流れ込む風、
あの風を感じにテントに吸い寄せられているのかもしれません。
先日、息子が自転車にはじめて乗ることができました。
ああ、風を切って自転車をこぐ爽快感、
これを得られたのか!と妙に感動しました。
魅惑的な風に、心躍らせています。
(やっぱり秘密の花園を思い出すなぁ。四十九段式!!)
2024年9月22日 Posted in
劇団員note
これは平塚での観劇の帰りに、少し歩いて海の近くまで行ったときの写真です。
去年か一昨年の写真で、7月か8月だったと思います。
唐ゼミに関わってから公演のためや
中野さんの仕事の手伝いで海に行く機会が何度かありました。
一度は、ジョン・シルバーを上演するときに
海の映像を壁に映したいということで、
素材になる海の映像を撮影するのが目的でした。
行ったのは江ノ島、真鶴、国府津、根府川などです。
別に海の映像が上手に撮影できたわけではないのですが、
それぞれの場所で撮影したときのことはなぜかよく覚えています。
海に行く、ということがもしかしたら楽しかったのかもしれません。
自分の意思で個人的に行くことはなかなかないです。
この経験を経てから、海を見にいきたいなと思うことが時々あります。
実際、日々の生活のなかでは行けません。
もし行くなら暑さがもう少し落ち着いてから。と言ってもう10月になる。
海といえば忘れられないのが、海の見える露天風呂に入ったときのことです。
外部出演での旅公演のときでした。風呂にちょうど誰もいなくなったとき、
一人で裸で海に向き合ってみたときの体験は不思議でした。
体全体がゾクゾクして、全身で海を感じるようでした。
2024年9月16日 Posted in
劇団員note
唐組の秋公演「動物園が消える日」、公演が近づいて来ていますね。
金沢での「動物園が消える日」の公演はとても思い出深い公演です。
僕が初めて照明のオペレーターデビューをしたのも、この公演。
1週間で7キロ痩せたのもこの公演。
せっかくなので、今覚えているエピソードを書いてみたいと思います。
1) 冷房も宿も布団もない
唐ゼミでもこの公演以降、何かしら「泊まる場所」というものは用意してもらっていますが、
この公演の時は、そんなものはなく、全員劇場に雑魚寝。しかも8月にエアコンは故障中。
みんな映画館のロビーに汗かきかき雑魚寝していたことを覚えています。
そして今考えても謎なのですが、布団が確か全メンバーの半分しか数がなく、
例えば5枚の布団をくっつけて、八人ぐらいが寝る、そんな旅公演でした。
ペーペーだった僕は確か、お気に入りの平台を主に寝床にしていたように記憶しています。
ちなみに、椎野さんや禿さんは、劇場隣に泊まった灼熱のキャンピングカーで寝ていました。
みんな若かったんだな、と思います。
2)初めてのフェードイン
18歳だった僕は、この金沢で初めて照明の卓を触りました。
短い時間(多分2時間くらい)でしたが、練習し、いざ稽古。
客電を落とし、
めちゃめちゃ緊張しながらフェードイン。
ホテルの天井に溜まった水のビニール用の照明を入れ、
夕日の差し込むホテルなので、オレンジの照明をいれ、
ホテルの支配人にサスを入れて。。。。
その瞬間に、中野さんが手を叩いて稽古を止めました。
そして振り返りもせずに怒鳴り散らして一声。
「どセンス!」
実際の声量を文字で表すとこんな感じ
めっちゃビビりました。本当にめっちゃビビりました。怖かったです。
その後、本番までの5日間くらい、死ぬ気で、それはそれは死ぬ気で練習しました。
ずっとフェーダー触って、飯も食えず、ろくに眠れず(布団もないし)、毎日26時間ぐらいフェーダー触っていたように思えます
(ちょっと盛りましたが、本当に20時間は触っていたはず)
今考えると、ハラスメント以外の何者でもありませんが、まあ、20年以上前のことです。
本当に辛かったですが、とはいえ、遠い金沢にて、僕は照明がどうなったら綺麗なのか、どうやったらシーンに見合ったに灯りが入るのか、
頭を捻り倒して考えた記憶があり、それは今も明らかに役立っています。
初めてのフェードインに「どセンス」の称号をくれた中野さん。
どセンスというアドバイスはくれるけど、どうやったらシーンに合う照明なのか、ろくに教えてくれなかった中野さん。
多分千尋の谷に突き落とす教育方針で僕のセンスを養ってくれた中野さん。
本当に感謝しています。
本当に感謝しています。
(すみません、感謝の気持ちがすごすぎて、文字が大きくなってしまいました。)
「青春18切符での杉山さんとの気まずい旅」
「あのチューブトップみたいなのは、チューブトップじゃない?」
「池ちゃんのフラペチーノグランデ」
「死ぬほど練習している横で楽しく花火しているイヌワシ」
「やっぱりチューブトップだった」
「タバコあげたら、フィルターちぎって葉っぱの方を捨てられた、朝の4時」
「ようやく譲ってもらえた布団にイヌワシ」
などなど、思い出してみるといろんな記憶がでてきましたが、
感謝の気持ちが強すぎて、お酒飲みたくなったので、ここでゼミログ終了します。
唐組の『動物園が消える日』は、10月5日から!
(椎野さん、若い!!)
(こんな感じで劇場内にテント貼ってました)
齋藤
2024年9月 9日 Posted in
劇団員note
今日は仕事で綾瀬市に行ってきました。
普段は綾瀬には『少女仮面』で老婆を演じてくださった倉品さんにプロジェクトリーダーを務めてくださっている
綾瀬シニア劇団のお稽古で行くことが多いのですが、
今日は同僚の井尻さんが企画・制作をしている「世界のうたとあそぼう!」プロジェクトのお手伝いです。
世界中の遊び歌をリサーチして、日本の子どもたちが誰でも遊べるように歌詞や振り付けをアレンジ。
振り付け動画を文化背景とともに紹介しています。
↓大人気のラテンアメリカの遊び歌『ペリキト』。
綾瀬市には外国にルーツがある方が多く暮らしており、特に近年はスリランカからの移住者が多く、
このコミュニティのリサーチをしたご縁で様々な多文化交流のイベントに参加させていただいています。
今回はキッズフェスタという多文化おやこ交流事業イベントでした。
公民館の1階から3階までこども向けの体験イベントや多文化理解を促すブースや各地の料理、雑貨を販売する出店で埋め尽くされていて
とても賑やか。主たるお客さんである子どもたちも国際色豊か。
我々は来てくれた子どもたちと一緒に遊び歌であそぶブースを出していたのですが、
子供たちは目の前のスライム作り体験に吸い込まれていきました。
スライム、おそるべし。
でも、たまーに動画に惹かれてきてくれた、踊ることが好きな可愛い子たちと一緒に踊ったり、
パンダと踊ったり、
学校で流行っている遊びを聞いてみたり(今の小学生もドロケイをやるらしい。安心した。)
向かいのアフリカンダンスグループのステージパフォーマンスで踊り狂う子どもたちと一緒に遊んだりしながら
楽しい時間を過ごしました。
イベントを通して、綾瀬市はごくごく自然に多文化が共生しているなあと感じました。
子どもたちはさもありなん。
せっかく綾瀬に通っているのだから、もっともっと綾瀬を知りたいなあと思う今日この頃です。
津内口
2024年9月 1日 Posted in
劇団員note
9月になりました。台風や大雨が通り過ぎ、
暑さはすっかりゆるんで秋です。
7月末の酷暑に行われた『少女仮面』は本当に久々の舞台でしたから、
千秋楽まで体力が持つかどうかビビり倒していましたが、
なんとか病気や事故なく舞台を終えることができたのは
本当に幸いなことでした。
しかし、8月中頃からだんだんと体調が崩れていき、
底知れぬ体調不良は長引き、
いつになったら治るのかと悶々と過ごし、
ひたすら1日寝ていたり、薬膳料理や肉を食べてみたり、
抗生物質や様々な薬を処方してもらったり、いろいろしてみましたが、
ガチコン治ったぜ!!という感覚は全く訪れず、
「ほう、これは排除するのではなく、共に行け」
ということなのかもしれないと、
無理に回復すべく躍起になるのを止め、
スローにしか動けない頭と体と共に、
ノロノロと進むことにしました。
気がつけば、唐組の秋公演『動物園が消える日』の
チケット予約開始日でした。
『動物園が消える日』は1993年の秋、唐組によって初演されました。
個人的には、私が唐さんの作品を演じはじめて3作品目。
大学在学時、劇団がはじまる前の唐十郎ゼミナールで
2002年に上演させていただきました。
はじめての唐組時代の作品でしたので、そのせりふに
かなり苦戦し、戸惑いが強かった記憶があります。
翌年の2003年には、作品の舞台となる金沢で公演をし、
はじめての地方遠征にお金もなく、人数分の布団を借りることができずに、
関わってくださった方のご自宅に泊まらせていただいたり、
空調のない劇場で雑魚寝をしたり、
色んなエピソードが満載でした。
「動物園が消えないでいるのは、それはあなたの頭の中にあるその灯が
消えないからです。その灯は、もうみんなの目には消えているのに、
あなたが火種であるばかりに、次々と点火されますーー」
秋の紅テントで、この芝居がかかり、色んな発見をし
自分にとって、22年分の深みが増すことが楽しみでなりません。
(↑右3枚は唐ゼミナールで上演した際のチラシと当日パンフです)
2024年8月26日 Posted in
劇団員note
劇団員米澤です。
ゼミログに載せる写真をスマホのフォルダから探してみたものの、
普段から写真を撮る方ではない自分なので
最近の写真は一枚もなかったです。
見つけた写真はこれです。
これは少女仮面で、水道飲み男が使う鞄を探した時にみつけたもの。
いい鞄はないかと古着屋には行ってこれをみつけて
まずビジュアルをとても気に入りました。
皮で、金具の部分が金色で、写真では分かりにくいですが
厚みもあって書類などがたくさん入っていそうな感じです。
実際に舞台に立っているときのように鞄を持ってみると
なんというか、持ち心地がとてもいい。
適度な重さが手にかかってくるのがよかった。
この写真、値札の部分がうまく反射してしまっていますが
価格は2万円ぐらいだったような気がします。
曖昧な記憶ですが。
高すぎて手が出なかったです。
実際使ってたのは2000円のもの。
稽古と本番で使い続けてこれにはかなり愛着が沸きました。
買い出しは苦手です。
いつも探すのに時間がかかります。
探し出すまでのあいだには、人に話すほどでもないような、
いろいろなエピソードがいつもあります。
2024年8月18日 Posted in
劇団員note
明日から、シアタートラムに劇場入り。
舞台監督として、最終稽古に付き合いながら、図面を修正、搬入物品を確認、段取りに思いを馳せていると、
椎野さんからライン。
ってきました。
リマインドのメールを幾多いただいたことがありますが、
しっかりと「リマインド」って書いてる上に、強めの括弧で挟んでいるのは、椎野さんぐらいしか知りません。
リマインドメールの書き方を紹介しているサイトには大概、
「リマインドって単語は使わない方が良いです」と書いてありますが、そんなの関係なし。
椎野強し。
というわけで、今回『少女仮面』を振り返ることなく、今やっている公演、ケダゴロの公演を紹介します。
(変なチラシ!!)
ケダゴロとは、2022年のKAATの公演『세월(セウォル)』で初めて仕事をしたので、
実はまだ二、三年のお付き合い。
ですが、濃厚なクリエーションに立ち会い、舞台セットを相談し、作品について話すうちに、
下島さんとの打ち合わせは日に日に長くなり、わけのわからないアイディアを放り投げられ、
どっぷりと彼らの企みに加担していくうちに、もう10年くらいのお付き合いのような感覚で仕事させていただいています。
今回のテーマは「国体」。
ダンスで国体、というとちょっととっつきにくく感じますが、そんな感じには今のところ仕上がってないです(いい意味で)
(ちょっと考えて欲しいのですが、「国体」をテーマにしているのに「ケルベロス」の意味がよくわかりません。)
相変わらず、肉体をギリギリまで追い込み、身を削り、真剣に悩みながら、
あまりに頭の悪いことを一生懸命やっている姿にはいつも胸を打たれます(褒め言葉)
てなわけで、明日から大変で楽しい日々が始まります。
ダンス見慣れない方でも、結構面白い作品になると思いますので、
【是非見にきてください!!】
(大事なことなので、強めの括弧で挟んでみました。)
齋藤
2024年8月11日 Posted in
劇団員note
今年の唐ゼミ、『鐡仮面』『少女仮面』と物語のキーアイテムに「仮面」が続きました。
『少女仮面』の仮面は春日野八千代の椎野さん仮面。
過去に見たことがある上演では、俳優の顔の写真を紙に印刷したものや、
抽象的な仮面を使用していました。
今回はリアルな椎野さん仮面をつくろう!ということに決まり、
面白そうなのでライフマスクをとってみることに。
最近はだいたいのものの作り方がネット上にころがっておりますので、
必要なものはネットで検索。そしてamazonで購入。便利な世の中です。
「小一時間暗闇の中で微笑んでいてください」と言われビビる椎野さんに水泳帽とゴミ袋を被せ、
反面、嬉しそうな私たち。テンション高め。
歯医者さんで歯の型をとるときに使う薄緑の液体を顔全体にかけたら、
石膏テープを貼り貼り。
呼吸の確保のため、鼻にはストロー(タピオカ用)。
初めての体験に、引き続き嬉しそうな我々。
乾き待ち。
待つこと30分。とれた型がこちら!
この凹型に石膏を流し込んでできた凸型がこちら!
まごうことなき椎野さんの顔型がとれました!
水泳帽の縫い目までくっきりと、リアルな顔型がとれることに感動しました。
幾つになっても初めてのことは楽しい!
...ここからさらに凹型をつくり、和紙をはり、着色して...とまだまだ工程は続き、
残作業として我々を苦しめることになるのですが、
今回は楽しかった思い出としてここまでにしておきます。。。
続きは(気が向いたら)またの機会に!
津内口
2024年8月 4日 Posted in
劇団員note
『少女仮面』公演を終えて、もう1週間が経とうとしています。
(稽古初期)
稽古から、衣装・舞台製作作業、本番、千秋楽、片付けまで含めて、
共演者やスタッフの皆さんの優れた技術、全体への配慮に触れ、
本当に恵まれた座組みで公演ができたことに感謝しています。
そして、この猛暑の中、劇場まで足をお運びいただいた皆様と
少女仮面の時間を共有できたこと、
そして、遠方より応援いただいた皆様へ、
さらにはこの公演にご支援を頂戴しました皆様に感謝をし続けています。
本当にありがとうございました。
『少女仮面』の戯曲を読むたび
いつもラストの春日野八千代の悲痛な叫びに
どんな希望を持ったらいいのかわかりませんでしたが
唐さんはやはり希望を残してくれていたんだと
確信できるようなエンディングを迎えられたことが嬉しかったです。
(集中稽古)
個人的には、舞台が跳ねて片付けが終わった瞬間に
どこかにある玉手箱が大爆発して、現実という名の洪水が
あっという間に辺りを水浸しにしていきましたが、
唐さんの作品を考え、舞台作りに携わっていた時間が
今日を生き抜く自分への力となっています。
(劇場入りから本番)
舞台への復帰が不安で不安ではじめた
早朝のトレーニングも板についてきました。
少しずつまた、肉体にUターン秘術を施して参りたいと思います。
また皆様にお会いできるのを楽しみにしております!
2024年7月15日 Posted in
劇団員note
7月25日から始まる少女仮面、今週は作業週間です。
稽古は通し稽古まですることができて、
その後集中的に衣装、小道具、大道具などの作成をしています。
自分が経験した中ではかなり酷暑の作業場です。
ここ数日雨もあって気温が少し前より下がっていますが、
それでも暑いです。
35℃ぐらいまで上がっていた日はきつかった。
朝から夕方までの間、その暑さと戦いながら作業をしていきます。
唐ゼミの使っている作業場は倉庫のようなところで
屋根があって夏の直射日光が入らないですが
空調などは効かない半屋外の環境です。
休憩中飲む冷えた麦茶がとてもおいしいです。
体に沁みわたる、といった感じです。
1日が終わり家に帰った時の疲労感がとてつもない。
稽古が終わったあとの頭の痛くなるような疲れとは違う、
全身がグッタリとするかんじです。
私達劇団員は作業場で1日過ごすことに慣れていてもこの暑さにやられていますが、
作業に慣れていない客演していただいてる皆さんの疲労は
さらに大きいものではないかと思います。
とてもありがたいことです。
出演者全員で作業を進めます。
メンバーの中にはこの季節にも完全野外で、この暑さの中、
直射日光を浴びながらのアルバイトをしている方がいて、
そのバイトに比べれば作業場の暑さはまだましだそう。
世の中にはもっと過酷な環境なんてたくさんあるんだろう。
この一週間で、
戯曲に書かれた視覚的なイメージがかなり具体的に目の前に現れてきました。
喫茶店の店内、お風呂、などなど。
いろいろなセリフの理解が、目の前に現物があるだけで違ってきます。
もう少し作業を行って、残り一週間の集中稽古です。
そして劇場入り。
いろいろな発見をした後で、また違った感覚を持って稽古にのぞみます。
公演情報、ご予約はこちらからお願いします!
米澤
2024年7月 8日 Posted in
劇団員note
最近稽古場にて、劇中歌をどう歌うか?という話題になりました。
劇中歌のでちょっとうまくいかないシーンがあり、
何かアドバイスできないかと、いろいろ話したのですが、
あまりいい解決策は提示できず。
稽古場をあとにしました。
劇中歌について、僕はあまり良い提案ができません。
なぜならば、僕は「音痴」であるからです。
中学に上がりたてのころ、新しい友達と初めてカラオケに行くことが決まりました。
何をカラオケで歌おうかと、いろんなCDを聴きながらノリノリで鼻歌を歌っていたところ、
わざわざ姉が僕の部屋に入ってきて言いました。
「なんだ、歌ってんのか。でかい声で念仏唱えてんのかと思った」
と。
僕が歌うと、ウルフルズは念仏になることを知り、
音痴の自覚が芽生え、また同時に歌うことへの自信をなくした、12歳の春。
またこの音痴は現場で僕を苦しめます。
きっかけの確認で「メロディのこの部分で」なんて話になった時、
皆は当たり前のようにメロディを口ずさみますが、 僕にはそれができません。
下手って思われるんじゃないか
歌った結果、それどこ?って半笑いで聞かれるんじゃないか
念仏唱えてる?って言われるかも
そんな被害妄想でいっぱいになり、
ガクブルとなってしまいます。(ちなみにそう言われたことはないです)
というわけで音痴の僕から具体的な提案はあまりできないので、
参考になるものはないかと、過去の劇中歌の映像資料をさまざま見てみました。
そこで出会いました。至極の一曲に。
こちらです。
どうですか、この堂々たる風貌。堂々たる自信。
歌唱力がどうだとか、そんなこと気にならないほどのエネルギー。
タラッタの部分なんて、歌かどうかも霞むほどの、運動性。
劇中歌をどう歌うかはちょっとまだわかりませんが、
少なくとも僕が自分の音痴と立ち向かう一つの方法がここにあるのではないでしょうか。
自信を持って歌う。振り切って歌う。
大事なことは歌唱力ではなく、勇気。
ああ、でも、そんなふうに歌ってみたら、「なんでそんな自信満々で歌えるの?」って言われたらどうしよう!!!
(齋藤)
2024年7月 1日 Posted in
劇団員note
稽古が大詰めです。
明日には最後のシーンまで到達する予定。
先日中野さんもゼミログに書いていましたが、
この手前のシーンでの会話に課題が多く、
1歩進んだかも!と思うと未解決の課題にぶつかり、
3歩くらい後退している気持ちになります。
俳優論や、若さと老いなど、自分たちに近く、時代性を超えたテーマが書かれているのに、どうしてこうも手強いのか。
相手役の椎野さんとうんうん唸りながら、あーでもないこーでもないと台本に向き合う毎日です。
今回はいつもと違って稽古時間が昼間なのと昼公演もあるので、
生活リズムを朝型に切り替えるべくささやかな生活改善をしています。
公演が近づくと生活がめちゃくちゃになってくる(経験談)ので、今のうちに!
...と思ったのですが、長年染み付いた生活習慣はそう簡単には改善せず。
このゼミログを書いている間に窓から爽やか〜な朝日が差し込んできました。
何十回と経験しても、この絶望感といったらありません。
綺麗な朝焼けほど残酷ですが、今日は曇り空でした。
さあ、ゼミログもかけたし、気持ちを切り替えて稽古に行ってきます!!!
津内口
2024年6月23日 Posted in
劇団員note
6月21日は唐さんの49日でした。
心から「時はゆくゆく」を感じています。
巖谷國士さんが語る追悼インタビューや唐作品を演じられた俳優さんが
寄稿されるそうで、光栄にも私もお声がけをいただきました。
新井高子さんは『唐十郎のせりふ 二〇〇〇年代の戯曲をひらく』
で吉田秀和賞を受賞されており、詩人の方です。
(中野が新井さんの書籍に感動しているゼミログ記事は
こちら)
新井さんからは「堅苦しくなく、純粋に、唐さんを巡って思い出すことで」
と言っていただき、私なりに文章を書きました。
7月の『少女仮面』に向けてへの思いも込めましたので
雑誌の発行前ですが、先んじて短く抜粋した文章の掲載をお許しいただきました。
読んでいただけたら嬉しいです。
↓文章をクリックすると大きくなります。
追伸
今日は、唐さんの創作の源ともなっている
銭湯に行ってきました。
ここだけ昭和のまま止まっているかのような
集まる人も建物も内装も非常に素敵な銭湯でした。
2024年6月17日 Posted in
劇団員note
最近、歴史の謎が解かれた!という内容の記事を読みました。
そこに書かれていた歴史の調査の鉄則として、
何も受け入れず
誰も信じず
すべてを疑う
というものがあるそうです。警察が調査に用いるものを取り入れているそう。
記録として確かに残っている情報と、 全員が当たり前のものとして信じていても何も証拠のない情報を区別して、 徹底的に疑っていく。
台本を読んでいくときと近い感覚なのではないかと思います。 唐ゼミでは演出の中野さんの導きの下、謎が多いと思われている台本に 一体何が書かれているのかを考えるところから始まります。 そしてそれを体現することを目指し稽古をします。
読み合わせを経て、立ち稽古が始まりました。 どのような『少女仮面』が出来上がっていくのか。
7月25日から8日までの4日間、ぜひ恵比寿のエコー劇場へお越し下さい! 早割価格4000円は6月23日までのお申し込みです。
公演情報
http://karazemi.com/perform/cat24/20247.html
ご予約はこちらからお願いします。
https://ticket.corich.jp/apply/318116/003/
登場人物表、これすら信じられないです。
2024年6月 9日 Posted in
劇団員note
明後日から少女仮面の稽古が始まります。
とはいえ、僕は今、別の現場の仕事でツアーの真っ最中。本日も熊本から帰り、来週は松本へ向かいます。
なんだかんだと移動が多い日々の中、少女仮面の稽古場用の大道具を隙を見ながら作っています。
稽古場道具というだけあって、本番では使われない、稽古場用の道具ではありますが、
一生懸命作ったので、役立って欲しいと思っています。
・・・
・・・
・・・・・・。
米澤のゼミログでしたらここで終了なのですが、僕は齋藤なので、もう少し書きます。
先週、そして今週と、隙を見て稽古場用の道具を作っていました。
稽古場道具、というと、とにかく稽古ができるように用意するものでしょう?とお思いになるかもしれませんが、
たかが稽古場道具、されど稽古場道具なのです。
本番用の道具の代わりであることはもちろんながら、本番の道具をどういったものにするのか。
時には仕掛けを見据えて精巧につくったり、時にはその場でパパッと作ってアイディアを試す。
本番に向けて大事な叩き台になることもあるので、実はちょっとしたセンスが必要なものでもあります。
(ちなみにもう一つ大事なことは、お金をかけないこと。)
2016年、蜷川さん演出の作品に演出部で携わらせていただいた時のこと。
あるタイミングで、ここにバーのカウンターが欲しいかも、という話になりました。
演出部としての経験もほとんどない僕は、「お、必要なんだな〜」ぐらいに思って話を聞いていましたが、
ふと気がつくと、先輩の演出部の方たちが数名、稽古場からいなくなっていました。
そしてそこから20分後。
気がつくと稽古場にカウンターの机が置かれていました。
そう、その話が出た時には、すでに何人かでカウンターの机作りが始まっていたのです。
もちろん、寸法なんてざっくりだし、どういう形にするのかなんて話にも出ていません。
そこは演出部の方達のセンスで、なんとなくこのくらい、というサイズでとにかく作ってみていたのです。
カウンターの話が出てから、20分でそれっぽいものが出来上がり、稽古してみる。
その結果、翌日にはさらにビルドアップしたものが出来上がり、本番の道具につながっていく。
ちょっと笑ってしまうようなスピードに唖然としたことを覚えています。
あれをみてしまった以上、稽古場道具だからあまり適当にこなさないように心がけています。
とりあえずあればいいけど、そのとりあえずは作品作りの礎になり、発展につながるもの。
そんな思いを込めて、稽古場道具を作っていました。
今回の稽古場道具
本番にお前たちを連れていくことはできないけど、本番のために重要なポストである稽古場道具。
彼らなしには、作品は作れないのです。
齋藤
2024年6月 3日 Posted in
劇団員note
「少女仮面」の公演情報が解禁になりました!
唐ゼミで劇場公演をするのは2013年の「唐版滝の白糸」以来です。どきどき。
私にとって特筆すべきは、倉品淳子さんとの共演です。
倉品さんとはシニア劇団の演出家として、
綾瀬シニア劇団のご指導をお願いするかたちで2020年に出会いました。
もとになるテーマはあるけれど台本はなく、いろいろな人たちと様々なシーンを創作しながら
それを組み合わせて構成し、作品を創り上げていくスタイルで、
その場にいる方の良いところ・面白いところを見逃さず、
印象的なシーンを練り上げていく瞬間に幾度も立ち会ってきました。
倉品さんの演劇の創り方をみていると、ずーっと演劇で遊んでいるような、
そんな軽やかさと自由さを感じます。
演出家としての倉品さんにはずっとお世話になってきましたが、
俳優の倉品さんと舞台で対面するのははじめてなので、少し(いやかなり)緊張しています。
あの大きな瞳に嘘やごまかしを全部見透かされてしまいそう。
身も心も正して、稽古に挑みたいと思います!
(昨年の綾瀬シニア劇団のとっても好きな集合写真。真ん中にいるのが倉品さんです。)
津内口
2024年5月27日 Posted in
劇団員note
『少女仮面』の本読みが2回終わりました。
鈴木忠志さんに依頼され、
鈴木忠志さんに向けてたった2日間で書かれたというこの作品。
鈴木忠志さんは、この作品が書かれた数年前の
早稲田大学在学中から頭角を現しており、大学卒業後には
「早稲田小劇場」という劇団を結成。常打ち小屋として、
喫茶店「モンシュリ」の2階に劇団と同じ名前の劇場を作り、
既に演劇界にカリスマ的人気と成果と期待を寄せられていました。
その鈴木忠志さんを、唐さんがどういう視線で見つめ、
時に嫉妬もまざり、時に茶化して、そして絶大なエールとして書いたのか、
すこしずつわかってきました。
今まで「それは難解ね」と老婆の科白を借りるまでもなく
この物語において雲をつかむような感じしか得てこれなかったのですが
途端に鮮明になってきた感じがします。
『悲しき天使』の原題は『Those Were The Days』
ありし過ぎ去った日々。
唐さんが、この強烈な郷愁を感じる曲を執筆中ずっとかけながら、
鈴木忠志さんのことを、早稲田小劇場のことを
思いながら書いた『少女仮面』
色々な角度からまだ発見がたくさんありそうです。
歌詞を書き写してみました。
久々に英訳を考えてみました。中学生に戻った気分です。
2024年5月25日 Posted in
劇団員note
↑白鳥が船を曳いてくる。これもなんだか可笑しな光景
唐さんにはずいぶん色んな曲を教わりました。
ワーグナーの有名な歌劇『ローエングリン』前奏曲もそのひとつ。
10分強でこれから始まる全3幕の内容をすべて先取りしてしまう名曲
ですが、唐さんはこれを『腰巻お仙』シリーズに出てくる
定番シーン、床屋の場面で使うべしとト書きに指定しています。
要するに、かなり荘厳でシリアスな曲をかけることで、
愛の床屋と星型の禿を後頭部に持つ永遠の客のやり取りの
バカバカしさをより際立たせようと、狙っているわけです。
完全にギャグ使い。
そういう風に私はこの曲に出会ってしまったので、
ロンドンで初めてフルバージョンの歌劇を見た時も、
現在、県民ホールの仕事で『ローエングリン』に関わる
やり取りをしている時も、いつも床屋と星型の禿が
頭のなかをグルグルして、笑ってしまいます。
会議や打合せの際に込み上げる笑いを押さえることもあります。
これもまた、唐さんの強烈な呪縛のひとつです。
2024年5月13日 Posted in
劇団員note
過去、唐ゼミに出演してくれた、松本一歩くん、丸山雄也くん、小川哲也くん、
この3人が所属している劇団『平泳ぎ本店』の野外演劇が、今週末に本番を迎えます。
今回、舞台監督として、こちらの公演に携わらせてもらっています。
第8回公演 戸山公園野外演劇祭参加作品
場所は戸山公園。ピンとくる方も多いと思いますが、
そうです、1966年に唐さんたちが『腰巻きお仙-忘却編』の公演を行った、"灰かぐら劇場"、その場所です。
(主催である一歩くんがここについては
noteに書いています)
平泳ぎ本店の主催である、松本一歩は不思議な男です。
筋肉隆々の体を持ち、その体に似合わず、知識に対して貪欲。
『演劇』というものの正体を見極めようとしているのか、
いつもまっすぐと何かを見据え、ぐんぐんと進んでいく姿は、どこか狂気を感じることもしばしば。
一生懸命が故に、たまに空回りしており、そんな姿を見ながらかわいい後輩だなぁ、と思うこともあります。
そんな一歩くんが、今回の公演にあたり、クラウドファンディングを行なっています。
(クラウドファンディングページ)
簡単に説明すれば、戸山公園の石畳の野外ステージに、平台を作りたい。
そしてそれを、資金や技術がまだないであろう若手の演劇人のために
いつでも貸し出せ、また彼ら自身でも簡単に設置可能な平台にしたい。
本当はリンク先の文章をぜひ読んでいただきたいのですが、
熱い想いのこもった文章なのでこちらに少し抜粋。
今回このプロジェクトで私たちがつくるのはただの舞台の床ではありません。
これから先、野外で演劇作品を発表したいと考える人たちの表現の可能性を広げるための 大切な舞台機構です。
現在東京の小劇場界ではこまばアゴラ劇場の閉館を受け、若い人たちが演劇作品を発表できる場所や機会がどんどん少なくなってきています。
東京のみならず日本各地でもまた、小劇場と呼ばれる場所が次々と閉館の憂き目にあっている現状からも目を逸らすことができません。
こうした状況に、ひとりの演劇人として、自分にできる範囲でひとつの応答をしたいと思いました。
そうはいっても、新たに劇場を建てることは私にはとてもできません。
ただ土やコンクリートの地面の上に、木でつくった 床板をたった一枚敷くことで、
その場所の野外劇場としてのポテンシャルが大きく開花し、
若い才能のゆりかごとなるような役割を果たすようになるかもしれないという妄想を今、強く抱いているのです。
自分よりも若い世代が、未来の演劇を見据えていて
そいつらが、その実現のために僕を指定してくれて
場所は若かれし頃、唐さんが公演した場所であり、
そこが未来のための「ゆりかご」になる。
襟を正して、ことに臨もうと思います。
もしよろしければ、公演を、また未来のために少しだけでもご投資していただければと思います。
齋藤
ちなみに、こんなにまっすぐな熱い思いがあるからこそ、
こういう役がおもしろかったりします。
まっすぐな松本一歩氏(『唐版 風の又三郎』より)
2024年4月28日 Posted in
劇団員note
俳優が稽古にのぞむ、本番にのぞむ前に
人それぞれウォーミングアップの時間があります。
鐵假面公演でももちろんそれぞれのウォームアップの様子が見られ、
ストレッチをしたり、声を出したりしている俳優がいる中、
平泳ぎ本店の松本一歩くんがマイヨガマットともに、ちょっとした
武器のような形をしたマシーンを持っているのに気がつきました。
聞けばマッサージガンなるもので、最近のマッサージマシンとして
マッサージ業界ではかなり耳目を集めている代物。
私も2月下旬に腰を急激に痛め、劇団員の齋藤くんから
このマシンを借り受けていたのですが、激痛でしたし
どこかマシンに対する怯えがあったため
本腰を入れて使用することを避けていました。
しかし、どれだけ効果があるものだろうと、
最近やっとyoutubeで使用方法を見てみました。
効能として、あげられているのは筋膜という筋肉を包んでいる膜
を正常な位置に戻すことで、それを「筋膜リリース」というそう。
動画によると、納豆のイメージに喩えられ、
かき混ぜる前の納豆は滑りが悪いけれど、かき混ぜ続けると
滑りが良くなってくるような感じで筋肉も滑り良く動くようになる。
「筋膜リリース」という言葉は知らなかったので、
この「リリース」という言葉で、筋肉が解放されていく様が
まざまざと想像できて、とても良い感じです。
言葉のイメージってすごいですね。
で、肝心のマッサージガンですが、
まだ使い始めたばかりで、具体的に「ここが良くなった!」
とお伝えできないのが心苦しいですが、
個人的にはこの「ほぐす」という言葉からアップグレードし、
「筋膜リリース」という言葉のイメージをもらえたことが
かなり収穫でした。
筋肉を解放へ!
2024年4月22日 Posted in
劇団員note
鐵假面終了から約1ヶ月が経ちました。
公演中の厳しい寒さが嘘のようにあっという間に暖かくなりましたね!
少しくらい前倒してくれても良かったのに...と思わないこともないですが、
今思い返してみれば、嵐も雷も、良いスパイス(?)になっていたのではないかなと思います。
というか、雨と風が細かい不安とかを全〜部吹っ飛ばしてくれたような...(笑)
何よりもあんな寒い中たくさんのお客様がいらしてくださって、
日に日に逞しくなっていく共演者の皆の胸を背中を全面的に借りながら、
毎日楽しく舞台に立つことができました。
この場を借りて改めてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました!
皆はもう次の舞台に向けて走り出しているどころか、すでに公演が終了している猛者もいる。
私はといえばぼんやりもたもたとしているうちに気づけば新年度が刻刻と過ぎており...
やばい!わたしも次に向けて動き出さなければ!!
ということで、読み始めました。
エミリー・ブロンテ『嵐が丘』。
まだまだ冒頭なので、嵐が丘で暮らす一家の無茶苦茶っぷりにあっけにとられているところです。
わたしだったら外がどんなに吹雪いていようがあんな食卓、即刻退散したい。耐えられない。
(嵐が丘のモデルになったハワースの荒野。らしい)
中野さんによると少女仮面に出てくるシーンは第15章らしいので、まだまだ先。
千里の道も一歩からですね。
心も身体も生活も整えて、また走り出します!
津内口
2024年4月15日 Posted in
劇団員note
鐵假面が終わり、ツワモノどもが夢の跡。
ああ、楽しかったなぁとよく感慨にふけっています。
こどもの頃に公園と山で遊び回っていたような
そんな感覚に非常に近い感じでした。
(あの嵐と寒さは今までになかったものでしたが...)
よかったなぁ、野外劇。
5月には、鐵假面に出演してくれた平泳ぎ本店の面々が野外劇を上演。
それも状況劇場の1966年の問題作『腰巻お仙 忘却篇』の公演地、
戸山灰かぐら劇場でもあった「陸軍戸山学校軍楽隊 野外演奏場跡」で
熱量の高い芝居が繰り広げられるとのこと。
劇団唐ゼミ☆の齋藤亮介も舞台監督として、
そして元劇団メンバーの熊野晋也くんも気を吐くようです。
と思ってたら、鐵假面に出演してくれた佐藤昼寝くんも野外劇に参加!
優しい劇団『口笛町のおそいおそい夕暮れ』5月18日18時半
確かに5月は気候もいい!!いいぞ!野外!
鐵假面役者陣4月5月6月の本番へと、他の面々もバリバリ稽古に入っていて、
矢も盾もたまらず、私も近所の公園に走りに行きました。
どこかで中断してしまっていたラジオ体操とランニング。
なまりになまりきった肉体はあまりに凝り固まり、
10年ぶりの整体に行って歪みを矯正。
千里の道も一歩から。(ずっと言ってる気がします)
さあ、我らの次なる演目は『少女仮面』!
煉肉術は誰にしよう!
↑ 春日野八千代氏
2024年3月 4日 Posted in
劇団員note
僕はこの『鐵假面』という戯曲が、唐さんの作品の中で一二を争うほど好きな作品です。
再演するなら何やりたい?って雑談するたび、いつも「やっぱ鐵假面ですかね」と言っていた気がします。
かつて唐ゼミで公演したのが2007年、僕が22歳の時でした。
僕にとって一つの成功体験、うまくいろいろやれたぜ!という実感があった作品であり、
公演終了のタイミングでそこまで唐ゼミを支えていた先輩たちが去った作品であり、
大学を卒業、フリーターでの一発目の作品で、それだけいろいろ悩んだ期間であり、
とにかくお金がない中で死ぬ気でやり通した作品でした。
あれから17年。
改めて戯曲に触れていると、懐かしい記憶が蘇る中、ふと一つの大きな何か、
「しこり」のようなものがあることに気づきました。
それは「口惜しさ」で「無念」のようなものでした。
2007年は春も秋も『鐵假面』をやり通した1年でした。
当時の自分たちなりに、一生懸命戯曲に向き合って、走り続けたけど、
戯曲の中に、何か大きくて、隠れているものがあって、
触れたかもしれないけど、それを舞台上に引きずり出せなかった。
指先にわずかに触れた何かはあったのに、掴めなかった。
そんな思いです。
もちろん、当時からそう思っていたわけではなく、
17年の月日を経たから、気づいたものです。
唐版 風の又三郎が終わってからの2年半
中野さんがイギリスに行き、劇団員のメンバーも減り、
何より自分自身も色々考える期間でした。
仕事はいろんな人のおかげで、順調で、面白い現場にいかせてもらいました。
プロの現場での立ち振る舞いも覚え、新しい経験も、充実感も沢山しました。(時々嫌な思いも 笑)
でも同時に、作品が面白くするため、火中の栗を拾わざるをえないような時、一歩目が少し重たく感じることも多くなりました。
様々な制限も同時に増えていたのです。
そんなことを思う今だからこそ、
17年前に掴み損ねた面白さを、舞台上に引き摺り出したいのです。
22歳の頃の、ただただ面白いものを作りたいという純粋な思いを再び掲げ、
蓄積してきた経験を武器に、
触れたかもしれない何かに、指先に残った感触を頼りに挑みたいと思っています。
あと2週間ちょっと。
ちょっと寒いかもしれませんが、覗きにきていただければと思っています。
齋藤
追伸
2000円を渡した結果、米澤が食べた夕飯はこちらです。
律儀に写真とお礼のライン送ってくれました。
17年の月日によって、今の僕はこんなに食べれません。
2024年2月19日 Posted in
劇団員note
今日は「鐵假面」チケット発売日!
そわそわしながら稽古に向かいました。
ご予約いただいた皆さま、ありがとうございます!!
これからの皆さま、お待ちしております!!
二年ぶりの公演ということで、ものすごく久々に大学時代の友人から「覚えてる?」と連絡をもらいました。(忘れるわけがない!)
舞台芸術論の授業に一緒に参加した友だちで、就職して、結婚して、お子さんもいて、立派なお母さんになっている。
こちらが何も変わっていないだけに、時の流れをひしひしと感じます。
先月末、四ツ谷のポートレートギャラリーで開催された写真展でも
嬉しい再会がたくさんありました。
コロナ禍で観劇を控えてらした方も多くいるので、お元気なお姿を見られてとても嬉しかった。あまりお話ができなかった方もいらっしゃるのが残念ですが、
でも、次はまたテントで!そう言えるのも嬉しいことです。
それやこれやや鐵假面のことをぼんやり考えながら電車を待っていたら、
室井先生の奥様、絵里さんにばったり出会いました。
普段は京都にいらっしゃるので、なんたる偶然!
ちょっと体調が下向きで気持ちも一緒に凹みがちでしたが、
久々のご連絡や再会にエネルギーをもらいました。
良く寝て、良く食べて、よく稽古します!
やるぞー!!
津内口
2024年2月12日 Posted in
劇団員note
1940年2月11日。
唐さんのお誕生日です。今年が2024年ですので84歳。
劇団唐ゼミ☆からもお誕生日プレゼントに子持ち昆布をお送りしました。
食欲旺盛、非常に喜んでいただけたようです。
唐さんのお誕生日には、毎年「唐組」研究生の面接試験が行われます。
受験をされている方にとっては、緊張の1日。
試験では、唐組体操なるものがある、聞いていますが、
私は、実際には拝見したことはありません。
大変気になるところです。
唐組の春公演『泥人魚』では、南河内万歳一座から、
内藤裕敬さん、荒谷清水さんがご出演されるということで、
なんとも賑やかな座組み!
『鐵假面』でエネルギーを出し切って燃えカスになった私たちに
新たな燃料を注いでくれることと思います。
唐さんのお誕生日は、私の娘の誕生日でもあり、
その前日2月10日は私の父の誕生日であり、
2月14日は中野敦之の誕生日であり、
毎年この時期は誕生日が渋滞を起こしそうになります。
娘は2歳で1回行方不明になり警察のご厄介になりましたが
なんとか5歳までたどり着けました。
まだまだ気が抜けないですが、1年1年、
唐さんが年を重ねるその日にお祝いできることを光栄に感じています。
そして現在は『鐵假面』の稽古の真っ最中!
こんなに嬉しいことはありませんね。
唐さん、お誕生日おめでとうございます!
2024年1月22日 Posted in
劇団員note
先日のゼミログでチラッと写っていましたが、最近倉庫でコツコツと鉄仮面を作っています。
ちなみにこれは、素材や塗料の確認と顔の見え方を確認するために作ったサンプル。
本物は全然違う、そしてもっとカッコいいデザインになってます。
肝になる小道具であり、人が被る故に使いごごちも考え、かなり丁寧に作業しています。
一見倉庫で孤独に、寡黙に作業しているように見えますが、実は結構ノリノリです。
齋藤がノる理由はいくつかあります。
1)造形物として作ったことがない(作ってみたかった)
これはもちろん、探究心がメイン。
いろんな現場で小道具などをみるたびに、チラッとどういう風に作っているのかを覗いたり、
YOUTUBEでいろんなもの作りの動画をみたり、
そういう日々の積み重ねで作ってみたいものがあり、それを実践する場としてあるのです。
2)自分の適正的にあまり向いていないが、作れるという実績が欲しい
こういった複雑な造形は、全くもって自分には向いていないものだと思っています。
・不器用
・せっかち(塗料や接着剤が乾くのを待てずに触ってしまう)
・美術的なセンスがない(塗りが特に下手)
という自分にとって、仮面作りは最も苦手な部類の作業です。
しっかりと乾くのを待つ。いろんな資料を見て、塗装を考えてから作業する。
こういう忍耐を養いつつ、造形が光るものを作りたい!という思いがあると、より「やってやんよ」と気合が入ります。
3)これを作るなら、これを機に買ってしまうべきものがある
やはり新しいものを作るときには、様々な素材はもちろん、新しい道具が必要になったりします。
素材に関してはやはりそれ専用のものはないので、トライアンドエラーの繰り返し。
新しい道具は、仕事が効率化、作業のテンポも上がり、それによりテンションも上がります。
ちなみに今回自分で買ったものとしては・・
・仮面の素材サンプル(三種類程度)
・おすすめされた下地用の塗料(購入済、一度ミスって違うやつも購入してしまった)
・ネットで見かけた接着剤(使い勝手は良かったけど、値段が高くサンプル購入のみ)
・使ってみたかった高めの塗料(購入済、かつ今回は使えなかった)
・塗料を落とす専用の手洗い洗剤(手についた塗料を落とす時間は、地味に体力と時間を使います)
・デザインカッター(購入済)
・大きめのカッターマット(購入済)
・見かけたカッコいいアルミ定規(我慢中、定規たくさん持ってるけど、必要な気がしている)
・おっきいグルーガン(必要なんじゃないか、と10回は自分に確認したが、まだ我慢できている)
・ちょっと削るための小さめの電動ヤスリ(必要ないかと思うが、見失わないためにAmazonのカートには入ってる)
・寒いので倉庫作業用のコーヒーとマグカップ(必要経費)
・あったかい作業ズボン(アマゾンで前から狙ってた・必要経費)
・倉庫に行くにあたり、寒いので、ちょっといいマフラー(あったかい、汚したくないので作業中はしてない)
・新しいインパクトドライバー(今考えてみたけど、この作業に全く関係なかった。でも欲しかったし、仕事でも使うし、軽くてすごく良い)
と、すごく職人のようにコツコツと作業していますが、
ただの物欲の塊が無駄な買い物をしながら作っているのです。
現在、写真のサンプルを含めれば、既に4体目。
良いものを作ろうとすると、やはり手間も、そしてお金もかかりますね。
仕方ないですね。
必要経費。必要経費。
齋藤
2024年1月15日 Posted in
劇団員note
稽古が始まっております。
一昨年から読んでいた「鐵假面」がいよいよ本番に向けて
動き出しました。
今は読み合わせ期間のため、ハンディラボに集まってやっております。
昨年の夏の稽古では男性の役をやったりしてそれも面白かったけれど、
色んな人の音声でたくさんの役を聞いていると新鮮です。
今は並行して1月28日に行われるギャラリートークのために
椎野さんと津内口さんと歌を練習しております。
津内口さんとはペアで歌う機会も多かったけれど
椎野さんとは舞台上でやりとりをすることが少ないので
この稽古もまた新鮮な気持ちでやっています。
今月末からは立ち稽古もスタート。
いつも思いますが、立ち稽古をすると雰囲気が
ガラッと変わってくるので今回はどんな風になるのか楽しみです。
またまた体力勝負になりそうなので、
今からコツコツ鍛えていきます!
(ハンディラボまでの道のりはずっと川沿いなので
天気の良い日は歩くと気持ちいい!)
ではまた!
2024年1月 7日 Posted in
劇団員note
今日は稽古始めでした!
唐ゼミ公演は2年ぶり。
この2年間は本読みをしてもzoomだったり、集まったとしてもごく少人数だったりで、
大人数で一同に集まって本を読むということ自体私にとっては久々のことでした。
今回も心強い共演者の皆さんが集まってくれました。
嬉しい!楽しい!わくわくするぜ!
...しかし、久々だからなのか、
年末にやってしまったインフルエンザがまだ尾を引いているのか、
アップを怠ったからなのか、昨晩遅くまで起きてしまったからなのか、、
最後まで思うように声が出なく、猛省。
落ち着いて台本と自分の身体と向き合う時間も捻出しなくては...!と心に誓った次第です。
というのも、担当しているシニアダンスプロジェクトの公演が迫ってきているのです。
このゼミログでも何度か触れさせていただいている、チャレンジ・オブ・ザ・シルバーです。
ダンサー・振付家の安藤洋子さんが率いるプロジェクトで、
発足5年目にして初の劇場公演となります。
50名のシニアダンサーと若いダンサー10名、そして15名の子どもたち
+スタッフという大所帯になりました。
まさに「子どもからシニアまで」全ての世代。
シニアの皆さんとは夏頃から稽古を始め、はや5ヶ月。
最初は一緒になって振りを覚えてみてもいましたが、
最早私ごときではついていけないレベルに達しています。
しかも、お稽古と、お家のこと・お仕事のことで毎日大変でしょうに、
私たちスタッフのことまでよく見ていて、それぞれのかたちでお気遣いくださる、
優しくてクレバーな方々ばかり。尊敬の念を抱かずにはいられません。
あんなに皆さんががんばっているのだから、安心して力を発揮できる場を整えないと!
風の又三郎で活躍してくれた、丸山雄也くんもダンサーとして出演します。
チケット残少ですが、よろしければ観光がてら、
小田原まで足をお運びください。
津内口
2023年12月31日 Posted in
劇団員note
年の瀬、大晦日です。
31日から1日の動から静へのギャップは毎回新鮮です。
人がどこかホッとした顔つきで買い物をしたり掃除をしたり
外食に行ったりいそいそと動き回っている31日から、
まるで止まってしまった街、ゴーストタウンのようになる元旦の早朝は
1年に1度にしか現れない、風景の面白みとして
個人的に非常に楽しみにしています。
20代前半頃は、お寿司の宅配のアルバイトをしていたので、
この元旦早朝の全く動くものがいない道路を屋根付きバイクで爆走して、
大きな寿司桶を何台も家庭に運んでいくのが結構好きでした。
きっと今でも、やれと言われたら好き好んでやりそうです。
来年3月の『鐵假面』公演に向けて
年明けからは稽古が本格的に開始されます。
嵐の前の静けさの元旦正月を存分に堪能したら、
一気に本番体制へ流れ込むでしょう。
そして1月25日からは四ツ谷にあるポートレートギャラリーで
『ガラパゴス的、演劇人たち!
〜広告写真家・伏見行介の視た劇団唐ゼミ☆の12年 写真展』
が開催されます。
1月28日にはギャラリートークも開催され、
私も劇中歌を歌う予定ですので、お時間ありましたら
是非足をお運びくださいませ。
それでは、今年も1年大変お世話になりました。
よいお年をお迎えください〜!
2023年12月31日
2023年12月25日 Posted in
劇団員note
最近、横浜の大さん橋によく行くことがあります。
大きな船を見れたりするんですが迫力があります
空の様子がよく見えて、
行くごとに夕方、日が沈んでいくときの空が
毎回毎回違っていて面白いです
あと面白かったのが、
大さん橋の先端の方にいてそちらは晴れていたのに、
出口の方に向かっていったら、そこの道路が雨で濡れていたこと。
そんなに天気が違うんでしょうか。
思い出しても不思議です。
2023年12月17日 Posted in
劇団員note
一昨日はやけに暖かかったですね。夜通し嵐のような強い風が吹いていたので、「これは春一番なのか...?もしやこのまま春に...!」「であれば3月の公演はもはや夏...!?」とウキウキしていたのですが、ものの見事に裏切られました。明日からは寒波らしい。
北国生まれというと寒さに強いと思われがちですが、
そんなことは全くありません。
むしろ寒さには弱め。
年間を通じて寒い時期の方が圧倒的に長いわが故郷は
暑さ対策など必要ないので(昔は)、寒さ対策の方に完全に振り切っており、
家の中は暖かく、防寒着も豊富。着込むのも早い。
小学校から冬の体育はスキーだったし(校庭ですべる)、
雪上運動会とかあったし、
女子高生は制服にムートンブーツだし(ローファーなんて滑りまくるから冬は履けない)、
桜はゴールデンウィークに咲くものだったし、、、
こちらに出てきて、雪国の普通が普通ではないと気づいてカルチャーショックを受けました。
というわけで、寒いのは苦手なので、
野外公演を控えた今年の冬は暖冬を切に願っています。
津内口
2023年12月11日 Posted in
劇団員note
先日、ドガドガプラスの公演を観るために浅草へ行きました。
東京に来てから、観光で来るよりも先に、公演のために来たような記憶があります。
どーん!
そういえば、いつも公演のために来ているので、雷門はいつも朝通っており、
夜の雷門を正面からちゃんと見たことなかったかも、なんて思いました。
ドガドガでは、以前唐ゼミにも出てくださった大岸明日香さんが
セクシーな衣装に身を包み、ユーモアもたっぷり、時にはドスの聞いた声で
せりふをきめていて格好よかった。
渡邉景日さんは後半からグッと物語をしめていく集中力で、相変わらずいい声で
やはり格好よかった。
丸山正吾さんは、現れるだけでニヤニヤしてしまう存在感。
前回も今回も、本当にこけそうなのかそうじゃないのかどっちなんだろう
みたいな場面があって気になる。でも、どちらにせよ格好よかった。
公演を観た帰りに、浅草寺でお参りし、
やはりここでお参りするのはいつも公演の時だなと思いつつ、
年明けから始まる稽古のことを考えました。
2023年、今の所、浅草へ来るのは最後かも!
2023年12月 4日 Posted in
劇団員note
いよいよ12月に突入し、横浜はイルミネーションが輝きだしました。
青色LEDばっかりの数年前より、電球色のLEDが多いここ最近のイルミネーションの方が
個人的には好きだなぁなんて思いながら、巨体を乗せた原付で走っています。
さて、そんな横浜のみなとみらい では、今、プロジェクションマッピングXイルミネーションの企画、
ヨルノヨ2023 が開催中です。
赤レンガ倉庫向かいの新港中央広場や大さん橋など、みなとみらいの各スポットで展開中のこのイベント。
実は、昔唐ゼミでも活躍していた、後輩の山崎なしがアートディレクターとして企画・監修をしています。
唐組の久保井さんが担当していた授業「舞台芸術論」から飛び出して、
大学に立てたテントで『ジョン・シルバー 愛の乞食』を学生たちで公演したり、(
詳しくはこちら)
中野さんが演出助手で入った、やなぎみわさんの『日輪の翼』では脚本を担当したり
自分で雑誌「ニニフニ」を創刊し、編集長をしたり
と、様々活躍したのち、最近は関西の方でプロジェクションマッピングの会社をやっております。
昔は深夜にまで及ぶ照明の作業に、文句をたれつつ、しっかりと付き合ってくれて
くだらないこともたくさんやった、生意気ですが可愛い後輩です。
この企画では、仕事として色々と頼まれて、人足を送り込んだりしていました。
先日は、他の現場終わりに呼び出されて、朝まで屋外で作業させられたので、こっちも文句をたれながらも手伝ってきました。
これ、後輩がやってるんですよ!!と声を出したいくらい、
大きい企画を取り仕切っている様は、誇らしげに感じております。
皆さまもよろしければぜひ!!
(2007年の山崎、15年経つのにあんまり変わってない)
齋藤
2023年11月26日 Posted in
劇団員note
最近、『状況劇場劇中歌集』のCDをよく聴いています。
CDには安保由夫さんのライナーノートが入っていて、
それがとてもわかりやすく、
81年までの劇中歌の歴史が、私の脳内で整理されました。
まとめると
・旗揚げ〜69年頃は流行歌やクラシックなどの替え歌
・60'後半に別役実さんの作品の劇中歌を作っていた小室等さんと出会う
・早稲田小劇場に書き下ろした『少女仮面(71)』以降、オリジナル曲へ
・唐さんと小室さんを引きあわせたのは松岡正剛さんという話も(中野談)
・安保由夫さん入団は71年。徐々に安保さんの劇中歌が主力へ
・81年PARCO劇場蜷川幸雄さん演出『下谷万年町物語』で
猪俣公章さんが作曲を担当
・81年状況劇場公演『お化け煙突物語』は猪股公章さんが劇中歌を作曲
といったところ。
初期は、「恋のフーガ」「チムチムチェリー」「ハンガリー田園幻想曲」
「コーヒールンバ」など原曲があり、そこに唐さんが作詞。
小室等さんが作曲に入り、
『少女仮面』の「時はゆくゆく」はあまりに有名。
「氷いちごの唄」「ほおずきの唄」「ガラスとキッス」...
そして安保さん入団で状況劇場の黄金時代が到来。
『二都物語』の「ジャスミンの唄」、
『ベンガルの虎』の「雑巾の唄」、
『唐版 風の又三郎』の「風の又三郎」「オルフェの唄」
PARCO劇場で巨匠・猪俣公章さんが作曲を担当。
『下谷万年町物語』「蛍の列車」、
『お化け煙突物語』の「ロベスピエールの唄」...
ははあ、そうだったのか。すっきり整理されました。
「風の又三郎」の曲や「オルフェの唄」など
ジャズミュージシャンの山木幸三郎さんが編曲に関わっているのですが、
どんな出会いがあったんだろうと妄想しています。
(知っている方がいましたら教えてください!)
曲の途中で挟まる、唐さんと嵐山光三郎さんのDJを聴くと、
時代の雰囲気や匂いやノイズがぷんぷん漂ってきます。
『状況劇場劇中歌集』のCDのトレーラーはこちら
↑ライナーノートに感謝です。
↑
左:PARCO出版『音版唐組 紅テント劇中歌集』(カセットブック)
2011年にディスクユニオンにてCD化されたのが『状況劇場劇中歌集』
右:PARCO出版『唐組 状況劇場全記録』の姉妹篇
2023年11月20日 Posted in
劇団員note
米澤です。
最近、バイトで映像を使った野外イベントの
設営の手伝いに行くことがありました。
そこで知ったのがLANです
LANケーブルでプロジェクターとパソコンをつなげば
本体のスイッチでオン・オフしなくても
パソコンから遠隔で操作できるらしいです
一つ新しいことを覚えた!
これはかなり前に行った国立劇場です。
2023年11月13日 Posted in
劇団員note
昨日、誰かのTwitterで流れてきて知ったのですが、
今、カドカワ映画の『犬神家の一族』(1976)が無料公開してます。
2週間の限定公開だそうです。
数年前、ひょんなことから石坂浩二の金田一シリーズにすっかりハマり、
全作品を数日で見まくってしまいました。
見たことない方がいたら、是非とも見ていただきたいこの名作。
はっきり言って、登場人物全員変だし、5分に一度は変なシーンあるし、
金田一は思った以上に事件を止められないし、突っ込みどころが多く、
最初はヘラヘラしながら見るのがおすすめです。
雰囲気に飲まれず、変なシーンにはツッコミ入れたほうが楽しめます。
もちろんネタバレはしたくないのですが、個人的に冒頭10分のツッコミどころだけ。
・死の間際とはいえ、顔色が悪すぎる
・クレジット、やはりかっこいい
・坂口良子、かわいい。
・ボートの穴、あんなにしっかり空いてたら気づくだろ
などなど。
個人的に気になるのは、大滝秀治がこの頃からおじいちゃんであるところ。
あの人は一体いつからおじいちゃんなんだろうか。
秋の夜長に、よろしければ見てください。2週間限定なのでお気をつけて!!
最後にこれを書くにあたって、Wikipediaが面白かったので、スクリーンショット載せておきます。
現場からは以上です。
齋藤
2023年11月 6日 Posted in
劇団員note
最近見た三つのお芝居。
まずは、夏合宿に参加してくれた丸山雄也さんの舞台。
丸山さん以外にも共演したことはないけどWSでご一緒したことがある方も
何名か出演されていました。
コロナ渦の独特の雰囲気を思い出しました。
映像だけで出演されてる方もいて、それもまたコロナ禍の状況と重なりました。
そして唐組。
10年前に唐組が上演した際は、私は観れておらず、初めて観ました。
大胆に動く人たち、豪快に動く舞台セットに高揚したかと思うと、
その中で繊細に糸を吐く姿に見惚れました。
終演後、重村さんにも久しぶりに会えました!
そして、先日は米澤の舞台へ。
いつも思うのですが、劇団員は舞台上で見ているか、
稽古風景か、を主に観ているので本番を見るのは新鮮です。
スケールの大きな内容でも置いていかれることなく、
それを2時間集中力でひっぱる俳優の方々、すごかった。
というここ最近の観劇でした!
2023年10月29日 Posted in
劇団員note
一昨日、目が覚めた途端「やったな」と思いました。
喉が痛い!
仕事柄、日常的にシニアと過ごす時間が長いので
コロナか!?と思い青ざめ、慌てて抗原検査をしましたが、
結果は陰性。熱も出ず。次第に咳が...。
単なる喉風邪のようですが、身体のほんの一部が不調なだけで
なんだかいつもより削られる。。。
思えば小さい頃から風邪をひくときはいつも喉から。
朝目が覚めて喉が痛かった日は、とりあえず登校するものの、2時間目で撃沈。
保健室でお迎えを待つ、ということが2年に1回くらいのペースでありました。
のちに扁桃腺がやや大きめであるということが判明し、
そんなことで風邪のひき方が決まるのか...!と小さな衝撃を受けました。
今回は薬を飲み、のど飴をなめ、水分を多くとって(乾燥大敵!)いますが、演劇をやっていると人それぞれの喉のケアを目にすることが多く、面白いです。
唐ゼミの王道ケア方法は、「はちみつ直なめ」。
教祖は椎野さんですが、一時期はちみつの小さなボトルを持ってウロウロする劇団員の姿が多く見られました。
はちみつを喉に流し込んだまま寝る、という猛者もいたとかいないとか。
もう一つの王道が「龍角散ダイレクト」。
これもオススメされて本番中常備しているのですが、
一度、出番直前に飲んで出たら妙な場所に唾液が引っかかって結局むせたという苦い経験があり、使うタイミングを測りきれていません。
あとは漢方薬。
桔梗が入っているものが良いということをボイトレの先生に教わり、以来お守りがわりに常備。
咳止めには「麦門冬湯」。これもいつも持っている。
最近教えてもらったのは「杏仁霜」。(杏仁豆腐の材料のアレです)
これを温かいお湯か牛乳で溶いて、ちょっと蜂蜜を入れて飲む。
甘くて美味しいのでオススメです。
...とまあ、対策方法と物品はたくさん持っていても、
本番期間以外だと全然ケアしないじゃん!ということに今気がつきました。
今日は引き出しに眠っているケアグッズをフル活用して
存分に労ってやろうと思います。とっとと治すぞ!!
(我が家の対策グッズたち。今日はフル活用だ!)
津内口
2023年10月22日 Posted in
劇団員note
『風にテント 胸には拳銃』(唐十郎、1976年)
『廃墟と幻想の街』(山口猛、1980年)
状況劇場のパレスチナ・バングラデシュ公演紀行記です。
10月の気温の上下に完全に体調を壊した子供たちと共に
呆然と過ごしながら、パラパラとページを繰っていました。
唐さんの紀行文は非常に詩的、小説的に書かれていて、
山口猛さんの紀行文をサポートにしながら読まないと、
現実なのか、物語なのかよくわからなくなってしまいます。
それでも、年齢を重ねるということはなかなかいいもので、
なんの例えをしているのかわからなかった唐さんの文章が
こういうことを言ってるんだろうな、と分かるようになってきました。
常にヒリつき、やりきれない思いを抱えているコマンド達の
たわいない会話は、パレスチナ公演があった時から
約50年の歳月が過ぎていますが、どこも何も変わっていないのだと
想像するばかりです。
『俳優・大久保鷹という生き方』という講義録には
唐さんのパレスチナ公演を仕組み、
PFLP(パレスチナ解放人民戦線)のメンバーでもあった
足立正生監督の講義がおさめられており、
その舞台裏が語られています。
上記URLよりPDFがダウンロード可能です。容量大きいです。
椿昇さんが舞台美術を担った、パレスチナの演劇集団アルカサバ・シアターの
『壁〜占領下の物語Ⅱ』の観劇は2005年。
今更ながら、当時のプレスリリースに目を通しました。
パレスチナとイスラエルを隔てる壁が演出で
なんとも平和的にくるりくるくるとフォーメーションを変えるのですが、
当時は、よく動く壁だなぁ、くらいにしか思えてませんでした。
壁が動くってことに、どんな願いと希望がをこめられていたんだろう。
こうも世の中の関心がパレスチナに向いていると
当然私の脳内も勝手に動き出し、
youtubeチャンネルで企画された、
駐日イスラエル大使館と駐日パレスチナ大使館の主張を
小耳に挟みながら、子供用の雑炊を作る日常。
気がついたら、自分も食欲減退していて、関節痛もあり、
風邪をひいていたようだったけれど、復調してきました。
今日も空は青く晴れわたっています。
2023年10月16日 Posted in
劇団員note
米澤です。
10月26日(木)の初日に向けて、稽古が進んでいます。
残りの稽古は1週間弱。
公演のたびに毎回新しいことに出会って苦労して
稽古は大変です。
それは唐ゼミ☆で公演のごとにそうでしたし、
外部で出演するときもそうでした。
その中でも今回は特に大変。
あっちに行ったりこっちに行ったり
決して早くはないのですが、
周りの方々に支えられつつ、ちょっとずつちょっとずつ進んでいます。
今までやったことがないことに立ち向かっています。
物語の中でしっかり役割を果たしたいです。
残りの稽古頑張ります。
たくさんの方に舞台を見届けていただきたいです!
よろしくお願いします!
チラシには載せられていませんが
10月28日14時の回には今回の劇作家のチャン・ウジェさんが韓国から来日して、
演出の古城さんとアフタートークを行います!
2023年10月 9日 Posted in
劇団員note
先日、10ヶ月ぶりに沖縄へ行ってきました。(仕事です)
結構大変な現場でして、きちんと昼食を食べる時間がなく、
また沖縄は深夜でもやっている店が多いため、
一人で那覇の街を徘徊し、気になった店に入り、食べちゃう、そんな日々を過ごしました。
しかし、そんな日々が数日過ぎた時、
たまたま道を間違えた先で、美味しそうな定食屋に出会いました。
綺麗とはいえない外観、営業中と休憩中のフダがどっちも店先に出ているいい加減さ、
そして何より、店前にタクシーが数台止まっていて、ドライバーが食事中。
ここだ!ここだ!と僕の直感が訴え、思わず入ってしまいました。
注文はゴーヤチャンプル。
店の中もいい感じで、これは、これは、と期待も高まります。
ドキドキしながら待っていると、運ばれてきたのが、こちら。
あれ、普通だ・・・。
てか、ちょっと見た目雑だし。少しだけ肩透かし。
と、思いながら食べると、うん美味しい。
まあ、でも、まあうまいけど、、、って思いながら食べ続けていると、
とあるタイミングで気付くのです。
「あれ、これめっちゃうまい」
と。そう、あくまで家庭料理のゴーヤチャンプル。
見た目も別に拘らないし、余計なものも入っていない。
なんと表現していいのかわかりませんが、100点な料理、ではないのだけど、
80点の中の最高峰のお味。(マジで褒めてます)
多分、昔ながらの醤油ラーメンにも同じことが言えますが、
最高級に美味しくても、100点ではない感じ。でも最高にうまい。
今後もこういうものを食べたいですね。
とてもおいしかったです。また行きたいです。
齋藤
2023年9月10日 Posted in
劇団員note
中野敦之作・演出『オオカミだ!』千秋楽に行ってきました。
ケッチさんの心地よい客席あおりとキュートな黒子のユメさん。
久しぶりに肩の緊張が取れました。
9/10、劇団員の津内口さんに付き添ってもらい、
やたら動き回る子ども2人と下北沢へ!大好きな車の運転。
第三京浜から眺める青空は本当にきれいで、解放感にひたりました。
途中、道を間違え、着いたのは開演10分前。会場はほぼ満席状態でした。
定刻。ウクレレの音とともに
パントマイムアーティスト・元が〜まるちょばのケッチさん登場。
物語がはじまればこどももおとなも声を出して、
舞台にどんどん反応して大騒ぎしてる、この心地よさよ!
ケッチさんがモップの先を落としてわざと見つけられない演技をすると
こどもたちは「落ちてるよ!!」「下!下!」「足元!」「なんで見えないの!」
と指を差し差し教えてくれる。ものすごい親切だし、一生懸命。
(人って生まれながらにやさしいです)
客席とコンタクトを取り合い、舞台の流れでお客さんと会話する。
私には苦い思い出があります。
今をさかのぼること2003年『鉛の心臓』の公演。
「(チケット料金を)二重取り〜」と言って客席にお金をせびる
いわゆる客席とたわむれるシーンがありました。
稽古段階からもう、不安でいっぱい。そして迎えた本番。
これを繰り出した瞬間の、相手がどうしていいかわからず、
ひたすらに戸惑っていたあの表情。こわばり。無動作。
...苦い。今思い出しても苦い経験です。
自分がどうしたいのか、相手にどうしてもらいたいのかは全く伝わらず、
私の「うまくいかないかもしれない」という緊張は、
見事に伝わりました。
ケッチさんの観客席との対話はもうさすがとしか言いようがありません。
何をしてるか、何をさせたいか手に取るようにわかる。
こどももおとなも楽しそうに、ノリノリで反応する。
会場が湧くと、お客さんはなんとも誇らしげ。
お客さんが完璧なまでの出演者になっている。
なんて一体感と安心感のある空間なんだろう。
世界が認め、世界中の人を魅了する
コメディパフォーマー・ケッチさんを中心に
このチームの作り出す贅沢な時間を心から堪能しました。
2023年9月 4日 Posted in
劇団員note
米澤です。
今日は次回出演舞台の読み合わせでありました。
自分の最後の役者としての出演が今年の2月末でした。
今回の本番は10月末からなので、8カ月ぶりの出演。
数えてみれば間が空いてしまったけど、
実感としては不思議と久しぶりという感じはない。
唐ゼミとは違った感じで格闘していますので
興味ある方、情報をこのあと書きますので見てみて下さい。
僕個人のことはさて置いて
去年にも出演したワンツーワークスの公演です。
メンバーは劇団の方々はもちろん客演のみなさんも
信頼できる方だと思います。
ワンツーワークスの中で演出・俳優陣に共通言語があり、
外部の俳優もそこに加わって
一つの方向性に向かって全員で作品を作っていく印象です。
僕は昔ワンツーワークスの公演をたまたま見て
面白いと思ってオーディションに応募しました。
話はとんで
7月に発表された読売演劇大賞の
中間選考の演出家部門のベスト5に
ワンツーワクス演出の古城十忍さんの名前がありました。
賞の名前が偉いわけではないですが、
初めてワンツーワークスを見た僕が面白いと思い、
賞を与える審査員うちの何人かの人間は面白いと思っているわけですから、
これを読んでくださってる方々もそう思うかもしれないです。
作品に貢献できるよう準備していきます。
劇場に来ていただければ大変嬉しいです。
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ワンツーワークス#39
シリーズ[家族を見つめる]②
『アメリカの怒れる父』
2023年10月26日(木)~11月5日(日)
駅前劇場(下北沢)
【作】
チャン・ウジェ(韓国)
【翻訳】
洪明花
【演出】
古城十忍
【出演】
奥村洋治/関谷美香子/米澤剛志/北澤小枝子/東 史子/金光柊太郎/安森 尚/山下雷舞
中坂弥樹/小山広寿/菊地千尋/星倉僚太/高橋雅哉/原田佳世子/増田 和/池戸未玖/板橋恭史
【概要】
父は怒っている。
ずっと、ずーっと烈火のごとく怒り続けている。
火に油が注がれる。もう手がつけられない。
いったいなぜ? 原因は?
怒りの矛先はいったい何処なのか?
実話をもとに韓国の劇作家が書き下ろした、とあるアメリカの父と、その家族を描いた衝撃の物語。
【日程】
10月26日(木) 19:00
27日(金) 19:00 *スペシャル対談①
28日(土) 14:00
29日(日) 14:00
30日(月) 19:00 *出演者トーク①
31日(火) 19:00 *スペシャル対談②
11月 1日(水) 14:00/19:00
2日(木) 19:00 *出演者トーク②
3日(金) 14:00
4日(土) 14:00
5日(日) 14:00
【アフターイベント】
27(金) スペシャル対談① 「世界情勢の今」 青山弘之(東京外国語大学教授)×古城十忍
30(月) 出演者トーク① 「演技との境界線」 東 史子×山下雷舞×米澤剛志×奥村洋治
31(火) スペシャル対談② 「韓国演劇の今」 洪明花(俳優・翻訳家)×古城十忍
2 (木) 出演者トーク② 「感情と台詞」 北澤小枝子×金光柊太郎×安森 尚×関谷美香子
【一般前売り開始】
2023年9月11日(月)
【チケット料金】
(全席指定/税込)
[前売り]4,900円
[当日]5,200円
[学生]3,000円(前売・当日とも)
[初日割り](前売りのみ) 4,000円
[リピーターチケット 3,900円
*各回ご観劇いただいたお客様のみに終演後に販売します。
【チケット取り扱い】
TEL:03-5929-9130(平日12:00~18:00)
TEL:0120-240-540(平日10:00~18:00)
【お問い合わせ】
ワンツーワークス TEL:03-5929-9130
2023年8月27日 Posted in
劇団員note
最近、実はダイエットを水面下で始めています。
糖質オフ、カロリーコントロール、などなど、
世に様々なダイエット方法がありますが、どれも辛そうなので
これこそが現時点で至上であるという方法を見つけましたので、
こちらにご報告させていただきます。
僕が実践しているダイエットは
「そんなに食べなくてもいいんじゃない?」ダイエットです。
やり方は非常に簡単。
自分が頑張ったり、この後頑張る必要がある時など、
ご褒美にあたるものを「そんなに食べなくていいんじゃない?試しにね」と説得し
そのまま特に暴食をせずに過ごします。
常に食べてしまう、ラムネなどの間食、こちらについても、
「とりあえず食べなくてもいいんじゃない?」にして、間食を減らします。
これがだんだんと浸透してくると、
今度は「昼ごはん、こんなに食べなくても良くない?」として、
昼食の大盛をしないように心がけ、
調子が良ければ、「お弁当の白米、全部食べなくても良くない?」とし、
非常に健康的な生活へと自らを落とし込むのです。
みなさんからは信じられないかもしれませんが、
僕は今、既に上のステージにおりまして、
「夕飯、食べなくても良くない?」に週三程度、実践をしております。
(ただし白米を食べない、に限る)
ただし、これには大きなリスクが伴います。
7月からすでに実は8kg以上体重が落ちているのですが、
ほぼ誰からも「痩せた?」と言われないことです。
2ヶ月で8kg。でも誰にも言われないのです。
運動などもせず、これだけで痩せれるこのダイエット。
成功しても誰からもほぼ痩せたと言われない。そんなリスクが伴うこのダイエット。
良かったら実践してみて下さい。
僕はそろそろ限界を感じてきたので、もう少しこの「小さな心がけダイエット」を続けたのち、
普通に運動とかして、更なるダイエットに励みます。
齋藤
最近の僕の近影です。
恐ろしいリスク!痩せたことが全くわからない。
そんなことよりこの子は、30年経つと、こうなるのでしょうか?
2023年8月14日 Posted in
劇団員note
最近、久々に読書をしています。
就寝前はスマホを見るのが習慣化していましたが、
テレビを消した静かな部屋で、眠くなるまでの間だけ読むようになりました。
恥ずかしながら台本や漫画以外の本、しかも仕事や演目に関わるもの以外を読むのは
本当に久しぶりな気がします。
ただ、お察しの通りすぐに眠くなってしまうのであまりたくさんは読めません。
読書体力(気力?)の低下は著しく、
中学生や高校生の頃読んでいたペースの何十分の一くらいですが、
静かな時間がなんだか心地よく感じるようになってきました。
一番最近に読んだのは大岡昇平の『野火』。
その前に読んでいたのがSFの『ソラリス』だったので、
描かれている地域の気候と最近の気候が合致したのもありますが、
あまりの世界観の違いに少しクラクラしました。(2Dから3Dくらいの格差...)
心を動かされる本を読んだ後は普段の何気ない風景も少し違って見えたりして、
次は何を読もうか、とこれもまた久々の高揚感を味わっています。
このマイブーム、いつまで続くかまったく自信はありませんが、
これだけは読んでおけ!のおすすめがあったらぜひ教えてください。
津内口
2023年8月 6日 Posted in
劇団員note
『恋と蒲団』を読みながら思い出したことがあります。
『恋と蒲団』は、瀬戸物屋の娘への恋に悩む、
青年の終わりなき長い長い独り言からはじまります。
青年は夜な夜な瀬戸物屋の周辺をうろつき、
彼女の寝息が聞こえないかドキドキしながら
店先のシャッターに耳を押しつける、というような
ヤバイ行動をしています。
そう、私も高校生の時に、
朝の通学時に毎日見かけるいい感じの男性会社員が
どこの会社に勤めているのかどうしても知りたくて後をつけ、
見失い、後をつけ、見失い、後をつけ、とういうのを数回やりました。
見事に全部まかれましたので、多分、バレていたのでしょう。
私は『恋と蒲団』の青年のように恋文をしたためるために
手紙を50回書き直し、送るべき花言葉を選びに選び、
一生の恋と思って、返事がもらえなかったら地元埼玉深谷を出よう
とまではもちろん思いませんでしたので、詰めが甘かったです。
その後、その会社員は、私の乗る車両からは消え去り、
いつしかその存在も薄っぺらくなり、記憶からは
サーっと消えて無くなっていたかに思われましたが、
最近『恋と蒲団』を読むにあたって、トラウマのように
その光景がフラッシュバックしてきました。
少し前までは気にもとめていなかったような
唐さんの芝居の設定やせりふに、最近は心動かされます。
↑プールが涼しそうだったので、清涼感としてお楽しみください。
2023年7月30日 Posted in
劇団員note
7月も、もう終わり。
今週から8月。そして8月は唐ゼミの夏合宿が始まります。
と言っても、宿泊を伴う合宿ではなく、通いの合宿です。
「合宿」という響きは、何だか学生に戻ったようで
懐かしい。
合宿というと、バドミントン部に所属していた高校生の頃を
思い出します。
夏合宿では毎年、学校の教室に宿泊しました。
柔道用の畳を、皆で体育館から教室に運び、寝床を作りました。
夜の教室は本当に真っ暗。
怖くてトイレには一人では行けませんでした。
昼間の練習はとても辛かったですが、
夜は暗闇の中、くだらない話で遅くまで笑っていたのを覚えています。
箸が転んでもおかしい年頃、
高校生の女子は、それはそれはよく笑う(笑いました)。
遠征には遠征の良さがあるでしょうが、学校の教室に泊まるなんて経験は
なかなかできない。
貴重な経験でした。
今と違って、教室にエアコンはありませんでした。
網戸すらなかったと思います。
気になって、当時の8月の気温を調べてみたところ、
最高でも31℃位で、30℃を超える日は月の半分程度でした。
今からすると、大分過ごしやすい。
私も唐ゼミの合宿を控えていますが、我が子も夏休みに入り
部活動の通い合宿があったり、宿泊合宿の準備があったりで
毎日とても忙しい。夏休み感ゼロ。
加えて私は自分の仕事、家事、子供のサポートで
目まぐるしい日々を過ごしています。
この暑さの中、子供も体力的にきつそうですが
私も毎日ヘトヘトです。
そんな状況でも、一所懸命に活動している我が子や学生たちの姿を見たり
帰宅して楽しそうに一日の話をする子供の様子を見たりすると
ほっとすると同時に、青春だなあと清々しい気持ちになります。
そして、沢山動いて、食べて寝て、短時間で元気を取り戻せるのは
やはり、若さだなと感じます。
さてさて、私は?
このとんでもない暑さの中、頭は働くのか?
体力は持つのか?
合宿を目前に、不安でいっぱいですが
真摯に向き合い、一歩ずつでも前に進めていけるよう
頑張ろうと思います。
まずは、しっかり食べて、眠る時間の確保が
必要かな。
2023年7月24日 Posted in
劇団員note
米澤です。
今日までの1週間、公演に裏方として参加しています。
昨日までの会場、下北沢楽園
写真の向きが変です
今日の会場、flowers loft、下北沢の駅前のビルの地下です。
写真の向きが変です
写真の右側が本来の下側です。右に九十度回転させてください。
すみません。
役者としての自分の活動は、11月に舞台に出演します。
またご報告します。
米澤
2023年7月17日 Posted in
劇団員note
猛烈な暑さが続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
暑くて暑くておかしくなりそうですね!
私が小学生の頃の夏休みと言えば、
最高気温28度くらいで「今日は暑くなるなあ」と思っていたし、
クーラーなんてなく扇風機だけで過ごしておりました。
暑さに順応できない私、最近ひとつやらかしてしまったことがあります。
コバエの大発生です。
最初は部屋の中を1~2匹飛んでいた程度だったので特に気にもしていなかったのですが、
暑さが本格化した瞬間にどっと増え、しかもちょうど在宅勤務の期間だったので、
ものすごいストレスに!!
劇団が大学にいた頃の作業場は山を切り開いた場所にありましたので、
それはそれは虫がよく出ました。
あまりに出現するので、最初は虫が出る度にキャーキャー騒いでいた者も
人間に危害を与えない虫に関してはその内ちょっとやそっとでは騒がなくなり逞しくなってゆくのですが、
さしもの私もこのコバエには閉口しました。
まずは家中のぬめりポイントを清掃し、生ゴミを徹底封鎖。
そしてドラックストアでコバエ対策グッズにまあまあな金額を投下。
様々な商品を試してみたのですが、結果的に一番効能があったのは
ドラックストアに買い出しに行く間にとりあえず設置したお手製のめんつゆトラップでした。
めんつゆとお酢、焼酎を混ぜたものに台所洗剤をちょっぴり垂らしたこの罠に
面白いほどコバエがかかる!
2日くらいで収まりました。
家の中もキレイになったし結果的にはよかったのですが、夏の思い出がコバエ退治では悲しすぎる...
8月からの集中創作で、夏の思い出を塗り替えようと思います。
やるぞー!
(ビジュアルはピカイチのコバエホイホイ。めんつゆの圧勝でした)
津内口
2023年7月 9日 Posted in
劇団員note
(パレスチナ公演の写真の衣装も面白い。)
劇中歌ワークショップで7月から「風の又三郎」を取り上げています。
コロナ渦で2年間上演した作品です。
2年連続出演している私を含む劇団員たちの
こっそり変わっていった衣装の話。
前までは、衣装のことをそこまで考えていなかったのですが、
私の中で色んなきっかけで、優先順位があがりました。
1番影響を受けたのは、憧れの人を思ってガラッと衣装が変わる
という演出を受けた役者さん。
その方は早替え(着替える時間が短い)だったけれど、
必ず、髪飾りをつけて登場しました。
その髪飾りがあるとないとでは、雰囲気が全然違う!
なので、2年目の再演の際、私はみんながつけていた変化も
発見しながら過ごしてました。
禿さんは細かくヒールを履き替えていたし、
津内口さんが自衛隊服の時、
履いているブーツは男性自衛隊員の中で唯一のロングブーツに。
米澤は、2幕、以前は脱いでいた航空帽をかぶるようになっていたり。
劇団員以外では、松本一歩さんは2幕で新たな衣装を着たいんです
と、スーツをガラリと変えて登場。
織部である丸山さんは、青色にこだわった衣装を探し続けていました。
そういうこだわりをこっそり見つけたのを
思い出しました。
WSもまだまだ始まったばかり。
もし、すこしでもご興味ある方はぜひ!!
2023年7月 3日 Posted in
劇団員note
6月24日に室井先生の追悼イベントが開催されました。
100名を超える方々が集まってくださり、
一気に時間が学生時代まで戻りました。
たくさんの方が室井先生の過去の知られざる一面を発見したり、
「あの時、室井先生にあんなこと言われた」
というようなことを思い出しながら
会が進行していったように思います。
室井先生によって唐さんが横浜国立大学に呼ばれることがなければ
私は唐さんにお会いできはしなかったし、
全ての考え方の根本が室井先生に深く影響を受けています。
こんなに早く、室井先生の追悼会をやったことが
とても不思議な感じです。
とはいえ、最近は、人が亡くなる時は年齢ではない、
と強く感じており、私も、
半年後にはどうなっているかわからないなぁ
と思うと、納得のいく1日1日を過ごさないともったいない、
と思うようになりました。
振り返れば「ああすればよかった」と思う1日の方が多いし、
気がつけば1日が過ぎているような日ばかりだし
なーにが納得のいく1日に当たるんだろう?とは思いますが、
でも、この追悼イベントの1日は
やっぱり特別な1日であることは確かでした。
こんなにも「ご冥福をお祈りします」という言葉が
似合わない恩師も珍しいものです。
「また研究室伺いま〜す」
多分ずっとそんな風に思っています。
↑今日は晴れたので、青空を。
2023年6月25日 Posted in
劇団員note
実は先月、森下スタジオでこんな企画に携わっておりました。
【山田うん×池上高志プロジェクト】
「Wild Wordless World」ワークインプログレス
ワークインプログレス(製作途中の発表会)ということで、
森下スタジオで収録を行い、それを有料配信しています。
4本配信しているのは、ワークインプログレスということで、収録を4回行いました。
踊るダンサーも違うし、その都度少しずつ演出なども変わっています。
またトークゲストがそれぞれ違っているので、ご興味あったら是非みて欲しい、見比べていただきたい!
さて内容について、僕なりに噛み砕いて説明すると、
ドローン、VR、ロボットなど、様々な最新テクノロジーと、生身の肉体によるダンスのコラボレーションです。
こうやって書くと、「あー、そういう感じのやつね」と思われるかもしれません。
Perfumeのライブのように、最新のテクノロジーが舞台演出に取り入れられたり、
VR体験のように、最新テクノロジーを紹介&プレゼンするようなステージ、
そう言ったものを頭に浮かべるかもしれません。
しかし、これはちょっと違いまして、人間とテクノロジーの関係性が違うのです。
先の例で言えば、前者は人や舞台を活かすためにテクノロジーがあり、後者はその逆。
関係性でいえば、どちらも主従関係が成り立ちます。
ところがこの企画では、その関係性が対等、というより〈あやふや〉に近いように思います。
まずテクノロジーは、人を動かし、踊らせるための〈動機〉として存在していて、
ダンサーたちはそれらのアプローチを受けて、それをきっかけに踊ります。
また機械たちは「プログラムされた通りに動く」ということではなく、
ダンサーたちのリアクションを受けて動きが変わる、「不安定」さと「自律性」みたいなものが組み込まれています。
その結果、機械と人間での相互作用で動きが都度変化していく。
そんな関係性でテクノロジーとダンスがコラボレーションしています。
あくまで僕が主観で書いちゃっているので、全然違ってたらどうしようっていう不安もありますが、
僕はそんなふうに捉えて携わらせていただいていました。
ちなみに現場は結構刺激的でして、
・そもそも全てのパートが基本インプロ(即興)
・違う分野のチームとの共同作業、さらにはテクニカルが複雑なために、予想外のこと起きまくり
・いろんなことを試してみようということで、色々挑戦したのですが、とにかく時間がなくてドキドキ
・お弁当が美味しい
というわけで、今回はあくまで制作途中の発表会。
今後をとても楽しみにしている企画の一つであります。
よかったらご覧ください!!
齋藤
↑ こちらからチラッと覗けます!
2023年6月18日 Posted in
劇団員note
もうひと月も前のことになってしまいましたが、
『透明人間』を観劇したことをご報告していませんでした。
花園神社では『少女都市からの呼び声』がかかっているというのに!
その日は劇団員の津内口さんに子供二人を任せ
(自宅で子供たちに料理まで作ってくれました)
久々の夕方からのお出かけに心躍りつつも、すぐに迷子になる性質から緊張感が漂う。
雑司ヶ谷駅に降り立ち、都電を見つけて心躍りつつ、案の定迷子。
こういう時はチョコでも食べて頭をクリアにして、
スマホを駆使しつつ、なんとか見慣れた道にたどり着いて、到着。
副都心線ができる前はずっと池袋駅から歩いていっていたからなぁ。
鬼子母神様には静かに紅テントがたっていました。
何度も『透明人間』を見てきましたが、
今回ほど辻にのしかかる記憶が重く迫ったきたことはありませんでした。
そして、その分、マサヤ少年と白川先生に救われました。
「あんたの分裂こそ道しるべ!」好きなせりふです。
モモ似に奪われていくモモはひたすらに不憫で、
人間というより...動物...ただの生物のようにすら感じてしまいました。
そして、ラストは、まるで『桜の森の満開の下』のラストのように、
田口もモモも何もかも水に溶けて、水だけが残る。
まるで全てが透明な水の仕業であったかのように。
水の溜まりに流れ落ちる雫たちの美しいことといったらーー。
ただただ泣けてきました。
高揚した気持ちいっぱいに
紅テントの匂いをたくさん吸い込んで、帰路につきました。
2023年6月11日 Posted in
劇団員note
少し前になりますが、ゴールデンウィークの終わりころ
恵比寿ガーデンプレイスで開催された、
「ポーランドフェスティバル」に行ってきました。
昨年お世話になった、赤松さん(元唐組)がこのフェスで
ポーランド愛を語るらしいので、一緒に行きませんか?
と、大さん(元唐組)からお誘い頂いて。
もう20年近く前になりますが、ポーランドを訪れたことがあるので
フェス自体にも興味を持ちましたし、赤松さんたち(コニエレニ)が
どんな風に舞台でその想いを表現されるのか、ワクワクしました。
ところが、この日だけ雨。しかも、かなりの大雨と強風。
イベントが開かれるスペースは屋外。
横殴りの雨の中、ポーランド人による演奏や踊りを楽しみました。
いよいよ、赤松さんたちの出番と思いきや。
悪天候のため、イベント一時中断に。待つこと40-50分?
その間、大慌てで赤松さんたちの小道具に雨対策を施すお手伝い。
しかし、天気回復の見込み無く、ステージでのイベントは中止の判断が下されました。
残念・・・・。
このまま発表せずに終わるのは勿体無い!!!
急遽、付近の音楽スタジオを押さえ、
「LOVE!Poland Meeting」と題された演目の発表会を行うことになりました。
スタジオ使用時間は、1時間!!
入室から、準備、発表、片付け、退出まで。
本当に、できるのか???
心配は無用でした。集まっていたのは、ミュージシャンに役者、舞台関係者ばかり。
素晴らしいチームワークで、きっかり1時間で全てを終えて退出。動画撮影も完璧。
予定されていた空間ではなくなってしまいましたが、これもまたありか。
ポーランド愛と人々の愛が詰まった、とても素敵な発表会でした。
人と何かを作るって楽しい、その気持ちも味わえた時間でした。
赤松さんの明るさや度胸、可愛らしさに、いつも元気をもらいます。
ああ、でもやはり、沢山の人、ポーランド人に観て欲しかった!
この時にお勧めして頂いたポーランドの映画『EO』、イエジー・スコリモフスキ監督。
先日やっと観られました。
訪れた映画館の画面が、ちょっと小さかったのが残念。
ロバが主役。ロバの目線から見た人間社会って・・・・。
後からじわじわくる面白さでした。
もう一度観たい。次はもっと大きな画面で。
2023年5月29日 Posted in
劇団員note
最近少しずつ暑くなってきて、半袖の服だけで出かけたい!とは思うけど、
5月から半袖のシャツを着てしまったら、本格的に暑くなってきた時にどうなるんだろう。。。
という観点から、まだ長袖のシャツをきてしまうジレンマに悩まされている、齋藤です。
今年の夏、このような作品に携わらせていただきます。
日生劇場開場60周年記念
日生劇場ファミリーフェスティヴァル
です!
改めて書いて、自分でも「おぉっ・・」って思いますが、今回はこの作品の演出助手を努めさせていただきます。
演出は山田うんさん。
舞台監督でその後数回ご一緒しておりますが、演出助手は実に3年ぶり。
画家・絵本作家のヒグチユウコさんの絵本を舞台化することの作品。
原作がヒグチさんの大人気の絵本であることもさることながら、
人形劇+ダンスという変わった組み合わせで、人形はあのひょっこりひょうたん島でおなじみのひとみ座さん。
はじめに話を聞いたときには、情報量が多くて「???」ってなりました。
人形劇でダンスで、ねこ??
どうなるのか、ぜひみにきていただきたいです。
本当は稽古が始まったりしたところで、記事を書こうと思っていたのですが、
チケットの売れ行きが好調とのこと。少し早めのお知らせと相成りました。
今年の夏、ぜひとも日生劇場にお越しください!!
(齋藤)
2023年5月22日 Posted in
劇団員note
(ダンスの写真がないので、その道中の海を載せます)
お久しぶりです。
前回のゼミログは、食事について書いてました。
今回は、運動について書いてみます。
いまのところ一番長く続いてるのがヨガ。
けれども、ヨガマットを電気ヒーターで燃やして歪んでからというもの、
すこーし頻度が減りつつある。
たまには違う運動しにいこうと久しぶりにダンスの教室へ。
そこのダンス教室は、プロの方が通っているところ。
そういうところは"ダンス経験〇年から"というくくりがあることが多いのですが、
そこは、やりたい方はやってみたらいいじゃないという寛容さ。
けど、目立つ。
できないからめっちゃ目立つ。
でも気にせずいこうとやっていると、
「そうそう!」とか「もっと腕伸ばして!」とか
声かけのほとんどがこちらを見ている先生。
気にしすぎかなー、と思ったけれど、
終わった後、みんなが談笑している中、そそくさと帰ろうとしていたら
「前も来てたよね?!」
と、引き止められ、ずいぶん前に来てたことを覚えてくれていました。
やはり、この中に突然現れる全然踊れないやつは目立つのかな、
と思いつつ、でも嬉しかったので、
「また来ます!」と汗だく、顔真っ赤の状態でお伝えし、
早めに帰りました。
翌日の筋肉痛といったら、そりゃあもう。
というわけで、食事と運動を模索する日々です。
次はいつ行けるかな...!
2023年5月15日 Posted in
劇団員note
ゴールデンウィークに青森の実家に帰省してきました。
タラの芽の天ぷらをたらふく食べながら、そういえばこの時期に帰るのは久しぶりだなあと実感。
父が山育ちなもので山のものに詳しく、実家にいた頃はよく季節ものが食卓に並びました。
春は山菜(特にウド)、秋はきのこ鍋...
幼い頃は、素材の味を生かすためのシンプルな味付けと、
まあまあ続く山菜とキノコづくしのメニューに飽き飽きとしていましたが
今となってはご馳走だったなあ、また食べたいなあと思います。
今となってはもう食べられないものの中で今一番懐かしく思うのは、祖母のお赤飯です。
青森のお赤飯が甘い、というのはもうメジャーな話でしょうか。
甘納豆で炊いたお赤飯はほんのり甘く、もちもちしていて美味しい。
赤飯にごま塩?なんのこと?と思っていたので、こちらに出てきてからコンビニで買ったお赤飯のおにぎりに衝撃を受けました。
お盆に正月、必ず作っておいてくれていた祖母も年末に亡くなり、
ああもうあのお赤飯は食べられないのかとさみしい気持ちです。
思い出したらむしょうに食べたくなってしまったので、
お赤飯なんて炊いたこともないし、特にめでたいこともないけれど、作ってみようかしら。
母はレシピを知っているのかしら。
聞いてみよーっと。
(これはタラの芽。最初に食べようと思った人、天才...)
津内口
2023年5月 7日 Posted in
劇団員note
椎野です。
4月。『鐵仮面』の準備も本格的に開始され、
新しい年度がはじまるぞ!と気合を入れていましたが
息子が小学校に入学し、娘も別の保育園に転園し新生活、新環境。
成長を喜ばしく感じつつも、
新環境のストレスからくる息子の毎夜の絶叫と走り転げ回りながらの嘔吐で
4月は我にかえった記憶があまりありません(笑)
そして5月は転倒で頭から流血。焦った学童保育の先生からの緊急連絡。
脳神経外科に連れて行き検査。レントゲンは異常なし。
ホチキスみたいな器具で傷口をパチンと縫ってもらいました。
劇団のオンラインワークショップの最中も気が抜けず、
「うわぁあああああ」と絶叫が聞こえると
寝室へ飛び込み、あちこちポロポロ泣きながら転がる息子の
口元に嘔吐用のふくろをスライディング用意。翌日は全く覚えておらずケロリの息子。
ストレスって自覚症状はないみたいので、皆さんも気をつけてください。
表面上は多少無理できるようですが、身体は正直みたいですよ。
そんなことをしている間に
岡山、神戸を終え5月6日からは花園神社で『透明人間』がはじまりました。
いいですね!紅テントが翻っていると思うと元気がでます。
6月からは『少女都市からの呼び声』を新宿梁山泊が上演!
先日は日暮里の銭湯に菖蒲湯につかりに行き、
『秘密の花園』の聖地巡礼的気分にも浸らせていただきましたし、
息子も私もそろそろ新環境への適応を開始し、
軽やかに公演準備へと歩を進ませましょうぞ!
『鐵仮面』ご期待ください〜!
↑画像加工をして元気を感じてもらう作戦!
2023年4月30日 Posted in
劇団員note
3月に『夜だから眠れない』、作・演出、鷲見武さん。
4月に『幸せはオレンジ色のワンピース』、作・演出、古賀勝哉さん。
二つの舞台に出演させて頂きました。
どちらも、これまでにやったことのないタイプの芝居でした。
これまでの経験と違う最も大きな点は、
どちらの役も、私と同世代で現実社会にいそうな人物であること。
過去に演じてきたのは、8歳くらいの少年、変わった紳士、タイムスリップして女子高生、
お婆さん、謎の女・・・と、まあちょっと変わった役柄でした。
今回、この二つの台本を頂いて、等身大に近い役柄を演じられることに
とてもワクワクしました。
そして、両方ともふたり芝居。
正確には、『夜だから眠れない』は6人の芝居ですが、
私の出演した三つの場面は、全て同じ相手役との二人のシーンでした。
出演は4月のふたり芝居が先に決まっておりました。
その稽古が始まって間もなく、代打で3月の舞台に出演することが決まり
4月の舞台前に、二人でのシーンを作る経験ができたわけです。
3月は、『唐版 風の又三郎』がご縁の鷲見さんとご一緒させて頂き
その人柄、作品の世界に触れることができた有難い時間でした。
ワニズホールのふたり芝居『幸せはオレンジ色のワンピース』では、
至らぬ私を、古賀さんが何度もグイっと引っ張り上げて下さった、
そんな表現がぴったりくる気がします。
興味をもっていた、ふたり芝居。
古賀さんと相手役の松尾さん(マリリン)、お二方のお陰で
この舞台に立てました。
また、この二つの舞台に思いもよらぬ方々が
観に来て下さいました。
3月公演には、唐ゼミ☆中野さんたちの大学の後輩の方が、
4月公演には、映画『鬼が笑う』をご覧になって私を知って下さった方々が、
劇場に足を運んで下さいました。
驚きと幸せとで、胸が熱くなりました。
この場を借りて、改めて感謝申し上げます。本当に有難うございました。
昨年一年、演出助手や裏方をしながら、沢山の素晴らしい俳優の芝居を拝見し
また、演出家の方々の考えや演出を見聞きしたことは、本当に財産だと思います。
今回の舞台の稽古は、何度もその言葉や演技の数々を思い出し
考える日々でした。
感謝。
2023年4月24日 Posted in
劇団員note
少し前に中野さんが三浦半島のことを書いていました。
続ジョン・シルバーのときに、観音崎に行って海の映像を撮ってきたと。
自分もthe caveでジョンシルバー、続ジョンシルバーをやるときに
壁に、窓から見える海の景色の映像を写したいということで
いくつかの場所で撮影してきました。
真鶴でまず撮影しました。港の方まで行ってそこからでした。
国府津でも撮影しました。駅から歩いて近くに浜があって、
そこの浜からうみを撮影してみましした。
根府川でも撮影しました。
海沿いに走ってる道路の脇から撮影しました。
最終的に使うことになった映像は江ノ島に行って撮った映像でした。
その日は朝から稽古か作業があったのですが、
朝7時前くらいに到着して撮影をしてきました。
初めての江ノ島でした。
よい思い出です。
これは今月行った横須賀です。
海に行きたいです。
2023年4月17日 Posted in
劇団員note
お褒めの言葉や感謝の言葉など、言われて嬉しい言葉ってありますよね。
最近言われて嬉しい言葉ランキングに急上昇で上がった言葉がありました。
先日、仕事で清水の劇場へ行った時のこと。(
これです)
すっごいタイトなスケジュールの現場で、
23時に作業が終わり、翌日は朝8時から・・・なんて日程でした。
劇場の目の前は市場。目の前に市場があるのに、指を咥えてみているわけには行きません。
というわけで、毎朝早朝から市場へ繰り出していました。
そんな僕を市場の神様は見逃さず、めちゃくちゃ美味い、市場関係者用の定食屋に巡り合うことができ、
結局、そこに落ち着き、連続で美味しい美味しい朝食をいただきました。
撤去の後、少し時間があったので、最後の市場散策へ向けて劇場さんに情報収集をしていたときのこと。
おすすめのお店について、「あ〜、一軒すごいおすすめあるんだけど、もう昼過ぎに閉まっちゃうんだよね」と言われ
詳しく聞いてみると、その店は僕が毎朝訪れていた定食屋!
なんということでしょう。僕は自力でお勧めの一軒を引き当てていたのです。
ちょっと興奮気味に劇場さんに毎朝行ってましたよ、と言うと劇場さんから一言。
「よくあの店見つけましたね〜。あそこが最高ですよ」
そう、これです。
自力で引き当てたことを賛辞してもらえ、さらには市場を制したことを証明してくれるがごとき太鼓判の一言。
2023年のベストワードになるのではないかという勢いで、僕の胸には刻まれています。
定食も、あの一言も、最高でした。
ちなみに最終日に食べた、お勧めのアナゴフライ。
最高に美味かったのですが、流石に午前中はずっと気持ち悪かったです・・・。
(齋藤)
2023年4月10日 Posted in
劇団員note
先月とある公演の手伝いに参加することがありました。
公演の時も、手伝いの時も、毎回食べ物をうまくとることができないのを思い出します。
というより常日頃からあまりうまくとれない。
もちろんお弁当があるので、お昼はみんなとちゃんと
食べることができますが、それ以外が問題。
ひどい時は、カロリーメイトを6本、みたいなことに。
そんなものなので、人が何を食べて栄養補給しているんだろう、と
気になる。
本番中にお腹がすくことを恐れている先輩は
食料を買い込んでいたり、
疲れてくるとフルーツを食べてる人もいたり、
ひたすらプロテインをシャカシャカさせてる人もいました。
ダンサーの方は、公演終わりコンビニのチキンと梅干しを食べていて、
その組み合わせかっこいい、と憧れたり。
私にはそういうルーティーンないなあ、
と思ったけど、書いていて気づきました。
そんなことない。
手っ取り早く取れる、という意味で
ずっとチーズ食べてたりしてではないか。
他の公演に出ると、大量に差し入れしてもらったし。
あと、作業中にクッキーをストックし、行き詰まると食べていたし。
なんなら、そのクッキーのデザインのポーチを見かけた後輩が
「もう麻子さんにしか見えない」とプレゼントしてくれたり。
偏食...。
しかもかっこよくない。
というわけで先月の公演の時に一緒になった方に
何食べてるの?と
しかも、作る時間・食べる時間がすくなく
かついいもの。
それは、バナナ!!
これに決めた。
なので、最近はバナナを栄養として生きています。
食べたもので身体は作られますので、
身体を鍛えつつ、しばらくこれでやってみたいと思います。
2023年3月19日 Posted in
劇団員note
今年唐ゼミ☆が上演予定の『鐡假面』には
終戦直後に紙芝居として創作され、
のち単行本で大ヒットとなった『少年王者』という
物語の登場人物名が多く登場します。
アフリカの奥地で孤児になってしまった少年の成長冒険譚。
主人公・真吾が悪敵ライオンLと戦ったり、
乱暴な赤ゴリラからの攻撃を仲間の群れから守る。
弱いものをいたわり、よこしまなものを恐れさせる、
真吾の「あーあーあー」というお叫びは仲間を元気づける。
敗戦直後、親を亡くし、家をなくし、
希望も自信もなくした多くの子どもたちに、
勇気を与えたことは想像に難くありません。
敗戦直後を思うと、腰巻お仙に出てくる忠太郎のせりふも思い出されます。
かえるが泣くから帰るなら、
帰る家のない子にかえるはなんて泣くんだろう
やはり帰ろう帰ろうとないてらぁ
帰れない子のためにだけ泣いて、
帰れない帰るもいるんだなぁ
初めてこのせりふに触れた大学時代は
「帰る家のない子」が想像できていなかったなぁ。
劇画調の絵に、少し聞き慣れない言葉が並ぶこの本を
6歳の息子はいたく気にっており、夜は『少年王者』を
読み聞かせしながら寝床につきます。
(この本、室井先生から譲っていただきました)
今を生きる息子にはどんな風にうつっているんでしょうね。
とても気になります。
少年王者を読みきり、
あらためて『鐡假面』を読み直すのが目下の楽しみです。
2023年3月12日 Posted in
劇団員note
既に唐ゼミHPやTwitterでお知らせがありましたとおり
今度の週末に、横浜桜木町で舞台に出演致します。
神奈川演劇博覧会の演目のひとつです。
『夜だから眠れない』
作・演出、鷲見武さんです。
鷲見さんは、唐ゼミにも何度も出演して下さっている、
身も心も大きくて(笑)、優しいお方です。
今回のお話、演出、鷲見さんの人柄が出ているなあと感じながら
稽古をしています。
私は照明担当でこの舞台に関わる予定でしたが
出演予定であった松岡なえさんの代打として
急遽舞台に立つことになりました。
松岡さんは、とても男前な女性で
役者としても友人としてもとても信頼している素敵な人です。
想えば、中野さんが唐ゼミWS開催を決定し
初回に参加してくれたのが、松岡さんでした。
今は、彼女の体調が一日も早く回復されることを願うばかりです。
さて、まずは今週末の舞台ですが
4月には、ふたり芝居にも挑戦いたします。
こちらは新中野です。
私が芝居を始めた場所
角替和枝さんのWSで出会った、尊敬する先輩
松尾満里子さんとご一緒します。
既に稽古は始まっています!!
こちらも是非ご覧いただけたら有難いです。
★3月
『夜だから眠れない』
Ghost Note Theater
作・演出 鷲見武
神奈川青少年センター2F スタジオHIKARI
3/17(金) 18:00
3/19(日) 17:00
無料公演。投げ銭制。
※要予約
★4月
『幸せはオレンジ色のワンピース』←こちらに出演します
『抹茶堂のセレナーデ』
作・演出 古賀勝哉
新中野ワニズホール
ふたり芝居 二本立て
4/15(土) 15時/18時
4/16(日) 13時/16時
前売り/当日 2500円
2023年3月 6日 Posted in
劇団員note
先月のことではありますが、
『T Crossroad 短編戯曲祭<花鳥風月> 冬 、そして春へ』、
そして僕の出演する『基本料金、1時間2500円』を終えることができました。
来ていただいた方々、本当にありがとうございました。
全部で9本の短編がありましたが、その内の8本
『路上6―そして私たちは生きている』以外は配信版が販売されています。
そちらもぜひご覧ください。
https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=71177&
会場の雑遊
https://natalie.mu/stage/news/512985
こちらの記事で川村さんがおっしゃってますが、
春、夏、秋、冬の4回の開催で、
のべ200人ほどの演劇人が関わっているそうです。
自分は「冬」だけの参加ですが、
様々な人と出会い、またとない経験ができました。
少し時間が経ってしまいましたが、ご報告です。
2023年2月27日 Posted in
劇団員note
年賀状でもお知らせしていましたが、今年の秋『鐵假面(てっかめん)』の上演を試みようとしおります。
この『鐵假面』、唐ゼミでは2007年に公演。当時僕はフリーター成り立ての22歳でした。
2007年の3月には、満天星で『ジョン・シルバー(続)』を公演した後、4月に大学を卒業。
感傷に浸るまもなく、多分そのまますぐに稽古。
6月に本番をやって、そのまま秋まで『鐵假面』だけの年だったと思います。
・・・・・
と、ここままで書いてていて、急に雷に打たれたが如く、思い出したことがあります。
最近は直近の公演案内とかばっかりで、唐ゼミのことを書けていなかったので、
本当は池袋の思い出やら、当時の熱い思い、ひいては今の自分との比較など、
演劇に青春を傾けた、その1ページを皆さんにお見せしようと思っていたのですが、申し訳ありません。
当時駆け出し照明フリーランスだった僕は、小劇場の仕事をいただいて、地味に忙しい日々を過ごしていました。
ある日、書類のレイアウト直したいからと深夜家に呼び出され、待っていたのは、文章を改行したり文字の行間を直すだけの作業。
「なんでこんな簡単な仕事を・・・」という思いを抱きながら作業していました。
時刻は丑三時を超えた、深夜3時ごろ。
流石に申し訳ないと思ったのか、「齋藤アイス食べる?」の嬉しい一言。
ファミリーパックの箱アイス『ピノ』を僕の前に差し出しました。
おぉ、ありがてえ、と手を伸ばそうとすると、
「あ、俺が食べたいのバニラとチョコだから残り食ってくんない?」
と、箱の中の、残りの、自分があまり食べたくない、僕もそこまで食べたくない「アーモンド」味の全てを僕に渡しました。
そしてあの鬼は、バニラとチョコのピノを平らげたあと、すぐに寝てしまい、
僕は寝息の横で黙々とスペースと改行、文字の幅を1%単位で修正。
明け方、一人家を出ました。
すみません、大した話ではなかったのですが、突如思い出したので勢いで書いてしまいました。
でも、あの時、冗談でもなく、本当に、僕には「アーモンド味」しか渡さなかったのです。
あれから15年。様々なものは忘却の彼方へと消え去りましたが、
体に刻まれたピノの恨みだけは、忘れていないようです。
この写真を見る限り、あの鬼は一晩でピノ17個も食っていたのですね・・・
(齋藤)
2023年2月12日 Posted in
劇団員note
昨日は唐さんのお誕生日、ということは中野さんの娘さんの誕生日。
いつもお誕生日を祝ってくれるので、密かにプレゼントを用意しています。
娘さんだけにプレゼントを渡すと息子くんが寂しがるかもしれないので、
息子くん用のバレンタインチョコレートも用意。
(大人の都合を考えて生まれてきたのでは?と疑うほど完璧なタイミングの誕生日。)
彼女は最近神出鬼没のやんちゃで椎野さんに激怒されているようですが、
写真を撮るよ!というとほっぺたに人差し指を当て、実に可愛らしいポーズをしてくれ、
パー子かな?と思うくらいピンク色を着こなす女の子らしい女の子です。
どうしてあれくらいの女の子ってピンクが好きなんでしょう?
かく言う私も幼い頃は例に漏れずピンク大好きでした。
姉と私に、と何かプレゼントをいただきそれがピンクと水色ならば、
姉のことはかまわずピンクに一直線。(姉の悲しそうな顔だけちょっと覚えている)
ピンクのスカートが洗濯中なら出掛けない!と大泣きして母を困らせたこともあったとか。(こちらは覚えていない)
ということで、プレゼントはもちろんピンク多めな何かを用意しました。
ちなみに中野さんの誕生日は2月14日。こちらも計ったかのようなタイミング。(親譲りだったのか...)
息子くん用は用意したけど、お父さん用は用意するのを忘れてました。まずい!
(ピンク代表。さすがにここまでではない)
2023年2月 5日 Posted in
劇団員note
外出時、6歳息子のちょっとした会話に答えている隙に、3歳の娘が忽然と消える。
「こーこだよー」とニヤニヤしている。
とにかく勝手にどこにでも行ってしまう。
誘拐だってこわいし、事故や怪我もないとはいえない。
1年前は、自宅から裸足で出かけて迷子になって警察のご厄介になったし。
「私の顔の見えないところに行ってはいけない」
と何度も言っているのに、聞く耳は持たない挙句に
最近は「ベーロベロベー!」と悪態をつくまでになった。
もう完全に怒った!!
ここは一つお灸を据えて、恐怖政治による統制をしていかねばならなぬ!!
保育園からの帰宅時、また勝手に走り出して視界から消えようとした。
猛然と走っていき、首根っこをつかまえ
「家に着いたらお話があります(怒)」
と逃げられない環境を作り、家に着いて早速彼女を座らせた。
息子はびびってテレビを見に行った。
「顔の見えないところに行ったでしょ。
事故とか怪我とか知らない人に連れてかれちゃうからやめて」
反応のない娘。
「何度も何度もやったら本当に怒るからね」
「おこってもいーよ」
「いい加減にしナさい!!」
「ナ」で声が裏返った。
完全な敗北でした。
大きな声を出さねばと気負いすぎたために声帯が追いついてない。
ああ、やっぱり発声訓練大事!!必要!!
いつでもMAXの声が、響きのある声が出せるようにしておかねば!
意識して声を出すようにしよう。
↑1歳の頃の娘。常になんかやってやろうって顔している。
2023年1月22日 Posted in
劇団員note
久しぶりに都内に出かけました。
少し時間があったので、花園神社にお参り。
テントのない花園神社を訪れたのは、初めてかな?
ゆっくりと散策しながら思いを巡らせました。
1月も半ばを過ぎていたのに沢山の人がいて
ちょっと驚きました。
外国人も多かったです。
前回訪れたのは、唐組の『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』
テントのない花園神社
昨年は学びの多い一年でした。
役者として舞台に立ったのは1本でしたが
別の方向から舞台をつくることに関わり
少しは違った見方ができるようになっていればいいなと思います。
何より沢山の素敵な方々との出会い
そして、その方々から学んだ多くの事が財産です。
一年を通して、ちょっと忙しくし過ぎたことは反省。
年甲斐もなく、休むことを忘れて突っ走ってしまい
燃え尽き、ほっとしたら年末にぶっ倒れる始末・・・。
家族と過ごす時間を削ってしまった後ろめたさもあり
ひと段落したら家族と過ごそうと思っていたのに
逆に面倒をかけてしまい、益々肩身が狭い。(汗)
今年は、もう少し周りを大切にしながら生きようと思います。
昨年最後に関わった舞台、『中川と村上とギンガテツドウノヨル』。
2020年の、唐ゼミ『唐版風の又三郎』でご一緒させて頂いてからのご縁で
気田さんの作、演出の作品に微力ながら関わらせて頂きました。
本当に温かくて素敵な作品、皆さんとの出会い感謝しております。
今年は二人芝居にも挑戦する予定。
さてさて、どうなることやら。
2023年1月15日 Posted in
劇団員note
齋藤さんが舞台監督をしているケタゴロ『ビコーズ・カズコーズ』見てきました。
出演者の皆さんが鉄パイプにぶら下がったり、
とても見ごたえのある舞台で元気をもらいました!
今月末からはちろさんも出演している映画『鬼が笑う』が再び上映されるみたいです。
来月には中野さんが演出する『オオカミだ!ー「3びきのこぶた」に出てくるオレの話』もあります。
自分も2月に出演します。
短編戯曲祭という名前が付いていて、全部で9つの作品がありますが、
その中の一本、『基本料金、1時間2500円』に出演します。
リーディングでの上演です。
__________________________________
『基本料金、1時間2500円』【リーディング】
ぼったくりバーで金が払えず、倉庫に閉じ込められてしまう中年サラリーマン牛島。
店員兼ヤクザの金村は、牛島に折檻を繰り返す。そこに牛島の鬼嫁から電話が。
その嫁は、ただのサラリーマンの嫁ではなくて...
作:parade556
演出:川村毅
Cast: 牛島太一/宮島 健、金村銀太郎/米澤剛志、
牛島京子/黒河内雅子、牛島京介・ト書き/中山侑子
__________________________________
19日18時、24日19時、25日18時の三回です。
共演の黒河内さんは去年の『ポルノグラフィ』の時演出助手をされていた方で、
今回共演できることがとても嬉しいです。
詳細はホームページからご確認ください!
http://www.tfactory.jp/data/t_crossroad2022_4.shtml
よろしくお願いします。
2022年12月26日 Posted in
劇団員note
もうそろそろ2022年も終わりですね。
年末掃除がまだまだ終わっておりません。
忙しいを理由にすると何にもできなくなりそうなので、
無理やり片付けています。
いつも片付けの最後の方では
どうしたらいいかわからない物たちを箱に詰めて終わり。
なんてことになるので、今回はその箱にも着手しています。
唐ゼミは、テント公演なので、楽屋というものがちゃんとあるわけではなく、
ボテと呼ばれるクリアボックスに自分の衣装やらメイクやら小道具、鏡を入れます。
役によっては、何着も着替えたりするので、
そういう時は二つボテを使ったり。
昔はあまり考えずに使っていたけれど、
小道具の位置を決めるとか、
衣装を小分けにするだとか、
そういうことが思っているより大事でした、、!
誰かは控えますが、とある本番終わりに楽屋テントに戻ると、いつも綺麗なその人の周りが大荒れしている。しかも、かなり。
珍しいと思っていると、その人が戻ってきて、
「小道具のナイフがなくて、全部ひっくり返した。ほんとにもうめっちゃ怖かったよ!!」
もう出番なのに、劇の重要アイテムがない。
無我夢中で楽屋の物をひっくり返す、想像だけでこわい。
いつも綺麗にしてる人さえそんな事件に巻き込まれるだなんて、次は私だ...。
と思っていつもより整理して帰宅したのを思い出しました。
整理整頓、いつまでも課題ですが、
あと5日、粘って片付けたいと思います。
(終演後、これからボテ整理かぁ、状態)
2022年12月18日 Posted in
劇団員note
先日、ショックな知らせがありました。
我らが母校・横浜国立大学生にはお馴染みのお弁当屋さん「横浜弁当」
通称「はまべん」が年内で閉店するとのこと。
この知らせに1年くらいなりを潜めていた大学時代のグループラインが久々に稼働。
大学関係者が多い私のTwitterのタイムラインもショックと悲しみに染まりました。
劇団の拠点が大学からHandiHouseに移り、めっきり足が遠のいていましたが、
閉店と聞いて同じくショックを受けていた仲間に買ってきてもらい、
一番好きだった「タイ風からあげ弁当」、通称「タイから」を久々にいただきました。
(大学入学当初は食が細く、今より痩せていた私は、このボリュームに恐れをなし、
ご飯を半分以上誰かにお裾分けしたものでした。
この日は、もう食べられないのね...と、噛み締めながら完食。おいしかった!)
唐ゼミも「はまべん」には随分お世話になりました。
大学でのテント建てのお昼は必ず「はまべん」。
かつて「はまべんはガソリンだから」と言った先輩がおりましたが、
まさにその通りで、揚げたての唐揚げとほっかほかの白ご飯がぎゅうぎゅうに詰められた
お弁当は腹持ちがよく、特に体力を使うテント建てには欠かせないお昼ご飯でした。
それから、雨が降ったり、深夜まで及んだ作業の時は、
齋藤さんがよくグラム売りの唐揚げを買ってきてくれて、
みんなで熱々の唐揚げを頬張ったものです。
学生時代入り浸っていた研究棟ではお昼になると必ず誰かがここのお弁当を食べていたし、
深夜に及ぶ作業の時、閉店時間ギリギリに気合い入れのように買いに走る人を何人も見送りました。
なんだか、はまべんを食べると「よし、がんばってみようかな...」という気持ちになったのです。
私たちの大学生活に欠かせない、青春の味です。
2022年12月11日 Posted in
劇団員note
こんにちは。佐々木です。
皆さんは元気でお過ごしでしょうか。
今年ももう間も無く終わるという事で、部屋の掃除をしました。
過去の出演台本の整理をしている時、久しぶりにジョン・シルバー三部作一挙上演の時に頂いた台本を手に取りました。
唐ゼミ☆に所属して間もない頃を思い出しました。
麻子さんの劇中歌ワークショップは今『ジョンシルバー』を取り上げているそうです。
私もぜひ時間のある時に麻子さんのワークショップに参加したい!
私は最近も学校公演に参加しています。
今年は残り7公演!忙しい年末になりそうですが、年末まで舞台に立てる事が非常に幸せです。
ツアー中に紅葉も終わりか、と撮った写真。
一体どこの写真かはわかりません。
2022年12月 5日 Posted in
劇団員note
林麻子による『唐十郎劇中歌ワークショップ』
私もアシスタントという名目で時たま
本読みにも参加させてもらってます。
今月から『ジョン・シルバー』に取り組み始めました。
せりふ覚えのあまりよくない私でも、
冒頭の「おじさん」からはじまる詩や
裸足男のせりふはつらつらと口から湧き出てきます。
『ジョン・シルバー』は特に好きな作品のひとつ。
というのも『ジョン・シルバー』によって
ずぶずぶと唐さんの世界にハマりこんで行くことなってしまったのです。
しょうがない。もうどうにも止まらない感がありました。
そして、この舞台を上演して初めて、
演じる己よりも、演じる己が持っている小道具を
一番引き立たせるように演ずるというのを知りました。
私は「自分よりもモノが大事」であるという感覚は持ったことがなく
目からウロコの大発見でした。
唐ゼミ☆でも何度も上演し、何度も本を読み、
何度となく役者が『ジョン・シルバー』のせりふを言っているのを聞きましたが、
いまだに発見があるし、こう読んだら、
こう設定したら面白くなるのではないかとその都度考え込みます。
一時期は裸足男をやってみたくて何度か挑戦してましたが、
今は双子の姉妹が気になり、一人で双子の姉妹をやってます。
床屋もいいし、小男もやってみたいし、カゴかきもやりたい。
紳士も盲銀、唖銀、跛銀の3人シルバーも魅力的です。
もちろん女性ヒロイン小春は言わずもがな。
唐さんは「全部の登場人物が私です」と言ってました。
初期作品は特にそれが強いのではないかと思ってます。
これから参加者の方と読み方を探っていくのがとても楽しみです。
↑初めて上演した時の台本。裸足男が身につけているモノみたい。
zoomによるオンライン
唐十郎劇中歌ワークショップ
12月10日(土)10:30〜12:00
12月17日(土)10:30〜12:00
12月24日(土)10:30〜12:00
2022年11月27日 Posted in
劇団員note
気づけば、もう11月も終わりですね。
10月中旬から、大森カンパニープロデュースの稽古場にべた付きし
演出助手という名目で役者修行をさせて頂いております。
その公演が、一昨日11月25日から、下北沢小劇場B1で始まり
今日無事、3日目を終えたところです。
3月にも大森カンパニーの役者による芝居コント
『更地select SAKURA VI』の稽古場にもつかせて頂き
緻密に作られる笑い、新しい世界を学ばせていただきました。
今回は、大森カンパニーのもう一つの柱である人情喜劇。
私が最も心惹かれ、芝居を始めるきっかけとなった
こちらの人情喜劇の稽古場です。
ワクワクしない訳がありません!
と同時に緊張と不安も相当のものですが・・・。
前回のコントにもご出演の、本間剛さん、三宅祐輔さんの存在が
時折私の緊張を和らげて下さいます。
唐ゼミも公演中に稽古をしますが、
こちらのカンパニーでも、毎公演前に、稽古をします。
大森さんは役者として出演もされているので、
毎日ビデオでチェックし、翌日の本番前に返し稽古をし
より良い舞台を作ります。
日々、芝居も変わりますし、台本修正も入ります。
この返し稽古を見るのもとても勉強になります。
残り9公演。
しっかり、勉強、そして楽しみます。
12月4日まで演ってます。
是非、劇場へいらして下さい。
芝居は勿論、舞台美術も素敵です。
大森カンパニープロデュース vol.41
人情喜劇シリーズ第12弾 『おうけつ』
下北沢 小劇場B1
2022.11.25-12.4
2022年11月21日 Posted in
お知らせ Posted in
劇団員note
今稽古をしています。
作・演出の鮒田さんから声をかけて頂き、2020年の6月の舞台に出演予定だったのですが、
その時の公演は延期になりました。
延期になってもう一度出直しになった公演には、
唐ゼミの公演とスケジュールが被ってしまっていたので出演が叶いませんでした。
そして今回もう一度声をかけていただきました。
The Stone Ageブライアント第8回公演
『2222年の雨宿り』
2022年11月30日(水)〜12月4日(日)
https://stoneage.yamagomori.com/
鮒田さんの書く作品で僕が観たことがあるものは
、全て実際に起こった事件を題材にしたものですが、
今回は全く違った架空の世界のお話になりました。
舞台は火星です。
残り少ない稽古を経て、どんな作品が最終的に出来上がるか自分も楽しみです。
出演者の皆さんキャリアのある方で、
稽古場で自分の出番のないシーンでは勉強をしています。
皆さんが稽古中、普通にできてる些細なことでも、自分にはできないことが多く、
自身の足りないところ痛感するばかりです。
会場は新宿御苑の近くのサンモールスタジオです。
感染症対策として、座席数は通常より少ない作っています。
ぜひお越し下さい。
ご予約はこちらから。
https://ticket.corich.jp/apply/199448/010/
2022年11月14日 Posted in
劇団員note
先日のゼミログでフランスに行ってきた!と浮かれていましたが、
それ以外にもここで書きたいことがたくさんありました。
いっそ全く関係ない、僕のもみあげがなぜか途中で分断していて、
指摘されるまで気づかなかったことについて書こうかとも思いましたが、
今回は諸々をダイジェスト感覚でお送りして行こうかと思います。
*フランスとポーランドに行ってきました
京都の劇団「地点」の海外公演についていかせてもらいました。
フランスでは、異常にスピードが遅いスタッフが2時間のランチタイムを取り出したり、(4時間押しました)
半日OFFが2回あり、ルーブル美術館やオペラ座を周ったり、
大人なので、一人でパブでワインとオリーブをつまみながらボーッとしたり、と
楽しく過ごしました。
ポーランドでは、入国早々、全員の荷物がロストバゲッジ・・・。
衣装や小道具も入っていたので、荷物なしで公演を進める計画を考えながら、
手荷物一つでホテルに向かう羽目に。
翌日、OFFで観光予定でしたが、荷物待ちをし、なんとか回収。空港で思わず歓声をあげました。
ほとんど観光もできず、さらにはトラブルも多くて、ポーランドにいたのかは、よくわかりませんでした。
ピザ、おいしかったです。
オペラ座の前で、海外のご夫婦を写真とってあげたら、お返しに取ってもらいました。
照れてはにかんでいるあたりが、かわいいですね
*ケダゴロ の稽古してます。
KAATの公演から携わらせてもらっている、ダンスカンパニー『ケダゴロ』の稽古してます。
場所は唐ゼミの作業場所でもある、HANDIHOUSE。
12月に秋田、1月に池袋、3月に静岡で公演予定。
時効直前で逮捕された、福田和子をモチーフにしたダンスで、相変わらずの肉体負荷。
主催の下島さんからは日々多大なリクエストをいただくので、
それに答えるべくがんばったり、時には無理だよって諭したりして過ごしています。
面白いアイディアが出ると、なんとか答えたくなる性分なので、
ついつい大変でも安請け合いしてしまいますね・・。
とっても、刺激的な作品です。
よろしかったら是非どうぞ!!
*チャレンジ・オブ・ザ・シルバーで横浜アリーナ行ってきました。
神奈川県在住、60歳以上のメンバーでダンス作品を作っている、「チャレンジ・オブ・ザ・シルバー」
今回は「ねんりんピック」の開会式で横浜アリーナでパフォーマンスを行いました。
参加者の皆様が、超大勢の観客の前で無事にパフォーマンス出来まして、ほっとしました。
あと、室伏浩二がカッコ良すぎて、惚れそうでした。
*沖縄に行きます!!
山田うんさんと東大の池上研究所のコラボレーション公演で沖縄に行ってきます。
うんさんがドローンと踊る、という企画を聞いた時に、面白そうすぎて即決させてもらいました。
少し変わった企画なので、こちらの想定外のことが多く起こり、がんばっております!
と、後半は駆け足でしたが、齋藤はこんな感じでがんばっています。
もみあげについては、気が向いたら書きます。
齋藤
2022年11月 7日 Posted in
劇団員note
自分が本番があったり時期によって観劇や、映画、コンサートから遠のく時があります。
この間、中野坂上デーモンズのスズナリでの公演を見に行ったとき、
劇団員の米澤剛志に遭遇。
最近何見ましたか?
の質問に答えると、
全然観てないじゃないですか!
と、言われ、たしかに、、!
ということで、
演劇だけに絞らず、色んなものを観に行きました。
駆け込みで観に行った『スカパンの悪だくみ』
これは、劇場での収録を映画館で観る形式。
物語の成り立ちよりも、やっぱり俳優の身体能力とか、表情に目がいってしまう。
でも後半からは、ずーっと出ずっぱりで汗をかきまくり、ボロボロの服で大暴れのスカパン役の俳優を観ながら
この人は次いつ水分補給できるんだろう...。
と思ってしまう自分に呆れつつ。
新国立では、『ガラスの動物園』を観に行きました。
イヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出を観たのは数年前に来た『オセロー』が初めてで、
その時は二階席から字幕で演劇を観る環境に若干の不安があったけれど、始まってみるとピリピリの緊張感で、まったく集中力がきれなかったのを覚えています。
いや、私の集中力というより俳優の集中力がこっちを飽きさせないという感じです。訂正!
その他にも、以前の共演者の公演、歌舞伎、ダンス、人に勧めてもらったもの、行ける時に行こうとしております。
11月は中野さんにお勧めしてもらった、内田光子さんとマーク・パドモアのデュオコンサートへ行きます。
2022年10月31日 Posted in
劇団員note
担当するシニア企画が大舞台を間近に控えています。
安藤洋子さん率いる「チャレンジ・オブ・ザ・シルバー」は、
60歳以上の方々を中心としたスポーツ、文化、健康と福祉の総合的な祭典である全国健康福祉祭、
通称ねんりんピックの開会式に出演します。
https://www.pref.kanagawa.jp/osirase/0805/nenrin/index.html
会場は横浜アリーナ。収容人数1万7000人。
文字通りの大舞台です。
このプロジェクトを始めて三年が経ちました。
ワークショップや映像作品製作は重ねてきましたが、
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、
これまでお客様の前で生のパフォーマンスをしたことがありません。
まさか初舞台がアリーナになるとは...!
先日リハーサルのために横浜アリーナへ行ってきましたが、
あまりに広すぎて狭く見えてきて、空間把握能力がバグったのを感じました。
物件の内覧の時に感じるあれです。
安藤さんが稽古のときに「(空間は)四隅を意識すれば大体わかるでしょ!」と
さらりと仰っていたのを思い出しました。
本番まで練習できるのもあとわずか。
シニアの皆さんは、練習のための振り付け動画をYouTubeにアップすれば
ものすごい数のカウントがまわり、
前回できなかったことがある人も、次の練習日にはできるようになっている。
優秀で努力家なパフォーマーたちです。
きっと大きな晴れ舞台で素晴らしいパフォーマンスをみせてくれると思います!
開会式は11/12(土)10:30から。会場でご覧いただくことはできないのですが、
YouTubeでライブ配信されるようですので、シルバーのチャレンジを一緒に見届けてくださると嬉しいです。
津内口
2022年10月16日 Posted in
劇団員note
10月16日より
唐十郎戯曲を読むワークショップにて
『ベンガルの虎』を読み解きはじめました。
1973年の傑作は、戦争から高度経済成長へと
突き進んでいく日本において唐さんが何を考え、
何を物語として伝えたかったのかを読み解いていく必要がありそうです。
というかそれが、個人的に気になっています。
子供を持ったことで、戦争への自分の想像力は格段に変わりました。
妊っている最中の身体の不調や、不便さ、出産直後からの眠れない日々。
放っておけばすぐに死んでしまう人間の赤ん坊の弱さ。
子供が自分でトイレに行く、自分でご飯を食べるという簡単なことすら
多数の大人が多大な労力と時間をかけなければならない。
そんな子供を戦争に出征させなければならない苦痛。
それが国への役目だと思いこむ。辛いことからの逃亡のような諦念。
身近な人が次々亡くなり、自分も死からそう遠くない場所に
いるという実感。食糧難。ひもじさ。
そして戦争後に生きていくことは綺麗事ではいられないこと。
そんなつらさを振り切るように復興、再建という希望の物語に
身も心も投じていく。
日本はもう「戦争する」という前時代的な過ちはきっと起こさないだろう、
と思っている人もいるかもしれないけれど、そんなことはない。
どんなきっかけで戦争は始まるかはいつもわからない。
人は追い詰められればキュウソネコカミとなるし、
セイテンノヘキレキ的にミサイルが飛んでくるかもしれないし、
大地震、大洪水の自然災害で一気に追い込まれるかもしれない。
「たくましく生きる」と一言で言ってしまうのは簡単だけれど
1日、1時間、1秒の中で苦痛ややりきれなさ感じながら
生きることは容易ではない。しかし、その簡単ではない人生の中に
爆笑することだって、感動することだって、心躍るようなことだって
心燃やすようなことだって起こるのがいいところだ。
人生は簡単じゃないし、不条理なものでもあるが
楽しいし、希望があるものだ。
と唐さんの作品を読むと思うのです。
2022年10月 9日 Posted in
劇団員note
このひと月半で、随分と沢山観劇したなあと思い
数えてみたら、12本。
週に2本程観ていたことになる。
見たい作品はもっと沢山あったのだけれど
家事にバイトに諸々の用事、なかなか見たいもの全てを見ると言う訳にもいかず。
時間もお金も限られているから、仕方がない。
これでも、かなりのハードスケジュールの中、走り回って劇場を訪ねたのです。
文字通り、移動中は走っていることも多く
電車に乗るといつも私だけ汗だく。
振り返ってみると、『唐版 風の又三郎』の2回の公演でご縁があった方々の
芝居も観ることができて良かった。
孫の大学生役で、老婆の私を負ぶってくれた、気田睦さんと渡邊景日さん。
大学生とは全く違うお二方のお芝居。表情、声、素晴らしかった。
改めて、私、こんな素敵な方々の背に飛び乗っていたのねと、嬉しいやら恥ずかしいやら。
禿さんご出演のProject Nyx『青ひげ公の城』。
上演時間は長めでしたが、マジックに音楽にとまるで遊園地にいるようで
楽しくてあっという間に2時間が過ぎてしまった。
禿さんが出てきた瞬間には、全身が熱くなり、涙が出てしまいました。
他にも様々な色を持つ舞台を多く観ることができて、とても勉強になった。
久しぶりに、東京乾電池のアトリエを訪ねることもでき
一緒に芝居した仲間にも会え、温かい気持ちになりました。
私の原点。ここにくると落ち着く。
観劇と多くの方々との出会い、充実してはいたものの
今、大分疲労しております・・・。(汗)
それもそのはず、各々の舞台の上演時間を尋ね、電車の時間を調べ
バイトや用事の間に何とか観劇できないか?と計算し、いつ何を観るかを決める。
この繰り返し。
夢中になって予定を詰め込み過ぎ、休む時間を作ることを忘れていた。
いや、忘れていたんじゃないな。まだいけると過信していたんだな。
年末まで乗り切るために、少し心身を労わる時間を作らねば。
う~ん、難しいなあ。
観たい映画も舞台も沢山ある・・・。
一日24時間じゃ足りないわ。
そうこうしているうちに、中野さんの帰国の時期ですね。
2022年10月 3日 Posted in
劇団員note
舞台の配信版を見るときによくあるのが、
結局見れなかったというやつです。
もちろん期限内に見るのを忘れてたとかもあります。
このあいだは、2時間ぐらいの時間だろうと思って
その日の24時が視聴期限だったので
22時頃に見始めたら、結局2時間半ぐらいあるもので、
最後まで見れませんでした。
途中再生速度を早くしたり試してみましたが、
それは無理がありました。
最後まで見れないと分かっていてそれでも一応見ました。
今言いたい見れなかったというのは
見ようと思って購入して、
いざ動画を再生しようとすると、再生されず、
画面を読み込んでいる合図のくるくると回っているやつが
ずっと回り続けている場合のときです。
読み込み直してみたり
画質を落としてみたり
時間帯を変えてみたり
ログインし直してみたり
再起動してみたり
いといろやってもだめでした
それで見られなかったものはいくつかあります。
最近もありました。
どうしたらいいんでしょう。
これは、8月にちろさん出演の映画を見に行った時の写真です!
米澤
2022年9月26日 Posted in
劇団員note
今は、以前からお付き合いがある、劇団地点の海外公演に帯同でフランスに来ています。
と言っても、土曜日の夜18時に横浜を出発して、
成田→ドバイ→パリ(空港)→ エブルーと移動。
約30時間の移動を経て、今、無事にホテルに到着したところです。
前回のゼミログの時もそうだったのですが、ちょうど移動やら到着のタイミングで記事を書いているので、
全く有意義な情報がないままのゼミログになってしまうのが残念なところ。
前回の記事を読むと、明らかに書くことなくて、かりんとうでお茶を濁していますね・・・。
ちなみに佐渡島では、えげつない豪雨に見舞われたり、
異常な刺身の安さに興奮を覚えたり、と楽しい思い出になりました。
個人的には、唐さんの舞台セットに使えそうな、昭和レトロなおうちがたくさんあり、
興奮して写真撮りまくっていました。(住人に、大きな声で挨拶しながら。。)
(ステージはこんな感じでした。奥は海。控えめに言っても最高!!)
ということで、今回は書くことないから、フランスから佐渡のことでお茶を濁しております。
フランスとポーランドの思い出は、またどこかで。
頑張ってきます!!
齋藤
2022年9月19日 Posted in
劇団員note
先日、コンサートに譜めくリストに行ってきました。
譜めくリストとは、
ピアノを弾いている人の横に座って、
とあるタイミングがきたら譜面をサッとめくる人です。
ソロのピアニストは楽譜を暗譜していることがほとんどなので、あまり見ないと思いますが、
例えばバイオリニストやソリストの伴奏をするピアニストの横には結構いるかと思います。
学生時代、譜めくリストをやった際、
関係のないところで立ち上がってしまい、
ただただ何もせずまた座るという失敗をしたことがありました。
そんなことはしてはならぬ、
と、今回はなんとかやり切りました。
譜めくリストをやっていると、
演奏者の呼吸に自分も合わせていないと、
譜面をめくるタイミングも、なんとも言えない感じでズレてしまうので緊張します。
演劇でもこういうタイミングは多々あって
ヒロイン役の人にこっそり血のりを渡す、だとか、
風を送って木の葉を舞台上に散らす、だとか。
舞台上の緊張感に裏方も呼吸を合わせる、みたいな時間がたくさんあります。
裏方にいる俳優がどんなふうに作業をしているのかを本番中に見られるのは面白いです。
そんなことを考えた譜めくりとなりました。
『譜めくりの女』という映画もありますので、イメージが湧かない人はよかったら見てみてください。
2022年9月12日 Posted in
劇団員note
9月に入ってから毎週末、綾瀬に通っています。
「綾瀬」と言っても、東京は足立区の綾瀬ではなく、神奈川県の綾瀬市。
横浜駅周辺から母校横国をかすめ、保土ヶ谷バイパスを経て、
東名高速道路を名古屋方面に進み、最近できた綾瀬スマートICで降りる
...車に乗り始めて約1年、やっと慣れてきました。
分岐を覚え、車線変更もだいたいクリアできると気になるのが、
高速道路をまたぐ陸橋にかかる横断幕シリーズ。
その土地土地をPRするキャッチフレーズが掲げられているのですが、
綾瀬市はというと「神奈川県のほぼ真ん中 綾瀬市」。
「真ん中」と言い切らずに「ほぼ」をつけてしまうところに、
綾瀬の人々のそこはかとない奥ゆかしさを感じます。
そんな綾瀬で立ち上げたシニア劇団Haleが、来週末横浜でミニ発表会を行います。
https://kyosei-kyoso.jp/events/halews22-9_stage/
シニア劇団員と公募で集まったいろんな世代の人たちで、
基礎稽古の様子やたった一日のワークショップで創作した寸劇などを発表します。
ファシリテーターは劇団 山の手事情社の倉品淳子さん。
倉品さんは構成演劇という手法を使って、
全国でバラエティあふれるいろんな人たちと演劇を作ってきた百戦錬磨の達人です。
構成演劇ってなんだ!?と思った方、(説明が難しいので(笑))ぜひ観にいらしてください。
どんな演劇が生まれるのか、私も楽しみにしています。
津内口
綾瀬シニア劇団Hale
「いろ~~~んな年代の人でエンゲキやってみよう!」
<演劇ワークショップ発表会>
日程:
2022年9月19日(月・祝) 15:00開演(14:00開場)
会場:
かながわアートホール
(神奈川県横浜市保土ケ谷区花見台4番2号)
料金:
[全席自由]無料(要事前申込)
お申込み・お問い合わせ:
下記応募フォームよりお申込みください。
https://krs.bz/kanagawaaf/m/hale_ws
お問い合わせ:
お電話、メール または お申込フォームに
①氏名 ②ふりがな ③住所 ④電話番号 ⑤メールアドレス(お持ちの方のみ)⑥人数
を明記し、お申込み下さい。
◼︎綾瀬シニア劇団事務局(劇団 山の手事情社内)
電話:03-6410-9056
メール:ayase-senior@yamanote-j.org
◼︎お申込フォームURL
https://krs.bz/kanagawaaf/m/hale_ws
主催:神奈川県 綾瀬市 綾瀬シニア劇団Hale
共催:綾瀬市オーエンス文化会館
企画製作:公益財団法人神奈川芸術文化財団
運営:綾瀬シニア劇団事務局(劇団 山の手事情社内)
プロジェクトリーダー:倉品淳子(劇団 山の手事情社)
2022年9月 4日 Posted in
劇団員note
1923年9月1日といえば、関東大震災。
今年は99年目にあたり、来年は100年目。
唐さんの傑作1971年『吸血姫』は関東大震災を扱った作品でもあります。
私が生きているうちでも10年とあかず大きな地震が人々を襲い、
たくさんの方が被害に遭われ、そして今も地震の被害により
生活が困難な状況に置かれている方がいるのを目の当たりにしています。
何気ないこの生活こそが、本当に幸せなことであると噛み締めざるを得ません。
(その割には、些細な子供のぐずぐずで
瞬間湯沸かし器のように怒ってしまう自分がいますが)
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、
被災された方、そのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
すっかり秋らしい季節になりました。
夜など、エアコンを切って外の風を入れるために窓を開けるのですが、
住んでいる家の構造上の特性かあまり風は入ってきません。
身を乗り出して、強引に風にあたり「いい風だなぁ〜」と
秋を感じています。
食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、色々ありましょうが、
個人的には近くのスポーツセンターにて「ピラティス」を始めました。
ヨガ的なものかと勘違いしていましたが、ピラティスは
ドイツ人の看護師ピラティスさんが、第一次世界大戦時に捕虜として
収容されていたときに自分と仲間の兵士のために開発した筋トレ。
40分ほどマットを使いながらやりましたが、
1日後には普段は使い慣れない筋肉が小刻みに震え出し、
凄まじい威力を感じました。
さあ、ラジオ体操のみの私の身体にどんな変化が訪れるのか。
楽しみでございます。
↑子供が拾ってきたあまりに大量すぎるどんぐりの一部。
2022年8月28日 Posted in
劇団員note
皆様お久しぶりです。佐々木です。
コロナが再度感染拡大し、私の周りにもかなり増えてきましたが、皆様はお元気でしょうか?
最近は公演で富山県に行きました。
そこで人生初めて日本海を見ました。
太平洋と雰囲気がこんなにも違うのかと驚きました。
台本におそらく日本海であろう海が出て来る時、気持ちが変わりそうです。
そして帰り道に諏訪湖で花火を見る事が出来ました。
今年は夏らしいことはせずこのまま秋に突入してしまうのかと思っていたので、すごく嬉しかったです。
(写真が下手すぎて一才撮れなかったので諏訪湖の夜景でも。)
親から電話が来るたびにあなた今どこにいるのと聞かれますが、正直私もよくわからなくなってきています。マズい。
そして今度は名古屋に参ります。その話はまた今度します。
2022年8月22日 Posted in
劇団員note
「のうのうと死んでんじゃねえよ」
映画『鬼が笑う』の中で、私が好きな科白の一つです。
以前こちらで、ちらっと紹介させて頂いた映画『鬼が笑う』。
8/19から、kino cinema横浜みなとみらいで公開しています。
関東での再上映!!
最初の都心での上映は、6/17にテアトル新宿、そしてアップリンク吉祥寺。
関東では一旦終了し、その後地方で次々と上映され
そしてまた、関東に帰ってきました。
この間2か月、『鬼が笑う』を一人でも多くの方に観て頂けるようにと
監督を始め、プロデューサー、出演者が各地の映画館を巡り
舞台挨拶で熱い思いを語り、この映画を届けておられました。
都心で上映中も、上映後、お客様ひとりひとりに感謝の気持ちを伝えるために
毎日毎日、劇場へ。
この映画は、監督:三野龍一 脚本:三野和比古
Mino Bros.で作る二作目。
一言で言えば、社会派の映画。
大切な家族を守るために父親を殺めた男の人生。
彼を取り巻く人々、環境。理不尽な世の中。
人間の強さ、弱さ、優しさ、醜さがたっぷり詰まっています。
私は4回ほど観ておりますが、
観る度に新しい発見、疑問が沸きます。
監督が、スルメの様な映画にしたかったと仰るとおり、
観れば観る程、色々な視点での感情が溢れます。
主演の半田周平さんは勿論、
取り囲む役者たちも、とても魅力的です。
沢山の方に、劇場で観て頂きたい映画です。
是非是非、kino cinema横浜みなとみらいへ!!
kino cinema横浜みなとみらい、
劇場スタッフさんがデコレーションして下さいました!凄い!
Mino Bros.の一作目、『老人ファーム』もお勧めです。
こちらはAmazonプライムで視聴できるようです。
『鬼が笑う』公式ホームページ
2022年8月15日 Posted in
劇団員note
最近こんな表現を聞きました。
ねむいまなこを こすりながら
まるいあたま ふりたてまして
ぞろぞろ ぞろぞろ
だんごじるが にえたったように
みなそこへ でてきました
たくさんのお坊さんがる光景を言っていますが、
音にして聞くと、僕の頭に浮かんだイメージは
ものすごくむさ苦しいようなものでした。
だんご汁が煮え立った、というところが気になって、
調べても、そんなに大量の団子が入ったものはないです。
どんなものだろう!
最近シェークスピアを読む機会がありました。
初めて向き合うので、とても面白かったです。
過去に読んだシェークスピアの戯曲で、どの作品かは思い出せませんが
こんな表現がありました。
うろ覚えですが、
この砂浜の砂の一粒一粒が 敵の兵士で 俺のことを狙ってる
はっきりとは覚えていないので全然違ったセリフかもしれませんが、
砂の一粒一粒、みたいなことを言ってました。
星の数ほど、と言いますけど
地味に砂粒の数もかなり多いと思います!
2022年8月 8日 Posted in
劇団員note
本日、始発で移動して、現在佐渡に向かっております。
鼓童、アースセレブレーション2022というビックイベントへ向けて、
稽古下見で今週は3日滞在、一度横浜に戻ってから、もう一度佐渡へと向かいます!!
来週からはいよいよ本番。
アースセレブレーションは、佐渡島で行われる、野外フェスのようなイベントで、
海岸沿いの公演に野外ステージを組んで、鼓童の方達とスペシャルゲストによる公演が行われます。
今回こんな大イベントにスタッフとして呼んでいただきました!!
元々はコロナで中止になってしまった公演がご縁でお声がけいただき、
そのまま公演スタッフとして入らせていただきましたが、
今回は佐渡で行われる野外ビッグイベント!
久々の野外と聞いて腕がなります。
新幹線で爆睡。起きたらこの風景で思わずパシャリ。
ちなみに、僕が新潟にいくと、必ず買うのは
こちらのお土産。
めちゃくちゃ硬い、かりんとう。
美味しいです。
以上、齋藤の佐渡島、おすすめお土産のコーナーでした。
頑張ってきます!!
齋藤
2022年8月 1日 Posted in
劇団員note
先月の話になるのですが、平泳ぎ本店の公演
『俳優の魂/贋作 不思議の国のニポン演劇盛衰史』を観に行きました。
主催、松本一歩さんの作・演出でした。
こだわりの詰まった各シーンは、俳優たちが言葉を巧みに操り、時には大胆なフィジカルで組み上がっていました。
その中にある『不自由劇場』のパートで歌う曲『ウェルカム上海』の編曲をしました。
曲を作るのをやってみたかった、というのもあり、やりますよ!!!
っと返事はしたものの、この『ウェルカム上海』、ジャズなのである。
ジャズの基本的な音の知識がないため、編曲をしようとしても、音を聞き取るのに時間がかかる。
その時の参考にしたのが、ニーナシモン。
安直...!
歌があって、ジャズピアノ、、ニーナシモンだ!
安直!!
とあるニーナシモンの動画を見たときに、
私は思い出したのである。
ピアノの先生によく『弾く前に、どんな音を出したいか想像してから弾きなさい!』
というのも、私は座ってからすぐ弾き始めるから、よく指摘されていた。
コンクールなんかは、会場を響かせる、みたいな余裕は無く、とにかく早く弾いて帰りたかった。(だから座ってすぐ弾くというわけでもないが)
他の出場者が、座ってから天井を見たり、目をつぶって深呼吸してるのが凄すぎて怖かったくらい。
がしかし、数年ぶりに見たニーナシモン。
歩いてきて速攻弾き始める。
『ニーナシモン、めっちゃすぐ弾いてるじゃん』
色んなやり方あるよね、そうよね
と思いつつ、でも確かに歩いてくる時点で既にニーナシモンは明らかに曲への集中力全開の目をしていた。
私がすぐ弾いてたのとはわけがちがった。。!
と、こんな風な寄り道をしていて私は
聴きまくる日々、途中で(あれ、こんなことやってる場合じゃないかも、、)
と、思ったりもした。
そんなこんなで、やはり時間はかかって迷惑をかけてしまった。。
一歩さんも、歌ってくださった俳優の方もぎりぎりまで待ってくださり、
曲をお送りしたら、あっという間にモノにしてくださっていてすごかった。
チャンスをくれた松本一歩さんに感謝です。
Nina Simon _ I Wish I Knew How It Would Feel To Be Free
2022年7月25日 Posted in
劇団員note
先日、誕生日を迎えました。
すでに歳を重ねるのが嬉しくないお年頃に突入しておりますが、
「誕生日」ということで私のことを思い出してくださる方々がいるというのは嬉しく、
ありがたいことだなあとしみじみ思います。
ここ数年、私のお誕生日を一番熱烈に祝ってくれるのが、
中野さんと椎野さんのお子さんです。
プレゼントには子供たちが描いた、様々な絵。
(今年はひらがなのメッセージもつくようになりました!成長を感じる...)
ちゃんとホールケーキを用意してくれます。
ちなみに今年のケーキはチョコレートでしたが、
苺のショートケーキにするかチョコにするかで、兄妹喧嘩が勃発したそうです。
そしてろうそくに火をつけ、部屋の電気を消し、
バースデーソングを歌ってくれます。
ここまできちんと準備してくれるのですが、一つ大事なことを忘れています。
何度も行われている、この私の誕生日会。私参加したことありません。
ケーキまで用意して祝ってくれるのに、その場に私が呼ばれたことはなく、
ここまでの模様をおさめた動画が送られてくるのです。
・・・。
毎年速攻保存します。可愛いので。
中野家独特の奇妙な風習。エアー誕生日会。
ただ単にケーキを食べる口実にされている気もしなくはないですが、
毎年楽しみにしています。
(名前を入れたプレートまで用意してくれました。歌が終わった直後にかじりついていた)
津内口
2022年7月18日 Posted in
劇団員note
「ダンゴムシを捕まえに行こうよ」
ジメジメとした草深い藪蚊が舞う場所に連行された。
あの足の多さにはやや抵抗がある。
小さな頃は好きだった。
羽のついている虫は次に出る行動の予測がつきづらく
こちらに飛びかかってくるのではないかとひどく怯えたものだけど
ダンゴムシは安心感があった。
枯葉と草をかき分けてみると、とんでもない量がうごめいてる。
スーパーのビニール袋に容赦なく投げ込まれるダンゴムシ。
「模様のあるのがメスなんだ」
「石もコンクリートも新聞も食べるんだ」
「好物はチーズなんだ」
「お腹の中に卵を産んで、お腹で赤ちゃんが生まれるんだ」
どこでそんな知識を得たのか。
結構長く生きてるつもりだけれど
私にそんな知識が介入してくる機会は一度もなかった。
昨年、カブトムシの幼虫が成虫になった翌日に、
大量のカブトムシゼリーを残して旅立った(逃げ出した)
虫かごが大量のダンゴムシの家になった。窮屈そうだ。
早速チーズをあげたら、凄まじい食いつき。
非常においしそうに食べていた。
「湿った場所が好きなんだ」
毎日、霧吹きでシュシュッと水を吹きかけている。
そして、たまにその水に溺れてダンゴムシが死んでいる。
公園で巨大な葉っぱを拾ってきて餌のつもりだけれど
彼らにとってはいい隠れ場所ができたようだ。
「ダンゴムシはなんでも食べるんだ」
残りもののラーメンの麺や卵の殻も入れた。
「秋になったら元の場所に戻すんだ」
まもなく、夏がはじまる。
2022年7月10日 Posted in
劇団員note
皆様こんばんは。佐々木です。
先日の衝撃的なニュースで心を痛めてる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
最近は暗いニュースがとても多いですね。
明るいニュースが増えることを祈るばかりです。
最近はまた学校公演に参加しています。
とは言っても、移動して本番をして帰って...の繰り返しなので、
皆様にお話しできるような面白い事は一切ありません。
(今日も本当に書く事がないです...)
移動は車だし、自由時間は大抵夜なので季節さえ正直曖昧。
なので家の近くのお花屋さんでひまわりを購入しました。
正直あまりに身体が夏を理解できない事への悪あがきでもありましたが、
部屋に一本あるだけでなんだか嬉しくなりました。
お花は不思議な力がありますね。
またこれからも続けていこうと思いました!
2022年7月 3日 Posted in
劇団員note
先週の日曜日6/26に
劇団いいのか・・・?ワークショップ公演『クツの中の、石ころ』、無事終演しました。
有難いことに全回満席で、沢山の方にご覧頂きました。
ご来場くださった皆様、気にかけて下さった皆様、
本当に有難うございました。
今回お借りした千本桜ホール、老舗でこじんまりした劇場です。
何度か観劇では訪れていましたが、出演側で利用するのは初めてでした。
コンパクトで使いやすく、お客様との距離感もとてもいい感じでした。
スタッフさんは冷房のない場所で長時間作業して下さり、大変だった思います。
痛み入ります。
あれだけ毎日一緒に稽古していた仲間とパタリと会わなくなってしまうのは
全てが夢だったのではないかと、淋しくなります・・・。
劇団いいのか・・・?主宰の戸辺さんのモットー、くだらない事を真剣にやる!
毎日のようにこれを聞きながら、稽古をしました。
真剣故に笑ってしまう。稽古場では毎日笑いが起こっていました。
私は色々苦戦していましたが、それでも人の稽古を見ては笑っていました。
でも、もうこのメンバーで芝居をすることはないんだなあ・・・。
6月はもうひとつ、面白い企画に参加させて頂きました。
右近良之さんがコンダクターであるオハヨウ劇場40分!の「稽古初日」という企画。
オハヨウ劇場なので、開演は朝の10時半です!!
この企画は、役者、演出家はこの日の集合で初顔合わせ、お客様の前で初めて脚本を渡され
配役を聞かされて本読みをします。これをお客様にお見せするのです。
なんとまあ、ドキドキする企画でしょう。
今回は役者9名、作・演出は加藤英雄さん(Gフォースプロデュース)。
『あめのこえ、あきのうた』、笑いあり涙ありの群像劇で素敵なお話です。
手に汗かきながらの2時間半。
素敵な役者さんとご一緒させて頂き、貴重な経験でした。
6月は観劇もいくつかし、かなりハードスケジュールでしたが
沢山勉強した1か月でした。
7月も暑さに負けず、頑張ろう。
2022年6月26日 Posted in
劇団員note
近況報告です。
最近は劇団員のちろさんの出演している舞台を見に行きました。
それに、去年の唐ゼミ公演に客演してくださった松本さん、小川さん、丸山雄也さんが所属する団体の
平泳ぎ本店の公演も見に行きました。
どちらの団体も、こんなこと自分もやってみたいなあと思うような舞台でした。
劇場での時間が楽しかった!
あとは、眼鏡が壊れてます!
先月の舞台の本番の日の朝、
眼鏡を机の上に置いてコンタクトをつけている時
机の上に積んであった本が落下して眼鏡に直撃しました。
その結果、眼鏡のフレームが二つのレンズを繋ぐ部分のちょうど真ん中で折れました。
眼鏡屋にフレーム交換をお願いしようと思ったら、
もうフレームの型が古くて在庫がないため交換できません。
次にアロンアルファを買おうと思って
それとはまったく関係なくコンビニ寄ったとき、
そのコンビニでは謎の文房具半額セールをやっていて
定価の半額でアロンアルファをゲット。
しかしアロンアルファでは眼鏡は修理できなかった。
今は前に使っていたやつで、
それも壊れてはいるけれど、眼鏡としては機能するので、
それを使って生活してます。
それと、少し前になってしまいますが
出演していた舞台が終了していました!
中野の劇場での公演のあと地方公演もあって、
いつもより多い回数の本番の中で
いろいろなことを考える機会がありました。
旅公演の移動中の写真!
2022年6月13日 Posted in
劇団員note
1月から始めたワークショップ、約半年が経ちました。
「吸血姫」「下谷万年町物語」「青頭巾」の三つを取り上げました。
青頭巾以外は実際にやった作品ではないので、台本を読んで、映像も見て
時には劇団の誰かに話を聞いたり。
けれど、やったことのある「青頭巾」も台本を読んでると
読み飛ばしている部分がたくさんあってびっくりしました。
読み合わせの時間はかなりあったし、内容もみんなで理解してスタートしますが
いざ、立ち稽古が始まると自分がやる場面に偏ってきてしまう。
だから人の稽古を見ていても、だんだん慣れてきて喋っている雰囲気だけ、音だけ聞いてたんだな、と気づかされる。
登場人物であるカラスを丸山正吾さんがやっていて、せりふの音だけ耳に残っていましたが
今回台本を読み返すと、あーだから丸山さんはここを強調してたのか、と今更発見したり。
「下谷万年町物語」は、台本を読んでから映像を見たんですが、
思っている以上にみんなが動く。それがかなり新鮮でした。
台本を読んでいる時に想定していた動きよりももっと激しかった。
サフラン病棟で洋ちゃんという人と舞台の特訓をしていた話を主人公のお瓢さんがする場面は特にそうでした。
散々それまでのせりふも動き回っていたのですが、「それが縁の下からも顔を出し、お瓢、寝てちゃだめだ、とあたしの足の裏をくすぐるぐらいに。」
の最後のせりふで、両足をバタバタと交互にあげて走り回っているお瓢さん(というか椎野さん)
ここでまだ走れるのか!とびっくりしました。
想像以上の瞬間をみると、あーかっこいい。と思ってしまう。
なにを見て自分はそう思うのか、を言葉にする作業をワークショップでしているような感じもあります。
雰囲気や勢いだけではなく、せりふや歌が伝わる方法を参加者の方と探っているところです。
なんだかワークショップのレポートの続きのようになってしまいましたが、
半年たったので、少し振り返ってみました!!
2022年6月 6日 Posted in
劇団員note
昨日、葉山まで出掛けてきました。
神奈川県立近代美術館 葉山館で開催されている「生誕100年 朝倉摂展」を見るためです。
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition/2022-asakura-setsu
朝倉摂さんと言えば、言わずと知れた日本舞台美術界の巨匠です。
2014年にお亡くなりになるまで、1600(!)を超える舞台を手掛けられたそうです。
この展覧会は今まであまり知られてこなかった画家時代の作品から、舞台美術、挿絵まで、
朝倉先生が生涯手掛けられた作品の数々が展示されています。
朝倉先生がお亡くなりになり、当時アルバイトをしていたギャラリーとのひょんなご縁で、
しまい込まれていた日本画を倉庫から出す現場に立ち会いました。
あの時ホコリを被っていた作品たちが綺麗に修復され、展示されているのを見てホッとすると同時に、
作品の力強さはもちろん、社会と過去の自分と闘いながら作品を制作し続ける熱意、
「日本画家」や「舞台美術家」という肩書きにはおさまりきらない朝倉先生の大きな大きな存在に改めて圧倒されました。
また、点在していた作品や資料が集まり、多くの方々の努力で作品が美術史に戻っていくのを目の当たりにし、
学芸員や研究者の方々のお仕事の重要性と偉大さを痛感しました。
舞台美術のセクションでは、朝倉さんと多くの仕事を共にした演出家として、唐さんも登場します。
『唐版 滝の白糸』の初演のパンフレットや舞台セットの模型、『下谷万年町物語』の舞台写真や
『糸姫』のエレベーションも展示されていました。
やっぱり気になるのは『糸姫』の舞台美術。舞台写真を見ながら「紅テントにしては天井が高いなあ」なんて思っていたら、
都内の撮影所での公演のものでした。
騙し絵のような階段と、たくさんの糸が張り巡らされたあの美術の中で、どんな上演がなされたんだろう。
気になって仕方がないのでこれを機に『糸姫』、読んでみようと思います。
(美術館の外の嘘みたいな景色。抜け感がすごい)
津内口
2022年5月29日 Posted in
劇団員note
ワンオペ育児に演劇観劇はなかなかハードルが高いのですが
たくさんの人に助けられながら、幸運にも観劇が続きました。
4月末。津内口淑香さんが出演の『フェアエル、ミスター・チャーリー』
劇場のモギリにして、物語の重大な局面を担う、怪しげな占い師が役どころ。
横浜を舞台にしたお話を横浜で見るというのはかなり生活に密着していて
ニヤリとする。映像が巧みに舞台の演出として使われていて、
疾走感溢れるお洒落なお芝居。
ああ、濱マイクの映画でも久しぶりに見たいなぁと空を見上げました。
5月上旬に行われた米澤剛志くん出演のワンツーワークス『民衆が敵』
自分が非常に狭い演劇世界の中でしか観劇体験を持っていなかったことが
あらわになった作品でした。
私の演劇体験は小学生の時の芸術鑑賞会と大学に入ってからの紅テント。
そう、テント演劇的世界というか、
現実的なものからやや逸脱した過剰な世界観こそ演劇だ、と思っていましたが、
社会的、政治的なテーマを真正面から取り扱った作品は初めてで
自分の器が広がったようでした。
こどもを育てることになってから、社会問題やニュースに対する
自分の視線も随分変わりましたし、よくも悪くも自分の目線でしか
私は世界を見ることができないな、と、強く感じるようになりました。
世界、社会を知るのは今の私には非常に刺激的です。
5月3週目の唐組『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』
静岡SPACにて豪雨の中観劇した『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』の
衝撃体験の記憶が強かったので、改めて、この作品がどんな物語であったかを、
冷静に、そして、噛み締めるように味わいました。
特におちょこという人物の優しさと、
ラストの飛翔にたくさんの希望をもらいました。
想像の中でなら、物語の中でなら、
どこまででも飛んでいくことができるんですね。
紅テントは観客を包み込んでくれる極上の劇空間です。
5月4週目の齋藤亮介くんが舞台監督として奮闘するケダゴロ『세월(セウォル)』
コンテンポラリーダンスの公演。主宰の方は1992年生まれの女性で、
栗本慎一郎さんの『パンツをはいたサル』にインスパイアされ創作された
ソロダンス『オムツをはいたサル』にて頭角をあらわし、近年は
オウム真理教や連合赤軍を扱った作品で国内外から評価を受けています。
、、、というのは公演後にネットで検索した情報であり、
ほぼ事前情報ゼロで観劇にのぞんだ私は、この作品の毒のようなものに
当てられ、およそ1時間の上演時間の中で、セウォル号沈没という
という凄まじい大事故と自分の目の前で起こっている舞台のはざまで、
様々なことに考えや思いを巡らしていました。
また、10数枚の平台がバッタンバッタンと床に打ち鳴らされ、
(沈没を表現したのでしょうか)
そこを踊り手の方が時に踊り、時に走り、飛び越えていく様に
ただただ高揚感も覚えながら、劇場をあとにしました。
そして、今、何事が起こったのか理解したくて、
帰り道、スマホでカタカタと検索しはじめたのです。
4月下旬に開催された林麻子さんが出演した朗読劇『未明の世界』は
残念ながら娘の発熱で観劇が叶いませんでしたが、とても観たかった作品。
朗読において聞き手(観客の皆さん)に景色を想像させることの
難しさと大切さを公演後に林麻子さんと話したのが非常に印象的でした。
私もワークショップに参加させてもらってます。
的確な指導と本読みのアドバイスで読み手がイキイキとしていくのを
目の当たりにすると、こんな風にしっとりと落ち着いた指導でも
人は輝くものなのだ、と荒々しい昭和スパルタ世代の椎野は
目が開かれたようでした。彼女の才能はここにもあるのです。
6月はちろさんの舞台、映画公開へと続きます。
ゴリゴリと腕を磨き、勝負をしにいっている劇団員の背中は
とにかく輝いています。
2022年5月16日 Posted in
劇団員note
先日、こちらでお話しした、大森カンパニープロデュース『更地SELECT SAKURA VI』。
初めて演出助手をやらせて頂き、最後の最後まで緊張と失敗の連続でしたが
何とか公演終了まで、皆さんと一緒に走り切ることができました。
舞台というのは、役者、スタッフのチームワークで作り上げるものだと実感した1か月でした。
毎公演、会場は笑い声で溢れ、終演後もお客様が笑顔で去って行くのを見送り
胸が熱くなりました。
未熟で不慣れな私をスタッフとして参加することを受け入れて下さった大森さん、
温かく見守り導いて下さった役者、スタッフの皆さんに心から感謝しています。
怒涛の1か月を過ごし、一日だけお休みをして
さて、今度は2年間参加しているワークショップの公演準備開始です!!
東京乾電池の戸辺俊介さん主宰、「劇団いいのか・・・?」のワークショップです。
新型コロナの感染が拡大を繰り返す中、ワークショップも度々休講を余儀なくされ
公演実施もあきらめてきた2年間でしたが、
ようやく6月に公演を行うことが決定しました!(涙)
毎回沢山の発見があるワークショップ。
戸辺んさんの演出、個性豊かなワークショップ生たちと一緒に舞台を作ることができるのが
本当に楽しみです。
劇団いいのか・・・?の劇団員の方も、役者やスタッフとして参加して下さいます。
くだらないことを、真剣に一所懸命にやる!
観にきて頂けたら嬉しいです。
そして6月はもうひとつ・・・、微力ながら参加させて頂いた映画の劇場公開!!
映画 『鬼が笑う』 監督:三野龍一 脚本:三野和比古
第25回「タリン・ブラックナイト映画祭」メインコンペティション部門にノミネート
家族を守るために罪を犯した男の魂の行方を、日本社会が抱える差別や偏見などの
問題を見据えながら描いた骨太な人間ドラマ。(映画.com 解説より抜粋)
テーマは重いですが、是非、幅広く多くの方にご覧いただきたい映画です。
※前売り券(1400円)を私が持ち歩いておりますので、興味がある方はご連絡下さい。
劇場よりお得です。
暫くまた忙しい日々が続きそうですが、体調管理をして臨もうと思います。
以下、情報ご覧くださいませ!!
★映画『鬼が笑う』 6月17日公開
公式ホームページ
テアトル新宿、アップリンク吉祥寺他 全国公開 (上映館追加情報更新中)
※前売り券(1400円)ご希望の方は私にご連絡下さいませ!
★舞台 『クツの中の、石ころ』
劇団いいのか・・・?ワークショップ公演
劇場 千本桜ホール (東横線 学芸大学駅より徒歩2分)
6/23(木) 19時
6/24(金) 14時/19時
6/25(土) 14時/18時
6/26(日) 14時
◎チケット
前売り・当日 3000円(全席自由)
学生割引 2500円(要学生証または生徒手帳)
※予約開始は5/23 です
または、私に直接ご連絡頂いても結構です!
2022年5月 8日 Posted in
劇団員note
みなさん、米澤です。
今、劇団ワンツーワークス『民衆が敵』の本番中です。
(撮影 黒木朋子)
今回僕はオーディションを受けて出演することになったのですが
なぜオーディションに行ったかといえば、
劇団の公演を見たことがあったからです。
シーンごとに、舞台上の人物同士の間に流れる空気のようなものが、
客席に座っていても、それ手に取るように感じ取れて、
繊細な雰囲気が共有される感じしました。
実際に今回稽古に参加して、なるほど、こういう稽古なのかと感じることは多いです。
なるほど、となっても簡単にはできるわけでもないので、難しいです。
客演の方々も何回もワンツーワークスに出ている方がほとんどで
その中に溶け込めているのか。どう見えているんでしょうか。
頑張ります。
(撮影 黒木朋子)
出演されてる皆さんは、劇団員の方も、客演の方も、それぞれに魅力的で、
一緒に稽古場で過ごせる時間は、充実したものでありました。
明日が終われば後半分。
まだまだどの日でも予約可能です。
ご興味がござしましたら、ぜひご観劇下さい。
今日は配信もやってます。
チラシのあらすじにある、「行確」とは、行動確認の略で、言い換えれば「尾行」です。
尾行といえば、『唐版 風の又三郎』にもその単語は出てきます。
三腐人の歌にあります。
三腐人(さんぷじん)たちは「帝国探偵社」という名の私立探偵で、
♪犬より尾行に長けるには〜
と、自分たちの行う尾行について歌います。
今回『民衆が敵』では、国家ぐるみの尾行です。
ずいぶん規模が大きくなってしまいました。
そのことについても、
こちらの記事は広島公演についての記事ですが、
作品についても書いていただいています。
https://ashitano.chugoku-np.co.jp/articles/article-11315/
_____________________________
残りの日程。
9(月)18:00
10(火)18:00
11(水)14:00/19:00
12(木)18:00
13(金)18:00
14(土)14:00
15(日)14:00
上演時間は1時間50分程度です。
予約はこちらから可能です。
https://www.quartet-online.net/ticket/onetwo-w35?m=0tdhiie
もしくは米澤まで連絡下さい。
15日に、中野のザ・ポケットでの公演が終わった後は、
6月頭にかけて、広島、熊本、鳥取、宮崎を回る公演があります。
これを読んでいる方で、もしお近くの方がいらっしゃいましたら、ぜひお運び下さい。
詳細や地方公演の予約は、公演のホームページから可能です。
配信についても、ホームページから確認できます。
公演のホームページ
http://www.onetwo-works.jp/works/minshu-ga-teki/
ツイッターの感想のまとめ
https://togetter.com/li/1882855
2022年5月 2日 Posted in
劇団員note
本日は米澤のお話。
劇団員の米澤くんは、基本的に一人が好き、でも寂しがり屋。そしてかなり人見知りです。
舞台上では声は大きいですが、普段は誰よりも小さく、寡黙な男です。
正直言えば、いまだに打ち解けている自信はありません。
基本痩せているのですが、ご飯はいっぱい食べる方なので、
公演前、お金がなくなる時期になると、栄養が足りてないんじゃないか、と不安になります。
随分と一生懸命働いてくれる彼に、ご飯を食べさせたくなります。
「帰りに飯食ってく?」(互いにバイクなので、お酒飲めない)
と声をかけたくなるのですが、いつもその瞬間立ち止まってしまいます。
「米澤からしたら、ご飯は食べたいけど、俺と食べたら気を使うのではないか・・・」
「米澤にとって、精神的負担になるのではないか・・・」
「悪いからいいですよ、と遠慮するけど、実は行きたくないだけなんじゃないか・・」
颯爽と帰宅するその背中を見送ることしかできない日々が続きました。
ここでちょっと話題が変わるのですが、「贅沢する」ってなったとき、
僕はいつも三遊亭円楽(元・楽太郎)システムを採用することにしています。
それはこんな感じ。
「ステーキとか食べても贅沢してる充実感は湧かないけど、吉野家で牛丼大盛りに卵乗っけて、
その上に牛皿大盛り乗せると『罰当たりなくらい贅沢してる』って思う。1000円くらいのものなのに」
これです。
さて閑話休題。そこで僕は思いつきました。
米澤くんに1000円を持たせて、帰りに牛丼屋に寄るように指示。
上記のような牛丼+牛皿+卵を注文して食べなさい。と。
またある時は、一緒に近所のスーパーに寄って、
冷凍食品を自由に冷凍庫パンパンまで購入させて、持ち帰らせる。
スペシャルなおいしいものではなく、日常の延長にある贅沢を、そしてそれを気楽に楽しんでもらいたい。
こういうことをして、米澤の栄養面とプライベートを守り、
ここで発表することで、僕の先輩としてのカッコよさ、気前の良さ、そして気遣いが知れ渡り
僕の評価はうなぎ登り。まさに一石三鳥。
さて、本当の閑話休題。
米澤くんの舞台が近づいています。いよいよ3日後。
詳しくはこちらです。
2022年4月25日 Posted in
劇団員note
お久しぶりです。
4/23、1日だけの朗読公演に出演しておりました。
小川未明の作品を3つやりました。
主宰、演出をしたのは、私が唐ゼミに初めて出た時すでに、
客演として常連だった鷲見武さん。
鷲見さんは「風の又三郎」で久しぶりに再会し、
唐ゼミをよく知る心強い存在として、たくさん助けてくれました。
今回の公演は、鷲見さんの初演出の公演ということで
参加させてもらえて嬉しかったです。
朗読劇をやったことがなかったので、
どんな風にやったらいいのか、正直わからず。
鷲見さんにお願いをして、稽古とは別に話す時間を設けてもらったりしました。
というのも、数年前に参加した「実朝出帆」のことを思い出したのです。
一人あたりのせりふが長く、会話のキャッチボールといえど、
ボールを持っている時間が長かったのです。
それをどうやっていいかわからず、かなり苦戦しました。
せりふと体が連動させられず身動きも取りにくかったし、
これを聞いてる人に伝わってる気がしなかった。
これはまずい。
せりふを録音して聞いてみると、かなり単調でつまらなく聞こえたので
音程を変えてみたりして稽古に臨むと
そういうことじゃない。むしろ内容が入ってこない。
と言われ、なぜだ。。と頭を抱えました。
その時のことがあり、自分の声を音程ばかりに頼ってしまわぬように
鷲見さんに意見をもらったりしました。
「赤い蝋燭と人魚」の中盤から後半にかけて語る場面が多かったのですが
景色が見えてくるように語る、というのが一番難しかった。
音の圧、高さ、低さ、空気の量、スピード、リズム、距離などなど
気にする項目は大量。
しかもそれを適切に繰り出していかないと、伝わらない。
そして何より、自分がまずその景色を見てないと伝わらない。
それができておらず、内容が入ってこないと言われたのではないのか、実朝出帆の時の私。
などなどいろんなことを思い返しながら稽古していました。
本番は、1日だけだったので本当にあっという間でしたが
3回ともに色んな発見がありました。
稽古期間、本番含め、鷲見さんがこの作品をどうやりたいかという話を聞くのも
普段はなかなかないことだったので新鮮でした。
挑戦するチャンスをくれた鷲見さん、ありがとうございました。
そして、足を運んでくださった皆様、ありがとうございました!
2022年4月18日 Posted in
劇団員note Posted in
外部活動情報
津内口です。
今月末、久々に客演します。
ジョン・シルバー三部作でも活躍していただいた
今井勝法さんの所属する演劇ユニット・theater 045 syndicateの
『フェアウェル、ミスター・チャーリー』です。
この作品、三年前にも参加させていただきました。
いつも唐さんの完成された戯曲をもとに稽古している私にとって、
戯曲が現在進行形で生み出されていく現場は戸惑いと緊張の連続でした。
当時、脚本の波田野さんはスランプ(おそらく)。
稽古のために集合するも、読む本がほとんどないなんてこともありました。
「本当に書き上がるんだろうか...」という不安は初日が近づくにつれ
ムクムクと大きくなりましたが、あがってくる台本に無我夢中で喰らいつき、
結果的に出演者全員が裏に表にフル稼働、全員野球のような公演でした。
その台本に三年ぶりに改めて向き合って稽古をしていると、
なんだか身体が台詞を覚えているような感覚があったり
はたまた全然新しい視点が生まれたり
昔と今を行ったり来たりしているような不思議な感覚です。
稽古すればするほど、3年前から進歩のない(むしろ後退している...?)
自分にがっくりしますが、
せっかくなので色々試してみよう!と稽古場で試行錯誤する毎日です。
4/28~5/1のゴールデンウィーク前半戦、
お時間ございましたら
是非横浜まで足をお運びいただけますと嬉しいです!
津内口
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【津内口淑香出演】
theater 045 syndicate かながわネクストvol.1
『フェアウェル、ミスター・チャーリー』
公演期間:2022年4月28日 (木) ~2022年5月1日 (日) 全6回
会場:神奈川県立青少年センタースタジオHIKARI
(神奈川県横浜市西区紅葉ケ丘9-1神奈川県立青少年センター2階)
■公演スケジュール
4/28(木)19:00
4/29(金祝)14:00・19:00
4/30(土)14:00・19:00
5/1 (日)14:00
※開場は、開演の30分前
※上演時間:約2時間10分
■チケット料金
一般:3,500円
学生:1,500円
(全席自由・税込)
【津内口扱い専用予約フォーム】
https://ticket.corich.jp/apply/129260/010/
■あらすじ
――それは伝説。遠い昔の物語。若いシナリオライターと、若い女優と、若い映画監督が出会って、映画が生まれた。その名も『フェアウェル、ミスター・チャーリー』。
それから数十年の後。
舞台は港町「ヨコハマ」、港に注ぐオオオカ川沿いに佇む寂れた映画館。大規模なテーマパークの誘致を受け、古くからの街の景色が壊され、まったいらにされようとしている。かつての若者は老い、志を失い、嘘の言葉で塗り固め――息も絶え絶えのこの街で、映写技師、侠客、そして女優・・・二人の男と一人の女が明日に向かって走りだす!
どっこい街は生きている! theater 045 syndicateと820製作所がタッグを組み、地元ヨコハマでお届けする「ハードボイルド・ワンダー・バラード」
■出演者
今井勝法(theater 045 syndicate)
おのまさし
朝廣亮二
千葉恵佑(劇団820製作所)
日暮玩具(tsumazuki no ishi)
織田裕之(暗黒プロレス組織666)
真宮立佳
津内口淑香(劇団唐ゼミ☆)
真坂雅(theater 045 syndicate)
仲満響香(G9プロジェクト)
河北琴音
清水凱
中山朋文(theater 045 syndicate)
加藤好昭(劇団820製作所)
みたにあかね(イカキック)
モハメディ亜紗南
■スタッフ
作:波田野淳紘(劇団820製作所)
演出:中山朋文(theater 045 syndicate)
舞台監督:渡邊歩(RESON)
美術:奈良花美
照明:阿部康子
音響:斎藤裕喜(Québec)
宣伝美術:伊藤まこと(technicute)
制作:薄田菜々子
主催:神奈川県、theater 045 syndicate
公演詳細ページ
https://www.045syndicate.yokohama/post/かながわネクストvol-1-フェアウェル-ミスター-チャーリー
2022年4月10日 Posted in
劇団員note
1963年の横浜を舞台にしたジブリ映画といえば、『コクリコ坂から』
我が家では子供ふたりがこの映画を非常に好んでおり
ほぼ毎日自宅のテレビでかかっています。
特に、物語の導入部分はふたりが好きなところ。
港の見える丘にある下宿屋。コクリコ荘。
そこを営むヒロインの女子高生・海が朝起きて来て
布団をあげて、服を着て、信号旗をあげて、
朝食の準備にとりかかりるうちに、下宿人のみんなが起きてきて
みんなで朝食を食べる。
気がつくと、妹3歳が完全にこの導入部分を動きから科白から
全て完璧にこなせるようになっている。そう、完コピです。
科白の再現度、アクセントの入れ方、抑揚、完璧です。
自らそこらじゅうにあるものを使って、小道具を準備。
ただ楽しくてまねしてるっていうのにこの完成度の高さは
我が子ながらすさまじいものを感じます。
幼いこどもさえも虜にしていくジブリ映画。
(実は兄は1歳半頃からこの映画にはまっている)
さすがとしか言いようがありません。
もちろん、後半で話が難しくなるにつれて
テレビの前に誰もいなくなるのですが、ツカミは抜群です。
千と千尋より、トトロより、魔女の宅急便より、
この『コクリコ坂から』が圧倒的な集中度です。
さて、ちなみに状況劇場の映像もこっそりかけてみるのですが、
すぐに兄5歳がチャンネルチェンジ。(1歳半からそうだった)
「うるさーいー!」と言われます。
ふふふ。そのうち見てろ。唐さんはすげーんだぞ。
こちらが止めても絶対ハマっちまうんだから。
ふふふふふ。
2022年3月20日 Posted in
劇団員note
少し経ってしまいましたが
2月の公演は無事に終えることができました。
同じことを前に書いた気もしますが、
座・高円寺は本当におもしろい場所でした。
地下には稽古場があり、その上の階には劇場があって
毎日稽古場に通いながら、劇場の入り口にある本番中のポスターを見て
開演や終演の時間と重なっていれば、
ロビーに人が溜まっているのを見ながらエレベーターに乗って、
地下に降りて稽古場まで行くとき、
隣の稽古場で見知らぬ団体が稽古をしているのを横目に見て、
換気のために空いている入り口からセリフが聞こえてきたりもして
また別の稽古場では劇場創造アカデミーの授業をやっていて
それに、ときどき子供達の工作教室のようなこともやっていました。
帰りのエレベーターでは楽器を抱えた人たちとよく一緒になりました。
月に一度開催される「座の市」という市場が、劇場の前の屋外のスペースで開かれていると、
また劇場の雰囲気は違ったものになりました。
稽古、本番は大変でした。
でも、振り返って、通うのがちょっと楽しいような稽古場までの道のりでした。
そして、今、別の舞台の稽古に通っています。
今は体を動かすことが多いのですが、苦戦中です!
ぜひこちらを覗いてみてください。
ホームページです。
2022年3月13日 Posted in
劇団員note
舞台監督をやっておりますが、何をしているのか、非常にわかりづらい仕事だなと思います。
具体的に何をしているのか説明するのが難しかったりします。
舞台監督になって10年経とうとしていますが、まだちょっとあやふやです。
ちなみに、wikipediaによれば、
舞台上で行われるコンサート・イベント・演劇などで、
演出家(もしくはそれに相当するクリエイター)の意向を汲み、
その伝えたいイメージを具現化するスタッフの調整・指揮・進行管理をする責任者である。
とあります。言い得て妙なこの文章。
スケジュール調整はもちろん、業者を手配したり、図面を書いたり、現場によってやることは様々。多岐に渡ります。
パソコンと睨めっこだったり、電話ばっかりしたり、地味な面も多いです。
また作り手のイメージを具現化するために、クリエーション(創作)にガッチリ立ち会うことがあります。
どのような空間で、どんな舞台セットで、どんな仕掛けで、そんなことを演出家と唸りながら作ります。
舞台監督にも様々な方がいて、僕は割とクリエーションに立ち会うことが好きな舞台監督だと思います。
さて、ここのところ、様々な形でこの「クリエーション」に立ち会わせていただくことが増えてきました。
そんなクリエーションから立ち会っているのが、
安藤洋子さんが振り付け、神奈川県の高齢者の皆様と作っている「チャレンジ・オブ・ザ・シルバー」です。
ただいま、絶賛劇場入りしておりまして、津内口も林麻子も同じ現場におります。
(前回の撮影より)
昨年に続き、今年も感染予防のために映像作品の収録になってしまったのですが(残念!)
カメラと睨めっこしながら、セットの配置を提案させてもらったり、
出演者の皆さんの安全のためにテープを貼ったり、ライトを設置したり。
毎日、頭をフル回転しながら撮影に携わっています。
ちなみに昨年の作品がメディア芸術祭の審査委員会推薦作品に選ばれました!
ここからみることができますので、是非ご覧ください!
それともう一つ。
今、5月に行われるダンスカンパニー「ケダゴロ」さんのKAAT公演の舞台監督を務めることになりまして、
代表の下島さんと打ち合わせを重ねています。
下島さんはお話していると、とても真っ直ぐでチャーミングな方ですが、
作品にはどこか「毒」や「苦しみ」があり、また生きる人間の「必死」さがあるような気がします。
苦境に立つ人たちの生の渇望みたいなものを垣間見ることがあって、非常に興味深くクリエーションに参加しています。
舞台監督を始めてそろそろ10年。
作品製作に関わっていく楽しさを噛みしめつつ、
役割が幅広いこの仕事で、少しずつ自分のやり方を模索する日々を送っています。
齋藤
2022年3月 8日 Posted in
劇団員note
かなり久しぶりに映画館にて、映画を観ました。
2021年版、「ウエストサイド・ストーリー」。
もとの映画は1961年、名作と呼ばれる、あれです。
(説明するまでもないですが)
1961年版の映画のサントラは持っていて、よく聴いてました。
がしかし、映画は見たことがなく、曲を聴きながらなんとーなーく、
「マリアに会いたいんだな。」
とか
「ジェッツね。ジェッツ。」
とか。
なんともお粗末な妄想だけして、なかなか観れておらず。
今回は、2021年版からでもいいからみよう、と映画館に行ったのでした。
呑気に「あーこの人かっこいい」と観ていた人が殺されて、
その後も思った以上に悲劇的な展開でした。
(説明するまでもないのですが)
そんな私のお粗末な妄想を恨みつつ、
その帰り道に色々調べたり、サントラを聴きました。
高校生の時にこのウエストサイドストーリーの楽曲を作った
レナード・バーンスタインがCD収録をしているメイキングを
観たことがあります。
(私は勘違いしてたのですが、この時の収録、
映画のための収録かと当時は思っていたのですが
全く別で、オペラ歌手たちが集まり、CDを収録したものでした。)
主役の二人を ホセ・カレーラス、キリ・テ・カナワが歌っているものです。
映像に現れたバーンスタインはポロシャツで、タバコをくわえ、
なかでも覚えてるのが、
バーンスタインとホセ・カレーラスがバチバチだったことです。
テイク数も100回を超え、「あー、もう!」「走りすぎ!」
と、バーンスタインの顔が歪む。
カラーラスも、無言。なんなら涙目。
でも「休憩!」と声がかかると、
怒り気味に楽譜を乱暴に取って立ち去る。
見ているこちらも、おうおうおう。。と、
お腹が痛くなってくるような気分でした。
その記憶と共に、2021年版を観て、1961年のサントラを聴き、
バーンスタインの収録映像を観て、
残すは1961年の映画!
2021年版は、初めて観たこともありますが、面白かった。
指を鳴らしながら集団が街を闊歩し、急にステップを踏む。
その違和感を感じつつ、あまりのキレの良さに最終的にかっこいい。
1961年のサントラは、バリバリバリ!!という音が聞こえてくるくらい
前に進むし、リズムの刻み方が細かくハッキリしてます。
高校生の時に観たメイキングのCDは、全く雰囲気が違い、
テンポはゆったりしていますが、色んな音が厚く贅沢に聞こえてくる感じ。
同じ作品を別の時代に演者や奏者がかわり、それを観られるのは面白いです。
1961年の映画を観て、また新たに発見がありそうです。
ウエストサイドストーリー、つづく。
2022年2月28日 Posted in
劇団員note
中野さんのいるロンドンはコロナなど何処吹く風のようですが、
日本の劇場はまだコロナウイルスに戦々恐々としています。
公演が中止になったり、延期になったり。
私も最近は劇場の仕事でPCR検査の手配に明け暮れています。
私が今担当しているのはシニア企画2つ。
1つは「綾瀬シニア劇団Hale」。劇団 山の手事情社の倉品淳子さんに
プロジェクトリーダーを務めていただいています。
もう1つは「チャレンジ・オブ・ザ・シルバー」で、プロジェクトリーダーは
言わずもがな世界的ダンサーの安藤洋子さん。
どちらも年度末を迎え、作品創りが佳境に入っています。
参加者の最高齢は90歳(!)。
感染は命に関わりかねませんから、予防対策には特に気を遣います。
なので、本来ならばお客さんを入れた舞台で公演をしたいところですが、
今年はぐっとこらえて、映像の作品を製作していただいています。
それぞれの女性リーダーの作品創りには私自身俳優としても学ぶことが多く、
頻繁に稽古場に通っています。
先日も2週間後に本番撮影を控えた綾瀬シニア劇団の稽古場に出向きました。
稽古場はとても良い雰囲気。
休憩時間を削ってそれぞれのパートを合わせたり、互いに見合って意見を交換したり。
1年前にはみられなかった光景です。
倉品さんに「劇団」をつくっていただいたんだなあとしみじみ思いました。
今日はチャレンジ・オブ・ザ・シルバーの撮影です。
安藤さんは、ダンスで「表現をする」ということはどういうことなのかを
体と言葉で伝え続けているような気がしています。
そのアドバイスは時に厳しく高度ですが、少しずつ確実に習得している
シニアの皆さんの鋭さとバイタリティーに毎回驚かされます。
どちらも思うように稽古時間や場所が用意できなかったり、
制作として歯痒い思いもあります。
しかし、シニアの皆さんが輝く瞬間を捉えられるように
精一杯サポートしていきたいと思っています。
津内口
2022年2月14日 Posted in
劇団員note
先日、清水宏さんと元が〜まるちょばのケッチさんのライブ
『寡黙と饒舌』を観てきました。
清水宏さんといえば、とにかく行き過ぎた熱量、
行き過ぎた真面目さでネタをつくりこみ、
舞台では暴走寸前の機関車のごとく、
ネジがぶっ飛びそうなほどフルパワーで機関部分を稼働させ
その空間を見事笑いで汗まみれにさせていく稀有なコメディアンです。
そして、ケッチさんは言わずと知れたサイレントコメディアン、
パントマイムで国際的に活躍しているアーティスト。
何もなかった空間に突然透明な何かが現れると「わーお」と妙に興奮し
日常の一コマに起こる非日常性は、むふふと顔をニヤつかせてくれます。
ああ、ひとりの人間が目の前で
自分たちのためになにかやってくれるって
本当に贅沢ですね...。
ライブ最後に行われた、
客席から三つのお題をもらって即興で物語をつくるという
当人にとって生汗、あぶら汗が出るような「人が追い込まれている姿」を
客席から見るのも、なんだか面白くてたまりませんでした。
終演後は、道ゆく人にぶつかりながら保育園に猛ダッシュで帰りましたが、
その足つきは熱くそして軽やかでした。
あの、ついたての後ろでエスカレーターみたいになるやつ、
家でやってみたいなぁ。
さて、話は変わりますが、
2月13日は佐々木あかりの舞台「いつかてにとるそのひに」千秋楽。
配信公演がありました。
こちら、アーカイブとして2週間視聴できるそうです。
ダブルキャストのため、彼女の出演回はB回です。
(↑メッセージ欄に佐々木あかりと書いてくださいね)
わたし、今から観劇です。
2022年2月 6日 Posted in
劇団員note
中野さんが英国に飛び立ってから、そろそろ一週間。
既に、ゼミログでイギリス戦記が綴られていますね。
現地の中野さんから、スーパーマーケットや食文化の話など
質問交え時折LINEを頂くので
私も一緒に飛んで行っているようで楽しいです。
質問に答える際に、過去の記憶を掘り起こし
懐かしんでいます。
そうしているうちに、留学中の写真を見たくなり
しまい込んでいた「写真の箱」をひっくり返しました。
当時は(20年程前)、まだスマホもありませんでしたし
デジカメも誰もが持っている時代ではありませんでした。
私もフィルムカメラで撮影していましたので、
PCで簡単に写真を検索したり眺めたりすることができません。
箱をひっくり返し、大量の写真を一枚一枚眺める。
長らく箱を開けていなかったので、見始めたら止まらない。
懐かしい写真の中からの一枚。
英国最西端にある野外劇場、The Minack Theatre(ミナックシアター)。
有名なので、ご存知の方も多いかもしれません。
渡英前から訪ねてみたいと思っていた場所です。
このミナックシアターは、Rowena Cadeさんという
アーティストでビルダーでもある女性が中心となり、
彼女の庭師のBillyさんたちと一緒に50年くらいかけて作りあげたそうです。
それも重機は使わず、手作業で!!
ビーチの砂を袋に詰めて、えっちらおっちら運び
それをコンクリートと混ぜて使い、石を積み上げていったそうな。
写真のとおり、舞台の後ろは海。
絶景です。
私たちは観客側からしか撮影できませんが、
ネット検索すると、海側からの景色も見られます。
そちらもとても素晴らしいので、是非、探してみて下さい。
当時、私は見学のみでしたが、いつか、ここで上演される作品を
観たいです。
演劇だけでなく、音楽のLIVEや映画上映も行われているようです。
しかし、雨降りの多い英国。
天候は不安定ですし、崖っぷちですし。
どの程度の悪天候まで決行するのやら。
テント公演とどっちが大変だろうか。
中野さんの出発前に、少しこの劇場についても触れたので
恐らく、行かれるのではないでしょうか。
英国には有名な野外劇場がいくつもあります。
それらをこれから巡れる中野さんが羨ましいです。
私も行きたい。
2022年1月30日 Posted in
劇団員note
米澤です。
今日も稽古です。
2月25日(金)〜27日(日)まで座・高円寺1で『ポルノグラフィ』という作品の上演に参加します。
2005年7月7日にロンドンで発生した同時多発テロを題材にした作品で、
英国の作家サイモン・スティーヴンスによって書かれ、
2007年にドイツで初演されています。
台本がユニークで、
登場人物が台本の始めに示されていなくて
本編で科白を誰が喋っているのか役名が一切書かれてない。
各場面をどの順番で上演しても構わないし、
何人で演じても構わない、と冒頭にわざわざ書いてある。
台本がこちらを惑わせてきます。
台本にはロンドンの地名がたくさん出てくるので、
最近よく地図でロンドンのことを調べます。
一度も行ったことがないのにロンドンのことを知ったような気になって、
「中野さんが働く劇場はこのあたりかー」
なんて分かったよう気になっている。
今回の公演は、CTAカンパニー(Creative Theatre Academy Company)という、
座・高円寺の劇場創造アカデミーの修了生を中心に作られたユニットの旗揚げ公演で、
そこに客演させてもらいます。貴重な機会です。たくさん勉強してきます。
______________________________________
Creative Theatre Academy Company公演
『ポルノグラフィ』
2022年2月25日(金)~27日(日)
◎2月25日(金) 19:00
◎2月26日(土) 14:00★/19:00
◎2月27日(日) 14:00
★=託児サービスあり
会場 座・高円寺1
料金 3,500円(全席自由・税込)※25歳以下2,000円
チケット発売日 1月20日(木) 10:00
チケット取扱い 座・高円寺チケットボックス(月曜定休)
TEL:03-3223-7300(電話対応時間10:00~18:00)
窓口対応時間:10:00~19:00
作 サイモン・スティーヴンス
翻訳 小田島創志
演出 佐藤信 生田萬
美術 佐藤信
照明 中田隆則
音響 島猛
衣装 今村あずさ
演出助手 黒河内雅子 E-RUN
舞台監督 佐藤昭子
協力 佐藤心美 佐藤和美
【出演】
服部容子 竹田茂生 石橋和也 竹内朋子 池内奈都子 石田夏希
片桐健人 ナオ フクモト 塚本恵理子 米澤剛志
サイモン・スティーヴンス/Simon Stephens
1971年マンチェスター生まれ。ヨーク大学在学中に劇作家を志す。
1997年『Bring Me Sunshine』で劇作家デビュー。『広い世界のほ
とりに』(2005)で第37回ローレンスオリビエ最優秀新作作品賞。
『夜中に犬に起こった奇妙な事件』(2012)で第69回トニー賞プレ
イ部門最優秀作品賞。英国をリードする劇作家にとどまらず、その
作品はドイツをはじめ世界各国で広く上演されている。2020年の
『Fortune』は、日本が初演のサイモンの新作戯曲である。2021年
はPARCO公演『Birdland』などが上演されている。
2022年1月23日 Posted in
劇団員note
昔話や落語などに多いような気がするのですが、
読んだ後に「何これ?」って思う、変な話が個人的に好きです。
例えば落語の「頭山(あたまやま)」
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気短な(あるいはケチな)男が、サクランボを種ごと食べてしまったことから、
種が男の頭から芽を出して大きな桜の木になる。
近所の人たちは、大喜びで男の頭に上って、その頭を「頭山」と名づけて花見で大騒ぎ。
男は、頭の上がうるさくて、苛立ちのあまり桜の木を引き抜いてしまい、頭に大穴が開いた。
ところが、この穴に雨水がたまって大きな池になり、近所の人たちが船で魚釣りを始めだす始末。
釣り針をまぶたや鼻の穴に引っ掛けられた男は、怒り心頭に発し、
自分で自分の頭の穴に身を投げて死んでしまう。(wikipediaより)
==========================================
どうでしょうか、頭に空いた池に飛び込む、という物理的に説明できないオチ。
こういう、いい意味で適当な感じが、すごく好きです。
落語「いたりきたり」なんていうのも好きです
(本当に疲れて、思考力がなくなってきた時ほど「いたりきたり」はおすすめです。)
そしてこういう「何これ?」話になると、いつも僕の頭には「遠野物語」のこの話を思い出します。
様々な神様や妖怪といった類の逸話や伝承などを集めた中にこんな話があります。
(青空文庫から拝借)
座敷わらしとか天狗とか河童が登場するお話の中に、ポツンとあるこのお話。
不思議なことがありそうな雰囲気はあるのに、何度読んでも普通の話。
でも今でもずっと気になっています。
ということで、齋藤はこういうお話が気になります、というお話でした。
2022年1月19日 Posted in
お知らせ Posted in
劇団員note Posted in
外部活動情報
改めまして、あけましておめでとうございます。佐々木あかりです。
宣伝させて頂きます。
今日は2月に出演する舞台の稽古でした。
まだまだ稽古は始まったばかりで、今はシーンの稽古中です。
頂いた役は自分とは年齢も性格も違う役で、役者冥利に尽きますが、すごく難しいです。
当日までになんとか仕上げねば...
皆さんの力を借りながら頑張ります!
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三栄町LIVE×劇団25、6時間プロデュース公演vol.4
『いつかてにとるそのひに』
脚本:金川翔 演出:黒川一将
公演日:2022年2月1日(火)~13日(日)全16ステージ
【あらすじ】
愛した人と愛された人。その愛は無償である。
愛された人が、その愛に気づくのはずいぶん先か、または、一生無いか。
ある日、目の前に現れた謎の扉。
好奇心のまま中に入ると、そこには暖かい光の差し込む空間と
壁一面の本。そして、管理人を名乗る人物。
「いらっしゃい、本をご所望かな?」
そこは、愛を忘れた人たちが迷い込む、人類の記憶を記録した図書館。
扉はどこからでもつながっており、どこへでもつながっている。
信じた人、愛した人、愛してくれた人。
全てを忘れた。
思い出そう。
さぁ、本を開いて。行ってらっしゃい。
【タイムスケジュール】
2月
1日(火)19:30A
2日(水)19:30B
3日(木)19:30A
4日(金)14:00B
5日(土)14:00A/18:00B
6日(日)13:00B/17:00A
7日(月)休演日
8日(火)19:30B
9日(水)19:30A
10日(木)19:30B
11日(金)14:00A
12日(土)14:00B/18:00A
13日(日)13:00A/17:00B
★受付開始・開場は開演の30分前。
【キャスト】
AB
山岡亜珠紗
鯵坂万智子(ACファクトリー)
大野稚奈
及川ひかり
金川翔(劇団25、6時間)
A
柚木那夏
志田原泰輝
加美佑梨
蒼じゅん
仲里まりえ
B
中村遥香
わたなべゆうた
友野恵利花
北林真理
山内淑実
佐々木あかり (劇団唐ゼミ☆)
【チケット】
前売り自由席3500円(当日4000円)
佐々木扱い専用予約フォーム↓
https://ticket.corich.jp/apply/116742/016/
【会場】
三栄町LIVE STAGE
住所:東京都新宿区四谷三栄町10-12 ボナフラワービルB1階
アクセス:東京メトロ丸の内線「四谷三丁目」4 番出口より徒歩5 分
JR 中央線・総武線「四ツ谷」より徒歩10 分
都営新宿線「曙橋」より徒歩7分
【スタッフ】
宣伝美術:柳田ひかり
アシスタントプロデューサー:貴志灯
キャスティング:劇団25、6時間/三栄町LIVE
制作:松尾智久
制作指揮:小畑幸英
エクゼクティブプロデューサー:清弘樹
プロデューサー:黒川一将(劇団25、6時間)
企画:三栄町LIVE/劇団25、6時間
製作:三栄町LIVE
協力:インキュベーション/劇団唐ゼミ☆/サンミュージック・アカデミー/ハーモニー/ACファクトリー (五十音順)
【お問い合わせ】
三栄町LIVE
info@3eicholive.com
三栄町LIVE HP
http://3eicholive.com/
2022年1月17日 Posted in
お知らせ Posted in
劇団員note
改めまして、あけましておめでとうございます。林です。
もう1月も後半に突入とは!
ちょうど昨年の1月は、中野坂上デーモンズ「で」の公演をしていた頃です。
お正月だということもあんまり実感がなく12月から1月にさくっと切り替わったのを思い出しました。
中野坂上デーモンズは今年も本番中で(昨日まででしたが)、
劇団員4人で10周年一発目の公演に挑んでいます。
昨日観に行ったのですが、当日パンフレットに
「小屋入り前日、煮詰まって煮詰まって稽古を中断し、散歩をしました。」
と書いてあり、
昨年出演した自分が読むそのモへーさんの文章は、なんの大げさな表現でもなく
ほんとうに、煮詰まって、散歩した、その姿が想像できました。
言葉数少なく歩いたであろうその時間を取り戻すかのように
本編が始まると4人は、迷いなくせりふを吐き続けていました。
そんな今年最初の観劇を終え、これを書いてる私も新しく企画がスタートします!
ピアノをずっとやっているのですが、それと並行し歌も勉強しています。
地声で歌うのではなく、オペラとか声楽では裏声を使うのですが、
その発声で音量を出すのはかなり難しい。(唐さんの劇中歌は地声ですが!)
ある時の声楽レッスンでは、お腹の底から声を出すために
グランドピアノを持ち上げながら声を出したりしました。
実際には面白くなってきてしまって、
笑いが止まらなくなり先生が別の方法を提案してくれましたが。
単純に声量が出るまで時間がかかりました。
歌やピアノは音を出すこと自体はすぐできるけれど、そこからの時間を
どう表現にしていくかが長い気がしています。
このワークショップでは、地道に声を出すことに向き合いながら、
戯曲の面白さにも踏み込んでいけたらと思っています。
私も一から勉強し直す気持ちです。
とはいえ、楽しくやっていきたいと思うので、お気軽にご参加下さい。
どうぞよろしくお願いします!
2022年1月 9日 Posted in
劇団員note
皆さんはお正月をどう過ごされましたか?
中野さんは贔屓のCD屋にはるばる出向き、椎野さんは映画を観に行っていたようです。
私はと言えば、大掃除をし、おせちを詰め(詰めただけ)、
紅白を見ながら年越し蕎麦を食べ、お正月らしいお正月を過ごしました。
元旦には初詣にも行きました。
ここ数年、初詣は入谷の小野照崎神社へ出向いています。
小野照崎神社は小野篁公を祀っている神社で、学問・芸能・仕事の神様と言われています。
小野照崎神社は、パノラマ公演の大恩人・本間町会長に教えていただきました。
若かりし日の渥美清さんがこの神社でお参りし、
「もう煙草を一生吸いませんから仕事をください」と願掛けをした数日後、
『男はつらいよ』の主演が決まったという逸話が有名です。
今年は寅年だし、寅さんに少しでもあやかりたいなあと思いながらお祈りをし、
今年も「芸能上達守」を授かって新年の良いスタートが切れました。
が、その後年始は、大人になってもこんなに寝ることができるものかと自分でも驚くくらい寝続けてしまったので、これではいかん!と5日から生活を正して仕事を始めることにしました。
折角今年もおのてるさんにお参りできたのだから、芸事も磨いていかなければ!
手始めに、麻子の劇中歌ワークショップを受けてみようかしら。
バレエも再開したいな。
本年もどうぞよろしくお願いいたします!
津内口
2022年1月 2日 Posted in
劇団員note
あけましておめでとうございます。
2022年になりました。よい年をお迎えいただいておりますでしょうか。
どうぞ本年もよろしくお願いします。
お正月は1日から名古屋の中野家ご実家にお邪魔しています。
移動直前にこどもが高いところから落下し救急車で運ばれたこともあり、
どんなゴタゴタがあっても「命さえ守られれば、ま、いいや」
と肝も座ってきました。
さて本日2日。大人の数が多いということで、
思いがけず育児の半休をもらい、一人時間という僥倖。
中野のススメもあり、いざ映画館へ。
慣れぬ名古屋の地下鉄に乗り込み、素敵な熟年カップルが
電車の揺れや、マスクでお互いの声が聞こえないということを理由に
「キャッ」と身体を寄せ合い仲睦まじく過ごしているのを眺め、
ニッポンは平和なり、とつくづく感じ入る名城線の車内。
一人で映画に行くなんてあまりに久々なので
いろんなものが目に入ってきてしまいます。
伏見駅、徒歩1分。向かうは伏見ミリオン座。12:20開演。
さて、昼ごはんはどこでたべようか。
いつもの習性で「吉牛でパクッといきたい」という誘惑を腹の底にしまい、
せっかくなので行ったことのない店に入ろうと、
サラダを売りにしている洒落た店へIN。
しかし、お洒落すぎて、注文の仕方がわからない。
店員さんに聞けば、サラダと辛い豚肉の下にお米のあるものもあるとか。
「つまり丼ね!」といわゆるプルコギ丼を選択。お値段は張ったが、
思いも寄らず好みのものに辿りつくことに成功。
さて、映画館で何を観たか。『世界で一番美しい少年』。
ルキノ・ヴィスコンティ『ヴェニスに死す』でタッジオ役を演じた
ビョルン・アンドレセンの壮絶な人生を追ったドキュメンタリー。
もともと生い立ちからあまり恵まれているとは言い難い、
人間離れした美しさを持った非常に繊細な少年が、
巨匠ルキノ・ヴィスコンティと出会い、その後の人生に
完璧な致命傷を負わされ闇へと堕ちていく。
しかし、そこからすこしずつ立ち直ろうとしていく物語でもあります。
とにかく少年時代の彼はとことん美しい。
映画の公開は1971年。ちょうど状況劇場が『吸血姫』を上演していた頃。
彼は特に日本での人気が一番高かったそう。
白人、碧眼、金髪。彫りの深い顔立ち。文学性ありすぎる横顔。
今回はじめて知ったのは、
彼が日本語の歌謡曲(『
永遠に二人』)を発売していたこと。
この歌。かなり流暢な日本語で歌っている。
この少年の才能はきっともっとあったに違いないけれど、
その容姿とあまりにもマッチした傑作が世に出されてしまったがゆえ
容姿だけが一人歩きし、
中身の自分がおいてけぼりを食ってしまったかのようだった。
エンドロールでは『永遠に二人』が
ドナドナのように悲しい響きを残していました。
この「美少年」という存在。唐さんの作品にも登場しますが、
こと唐さんに関わる映画といえば『犯された白衣』。
この映画の主人公「美少年」役こそ唐さんご本人であります。
VHSを家に所有しているのですが、義理の姉に発見され
エロビデオと間違えられ(ある意味間違っていない)
なんだか気まずい思いをしました。
この作品、今見ると違った味わいがあるかもしれません。
美少年には狂気が宿ります。
さて、ここで話はかわって、お知らせです。
今年1/22(土)から新企画がはじまります!
講師は我が劇団員・林麻子。
音大出身の彼女は、まずその劇中歌に魅せられ
劇団に入団してきました。
彼女の劇中歌愛を是非一緒に味わい、
声に出していただければと思っています。
どうぞよろしくお願いします。
2021年12月26日 Posted in
劇団員note
こんにちは。佐々木です。
気づけばクリスマスも終わり、もうすっかり年末ですね。
今日のワークショップにご参加の皆様はお疲れ様でした。
知らないことが多いのですごく勉強になります。
戯曲を一人で読み解くにはまだ時間がかかりそうです。
レポートはまた明日書きます!
そういえば、時々アシスタントをお休みして出演していた学校公演、年内は無事全公演が終了しました。
この学校公演、役者として非常に勉強になっています。
技術的な面はもちろんですが、舞台経験が他の作品とは比べものになりません。
毎回全国の体育館だったり会館だったりを回り、その場その場に合わせたお芝居をする必要がある。
一度どこかの体育館で公演をした時に、町内放送やら選挙カーの音やらが大きく聞こえた事がありました。
さすがにその時は驚きましたが、テントでの経験があったから動揺せずやり過ごす事ができました。本当に経験は強い。
しかし初めてとても大きな会館で公演した時は恐怖を感じました。
さすがに生徒さんは1階しかいませんでしたが、それでも怖かった。
(横須賀芸術劇場。入った瞬間震えました。)
劇場ばかりでなく、全国各地の方言や気温、風景なども体感する事ができる。
今後戯曲に地名があっても何となく体感があるので、今までより少しリアルかもしれません。
そういう学びもありました。
まだまだですが、貪欲に吸収して力にできればなと思います。
(宮崎県、移動中に立ち寄った場所から見た海。本当綺麗でした)
とても慌ただしい1年でしたが、本当に恵まれていると感じます。
沢山やって、もっともっと勉強する!それが来年の目標です。
2021年12月19日 Posted in
劇団員note
浅草でのテント公演が終わって、早いもので2か月が過ぎようとしています。
この2か月の間で最も大きな出来事は、
やはり、禿さんの退団です。
私にとって憧れの人ですから、とても寂しいです。
今日は禿さんとの思い出を書こうと思います。
初めて禿さんの舞台を拝見したのは、横浜で上演された
『ジョン・シルバー』、『続 ジョン・シルバー』でした。
そして、こういう素敵な役者が横浜にいるんだということを知り
稽古を見学したいと唐ゼミに連絡をしたのです。
そして、返信を下さったのが、なんと、禿さんでした。
それから程なく、お会いすることになり、
あの小春を演じていた、禿恵さんと会えるのかと、ワクワクして出かけました。
舞台メイクの禿さんしか知らないのに、お会いしてわかるのだろうかと不安もありました。
待ち合わせ場所で待っていると、ジーンズ姿の禿さんが現れ、
舞台とは違って(当然か)、爽やかな印象でした。
面談では、気さくにお話しして下さり、さばさばとした方という印象を持ちました。
それから2年半、3つの公演で一緒の舞台に立たせて頂きました。
最初は『あれからのジョン・シルバー』。
この時、私は洗濯女。洗濯女は全部で5人。
5人対、禿さん扮する小春との絡みでした。
それでも緊張し、小春の腕を掴む際ついつい遠慮してしまって
しっかり掴むようにお願いされたのを思い出します。
そして翌年、『唐版 風の又三郎』で私は老婆役。
なんと、禿さん扮する又三郎(エリカ)と関わる重要なシーンを
一緒に作ることになりました。
老婆は又三郎を攻撃し追い詰めるシーンもあり、何度も稽古し
色々な事を教えて頂きました。
役者として頼りない私を相手に、禿さんはきっとやりづらかったことと思いますが
根気よく一緒に稽古してくださいました。感謝しています。
横浜で『ジョン・シルバー』を観劇した頃は、まさか自分があの禿恵さんと
同じ舞台に立ち、科白を交わせるとは思っていませんでした。
本当に夢のようです。
稽古以外でよく覚えているのは、現場入りしてから、夕方の軽食の買い出しへ
禿さんと一緒に行くことが多かったこと。
大概、スーパーマーケットに行くのですが
ここでは漢前な一面が見られて、面白かったです。
迷いがちな私とは対照的に、バンバン買い物カゴに入れてくれます。(笑)
また、移動の車。禿さんが運転手、私は助手席!ということも何度かありました。
二人で、美味しい物や料理の話、恋の話(恋バナ!?)もしました。
内容は秘密です。
役者としてのお付き合い以外にも、プライベートで何度かお酒を飲みに
行く機会もありました。(コロナ禍以前です)
普段の禿さんは、わりと静かに話し、さっぱりした方です。
そして時々、ちょっとおっさんぽくて(ごめんなさい)、おっさん系の私はホッとします。
新型コロナ感染症の状況をみて、また一杯お誘いしたいと思います。
禿さん、お付き合いください!!
私が入団してからの禿さんは、情熱的な女性を演じていましたが
コメディエンヌな禿さんを、生で観たいです。
いつかどこかで、また一緒に舞台に立てる日を夢見て。
禿さん、大変お世話になりました。
2021年12月12日 Posted in
劇団員note
米澤が書きます。
今日は月末に出演する舞台の通し稽古でした。
稽古をすれば修正点がたくさん出ます。自分は足りていないところばかり。
座組の皆さんに助けてもらいながら、充実した時間を過ごさせてもらっています。
稽古の様子などnoyRのnoyRのツイッターから発信されているので見てみてください。
出演者の皆さんも魅力的。たくさん刺激を受けています。
シーンの中に踊りや音楽がはまっていくのは気持ちがいいです。
本番まであと2週間弱、まだまだ濃くなっていくのではないでしょうか。
演劇ユニットnoyR(ノイル)は劇場創造アカデミーの修了生の方々が作った団体で、
ふだんは古典戯曲や近代戯曲を脚色・潤色して上演することが多いそうですが
今回は樋口ミユさんによる新作です。
タイトルは『Beautiful Land』です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『Beautiful Land』
作・演出:樋口ミユ
音楽:黒木佳奈 振付:仲道泰貴
出演:大木実奈、仲道泰貴/
大竹ココ(ユトサトリ。)、黒木佳奈(疎開サロン)、平井光子、米澤剛志(劇団唐ゼミ☆)
[あらすじ]
現代のシステムが崩壊した未来。他者とコミュニケーションをとることができない現実世界が
長く続いたことにより、人々は新しいシステムを生み出した。仮想現実の世界で、家族、友達
などを作り出せるシステムcreature。まるで生きているような、とてもリアルな感覚で。主人公
の「わたし」はシステムにより生み出した「友だち」と日常を過ごしていた。理想の「友だち」に
なにもかも頼ることができ、信じることができ、裏切らない完璧な「友だち」、完全なプログラム。
しかし、システムにより生み出された「友だち」は、意識を持ち始める
[日時]2021年
12月25日(土)14:00/19:00
12月26日(日)14:00
※開演は開場の30分前
[チケット料金]全席自由・日時指定
一般3,000円
U18(18歳以下割引)500円
※U18は入場時本人確認書類要提示
[チケット取り扱い]
WEBフォーム(協力=シバイエンジン)
https://shibai-engine.net/prism/webform.php?d=d7dv1zdj
[アーカイブ配信]
12月29日(水)-2022年1月5日(水)
販売期間=12月6日(月)〜12月27日(月)
配信チケット料金2,000円
チケット取り扱い=noyR STORE(https://noyr.stores.jp)
[スタッフ]
舞台監督=吉成生子
舞台監督助手=塚本恵理子
照明=横原由祐
照明オペレーター=渡瀬翔太
衣装=竹内陽子
映像・写真撮影=伊藤華織
チラシデザイン=岸本昌也
制作・プロデュース=吉川剛史
企画・製作=演劇ユニットnoyR
[場所]
若葉町ウォーフ(神奈川県横浜市中区若葉町3丁目47)
[アクセス]
京急本線「黄金町」から徒歩4分
京急本線「日ノ出町」から徒歩8分
地下鉄ブルーライン「阪東橋」から徒歩7分
[ご来場のみなさまへ]
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、ご来場の皆さまにも来館時の検温、手指の消毒
やマスクの着用などをお願いしております。発熱や体調不良の場合にはご来場をお控え頂き
ますようお願い致します。感染症対策の詳細はウェブをご覧ください。
文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業
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26日14時の回は売り切れとなりました。
その他の回も残席が少なくなってきているようです!
ご興味ありましたらぜひ。
2021年12月 6日 Posted in
劇団員note
先日、風の又三郎延長戦にご支援を下さった方々に御礼状をお送りしました。
ご支援いただいた皆様、お手元に届きましたでしょうか...?
この御礼状の元になった芳名板、ご支援のお願いを始めた昨年の公演の際に
初めて取り組んだものですが、ただお名前を掲示するのでは味気ない
感謝を込めて、ご支援をいただいた方に楽しんで、そして喜んでもらえるような、
私たちなりの芳名板を作ろう!ということになりました。
そこでお手本にさせていただいたのが、サザエさんでお馴染み「長谷川町子美術館」の花沢不動産分譲コーナー。
(アニメ展開催の折に、サザエさんの住む町「あさひが丘」の分譲を行っていらっしゃるとか。行ってみたい...!)
ということで、初年度は『唐版 風の又三郎』第一幕に登場する架空の町「月光町」の
地図を作り、ご支援いただいた方に分譲することにしました。
今年の稽古が本格化する夏前、今年の芳名板をどんなデザインにするか
皆で話し合いました。
岩波文庫の本をたくさん並べた本屋風にしてはどうか、とか
コロッケ屋の店先にしてコロッケを積み上げていってはどうか、とか
ソーセージに熨斗を巻いて並べていってはどうか、とか
なかなかユニークな案が出て、楽しい打ち合わせではありましたが、
お名前の見えやすさと、公演中も安定して更新できること、そして感染リスクを抑えることを優先して、
3幕の舞台である「御茶ノ水駅」周辺の地図を作成する案に落ち着きました。
「月光町」は架空の町です。
道や位置関係など、台本に出てくる記述をいくつか参考にしましたが、
ある程度自由に創作することができます。
しかし、御茶ノ水駅は実在する。
台本が書かれた時代の御茶ノ水駅を知っている方も観に来て下さるかも知れない...
そう思うとあまりいい加減に作ることはできないな、と
千代田区の図書館に行って当時の住宅地図を取り寄せ、
出来るだけ当時の位置関係に近づけるようにしました。
そして、今回の地図の目玉は何と言ってもワダさんのイラストです。
言わずもがな美大出身のワダさんは、恐るべきクオリティとスピードで
登場人物と台本に出てくるいくつかの建物を仕上げてくれました。
これが本当に可愛いらしく、地図をにぎやかにしてくれました。
(これは米澤。とにかく似ている。)
(見事オーダー通りに描いてくれた聖橋と、キッチンではなく、喫茶ジローであった事が判明し、日の目をみることがなかったキッチンジロー)
今回は、感染症予防対策の一環として差し入れをご辞退させて頂き、そこで舞台製作の一助として差し入れの代わりにと御志を募らせて頂きました。
公演中も芳名板を更新し続けるのはなかなか骨の折れる作業ではありましたが、
私たちが思っていたよりも本当に多くの方々のご支援を頂き、こんなに応援して下さる方がいるんだと大きな勇気をいただきました。
また、ご支援がきっかけになって近況を知らせてくださった方、温かいメッセージを下さった方。
普段なかなかお話しできない方もいらっしゃるので嬉しく、大きな励みになりました。
このご恩は芝居でお返しする他ない!
決意を新たに、それぞれが新しい挑戦を始めています。
これからの私たちにもどうぞご期待ください。
津内口
2021年11月30日 Posted in
劇団員note
お久しぶりです。すっかり寒くなってきましたね。
本番が終わり一ヶ月以上経ちました。
改めて、ご来場いただきありがとうございました。
今日のゼミログでは本番の前の時期のことの話です。
去年の6月くらいから月に2回ほど、ダンスを習い始めています。
毎回行けるわけではないのですが、今も細々続けています。
今までも何度かワークショップで身体を動かす目的のものに参加したりしていたのですが、
去年から通っているのはがっつり踊るものです。
踊ったりするのは昔から好きだったので、2020年の「NIPPON CHA!CHA!CHA!」で
ダンサーの方と舞台に立てたのは嬉しかったです。
やはり、身体を動かす美しさはいつまでたっても憧れです。
というわけでダンスを習い始めた初夏。
私が行ったクラスは、プロの方が多くいるクラスでした。
「ストレッチ込みで、初心者の方も大丈夫ですよ」とは言われたけれど、
実際ほぼプロの人。
明らかに動きが一人にぶく、遅く、目立つ自分。
おまけに、その場で振り付けを覚えてすぐ踊っていくので、
まったくついていけず、直立不動で20秒くらい突っ立っていることも多々。
ダンススタジオには大きな鏡が並んでいて、どこを見ても自分が写っていました。
頭ではかっこいい動きが想像できるのですが、鏡にうつる自分の身体の動きが
まったくかっこよくない。。。
と、そんなことを2~3ヶ月続けていると、
どうすればかっこいいのか、どうすれば綺麗なのかを考えて
鏡を見ながらやってみるようになります。(嫌でも鏡はあるし。)
芝居の稽古では鏡のある部屋でやることがあまりないので、
ずっと鏡を見て踊るのは不思議です。
稽古で撮った映像を見返す時の、「全然思ってたのと違う!」をその場でやっている感じでした。
今まではできない自分のことばかりに集中していました。
自分ができるできないは置いておいても
外から見たときに、こうであれば面白い、かっこいい、見やすい
をほんの少しだけれど、冷静に考えるようになった気がします。
という感じで、本番前の日々を過ごしていました。
とはいえ、まだまだ!
新たに色々と挑戦を続けたいと思います。
ではまた!
体はまだまだ硬い。。
2021年11月21日 Posted in
劇団員note
『唐版 風の又三郎』も終了し、すっかり平常運転を取り戻しておりますが、
(ご来場いただいた皆様、応援いただいた皆様、本当にありがとうございました。)
僕には来週から大きな山が待っております。
まずは一つ目。
先日、ゼミログでも触れられていましたが、
佐渡島の太鼓集団「鼓童」の記念すべき40周年記念公演にスタッフとして携わらせていただきます。
(見よ!この肉体)
実は先週、佐渡島に伺って、稽古下見と様々打ち合わせをしてきたのですが、
まあ、その迫力にやられてしまいました。
音はもちろん、太鼓を打つアスリートのようなみなさんの動きにも惚れ惚れします。
今回は3作同時公演、しかも日替わりで名誉劇団員の方達が登場。
非常に挑戦的な企画になっております。
そしてそれが終わると翌週からは、吉祥寺シアターにて、京都の劇団「地点」の公演に馳せ参じます。
何度かKAATでの公演に携わらせていただいておりますが、
既存の台本を一度解体して再構築、それを屈強な俳優たちが上演します。
地点は普段京都の劇場で複数のレパートリー公演を行なっておりますが、
今回はそれを週替わりで4演目公演します。
そのうちの2作品、舞台監督をやらせていただきます。
(いつもチラシがカッコいい)
関わってよく分かったのですが、それぞれ規模は違えど、鼓童も地点も「劇団」。
またどちらもレパートリーの同時上演。
劇団で育ってきた僕にはとても居心地が良い、楽しみな公演、
そして何より挑戦的な企画に関わらせてもらえることはとても幸せなことです。
さあ果たして、齋藤はこの2つの大きな山を越えられるのか?
(少し痩せるかもしれません。)
よろしければ劇場まで確かめにいらしてください。
よろしくお願いします。
齋藤
佐渡へ渡るフェリーからの一枚。
高校生の時、北海道へ行った以来、20年ぶりくらいのフェリー、
小学生の時のキャンプ以来、25年ぶりの佐渡島でした。
2021年11月 7日 Posted in
劇団員note
気づけば11月に入り
10月怒涛のように終わったテント公演の疲れもすっかり癒えました。
改めて『唐版 風の又三郎』に足をお運びいただいたお客様、ご支援いただいた皆々様
本当にありがとうございました。
ひたすらにいろんな方のお力を借りてこぎつけた公演でした。
そして舞台の上ではひたすらに真剣勝負。現場では作戦を練る日々でした。
一人も風邪をひくことなく終演でき、そしてこのように無事月日が過ぎて、胸をなでおろすばかりです。
劇団では毎回写真家の方に舞台を撮影していただいております。
特に長年撮っていただいている
唐組からのおつきあいのある平早勉さん。
カメラ雑誌CAPAでのご縁以降足をお運びいただいている伏見行介さん。
いつも本当にありがとうございます。
また他の写真家さんにも公演ごとに単発的に撮ってもらっています。
コロナ以降演劇界でも配信などが多く見られますが
なかなかテント芝居の臨場感はネット動画などではお伝えすることが難しい。
ですが舞台写真からは想像力が掻き立てられ、ご来場いただけなかった方にも熱気が伝わると思います。
そして、ただ舞台の記録に留まらないのは言うまでもありません。
役者目線からしても
輝いている瞬間を収めてもらえるのは本当に光栄なことです。
そしてこんな顔してたの?とかこんなかっこよく撮ってもらえるなんてと
個人的にも見ていつも楽しんでおります。
とても選びきれないので私選で数枚ご紹介。(一枚一枚どアップにしたいところですが・・・)
(↑撮影:平早勉)
(↑撮影:伏見行介)
また塚田史香さん撮影の臨場感ある写真とともに、
SPICEさんによる『唐版 風の又三郎』の素晴らしい紹介記事は
こちら。
公演中からたびたび紹介してますが、素晴らしすぎるので併せて是非ごらんください。
(↑ 1枚目 撮影:塚田史香 提供:SPICE /2枚目 撮影:塚田史香)
まだまだたくさん素敵な写真がありますし、他の方にも撮っていただいてますので
今後HPなどでも発表された際はお楽しみください。
そして、
今週、齋藤と津内口と車で長野に行ってきました。
ずっとお世話になっていた写真家のお一人であり
2019年末にお亡くなりになった増尾久仁美さんのお墓参りに、ようやく伺うことができました。
長野なので、コロナで自粛しているうちに2年近くかかってしまいました。
劇団の公演や唐組の紅テントでお会いすると
大きなカメラバッグを抱え、タバコをくゆらし、パンツスタイルのかっこいい立ち姿で気さくに話しかけてくださいました。
そして、いつも応援してくださる愛情深い方でした。
長野でお世話になっている方にご案内いただいて
陽気が良くて紅葉が始まっている山の中にある墓地の空気はとてもきれいで、
穏やかにゆっくりお別れをすることができてよかったです。
写真の眼差しは永遠です。
(↑撮影:増尾久仁美 『腰巻お仙 振袖火事の巻』2016)
2021年11月 7日 Posted in
劇団員note
↑ソクーロフ版のビジュアル。さすがのセンスでした。
せっかくなので、もう一本の印象に残った劇。
うりんこの『ファウスト』についても話したいと思います。
こちらの方は、確か、名古屋市民会館で観たと記憶しています。
4年生くらいだったろうか。
老いたファウスト博士が書斎にいる場面から始まり、
犬に化けたメフィストフェレスがやってきます。
そして、例の契約を交わす。
若返ったファウストは旅をし、
ヒロインであるグレートヒェンと出会うわけですが、
よく覚えているのはお城を訪ねるシーン、
さらに、大宴会のシーン。
そもそも、この舞台は装置なし。
すべて人力で演じられていた、登場人物たちだけでなく、
お城の門や、宴会の場面で使われる胡椒なんかも、
俳優たちによって表現されていました。それが印象深い。
俳優たちが手を繋いで壁になったり、そのうちの何人かが動いて、
門がオープンしたことを示す。胡椒を演じる人が腰を動かすと、
カリカリという効果音が鳴って、ミル付きの胡椒の容器となる。
あとは最終場面。
ファウストが期限の終わりを告げられる場面。
メフィストとの間に交わされた20年契約は、
半分の10年で満了時期がやってきます。
理由はメフィストが、昼も夜も働いたから。
これに、小学生時代の私はまったく納得がいきませんでした。
あと10年あると信じていたところで、いきなり約束の終わりを告げられる、
そのことを怖ろしく感じました。
『マクベス』の「女の腹から生まれた〜」理論と
『ファウスト』の「昼夜を通して働き続けたから」と云う理屈は、
私がいまだに、ぜんぜん納得がいっていないものの代表です。
ちなみに、この間まで取り組んでいた『唐版 風の又三郎』の
ヒロイン「エリカ」も似たようなせりふを言います。
一幕の半ば。それはこんな感じ。
「僕は男と女を使い分けるから、時間を二倍の速度で駈けぬけられる。
だから、君の三年は僕にとって一年半。」
『ファウスト』の影響かと思っていたら、これは『不思議の国のアリス』の
引用でした。『さすらいのジェニー』もそうですが、矢川澄子から、
唐さんは色々なことを教わった。
マルセさんと『ファウスト』。
二つの舞台には共通点があって、それらが徹底して、
セット無しの人力による表現だったことです。
これは、もし子ども向けの舞台をつくるとしたら、
自分が踏襲したい大きな要素です。
最後に。『ファウスト』好きになった私は、
それから原作を読み、多くの関連作品を観ました。
中でも面白かったのは、アレクサンドル・ソクーロフ監督の映画です
あの映画の最終場面。
容貌怪異のメフィストに終わりを告げられたファウストは怒り、
この悪魔をボコボコにして去ります。あれは痛快でした。
しかし、一度だけの裏技と云えますね。
2021年9月26日 Posted in
劇団員note
9/26全幕通し稽古が終了!
とにかく役者が勢いにのまれることなく、
物語がくっきりと輪郭を保ちながらそれでいて
圧倒的スピード感を出している。
下らないシーンにニヤニヤうかうかしていると
一気に足元をすくわれ、闇の世界へぶちこまれる。
テントでの本番楽しみだ。楽しみだ!!!!!
楽しみにしていてください。
さて、
『唐十郎戯曲を読む』ワークショップで
『唐版 風の又三郎』を取り上げています。
ヒロイン・エリカの元恋人、自衛官の高田三郎。
その高田三郎三曹が飛行機を乗り逃げし、行方不明に
なったことからこの物語がはじまっていくのですが、
彼が乗り逃げする、まさにその瞬間を
同僚の航空兵が描写するシーンがあります。
ワークショップを受けながら、私、おもいました。
「ああ、風が吹き、ものすごい雷と雨が降ったその夜。
同僚の航空兵が犬の散歩に出かけたりしている時、
低ーーーく飛行機が飛び立って、
くるーりくるーりくるーりと三回飛行機が空を大きく回って
高田三郎は赤いスカートをはいた女性に手を振って
去っていったんだな」
とはじめてその飛び立った光景を
じっくり思い浮かべることができました。
上演中は、その科白のリズムと力強いアンサンブルで
圧倒されているうちに、次から次へとさまざまな展開が訪れ、
物語は前へ前へと進んでいってしまいます。
『唐版 風の又三郎』の見どころとなるシーンは、
そのような微細な理解をする前にどんどん展開していって、
そのスピード感と迫力によって、
見ている者をどこかに連れ去っていくかのよう。
ものすごく興奮します。
ですので、じっくりとゆっくりと戯曲を読んで、
シーンを具体的にイメージすることが出来た時の
「はーーー、そういうことかーー」
という気持ち良さは本番舞台とはまた違った味わいがあります。
「唐十郎戯曲を読む」のレポートが
ありますので、ぜひそちら読んでください。
少し知識があると、微細な部分にも
意識がいくようになるかもしれません。おすすめです。
↓
じっくりゆっくり深め味わいたい方は
するめのように戯曲をかみまくりましょう。
(10月3日(日)は三幕をとりあげます!→お申込みは
こちら)
2021年9月19日 Posted in
劇団員note
9月も後半にさしかかり、朝夕はかなり涼しくなりました。
台風はものすごい雨を降らして、過ぎ去り、
そういえば、2019年の『ジョン・シルバー三部作』のときの
搬入時に台風通過が重なりそうになり、ひやひやしたことを
思い出しました。
唐ゼミはここにきて、夏真っ盛りな熱く燃えたぎる毎日。
装置や小道具にさらに磨きがかかり、チケット販売も9月21日から!
何より、役者の内部的熱が高まっていると!
感染対策のため非常に限られたメンバーで
抜き稽古をしてきたわけですが、
広い稽古場を借りて、全員揃っての集中稽古です。
劇にうねりがでてくるのはまさにこのとき。
役者として「ああ、芝居ってすげー楽しいぜ、ちくしょう!」
と感じられるのは、この通し稽古期間なのであります。
断片的だった感覚が一気につながり、
身体には血がめぐり、相手役とのやりとりが生になり
頭だけでなく身体で物語が理解されるのです。
なおかつ、ググッと進んだ装置づくり、小道具作りで、
自分の扱うものにビリビリと刺激され、
ぐんと演技がかわってきます。
本番までまだ時間があります。
どんな物語になっていくのか、
めっっっちゃくちゃ楽しみです。
2021年9月12日 Posted in
劇団員note
昨日、公演情報が解禁になりました!
今日でちょうど公演一ヶ月前。
少人数稽古をしていると、なんだか実感がわかない部分もありますが、
稽古場に行って新たに迎えたメンバーと稽古の手合わせをする時間がものすごく貴重で新鮮で、良い刺激をもらっています。
面白くなってきた!
(昨日の稽古の様子)
先のゼミログでも触れておりますが、公演場所が浅草花やしきに変更になりました。
花やしきさんは浅草駅から10分弱歩いたところにあり、浅草寺の仲見世通りのあの賑わいとはまた違った活気があります。
私が初めて唐ゼミを観て、初めて唐ゼミとして舞台に立った場所です。
最後に花やしきさんにお世話になった公演は2015年3月の『青頭巾』。
ついこのあいだのことのようですが、7年弱の時が過ぎたたことを知り、身震いしました。
そう言えばあの時もウエディングドレスを着ていたな。
初めてもらった長ゼリフ、全然上手く言えてなかったな。
などと思い出し、新人劇団員時代に帰るような気持ちです。
初心忘れるべからずを今回のモットーにして、公演まで駆け抜けていきたいと思います!
花やしきさん、またお世話になります!
津内口
2021年9月 6日 Posted in
劇団員note
『風の又三郎』再演に向けて稽古しております。
中野さんのゼミログにたびたび登場している
松本一歩さん、小川哲也さん、丸山雄也さん。
初めて彼らの舞台を観たのは、2018年に早稲田小劇場の
どらま館でやっていた『ボーク』という作品。
その時期、私は『実朝出帆』の稽古中でした。
本読みから立ち稽古までの期間が短く、せりふを覚えては稽古、覚えては稽古
のサイクルに慣れずヘロヘロになり、完全に気持ちが負けそうな頃。。
作業も立て込んでしまい、やっとこさ、どらま館にたどり着いたのを覚えています。
が、そんなヘロヘロの気持ちもつかの間。
劇が始まると、野球のユニホームに身を包んだ彼らが
小気味良い音楽の中、自らサイレンの音を発し、
真剣な表情なのだけれど、冒頭ですでにニヤニヤさせてくる。
かと思えば、しんとした空気の中、一人一人の声が丁寧に発せられ
物語に引き込まれる。
この人たち一体なんなんだ。
が、最初の印象です。
その帰り道、気持ちで負けている場合ではない!
と勝手に勇気をもらったのを覚えています。
『風の又三郎』のせりふを読む彼らもまた、一体なんなんだ、です。
恐れず大胆にせりふを読み、zoom画面越しにも全力で体を動かしている。
実はまだ彼らと立ち稽古していないのですが、
いよいよ明日から同じシーンの稽古です。
平泳ぎの三人以外にも再演で新しく一緒に舞台に立てる方たちとの時間を大事に、
気を引き締めて挑みたいと思います!
ではまた!
(気になる稽古場の様子...。)
2021年8月29日 Posted in
劇団員note
既にゼミログで稽古の様子について触れられているとおり
私たちは『唐版 風の又三郎』の再演に向けて、稽古を始めています。
昨年もコロナ禍での稽古でしたが、まさか一年後もまた同じ状況
いえ、それ以上の脅威に晒されながら稽古をすることになるとは
想像していませんでした。
現在私たちは、シーンごとに稽古するよう日程を組み、
少人数の集合で済むようにしています。
従って、自分の出演以外のシーンの稽古を目の前で見ることが叶いません。
残念です。
私自身は、前回公演の動画を見たり、台本を読み返したりして
改めて「老婆」と向き合っています。
自分には足りない事だらけです。
老婆は出演シーンも科白も多くはありませんが
そこに居る意味、科白の意味や目的を
もっともっとよく考えなくてはならないなと感じています。
老婆の登場シーン、最初の科白は「お腹がグー」です。
栃木から東京まで、何も食べずに三日間歩いてやっと辿り着く。
この時の空腹感とはいったいどれくらいのものだろうか?
私の普段の生活では、大概時間になれば食事をとるし
小腹が空けば、飴やお菓子をつまむことができる。
時には仕事が詰まっていて、食事をとるタイミングがなく
比較的長い時間空腹を感じて過ごすこともありますが、
それでも、ほどなく食べ物を口にすることが出来るため
直ぐに空腹は満たされる。
そういう生活では、「あ、お腹が空いたなあ」程度に感じることはあっても
辛くて叫びたくなるような空腹感をもつことはありません。
少し強い空腹を身をもって感じようと、ちょっと実験。
朝から何も食べずにどれくらい過ごせるか。どの程度の空腹感があるか。
さすがに、三日間何も食べずと言う訳にはいきませんが
何か近いものを感じられればと思い試してみました。
この暑さなので、水分補給だけはして。
私は家族と同居のため、彼らの食事を作らなければなりません。
自分は食べず人の分だけ用意、何回目かの食事の準備は少し辛くなりました。
お腹が数回グーっとなりましたが、その程度。
まだまだ。
空腹で歩き続けていた老婆と大学生の感覚には程遠い。
実験の最中、気が付きました。
自分の手の届く範囲に、なんと食べ物が沢山あること。
飴、バナナ、チョコレート、スナック菓子にパン。
お腹が空いてくるとそれらが目に入り、油断すると食べそうになります。
三腐人に柘榴を勧められた大学生は、こんな気持ちだったのでしょうか。
数十年前、会社員時代に初めてダイエットした時のことを思い出しました。
急激に6㎏太ってしまった私は、元に戻そうとダイエットを試みたのです。
始めた時期が悪く、忘年会シーズンが始まった頃でした。
宴会三昧の中でのダイエット。(宴会の多い会社だったのです)
2時間強の宴会で、最初の乾杯用のビール1杯を2時間かけてのみ
とんかつや唐揚げといった揚げ物には手を出さず、
そこに添えられた千切りキャベツのみをちびちびとつまみながら
宴の終わりを待つ。
会社の宴会、つまり半ば仕事でもあり欠席するわけにもいかず
このひもじい思いと戦いながら、1,2か月過ごしました。
この実験、この時の感覚に似ています。
話が大分ずれました。暴れたくなるほどの空腹感、人に裏切られ相手を罵る感情・・・。
これまでに大声で人を罵った記憶はありませんが、そうしたくなるほどの怒りや憎しみ
それに近い感情はあったかもしれない。(?)
自分の経験を振り返り、色々な感情を自分の中で探ったり
想像力を働かせたりしながら、老婆の心をしっかり感じて言葉を出せるようにしたいです。
強い空腹を感じる実験は、家庭の事情により残念ながら中断。
また、トライしてみようと思います。
2021年8月22日 Posted in
劇団員note
昨日のゼミログで
民生委員のことについて少し触れていました。
去年、『唐版 風の又三郎』を上演するまで
自分は民生委員という存在を知りませんでした。
調べてみれば、自分の今住む町にも
当然、民生委員の方がいるようです。
地域の困っている人と行政のサービスなどの仲介役で、
ボランテイアで行われているようです。
小学校や中学校への通学路に立ち、
子供達を見守りも行います。
そういえば小学校の時、
学校の門の前の交通量のある交差点の横断歩道に
毎日立ち続けるおばさんがいました。
台本の登場人物が民生委員であると考えると
身近なものに感じます。
『唐版 風の又三郎』では、
民生委員という地域の住民のサポートのために、
個人情報にも触れることができる立場でありながら、
同時に私立探偵でもあるというのが不思議です。
そんな『唐版 風の又三郎』、
10月中旬、新宿中央公園にて再演します。
個人的には、
7月の頭にはダンス01の公演、
7月末には名古屋造形大学での野外イベントに参加していましたが、
その裏で、同時進行に、
劇団での準備を少しずつ進めてきました。
やっと稽古が始まります。
稽古の準備のために保管していた衣装や小道具を
倉庫の奥から引っ張り出してきました。
その道具を眺めていると、
一年前の稽古や本番のことがさまざま思い出されます。
ですが去年は去年のものとして、
今年はまた新しく稽古をできればと思います。
新メンバーも方々にも外部から加わっていいただきました。
参加する自分自身、
どのような上演になるか楽しみであります。
去年ご覧になった方も
新メンバーで作る『唐版 風の又三郎』を見届けていただければと思います。
ひとまず劇団からの詳細な知らせを
いましばらくお待ち下さい。
2021年8月 9日 Posted in
劇団員note
8月4日から始まった公演が明日で千秋楽を迎えます。
木村ひさし 総合演出
中野敦之 演出
佐々木あかり 出演
『シーボルト父子伝〜蒼い目のサムライ〜』
私は初演から関わっていて、
明治初期のだんご屋の女将をやっています。
途中で妊娠もして、子どもも生まれるという役柄で、
そんなに出番は多くはないのですが、
登場するたびに状況が変わっていくので、
なかなか大変でした。
それ以上に、勉強になりつつも大変なのが衣裳係で、
私は初演から志願して衣裳のスタッフワークをやってきました。
その大きな理由は、衣裳全体のコーディネートを、
神波憲人さんが担当されているからです。
神波さんは、とんねるずのお二人のスタッフの皆さんで
組まれていたアーティスト集団「野猿」で有名な方なのですが、
やはり一線の皆さんを相手取ってきた衣裳家として、
超一流の方だと思いました。
時代考証もそうですし、デザインや質感に関わること、
役者の個性の活かし方、キャラクターの差を生み出すだめの
細部の工夫など、そのお仕事に触れられて本当にありがたかった
と感じています。
ご存知のように、唐ゼミ☆でスタッフプロパーは
中野さんと齋藤さんだけです。
他の劇団員は、舞台に出てせりふを言いつつ、裏方もこなします。
劇団では衣裳の中心は麻子さんですが、私もここで得たものを、
次の『唐版 風の又三郎』に持って帰りたいです。
なんとかここまで走り抜けてきました。
ご覧いただいた方はありがとうございます。
このために集まって一月半の間、
稽古と本番をご一緒してきた皆さんとのお別れも迫っています。
役者としては、明日のお昼の回が最後、その後にスタッフワークもして、
今回の公演をまっとうしたいです。張り切ってまいります!
2021年8月 2日 Posted in
劇団員note
最近、外部出演が続いている米澤剛志。(こうじ と読みます!)
米澤は寡黙な男ですが、今まで出会った劇団員の中で一番貪欲だなあと思います。
黙々と自分の芝居や衣装や小道具を練り上げ続けます。
ほとんど他人に相談することなく、締め切りを越えても作業を続けるので、周りはハラハラ!
舞台監督に「最低限の『ほうれんそう』をしろ!」と怒られることもしばしばです。
しかし私はそんな米澤を密かに尊敬しています。
劇団公演でも外部出演でも、夜中に一人でこっそり稽古しているところ。
(大体暗闇の中に一人でいるところを劇団員に見つかる)
納得のいく小道具や衣装になるまで絶対に作業をやめないところ。
(本番途中に衣装を勝手にグレードアップしたりする)
本番中も芝居を決して固めることなく、新しいチャレンジをし続けるところ。
(米澤談「あきちゃったんですよね...。」)
最近、『唐版 風の又三郎』の再演に向けて作業リストを持ち寄ったのですが、
米澤君は「2幕の衣装」と書いていました。
劇団員全員がこう思ったはずです。
まだ、やるんだ...
貪欲すぎる米澤剛志。
再演もご期待ください!!!!
津内口
2021年7月25日 Posted in
劇団員note
我が家の押し入れの中にごっそりつまっているもの。
それは衣装と小道具に他なりません。
「次に使えるかも...」と保存をして、
次に登板することはまずないのですが、
ひたすらに出番を待ち続け、まるで眠っているかのように
そっと保管されています。
いつだったか、ふと探し物のため小道具の箱の中を
ごそごそとかきまわしてみると、
なにやら異臭が。
これだというビニール袋をあけてみると、刺激臭とともに
『吸血姫』で使った、シリコン製「胸の傷跡」
がドロドロになって息も絶えだえに顔を現しました。
「...君だったんだね」
幾分香り高くなった彼女の出現で、
わたしは目をつむり、考え、少しためらい、
聞こえるか聞こえないかのため息をつき、
できる限りそのシーンをつぶさに思い出し、
歯ごたえをじっくり確かめ、
布にくるんで、
もう一度箱にしまいこみました。
断捨離野郎として名をはせているつもりですが、
衣装と小道具は「それだけは勘弁してください」案件です。
2021年7月 4日 Posted in
劇団員note
先日、中野さんが取り組んでいる英語学習のひとつに
触れる機会がありました。
シャドーイング、というものです。
ネイティブが実際に話しているスピーチ等を聞き
その英語を聞きながら、追いかけるように同じ言葉を
口に出してい言うというものです。
中野さんが実際に使っている教材を聞かせてもらい
私もトライしましたが、難しかったです。
一度しっかり聞いてから、二度目にシャドーイングすれば
もう少しましにできるかなあとは思います。
そういえば、私が英国留学から帰国して間もない頃
短い期間ではありましたが、通訳学校に通ったことがあります。
その時も、シャドーイングは日々の課題として出されていたことを
思い出しました。
当時はまだ耳が英語に慣れていましたが、それでもかなり難しいと
感じていたのを覚えています。
この十数年、英語を話す機会はほとんどなく
日本に住む外国人の友人とも年に一度会えるかどうか
という程度で、ネイティブと話すチャンスはないに等しいです。
このままではいけないなと思いつつも、英語の勉強に時間をさくことも
ままならず。
中野さんが英語の勉強をしているのをよいきっかけに
私も少し英語を意識的に聞いたり、発したりするように心がけようと
思い始めたところです。
私はイギリス英語の音がとても好きなので、イギリスの映画を観ながら
役者の科白をシャドーイングするように心がけています。
先日、ケン・ローチ監督の『家族を想う時』という映画で
シャドーイングしようと見始めたところ・・・。
失敗。
その理由は2つ。
一つは、英語がとてもなまっていたこと。(方言があること)
二つ目は、内容が深刻で途中から泣き始め
涙腺がすっかり緩んでしまい最後まで泣きどおしになってしまったこと。
なまりは、それはそれでシャドーイングの訓練にはなるので
いいのかもしれない。
でも次は、内容を考えて選択しようと思います。
この英語のシャドーイングとは意味合いが違いますが
自宅で日本の映画、舞台映像を観ながら、
気になった科白を自分でも声を出して言ってみる、ということは
意識的にするようにしています。
最初は一人でいる時にやり始めたのですが
癖になると、家族が傍にいても思わず声を発してしまうようになります。
科白の内容によっては、子供の前でどうなの?ということもあります。
困ったことに、これを続けていると
映画館や劇場でも声が出そうになってしまいます。
少し前の話ですが、子供と映画館で鑑賞中、
大声で男言葉を使う女子高生の科白を聞いた直後に
危うく声を出しそうになりました。
もし言っていたら、周囲の人は驚いたでしょうね。
今画面から聞いた科白が、後ろや隣から聞こえてくるのですから・・・。
最近、唐ゼミのZOOMでの本読みでも、
他の方々が科白のやり取りをしている時に、画面のこちらで
私も言ってみることもあります。
自分のスピーカーがミュートになっているかの確認を
忘れないように気をつけて。
ある映画の中で、三田和代さんが関西弁で罵るシーンがあるのですが
これが大好きで、真似してみています。
私はなかなか上手いこと言えませんが、好きで好きで何度も観たくなるシーンです。
勉強は続く・・・。
ちろ
2021年6月28日 Posted in
劇団員note
米澤が書きます。
宣伝をさせて下さい。
7月10日(土)11日(日)の公演に向けて動いています。
短い4つの作品を上演するのですが
そのうちの一つ『そらをかぐ』に出演します。
僕は今回舞台上で一言も喋らないのですが、
難しいです。
苦戦しています。
あと2週間。
他の3つの作品はまだ見ていません。
僕も楽しみにしています。
もし興味をもって下さいましたら
ダンス01のホームページも覗いてみてほしいです。
会場までは
西武新宿線下井草駅の改札を出たら左に進みます
(改札口は一つだけです)
駅の階段を降りたら、右に進み、
そのまま交番の前を通り過ぎて、
線路と平行にのびている道をまっすぐ進んで下さい。
Dance01の「01」は「オーワン」と読みます。
2021年6月19日 Posted in
劇団員note
最近知り合いから頼まれ、小学4年生の女の子にピアノを教える機会がありました。
日程を合わせて少しずつやっています。
楽譜が読めないのでそこから教えてほしいとのことで、
昔の楽譜をひっぱりだしてみる。
自分ではもう意味がわかるので何も考えず見ていた記号の名前が思い出せなかったり。
音符の長さをどうやって説明したらいいのかだったり、つまづく。
教えている最中もつまづくこと度々。
どうしても最初なので説明する時間が長くなると、
すぐそこにいる4年生の女の子が飽きてないだろうか、わかってるだろうか
と不安になります。
しかもそう思いながら喋っていると
自分の話し方、声のトーンがすごく気になる。
上っ面っぽい喋り方しちゃったな、とか、今のじゃ意味わからないよな。。と
言ったそばから自分の頭の中で反省。
とくにそれで気づいたのですが、
文章の終わりまでしっかり喋るのが難しい!
「〜みたいな。」「っていう感じで。」
という濁し方をしがち。
逃げ場つくりがち。
これはワークショップレポートを書いていても感じました。
「〜といった風に」
と書いて、どういう風にだよ!と自分につっこんで文章を消す。
という作業が多発。
......なんだか反省文みたいなゼミログになってきましたが。
せりふの最後までエネルギーを持続させることや、
その場で伝わるようにせりふを自分のものにして話す。
そういうことと似ているのではないかと感じています。
ここ最近のお客さんは4年生の女の子。
彼女に伝わるように意思を持って最後までしゃべりたいと思います。
(必要最低限しか書かれていない楽譜、バーナム。)
2021年6月13日 Posted in
劇団員note Posted in
日々のこと
こんにちは。禿です。
今日も夕方からワークショップでした。
その様子は明日菊池くんが書いてくれるので、今日は最近の観劇体験を。
コロナ禍という言葉ももう1年以上過ぎまして
演劇事情も4月に緊急事態宣言が復活し、
またもやいろんなところが中止や延期になったりして
寂しい思いもしましたが
一方であらゆるところで、コロナ以降の面白体験ができました。
作品単体でもそれぞれに面白かったですが、
さらにコロナ禍での工夫が、いやみでなく遠慮がちでもなく
ポジティブに変換されているところが大変面白く感じました。
少し前ですが
静岡SPACの『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』野外公演
これは完全に役者同士が接触せずマスク衣装のコロナ対応!
観客席も野外でひたすら大雨に打たれながら見続ける・・
というのはなかなかこれまで経験してきませんでしたが、
お芝居に見ごたえがあって集中でき、大変な充実感がありました。
(新品の合羽もいい仕事しました。)
先週、東京千秋楽を迎えた唐組『ビニールの城』
一昨年からの再演で、内容はより濃く、そして男女の間のビニール膜一枚を
取り巻くお話で、この今見ることの新たな面白さ!
話と役者の皆さんが非常に濃密なだけに、その膜が本当に恨めしい。
今でも思い出すと呼吸困難になりかけます(笑)
明日6/14が神戸千秋楽!来週は長野!お見逃しなく。
新ロイヤル大衆舎×KAAT 『王将』
KAAT神奈川芸術劇場のホールでなくエントランス部分を劇場にしていて、
屋内にいながら野外劇場のような風体。
「この場所がこんなふうに??あの階段もこんなふうに??」という
今まで見慣れていたものがまったく違う会場になっていて
非常にワクワクしました。
1日で大河ドラマ全編を見るような、人間模様の苦悩の変遷・濃さに唸りました。
(写真撮りそびれました)
そして水族館劇場『アントロポセンの空舟』
こちらはコロナだからとかではなく、
コロナでもという感じで非常に勇気を頂きました。
(もちろん感染対策の事前説明等、しっかりされてました)
行くまでが非常に冒険感がありました。
なのでここからはちょっとした冒険記にお付き合いください...
ほとんどオンライン生活している昨今、
東京都内なのに、
外国に来たような気分を勝手に味わっておりました。
まず、公演地・羽村駅。横浜からは遠かった。
もちろん経路は事前に調べていたので不安はなかったのですが、
中央線のちょっと先くらいに考えていたのが甘かったです。
乗り換えアプリを片手に順調に進んでいたのですが、
20何駅通過して到達した立川駅。
ようやく最後の乗り換えというところで、青梅線ホームが2箇所ある!!
迷っているうちに一本逃す。。
(しかもその時は「青梅線」じゃなく「一部青梅線」の方が正解だった!)
やっとたどり着いた羽村駅。
駅を降りたら、あれ、ここ東京かなという景色で、交番がぽつん。
あとは田舎の実家に帰ったような住宅地。
おもわず立っていたお巡りさんに話しかけたほどです。
私「ドラッグストアとかコンビニとかこの辺にあります?」
警官「え、ドラッグストア・・・」
なる問答が続いて、一本電車逃して時間に余裕のない私にとっては
はるか彼方に見えるホームの反対側のビル郡を恨めしげに見ながら、
これまたgooglemapを片手に公演地に向かいました。
空気がきれい。
10分ほど歩くと、もうすぐ公演場所のお寺というところで
セブンイレブンが目の前に現れ、驚くほどほっとしました。
「困っても飢えることはないな」と・・・。
会場では見知ったお顔がちらほらと、楽しく観劇させていただきました。
閑散としている住宅地で野外芝居の声が響く響く。。
お寺さんでしたが住職が出演された回があるとかで、
いい関係性なのだろうなあと想像しました。
そして、十八番の水はさることながら、
ある部分で、人生で見たことのない芸風を目の当たりにして心から驚き、
だるま落としのように凝り固まった頭を飛ばされました。
硫黄のようなスモークの匂いにむせ返ることも幾度、
大島幹雄さんの講義で学んだリツェジェイ『カタストロフィ』が
頭をよぎりました。
生ならではで、非常に楽しかったです。
めでたしめでたし。
ーーー
と、まあ、実はこちらの記事を先週書いたのですが、
ニュートピックとして
こちらにも伺ってまいりました。
新潟、アウトサイダーアート・演劇プロジェクト
『少女仮面』
2006年にお世話になった早津さんがシニアだけのテント演劇をするというので
このご時世にご迷惑にならないかと思いましたが
「是非来てください!」という早津さんの言葉に後押しされ、
幾度となく検温の関門をクリアし、到着しました白山公園特設テント。
イントレと鉄パイプとブルーシートの青テント。
後ろは悠々とした信濃川。
手前には昔観劇に来た劇場、りゅーとぴあ。
実際にはシニアと若手50代以上の方々で、
皆さん年齢伺いたいくらいの若々しさ。
20〜30代じゃないの?という感じの人もちらほら。
地べたを転がったりとてもパワフルで、
これまで見たことがない『少女仮面』でした。
話が真摯にしっかり伝わってきて、音楽の雰囲気も大変よかったです。
ラストに向けてどんどん引き込まれました。
まさしく手作りの凄みがあって、
地元の人が一丸となって芝居をつくる
喜びそのものがダイレクトに伝わってきて大変幸せに感動いたしました。
本当に素晴らしいものを目の当たりにしました。
今年から継続してやるそうなので今後の展開が楽しみです。
昨日が千秋楽、大変お疲れさまでした!!!!
(終演後に撮らせていただきました、唐ゼミの大恩人、早津さん)
以上、最近の観劇日記でした。
長丁場おつきあいありがとうございました。
そして今週からは新宿梁山泊の『ベンガルの虎』始まってます。
私どもも負けておられません!
今、野外演劇の世界は面白い!
禿
2021年5月31日 Posted in
劇団員note
みなさんこんにちは。佐々木です。
先日まで『少女都市からの呼び声』という唐さんの戯曲をデータにするため、
日々パソコンに向かっていたのですが、
妙に親近感が湧く戯曲だなと思い打ち込んでいました。
親近感の原因は先月、主人公の田口と同じ体験をしていたからでした。
というのも、戯曲の冒頭で田口のお腹の中から"髪の毛"が発見されます。
実は先月、卵巣に良性の腫瘍が見つかり、手術をしました。
私はすごく元気だし、あまり報告することでもないなと思っていましたが、
面白い体験だったので共有します。
お腹の中から出てきたものはなんと髪の毛!
女の人には結構よくある病気らしいです。(今まで知りませんでした)
先生に説明された時はお腹から髪ってなんか聞いたことあるなあくらいにしか思っていませんでしたが、
久しぶりに台本を開いてピンときました。
残念ながら台本の様に少女都市に行くことはできませんでしたが、
異常だと思っていた部分が過剰なだけだった!と新たな発見でした。
もうお腹から髪の毛が出てくるなんて嫌ですが
たまには過剰な部分を身をもって体感できるのも悪くないなと思いました。
(本当にこの文庫本にはお世話になっています。)
2021年5月24日 Posted in
劇団員note
読み合わせの際、中野さんは演劇はもちろん映画、クラシック、ときには実体験など、様々なものを例えに出して説明します。そしてその中に、「漫画」もよく登場します。
先日も『HUNTER×HUNTER』という漫画の例えを出していましたが、
説明されていた菊池くんは、『HUNTER×HUNTER』を読んでおらず、説明は空振りに終わっていました。
中野さん的には芯を食った例えなのに、菊池くんは「はあ」としか言えず。
漫画を読んでいる身としては、非常に的を得た例えだったのですが。。。
そういえば、僕が大学生だった頃、僕は中野さんと共通の話題が少なく、
あまり話をしませんでした。(今では考えられない)
そんなとき、数少ない共通言語が「漫画」だったように感じます。
よく覚えているのは、2004年の『盲導犬』の準備中、こんなオーダーを受けました。
「最後のファキイルが登場する際に、太陽を割って登場して欲しい」
全く意味がわからなかったのですが、そのときに中野さんが右手に持っていたのは漫画『ベルセルク』でした。
物語の中盤、髑髏の騎士が黒い日食の太陽を割って登場する描写があるのですが、
そのコマを見せながら、こんな感じにしたい!と熱く語られました。
あの仕掛けを作る最中、どんだけあのコマを見たかわかりません。
随分と苦労した思い出があります。
該当のコマの一つ。割って出てきてますね。
ちなみにこの『ベルセルク』、その後も衣装プランを練るときにもよく登場しています。
物語の主人公について話すときは『ダイの大冒険』
精神的な駆け引きの時は『HUNTER×HUNTER』か『カイジ』
野外劇の時はやたら『刃牙』でした。
中野さんとの共通言語を手に入れたくて読んでみた漫画も多数あり、
結果としてハマってしまった漫画も多いです。(『子連れ狼』とか。)
『ベルセルク』は残念ながら未完に終わってしまい、悲しい思いです。
久々に読んでみたら、いろんな芝居のことを思い出すかもしれません。
あと菊池よ!
別に無理して読まなくていいよ。でも面白いから読んでみてね。
齋藤
2021年5月16日 Posted in
劇団員note
4月よりオンラインワークショップ「
唐十郎戯曲を読む」内にて
『海の牙〜黒髪海峡篇』を取り上げています。
劇団唐ゼミ☆で『海の牙〜黒髪海峡篇』を上演したのは2011年。
2010年の年末からこつこつと準備をはじめ
2011年3月11日、未曾有の災害が起こったその日も歌の練習だけはしようと
散乱した稽古場をみなで片付け、声を張り上げていました。
4月には横浜国立大学内にテントを建ててプレ公演の初お目見え。
6月7月の夏の盛りに浅草花やしき裏で本公演。
じるじるの汗だくだくで(厚手のコートを着ている役者もいるし)
まさに灼熱の舞台でした。
10月には初めての長野公演。たくさんの方にお世話になり、
ラストは地下鉄「権堂駅」の入り口に登ってのエンディングでした。
そして、横浜の海を背景に
さぶんざぶんと寄せる波を感じながら大フィナーレの横浜公演。
......
あれから10年が経過し、
世の中はまた未曾有のウイルス騒動で不安な日々にさらされていますが、
やはり、私たちは公演のための準備をし、本読み稽古をしています。
私はといえば相変わらず向かぬ育児に翻弄されていますが、
翻弄されているばかりでもなく、自分の時間を取り戻すべく
床拭きお掃除ロボットたちや食洗機という仲間を増やし、
生活としてやらなければならないことは、
なるべく機械たちに任せることにしました。
朝のラジオ体操もやっとルーティン化。
あとは、体力。落ちてしまった体力を戻すのじゃ!
先日ワークショップは、髪を切られた女達の、コミカルでありつつも
ひどく闇の深いシーンだったのですが、禿と久しぶりに『海の牙〜黒髪海峡篇』
の舞台が脳内で鮮明に蘇ってきたことを分かちあいました。
お隣さんが不在にしている時間を狙って、自宅で科白をブツブツ言っています。
またワークショップ終了後には
参加している方たちにメールで感想を頂き、
返信で私の感想や思っていることなどをお伝えするという、
非常に有意義な時間を過ごさせてもらっています。
やっぱり唐さんの作品は面白いし、
物語のことを考えている時は幸せな時間ですね。
これはこういうことだったのか!と、
未だに新鮮だったり、新たな発見がゾクゾクでてきます。
今後もますます時間の捻出に励んでいきます。
そしてワークショップも是非ご参加お待ちしています!
それではまた!
<オンラインワークショップ詳細>
2021年5月 9日 Posted in
劇団員note
こんにちは!
本日のゼミログは菊池が担当させて頂きます!
前回、中野さんにこのブログで紹介して頂きましたが、
僕は先月から神奈川県三浦市・三崎に引っ越して来ました。
今まで、長野県須坂市(実家・中学卒業まで)
⇒埼玉県(叔父の家・一年間程度)
⇒東京都八王子市(市内で1回引越し)
⇒そして今回、三浦市・三崎へ引っ越してきました。
(学生だったのにめちゃくちゃ引越ししてます)
三浦市は僕の出身地である長野県須坂市の姉妹都市で
小学6年生の時に姉妹都市交流で一度訪れて以来、
ずっと憧れの町でした。高校生になってから何度か通うようになり
沢山の方との出会いやご縁を頂いたことをきっかけに
今年の春、この機会に引っ越してきました。
この三浦市の三崎という町...本当に素敵な場所なんです。
食べ物は美味しく、景色も綺麗。夕方にそっと吹く風や
波の音、時々鳴る船の汽笛が心地よく聞こえてきます。
そして何よりこの町の人は人間味溢れています。
役者に必要な感性をみんなが持ち合わせているような...
正に「人間を一生懸命生きている」そんな人が溢れる
町なのです。
僕は三崎に新しく出来たシェアハウス(シェアオフィス)
に住み込みの管理人という形で住まわさせて
貰ってるのですが、そこに入居(入会)する皆さん
も本当に個性豊か、職業豊かな方々で毎日が本当に
新鮮で楽しく過ごせています。
最近は内見者の方や新入会員の方が建物に訪れて
常に人の声がして、賑やかで、幸せな空間です!
最近は、他の劇団の劇団員さんだったり、
写真家さんだったり美術家さんだったり...
そんな方々と日々お話しをさせて頂く機会が増えました。
演劇や芸術についてお互いに語り、意見を交換し......
劇団員としていち人間として本当に素敵な
充実した日々を過ごしています。
緊急事態宣言が延長され、色々危ぶまれる中ですが、
感染対策を万全にしながらも秋に劇団が上演予定の
『唐版 風の又三郎』に照準を合わせて準備していこう
と思います。
(三崎港のバス停からの景色です)
2021年5月 2日 Posted in
劇団員note
津内口です。
4月から自動車学校に入校しました。
これまで原付の免許だけは持っていましたが、仕事の上で
「自分で運転できたら便利だなあ」と思う瞬間が増えたためです。
劇団でトラックを運転することもあるかもしれないのでマニュアル車を選びました。
が、この選択が私を苦しめています。
助手席に乗る機会は多い方だとは思いますし、
皆からは「クラッチがついている原付に乗っているんだから大丈夫」と言われていましたが、
全くそんなことはありません。
車線はみ出し上等、エンストの嵐。教官に苦笑される毎日です。
教習中に一度、オートマ車に乗る機会があったのですが、「こんなに楽なのか...」と衝撃を受けました。
教習所に通ったことがある方なら共感していただけると思うのですが、
ここ最近はもっぱら
・坂道発進(ハンドブレーキを下げると無意識にクラッチを踏んでしまう)
・S字クランク(縁石に乗り上げるまで乗り上げそうなことに気づかない)
・教習所内で時速40km出す(ただただ恐怖!)
の3つの課題に悩まされています。
昔、公演が終わって、久々にマニュアルのトラックを運転することになった重村さんが
坂道で何度もエンストし、20分で帰ってこれるところを1時間かかったことがありました。
マニュアル車のクラッチの難しさを一つも知らなかった私は助手席で笑っていましたが、
この時の重村さんの焦りと恐怖を考えると、申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
重村さん、あの時はごめんなさい!!!!
30の手習いは始まったばかりですが、秋の公演までにはなんとか免許を取得して、
安全に落ち着いて運転できるようになっていたいなあと思っています。
津内口
2021年4月25日 Posted in
劇団員note
最近、以前観た映画をまた"映画館"で観る機会がありました。
きっかけは、子供との時間を過ごすため。
このご時世で、子供と外出する際に行先に迷います。
映画館は換気も良くできているというし、喋らず皆同じ方向を向いているし
2時間ほどでその場を去る、ということで映画鑑賞にしました。
何を観ようかと調べていたら、数年前の作品『銀魂2』が上映されるという
情報を発見。
小栗旬さん、菅田将暉さん他多くの若手人気俳優たちが出演している作品です。
『銀魂』シリーズは一作目が2017年に公開され、子供のリクエストで一緒に行ったら
これがなかなか面白くて、すっかりファンになりました。
翌年、『銀魂2』の公開が決まってからは子供と指折り数えて待ち、
初日に観に行ったくらいです。
先日このゼミログで、いったい誰が主役?と思った映画があったと書きました。
実はそれ、この『銀魂2』です。
勿論、主役は銀時(小栗旬さん)だということはわかっています。
しかしながら、どの役もどの役者もそれぞれに際立っていて、魅力的で印象に残る。
誰が主役?と言いたくなるのです。
名だたる若手俳優が沢山出演しているので、当然といえば当然かもしれませんが
本当に脇も何もなく、輝いています。
この作品を映画館で観るのは、今回が二度目。
動画配信サービスでも何度も観ており
いつ何が起きるかも知っていて、飽きていもおかしくない。
それでも映画館で観ると、感じるものも引き込まれ方も違う。
映画館で観たらやはり「誰が主役?」と改めて感じました。
そういえば、自宅で、テレビ画面ではそれを思いませんでした。
やはり映画は映画館で観るものですね。
二度目以降は落ち着いて細部まで見られるので、とても楽しい。
以前は、一度観たら同じ作品のために再び映画館に足を運ぶことはありませんでした。
と言ったそばから、二度映画館に行った作品をひとつ思い出しました。
『變臉(変面)~この櫂に手をそえて~』という中国の映画。
1997年の作品。
ご存じの方も多いかもしれません。
主演は朱旭(チュウ・シュイ)さん、名俳優であり、人間国宝。
YahooJAPANの映画サイトより、画像お借りしました。
男子にしか受け継ぐことのできない中国四川の変面の技。
この老芸人である王(朱旭)には子がなく、止む無く男児を買うが
後にその子は女児であることが分かる。老芸人とこの少女の話。
この子役がまた素晴らしい。
宣伝を見て公開を心待ちにし、ドキドキしながら映画館へ向かったのを覚えています。
期待以上の素敵な作品で、どうしてももう一度観たくなり、二度目は母も連れていきました。
母はどこかに誘っても二つ返事でついてくる人ではないのですが
この時は意外とあっさり誘いに乗ってくれました。
私の兄が中国留学したり、その影響で私も1か月中国旅行をしたり
していたからかもしれません。
そんなことを思い起こしていたら、この作品がまた観たくなり
ネットで検索をしてみましたが、日本でのDVDの発売はされていないようです。
動画配信サービスでも見当たりませんでした。
ああ、無いと思うと益々観たい・・・。
もう一つ。
最近、二年前の舞台の再演を観る機会もありました。
舞台の再演は、同じ映画を二度観るのとはまた違います。
言わずもがな、生身の人間がライブで演じていますから。
キャストは主役と他数人は同じでしたが、八割方新しいメンバー。
舞台装置も少し変わっていましたが、見覚えはありました。
わりと新鮮な気持ちで、ひとつひとつを注意深く観て楽しみました。
私たち劇団唐ゼミ☆も、『唐版風の又三郎』の再演を予定しています。
観る側は、同じ作品がどのように生まれ変わっているのか
期待に胸膨らませて劇場にやってきます。
演る側の私たちも、前回の公演以上のものを皆さんにお届けできるよう
心して掛からなければならないと思っています。
前回来られなかった方も、二度目、三度目の方も
どちらの方も充実した時間を過ごしてもらえるよう努力します。
そして、2021年秋、少しでも情勢が良くなっていることを願います。
ちろ
2021年4月19日 Posted in
劇団員note
新人劇団員の菊池侑希の引っ越しの手伝いに行ってきました。
昨日中野さんも書いています。
菊池と二人で冷蔵庫を運んでいると
劇団のことを思い出しまた。
照明機材の入った木箱を二人で持って運んでいるのとちょうど同じです。
テントでの公演のときも引っ越しと同じで
段ボールやプラスチックのケースや舞台セットなどを
トラックに積んでいきます。
大きな引っ越しです。
違うのは
そのあともう一度撤収することです。
またすぐ移動。
疲れるわけです。
僕はテントでの旅公演の経験がありませんが、
一度テントを建てた後も、二回三回と別の土地に移動して
4tトラック二台の荷下し荷積みを繰り返していきます。
短期間滞在して引っ越しを繰り返します。
確かに、テントを建ててそこへ通っているあいだは
とても短い間、
そこに住み着いているというような感覚に近いように思います。
みんなで寝泊りをするわけではないですが。
野外公演だと仮住まいというイメージです。
しかし、屋内なので
狭い入り口や階段を洗濯機を持って上がるのが大変でしたね。
(道中撮影した風景)
2021年4月12日 Posted in
劇団員note
最近、斎藤さんと共にzoomを利用して台本を読んでいます。
後輩の佐々木あかりと菊池くんに交じって勉強中です。
初回はつかこうへいの『飛龍伝』、
先日は秋元松代の『近松心中物語』を読み終えました。
数年前、中野さんが芝居の大学の講義内容で
蜷川幸雄さんの仕事を取り上げていた回があって
『王女メディア』『NINAGAWA マクベス』などの中に
『近松心中物語』もありました。
その時に台本も読んだのですが、なにより講義で観た
『近松心中物語』の映像が印象に残っています。
例えば冒頭、森進一の『それは恋』が流れる中、
人形操演が行われていたと思うと、そこから一瞬で花街に変わり賑わう人々の動き。
物語の終盤、心中をする場面で想像を遥かに上回って降る大量の雪。
でもやっぱり個人的に気になるのは役者さんのせりふと動き。
講義を受けていた時期に同じ秋元松代の作品
『常陸坊海尊』の稽古をしていたこともあって、
役者陣はどうやって動いてるのか、どんな風にせりふを吐いてるのか。
当時、稽古に苦戦する自分にとっては
救いを求めるような感じで観た部分もありましたが、でも純粋に面白かった。
あ、この動き、明日の稽古で使ってみよう。
と試みたりしたこともありました。
今回、斎藤さんたちとのzoom稽古で『近松心中物語』を読み終えた後、
数年ぶりにまた映像を観てみました。
自分で台本を読んだ後に映像を観ると、
ここのせりふこんなにゆっくり喋るのか!
とか、そこでそんなに動き回るのか!、
とやっぱり驚きました。
映像を観ていて思い出したのですが、
お亀を演じる市原悦子さん。
与兵とともに心中しようと蜆川やってきたところのト書き
"堤を、夢をみるようにお亀がくる。"
これをまさに体現して現れた市原さんの立ち居振る舞い。
口をあけて、斜め上を向いて、目がきらきらしていて、
スーッと水の上を歩くようにやってきます。
...これ実際やってみると、かなり不安な気持ちになります。
というのも、『常陸坊海尊』で、同じようなト書きがあって、
真似してみたことがあるので体験済みの不安です。
まず、口を大きくあけたまましばらく歩くだけでも勇気がいる。
しかもスーッと歩くのを表現するとゆっくり歩かなければいけない。
ということは、その時間を使うだけの見ごたえもなくてはならない。
映像だけ見ていると、なんの違和感もなかったのに
やってみると全然できない。。
なにより、こんな不安な気持ちになるなんて。。
と思ったことを今回数年ぶりに『近松〜』の映像を観て思い出しました。
でも今思えば、お亀が「心中」というものに憧れ、
自分も曽根崎心中のお初みたいにヒロインになれる。と思っていて、
それが梅川・忠兵の心中との違いの一つになっている。
そういうことが市原悦子さんのお亀のこの動きや表情で表現できる。
となると、口をあけて、目をキラキラさせることも不安にはならないはず。
台本の中身を勉強しつつ、そんなことを考えた『近松心中物語』でした。
次はどんな発見があるのか、また新しい台本に向かいたいと思います。
2021年4月 4日 Posted in
劇団員note
4月もはや4日。
春はいろんな匂いがして好きです。
特に、沈丁花がすごく好きなので、外に出ると気持ちがいいですね。
陽気がいいのでチラシ作りながら気分転換にもってこいです。
久しぶりに劇団プロフィールの写真撮影を行いました。
たまに私が一眼レフを持ってそれっぽく取ることがありますが
言うまでもなく、まったくもってクオリティが違います。
新木さんから「どう光をつくるかが肝心な部分」と伺って、全く土俵にあがってない笑
いろんなライティングパターンをリアルタイムでPC越しに見てますと
印象がガラリと変わるのが面白かったです。
舞台中は照明を蛾のごとく浴びに行っているのですが
当たっているのとないのとでは見る人から輝き、オーラ(笑)が何倍も変わるのはもちろんのこと
どう浴びるのかも極力意識したいところです。
(いつも真横からくる光を直視してコンタクトが外れるのだけ気をつけてます。)
光と闇の芸術家・カラヴァッジオの映画もいつか見てみよう。
4月からも中野と私のワークショップ、引き続き行います!
2月からZOOM越しにはじまり少しずつ慣れてきました。
参加者の皆様にもとても助けられております。
ご興味ある方は単発でも覗いていただければ嬉しいです。
そしてそのチラシも鋭意作成中です!
今年度も張り切ってまいりましょー!
禿
2021年3月21日 Posted in
劇団員note
最近、唐ゼミのWSで盲導犬を扱っていますが、
先日WSに使用する映像を編集するため、
久しぶりに盲導犬の映像を見ました。
15年以上前なんだなぁと感慨深いのは最初の1分。
あとは、気になることだらけ。
なんだその言い回しは!
何このセットの不器用さは!
なんだこのパンチのない照明は!
と気になってばかり。
気づくとあっという間だった月日は、
意外にも価値があるものだったのかなと思うと同時に、
今だったらこうする、こうなのに、の連続でした。
ちなみに当時の自分たちに一番言いたかったのは、
シートは綺麗に貼れよ、です。
なんで、このシートを綺麗に貼れなかったのか、謎です。
実は先日、仕事の関係で新国立劇場の小劇場に伺う機会がありました。
もちろん、公演を見に行くことはありましたが、
劇場がOFFの状態で足を踏み込んだのは
2005年に公演をやらせていただいた時ですから、実に15年ぶり。
何より新鮮だったのは、あれ、小さい!という感覚。
舞台の下手に崖を作って、櫓を作って、
本当にこの空間でやっていたのか!?と思ってしまいました。
成長したんだな、と実感した瞬間でした。
当時、担当していただいたスタッフの方にも偶然お会いすることができ、
思わず「あの時は色々失礼しました」と謝ってしまいました。
当時21歳の大学生だった自分を思い返すだに、
赤面するような思い出がフラッシュバックし、
ああ、自分がいかに小さい存在で、暖かく見守ってくれてたんだな、
と自分の当時の小ささを実感しました。
初心忘れず、邁進してこうと思った、いい機会でした。
齋藤
2021年3月14日 Posted in
劇団員note
ジュディ・ガーランド主演の『オズの魔法使い』
先日、息子とこの映画を一緒に見ました。
ドロシーに犬のトト、カカシ、ブリキの木こりに弱虫ライオンと
魅力的なキャラクターの登場に息子もウハウハ喜んでいました。
唐さんの作品『唐版 滝の白糸』にはこの映画の挿入歌や、
小人の登場など、設定が多数盛り込まれています。
『オズの魔法使い』といえば、もう一作。
忘れられない作品があります。
渡辺えりさんの作品『川を渡る夏』
私が見たのは2007年、まだ渡辺えりさんの劇団が
宇宙堂という名前で活動していた頃だったかもしれません。
その頃の新人試演公演でした。
17歳の頃から眠り続けた青年が10年後に目を覚まし、
過去の記憶を取り戻すべく自分の高校に向かうと、
死んだはずの小津(オズ)という叔父さんに出会う。
そして死者たちと出会える幻の国『オズの国』へと旅立っていく...
(ブログを書くにあたってあらすじをはじめて読みました)
という話なのですが、もう、ストーリーもよく覚えてないくらい、
瞬間瞬間の出来事、登場人物全員の振る舞いに
抱腹絶倒し、後にも先にもお笑い以外のお芝居というもので
笑いすぎて涙を流して呼吸困難になりながら観たという経験は
あの舞台以外ありませんでした。
ちゃぶ台の周りをうろつく犬(もちろん人が演じる)、
舞台の中心で気を吐いていた土屋良太さん、
完璧なアンサンブル、
ストーリーを考える暇もないほどのスピード感と
意表を突くような展開に我を忘れていました。
ああ、自分もあんなスピード感で、お客さんを振り回して
世界に引きづりこんでいきたい。ちくしょう。
そう思いました。
彼らが、恐ろしい練習量を重ねていたことは
火をみるよりも明らかでした。
「毎日毎日、ずっと稽古していた」
状況劇場の劇団活動についても、そう。
安保さんに伺ったことがあります。
素晴らしい舞台には、おそるべき稽古量があるのです。
『オズの魔法使い』、様々な作品に
インスピレーションを与えています。
2021年3月 7日 Posted in
劇団員note
はじめまして!
今回劇団に入団して初めてゼミログを担当させて頂きます。
Twitter等のSNSを普段見られている方はご存知かもしれませんが、
今日は初めてのゼミログ担当ということで、改めて簡単な自己紹介と、
唐ゼミに入団する事になった経緯をお話しようと思います。
名前:菊池 侑希(きくち ゆうき)
年齢:18歳(一応まだ高校生)
出身:長野県須坂市
好きな食べ物:ラーメン・メロンパン
ざっとこんな感じでしょうか......
その他経歴などは劇団員のプロフィール欄等見て頂けたらと思います。
僕は中学三年生の時、地元の長野で初めて唐さんの作品を目撃しました。
(作品は唐組の2017年の春公演で『ビンローの封印』でした。)
その後、上京し唐さんの作品が上演されると聞くと幾度となく足を運びました。
そして昨年に『唐版 風の又三郎』を観劇し、今年に入って、
中野さんが毎週水曜日に開催している「唐十郎戯曲を読む」に参加しました。
そんな中で「唐ゼミで唐作品を存分に極めたい」という思いが湧き、今に至ります!
劇団の稽古では一から沢山のことを教えて頂き、
ワークショップでは参加されている皆様に混じりながら
沢山の知識を得ながら真面目に楽しく学んでいます!
劇団員として一層深みのある役者を目指し、
また、唐十郎を極めていきたいと思います。
皆様、これからよろしくお願い致します!
(写真は面接の日に中野さんに撮って頂いたものです。)
2021年2月28日 Posted in
劇団員note
『唐版 風の又三郎』で登場する「鶏」。
テイタンチームが崇め奉る、劇中の超重要アイテムです。
状況劇場の上演では、生きた鶏を実際に舞台の上で絞め殺し、
その鶏を終演後の宴会で鍋にしていたというのだから驚きです。
唐ゼミでは公演の準備に取り掛かる際に、「小道具リスト」と「衣装リスト」を作ります。
台本から必要な小道具と衣装を書き出し、一覧が完成したところで
舞台監督サイトウ差配のもと、それぞれに「難易度」がつけられます。
「安く買えるもの」や「簡単に作れるもの」は「難易度C」
「この世に存在しないので創作しなければならないもの」や「手に入りにくいもの」は「難易度A」
といった具合です。
その難易度に合わせて、予算や担当が振り分けられます。
今回私が担当した鶏は、「難易度A」。
なるべく立派でリアルに見えるものを!と気合いを入れて探索しましたが、
はく製やぬいぐるみではなかなか「これぞ!」というヒットに恵まれず、
ようやく見つけた一羽は、中国からの発送でした。
不運にもコロナ禍での海外発送遅延が重なり、首を長くして待つこと一ヶ月。
ようやく届いた箱の大きさに、愕然としました。
小さい・・・・・!!
恐る恐る開けてみると、なんとも可愛らしいサイズの鶏が、箱の中からこちらを見上げていたのです。
しかもなかなかに粗雑なつくり。
あのときの絶望感は、推して知るべしです。
念のため消毒を施し、呆然としながら鶏を見つめること10分。
その粗雑さも相まって「つくれるかも...」という希望が湧いてきました。
そうと決まればそこからは早いもので、
発泡スチロールと羽毛にまみれながら格闘すること5日間。
最近自分で一から作った小道具としては会心の出来で、とても愛着を持っています。
その後、夜の男を演じる丸山さんの「もっと死んでるように見せたいんだよね...」というリクエストに応えるべく、
首が取り外せるように改良したりもしました。
(↑首が外れた鶏)
結果的に、「懐から鶏を取り出す」というト書きに対応するため、
あの中国製の鶏(小)にも活躍の場が与えられることになりましたが、
あの絶望感は二度と味わいたくありません。
状況劇場では食べられてしまった鶏たちの供養のためにも
少し可愛がって大事にしようかと思う、今日この頃です。
津内口
2021年2月23日 Posted in
劇団員note
↑宴会の写真は珍しく、これは2009年の建築会館でのもの
雰囲気はいつもこんな感じ
「ちょっと科白いってよ」という唐さんの依頼を受け、
唐組劇団員の錚々たる面々を前に科白を言う
というすさまじい機会に恵まれていました。
それはまだ唐ゼミナールがはじまったばかりの頃。
唐さんのゼミ生であるということで、
唐組の宴席に呼んでいただく機会があり、
そこで、直近演じた役の科白を言ったり、
劇中歌を歌ったり、今思うと怖いもの知らずに
えいままよ!とよくやれたものです。
中でも『腰巻お仙〜義理人情いろはにほへと篇』の
「海辺をひとっ走りさ!」の長科白は
何度もお声がかかり、震える足を抑えるように
足の平で地面を握りしめながら演じました。
これが本番以上の緊張感。
客席が暗いわけではありませんので、
みなさまの顔つきがダイレクトにわかる。
そう唐さんの顔つきもダイレクトにわかる。
喜んでいるのならばいいのですが、
うまくいっていないときは、
科白を言っているのに全く聞いていない...。
うまくいかないことがあってはならない。
宴席のための稽古もやっていました。
どんな時でも本番。
毎日毎日ブツブツ科白を言っていました。
2021年2月21日 Posted in
劇団員note
一昨日、中野さんもブログで書かれていましたが、
私も、先日の「アナザーストーリーズ」見ました。
恥ずかしながら、唐さんについて、状況劇場について
知らないことが沢山あり、とても興味深く1時間見ました。
私の隣では、子供が携帯をいじっておりましたが、
時折大きな声で科白が聞こえてくるので
テレビの画面に目をやり不思議そうな顔をして眺めてました。
私が特に気になったのは
『パレスチナの風の又三郎』。
この公演をするまでのご苦労は相当なものだったと想像します。
全編アラビア語。
誰が翻訳し、どのようにして科白を覚え、稽古したのか?
とても気になります。
この公演について何か情報はないかとネット検索してみたら
椎野さんのブログにぶつかりました。
今度、ゆっくり話を聞かせて頂きたいと思います。
そして、不破万作さんがお話しされていたことも印象に残っています。
「スターなんですよ。喋ってる何秒でも、1分でも2分でも。
とにかく「その瞬間をかっさらえ!」っていう、これがもう至上命令みたくて」
かっこいいですよね。
唐ゼミで本読みをする時、中野さんと共に登場人物ひとりひとりについて
追求していく場面がよくあります。
どんなに登場シーン、時間が少なくても
ひとりひとりにストーリーがある。
所謂、脇役と称される登場人物も、スター。
「その瞬間をかっさらえ!」という気持ちで、その役を研究し挑むことを忘れないようにしよう。
日本では、脇役をバイプレイヤー(by player)と言いますが
これは和製英語です。
英語では、
supporting actor/role
と言います。
by player 直訳すると、傍で演じる人。
ちょっとしっくりこない。
どうしてこういう和製英語を作ったのか?気になる。
脇役。脇役? 脇役って何なんだろうって考えていたら
最近、これは誰が主役?って思った映画(DVD)があったことを思い出した。
この話は、また機会がある時に。
2021年2月16日 Posted in
劇団員note
ウィルスが移らないようにするために集団での食事は避けるよう言われています。
そういえば、
今思い出しました。
マスクをつけ外ししながら食事をするというのがあった!
誰かやっているのかな。
風の又三郎の稽古や本番をやっている期間は
座組の人とお酒を飲みに行くことはありませんでした。
万が一のことがあっては困ります。
ただ、本当だったらもっとメンバーと話したかった。
酒を飲みながら語り合いたかった!!!
嘘です。
いえ、半分本当で半分嘘です。
話がしたいというのは本当でも、
お酒を飲みながら、というのは嘘です。
このコロナ禍以前から唐ゼミでは飲み会というものがないです。
稽古が終わってみんなで酒を飲みながら話す、
みたいなことが劇団ではありません。
公演終了後の打ち上げだけはありました。
昔どうだったか知りませんが、僕が唐ゼミにしている間はずっとそうでした。
なんでなのか分かりません。
代表の中野さんがお酒を飲まない人であるからなのか、
普段からバイクに乗る人が劇団員に多いからでしょうか。
テント公演というと終演後に宴会があって、
アングラだから、テントだから、酒好きなやつが多い、
みたいなイメージではないです。
とういうことで、
お酒が一滴も飲めない方でも大丈夫です。
劇団員募集しています。
ご興味ありましたらぜひ連絡下さい!
終演後の宴会ではお茶の用意があります。
こちらもお酒が飲めなくても大丈夫です。
2021年2月 9日 Posted in
劇団員note
(↑2018年のお誕生日会の様子)
2月11日の建国記念日といえば、
そう、唐さんの誕生日です。
唐組では毎年この日に入団試験を開催しています。
そして、私は、入団試験を終えた劇団員のみなさんと
唐さんを囲んでのお誕生日会に参加させていただいてきました。
どんな星のめぐりあわせか、
病院から唐さんにご報告したときの
「おめでとう」のお声が本当に嬉しかったです。
1940年生まれですので、
お誕生日を迎えると81歳。
お誕生日会では歳を重ねられたことに対して
一言感想を言ってくださるのですが、
特に66歳になられた時の唐さんのご感想は
「むむ(66)っ」
でした。...さすがです。
その場が湧いたこと、想像できるでしょう?
ちなみに、2018年の唐さんのお誕生日会に
出席した日、私は人生2度目のアニサキス(食中毒)になり
胃壁を虫にかまれたまま出席していました。
・・・しかし、それでも、出席できて本当によかったと思っています。
2021年2月 8日 Posted in
劇団員note
お久しぶりです。林です。
ツイッターでは書いていましたが
2021年1月8日〜13日中野坂上デーモンズ「で」が無事終演いたしました!
今日のゼミログはそのことについて書きたいと思います。
2021年の1月もやはり状況は変わらず厳しく、ギリギリまで中止なのか
配信なのか、どうするのか、という毎日でした。
それでもとにかく出来上がってくる台本を頼りにみんなが食らいついていく毎日。
その期間、なんの余裕もなくただせりふを詰め込んでいた私ですが
稽古場で立ち稽古をした時のみんなの吹っ切れたお芝居にびっくりしていました。
状況は厳しく先が見えなくとも、お芝居中はそんな陰りや迷いもなく
あっけらかんとしていました。
なんなのその動き!なんなのその間!
稽古合流が遅く、初めましての人が多かったので
人見知りを発揮し、直接伝えるまでに時間がかかりましたが
心の中でみんなのお芝居にツッコみをいれながら、だんだん元気になっていました。
なんとかスズナリへの現場入りへこぎつけ、出来上がっている舞台をみて
やはり嬉しくなりました。
本番中は自分のことはさておき、とにかく全員でやりきるという感じでした。
マスクを突き抜けて腹の底から声を出す共演者に私自身も励まされました。
主宰の松森モヘーさんは、20人弱の役者を抱え、脚本を抱え
この状況下での本番ということもあって、
日々小さく細くなっていくように見えましたが、実は誰よりも粘り強く
舞台上で2人で芝居をした時は怖いくらいでした。。笑
またモへーさんの書く物語をがっつりとやらせてもらいたいという思いとともに
2021年も日々勉強していきたいと思います。
遅くなりましたが、ご来場いただいた皆さま
配信を見てくださった皆さま、応援してくださった皆さま
ありがとうございました!!
客席を完璧に再現されていた舞台!
舞台上になにもなくなるとさらにそれを実感しました。。!
2021年2月 3日 Posted in
劇団員note
『盲導犬』です。
唐ゼミ☆での『盲導犬』初演は2004年7月。
(2004年『盲導犬』のチラシ)
この時の上演は、ダブルキャストで、
稽古段階ではそれぞれ
Aチーム、Bチームと呼んでいましたが、
本番を前にして、唐さんがそれぞれのチームに
名前をつけてくださいました。
禿チーム→ヴェネチア
椎野チーム→コートダジュール
禿とわたしから漂うイメージからそのように
つけてくださったのですが、
「イタリア」「フランス」という国名でなく、
地名をつけるあたりが唐さん独特のセンスです。
唐さんはいたくそのネーミングを気に入って
終演後の宴会でも
「ヴェネチア」と「コードダジュール」という
音の響きがいいよね、
と嬉しそうに話していました。
さて、そういえば、この演目で
小道具に犬の胴輪(ハーネス)をお借りしようと
盲導犬協会に連絡したのですが、
担当者の方が作品を調べ、角川文庫の『盲導犬』
裏表紙に書かれたあらすじを読み、
不審がって断りの電話を入れてきたことは
鮮明に記憶に残っています。
折しも『盲導犬クイールの一生』という
ハートフルな映画が公開された直後であり、
「『盲導犬』をやるよ」というと、大抵
「クイール?」と聞き返されていた頃。
「盲人」「めくら」などという言葉が頻出する
作品にはそりゃ貸せないだろうなと
納得せざるを得ませんでした。
そして、胴輪を作るために、
禿とわたしは後輩の男子一人を巻き込んで、
稽古後の夜から朝9:00まで徹夜をして、
ひたすら胴輪を作り続けることになるのでした。
まだまだ演劇づくりに慣れていなかった頃、
必死に食らいついていっていたことが
身体の感覚としてのこっています。
2021年1月27日 Posted in
劇団員note
先日、唐組の『少女都市からの呼び声』、みなさんご覧になりましたか?
僕が唐ゼミに初めて参加した演目が『少女都市からの呼び声』だったので、
いろいろ懐かしいものを思い出したりしながら、観劇してました。
唐ゼミで初めてやったのが2003年ですから、もう18年も前なのですね・・・。
連隊長のシーンではいつも同じ風景が思い出されます。
18歳の春。緊張して訪ねた稽古場。
稽古していたのが連隊長のシーンでした。
見学していると、その場でいきなり舞台に挙げさせられ、
馬の後ろ足になり、稽古中ずっと背中に人を乗せられ、腰が痛くなる。
「腰痛いっすね。」と稽古の合間に先輩に話していたら、
演出の中野さんから「馬の後ろ足は喋んなくていいから」
といきなり言われて震えたことを、いつも瞬間的に思い出します。
そのほか、
あー、この小道具のガラス、本番直前になくなって物凄い焦ったなあ(管理は僕)
街の人々の時、親父のコック服きてやってたなあ、とか思い出しました。
照明をやっていて、深夜に凍死すると思いながらオペ室にストーブを入れてたことが思い出されます。
そして何より、エンディングで雪が降った時の美しさは、今でも鮮明に覚えています。
テントが開くと、しっかりと降る雪。
風もあり、少し横殴りの中でたたずむ寒そうな雪子(椎野さん)。
か細い存在がこちらをみているビジュアルは、本当に綺麗でした。
僕の持っている動画の中に、雪が降った日ではなかったですが、当時の映像がありましたので、
よろしければご覧になってください。
改めてみると、照明気になったりもしますが、今でもこのエンディング、好きです。
思い出してみると照明に対して、明確なやりがいを感じたのも、この公演だった気がします。
今度、借景のいろいろをまとめた記事でも書こうかな。
齋藤
2021年1月17日 Posted in
劇団員note
こんにちは。佐々木です。
今日で『唐版 風の又三郎』の初日からちょうど2ヶ月経ちました。
時が過ぎるのは早いですね。
私は前回の公演でやればできるという言葉を体感しました。
『唐版 風の又三郎』では、麻子さんのお手伝いで衣装製作を
していたのですが、以前の私はとても裁縫が嫌いでした。
そんな私が今回作った衣装の一部です。
高田三郎のハーネスとリュック
航空兵のベルト
樫村のハーネス
最初はゆっくり作っても、縫ってはいけない部分を縫ったり
ボタン付けが汚かったり、失敗ばかりでした。
それでも数をこなすうちにだんだん綺麗に完成させる事が
できるようになりました。
できた時は次も頑張ろうという気持ちになり、いつの間にか
裁縫が苦ではなくなりました。
次の目標は、麻子さんはアレンジや綺麗に作ることが本当に上手
なので、私も綺麗に作れる様になる事です!
(麻子さんが作ったエリカの衣装。麻子さんは本当にすごい!)
衣装制作を経て、嫌いだからと避けているものも
沢山やる事で好きになるかもしれないと学びました。
今度は苦手な漢字を覚えることにチャレンジ
してみようと思います!
写真 伏見行介さん
2021年1月10日 Posted in
劇団員note
突然ですが、私、「盛り塩」を信仰しています。
公演の折にはテントの入口に必ず清め塩を設置。欠かしたことはありません。
(↑『唐版 風の又三郎』劇場エントランスの盛り塩)
元々は初演の『下谷万年町物語』の際、
大流行したインフルエンザに恐れ慄いた椎野さんが藁にもすがる思いで始めたらしいのですが、
特に宗教に敬虔なわけではない私も、盛り塩だけは信じています。
というのも、苦い経験があるからです。
あれは2012年の『木馬の鼻』のことです。
初めて役をもらった『木馬の鼻』で、劇団員として受付の仕事も任されるようになりました。
椎野さんや禿さんから、チケットの準備やトイレ掃除、靴袋の準備などの制作の仕事を教えてもらっていく中で
「盛り塩を設置。毎朝取り替える」というタスクがありました。
他の公演やお客さんに直接関わる仕事とは明らかに異色ではありましたが、
当時は「ふーん。そういう仕事もあるんだ」程度にしか思っていませんでした。
ある日、前日に設置した盛り塩をどう処理して良いのかわからなかったのですが、
そんな細かいことを、わざわざ確認するのも・・・と思い、
「お葬式や嫌な人が訪ねて来た後、塩ってまくよね...」とその塩をエントランス周辺に撒いたのです。
その日、本番中にとんでもないトラブルが起きました。
停電です。
調べてみたら、照明機材を接続しているプラグの隙間(5mm程度)に、
照明器具のワイヤーが振動で動き、その隙間に挟まって漏電、という奇跡のような機材トラブルでした。
それを聞いた私は突如不安になり調べました。
そう、もちろん、「塩」についてです。
調べてみると、
「盛り塩は悪い気を吸収しているため、汚れをはらう意味できちんと処分したほうが良い」
とあります。
その翌日から、前日のお塩はしっかり封をして処分するようにしています。
そして、旅先でお参りした神社にお清めの塩が売っていると必ず買い求めるようになりました。
初日や楽日など、ここぞという時に使っています。
「今日も怪我なく、事故なく、公演が成功しますように」と
ブツブツ唱えながらお塩を盛るのが私の公演中のルーティーンです。
(↑普段は「伯方の塩」。お手伝いに来てくれた学生に「この塩でいいんだ...」と言われました。いいんです!処理さえしっかりしていれば...!)
津内口
2021年1月 6日 Posted in
劇団員note
突然ですが、みなさん「カツアゲ」をしたり、されたりしていませんか?
今日僕は世の中にある様々な『カツアゲ』についてお話ししたいと思います。
褒められたくて劇団員に見せて回ります。
心得た劇団員達は、それに対して様々「すごい」と言ってくれます。
これは、カツアゲと一緒です。
圧力をかけて、特定のものを引き出す。
言うなれば「凄い」という言葉をカツアゲしているのです。
劇団員の熊野は、常日頃から洋服に気を使い、非常におしゃれなのですが、
時々(僕からみると)少し変わった格好をします。
なんと言えばいいのか、とにかく服装について何かしらコメントしないとおかしい、そんな洋服を着ている時があります。
以前、作業の時などに急にサングラスをしてきたのもそのいい例ですが、
そんな時には「おしゃれだね」「かっこいいね」と
周りに言わせようとしているに決まっています。(齋藤の個人的見解です。)
これは、《おしゃれカツアゲ》になります。
劇団員の重村は、外部の人とお話しする際に、わかりにくい内輪ネタを急にぶっこむことがあります。
しかし本人にはそれを説明できる能力がないため、
近くの劇団員が「あぁ、この話はですね・・・」と説明せざるを得ない状況になります。
これは、《説明のカツアゲ》です。
劇団員の林は、作業中に一人で急に笑い出したりします。
周りはもちろん「どうした?」「何?何の話?」と聞くしかないので、
これは、《「どうしたの?」のカツアゲ》。
ちなみに僕は、上記の《おしゃれカツアゲ》を、自分がしてしまうことを恐れています。(恥ずかしいから)
《髪切った?カツアゲ》、《誕生日おめでとうカツアゲ》も苦手です。
極力目立たずに過ごしたいので、「言わないでくれ!」と思ってしまうのです。
常日頃からカツアゲにならないよう、注意して生きています。
ですので今年の誕生日もそんなこんなで静かに過ごしていたのですが、
中野さんから急に誕生日プレゼントをいただきました。
2021年。
思いがけず《靴おしゃれカツアゲ》の年になりそうです。
(齋藤)
2021年1月 3日 Posted in
劇団員note
新しい年が始まりました。
昨年は公私ともに、壁の多い一年でした・・・。
これが成長に繋がるといいなと思っています。
今日は、必死に向き合った「唐版風の又三郎」について
ちょっと振り返ってみます。
私だけが見たこと・・・をテーマに。
私は自分の出番や役割がない時は舞台袖付近にいることが多い。
他の出演者のシーンをできるだけ近くで聞いていたいからです。
ある本番の日も、袖付近で夜の男のもの凄くエネルギッシュなシーンを聞いていました。
二幕、夜の男が棺から高田の航空服を取り出し、
めちゃくちゃに踏んづけ「エリカは俺の女だーーエリカはーーー」と
わめくシーンです。
(写真:伏見行介)
舞台上は勿論、「エリカはぁぁぁーーー!!!!」と
去ってくる時もそれはもう凄い勢いです。
おおお、今日もすごかったなあと思っていたら、
「ゴ~~~ン」という音。
ん?
どうも、舞台から去ってきた丸山さんが
何かに激突したらしい。
その時、丁度西日が射していて、私の場所からは眩しくて影しか見えず
事の詳細はわかりませんでした。
でも、丸山さんが一瞬フラッとしたようにも見えました。
そして、彼はそのまま反対側にある楽屋に去っていってしまった。
事態を理解するのに暫く時間がかかり、私の頭には??が。
あの勢いで飛び出てきて、あの音・・・。
コブでも出来ているのではないかと急に心配になり
救急箱をあさった後、楽屋を訪ねました。
ご本人は「はい?」とまるで何事もなかったようにけろっとしていて
「あ、僕、頑丈なんで」と。
きっと本当に頑丈なんだ。
後日、改めて丸山さんとお話ししたら、
鉄柱だけでなく近くにあったクレーン車のサイドミラーにも
ぶつかったらしく、「ゴ~ン」ではなく「ゴ~ン。ゴツン!」だったそうです。
兎に角、怪我がなくて本当に良かった。
丸山さんの頑丈さに驚き、彼の演じるエネルギーに驚き。
尊敬する役者さんです。
テーマとは関係ありませんが、私の大好きな写真を一枚。
この写真を見る度、思わずニヤッとしてしまいます。
(写真:平早勉)
2020年12月27日 Posted in
劇団員note
先日の公演で自分だけが見た面白い事を、、と。
思い起こせば
セリフのボリュームで脳がパンパンだったのか
動じないように感情を無にしていたのか
それとも、コロナ対策として、潜在的にいつもより冗談を言い合うことも少なかったからか
考えるだにピンとこないので
・・もはや何も見ていなかったかもしれません(笑)
他のみんなもそうかもしれませんが
本番中は基本的には芝居以外ではルーティンな動きが好きです。
同じような服を着て、同じようなものを食べて帰りには同じものをコンビニで買い
あるタイミングで小道具をばら撒いたり人にお願いし、
終わりには明日のために同じ準備をする。
面白い、、ということではありませんが
目を見張ったものは
ルーティンにも個人差がありまして
楽屋にて、客演の鳳さんのボテ(自分のグッズ入れ)まわりはいつも大変綺麗に整頓されていて
野外の簡易楽屋に違和感があるくらい静謐な空気が漂っていたことは
横目に焼き付いています。
早替え用のスナップボタン付けを一度手伝っていただきましたが
仕上がりレベルの高さと早さに思わずうなりました。
彼女の能力はまだまだいろいろ秘められているに違いない。
それから今回も参加してくれた横国4年生の小山くんは彼が大学1年からの付き合いですが
彼より新顔の客演さんと一緒なチームになり、セリフもなかなか多くこなしていくなかで
アンニュイな雰囲気を漂わすいつもの彼とはうって変わって、
大変頼もしくパキパキ作業を仕切ってくれたこと
なんか嬉しかった。
ここでは書ききれませんが、共演者、お手伝いの皆様
素敵な瞬間がたくさんありました。
あと、ささいなことだけどなんか棘のようにひっかかっていることとして
いらした方はご存知かと思いますが
新宿中央公園はスケボーの練習のメッカのようで、
毎日多くのスケートボーダーが一生懸命練習しています。
一度だけ、公演後疲れてぼーっと後片付けしていたら
金髪で格好がいっぱしのスケーターだけど、
よく見たら小学生くらいの男の子が深夜にトイレ前で休憩していて
これは声をかけようかなと思っていたらもう次のタイミングにはいなくなっていて
都会だな・・って少し思ってしまいました。
夜回り先生なら躊躇なく声をかけていたかもしれない。。
(土田世紀先生の漫画も面白いので是非!)
とまあ思い出していましたら散文になってしまいました。
6日間の公演はあっという間でしたが
劇団員はもちろん客演の皆様含めて、
周りの力に支えられながらなんとか舞台に立っていることができました。
今回お客様にはコロナ対策のため直接ご挨拶かないませんでしたが
改めて、応援、お力添え頂き本当にありがとうございました。
風邪に気をつけて、良いお年をお迎えください。
禿恵
(photo by 伏見行介氏)
2020年12月23日 Posted in
劇団員note
熊野です。
ゼミログのお題である、先日の公演で自分だけが見た面白い事、を考えていたら
好きな台詞に思いが至りました。
『唐版 風の又三郎』の中で、好きな台詞は沢山ありますが
上演中、密かに好きだった台詞が三幕終盤、夜の男が放つ以下のもの。
「この日のために俺は宇都宮から歩いてきたんだ。」
劇の舞台は御茶ノ水ですから100km以上!!
屈強な元自衛官であるとはいえ、休みなく夜通し歩いても、随分とかかるはずです。
(googleで調べてみたらノンストップで丸一日かかるよう。死んでしまう。)
この執念たるや。
そこは電車に乗ればいいのに、とも思いますが
(実際はハッタリで、公共交通機関を使っているかもしれないけれど)
執拗にエリカを追い求める夜の男の過剰さが際立って、馬鹿馬鹿しくもたまらない台詞です。
織部として決闘を申し込まれているシーンで耳にしていたので、
とても冷静には聞いていられないのですが
嬉々として演じていた丸山さんの力もあり、胸の内でニヤリとしてしまう台詞でした。
丸山さんは大量の小道具(ナイフ2本、目隠し2本、巨大なハンカチ、鞭、ラジカセ...これまた過剰。)に
苦戦していましたが、それらを乗りこなして嬉々として発せられる台詞には、
書かれている以上の力がありました。
歩いてきたと言えば、
『海の牙』で演じた名和四郎も歩いてきた人でした。
「シュリンガーラ・ティリカ。」としか言わなかった朝鮮と日本の間の子である少年が
一幕終盤、父に向けて弓を引き、こう喋り始めるのです。
「横浜から歩いてきました。疲れきったからだです。」
宇都宮と比べてしまうと短いですが(50kmくらいか)、やはりすごい。
パンチ力のある台詞です。
当時、この上演を観た気田さんが「この台詞がすごくいい!」と何度も言ってくださっていました。
唐組のテント建てに行った際、気田さんから「どうやって来たの?」とふられたのに対し
「横浜から歩いてきました。」
とは答えられず
「東横線で。」
と答えた自分を、今でも恥じています。
しかも、後日また同じふりを投げられたのに、ことごとく答えられず。
恥じ入ります。
他にも歩いてきた人はいないかなぁ、と台本を漁ってみたら
『続 ジョン・シルバー』では
小春からの電報で、世紀のドラム合戦をするため
湘南の海沿いにある喫茶ヴェロニカへやって来たキセル屋がおりました。
キセル屋は基本的に「エーン、エーン」と泣きっぱなしの男ですが
小男いわく
「浅草からきたらしいよ。東京湾沿いに歩いてきたんだってさ。」
自分では高らかに宣言しないが、こいつも結構な距離を歩いてきてやがる...。
さらに、
『絵巻巷談 ジョン・シルバー』では
シルバーを探してさまよう小春が「九十九里浜も九十九日かけて歩いた」ようだ!
九十九日...!!
距離を越えた過剰さ!!!
やはり三作品通してシルバーを想い続ける女は、ズバ抜けて過剰だ...。
きっとこの他にも、歩いてきた人たちが唐作品の中にいるに違いない。
自分だけが見た面白い事、からすっかり遠ざかってしまいましたが、
歩いてきた人たちを他の台本でも探してみることにします。
(写真=伏見行介)
2020年12月20日 Posted in
劇団員note
『唐版 風の又三郎』のあと
すぐに唐組『少女都市からの呼び声』
の稽古に参加させて頂いております。
『唐版 風の又三郎』では
唐組のメンバーがテント立ての
手伝いに来て下さりました。
舞台平台を一括して
組んで下さりました。
青テントとは違う
紅テントのメンバー。
テンションやノリがおかしい。
怒鳴り合ってると思ったら
みんなでガハハと笑ってる。
飛び交ってる単語もおかしい。
僕はそれを知ってましたが
知らない唐ゼミメンバーに
「いつもこうなの?」と聞かれ、
「はい」と答える。
たしかに唐組の紅テント立ては
いつもこんな感じです。
そんな唐組の今回の『少女都市からの呼び声』。
毎日、稽古&セット作りをしております。
荻窪のスーパーマーケットの跡地。
暖房もないので寒い!
僕は久しぶりの
冬の稽古&舞台セット作り。
テンションで乗り切ります!
2020年12月16日 Posted in
劇団員note
こんにちは、新木です。
公演が終わり1ヶ月ほど経ちました。
あっという間です。
青テントが新宿中央公園から
跡形もなく消えていったように
あっという間です。
最近は大学生として卒業論文を書いています。
公演期間中は
落ち着いて本を読むということをしなかったので
かなり難航しております。
弱音を吐いても仕方ないので、
劇団員シリーズの
公演中自分だけが見たであろう面白いこと
について書きます。
今回の公演における稽古や作業は、
コロナウイルス対策で
終始マスクを着けて過ごしていました。
私はちろさんとのダブルキャストということもあり
私が初めてマスクをとって臨んだのは
本番2日目のことでした。
自分の声や表情がダイレクトに
伝わっていくことには
やはり驚きましたが、
それよりも他の人たちの顔面から
溢れ出すエネルギーに驚きました。
マスク一枚の影響力は
思っているよりも大きい。
このシーンでこの人は
こんなに面白い顔をしていたのかと
自分の想像力もまだまだだな、と
思いました。
挙げれば切りがないのですが
竹林さんの葬列中の泣き顔、
麻子さんの情けない顔、
たまらなかったです。
舞台上やオペ席から目にした
顔全体を使った表情を
私は何故か勉強中に思い出して
ゾクゾクゾクゾクしています。
2020年12月14日 Posted in
劇団員note
劇団員の佐々木です。
9日に米澤さんに失態を暴露されたので(私が悪いのですが)
必ず仕返しをしようと企んでいます。
しかもあの話、米澤さんによって盛られた話。
もし起こしてしまったら申し訳ないと思い、
謝罪用にお菓子を持って行ったのですが
いらなかったので未だにキッチンにあります。
...つまりそう言う事です。
後で聞くと話があまりに何もなかったらしいのですが、
何もない中でネタを見つけ面白く文章を書けるのが
本当にさすがだなとなんなら少し尊敬したくらいですが
なんでも仕返ししてくれと言っていたので
いつか必ず仕返ししようと思います。
本当に面白い先輩なので書こうと思えば
いくらでも書けますが、それはまた後日。
今回自分だけが見たであろう面白い事というお題で
ゼミログを回しているのですが、
今回私は出演場面の関係で、
ほとんどZoomで稽古を観ていました。
オンラインなので受け取る情報がその場にいるより
圧倒的に少なくて、集中稽古の時点で
作品を掴めていないという事態に陥り、
焦りすぎて何もかもがうまく行かなくて
毎日悔しい、情けないという負の感情で
全く楽しめない努力不足の稽古期間でしたが
今考えるとかなり面白い日々でした。
Zoomでの稽古で面白かった事は
強制的に全体のシーンを引きで観る事になるので
群像劇の作り方を学べた事です。
画質が良くないのも、逆に大きな動きとしか捉えられないので、
いつも細部ばかり見ている私には新発見が多数。
Zoomで観るとこうなります。
画質は悪いけど非常に面白いです。
後は公演中、共にワークショップで学んだ皆様の、開演前に
ワクワクしている表情をこっそりと観るのが公演中の楽しみでした。
Zoomが嫌いにならなかったのはワークショップのおかげです。
画質の悪い画像ばかりお見せするのも申し訳ないので、
伏見さんが撮って下さったテント後ろからの写真です。
私はエンディングでは交通整理をしていたので
いつもここから出演者の背中を眺めていました。
すごくかっこよくて憧れの皆さんです!
(写真:伏見行介)
2020年12月10日 Posted in
劇団員note
今日は米澤が書きます。
僕が小屋番をしたときのこと。
舞台監督の齋藤さんが、
大変だった小屋番のことについて以前ゼミログに書いています。
大変な時はこんなかんじです。
http://karazemi.com/blog/note/10-20126.html
台風とたたかっていたようです。
僕は今回で4回目のテント公演ですが、
自分が小屋番をしたときに大きな出来事があったことはありませんでした。
僕が経験しているのは、
夜に雨が降り出し、テントの幕の継ぎ目から雨水がたれ、
それが照明機材にあたっていたのでちょっと対応したくらいです。
新宿中央公園の広場ではスケートボーダーたちが一日中練習しています。
数グループのボーダーたちが、入れ替わり立ち代り常にいるようなかんじ。
練習するのに時間帯は関係なく、
深夜まで続きます。
青テントが広場に立っていた期間は
練習スペースがいつもの半分ほどになっているので、
テントのことを邪魔だと思っていたかもしれません。
そんなボーダーたちが勢いよく滑っているあいだをくぐりぬけて、
銭湯から青テントに戻りました。
その日の小屋番の相方は、高田三郎を演じていた佐々木覚(さとる)さん。
覚さんが寝ている楽屋テントを覗くと、もう寝ていました。
僕もすべきことを早く済ませて休める状態になろうと
荷物の整理などをして、ちょうど作業が終わって、
寝袋の上に座って落ち着いた頃、
「がさっ」
「がさっ」
何やら外から物音した。
おそらく楽屋テントの幕をめくった音。
音がした方向は覚さんが寝ているテントがある方向とは
反対からしている。
覚さんが起きて外に出たような音はしていなかった。
覚さんではないはず。
誰なんだ。
じゃあ泥棒か。
スケボーをしている奴らか?
「がたっ」
「ごそっ」
っと、また音がしました。
これはきっと衣装などを入れてるブラスチックケースを開けた音。
音の出どころはきっと女子楽屋。
寝袋のすぐ横にはLEDのライトが置いてあるので、
まずそれをにぎって、
青テントの幕の隙間からそっと外に出てました。
相変わらず公園の広場ではスケートボーダーが元気に元気に走ってます。
そして、女子楽屋テントに近づくと中から人の気配がする。
おそるおそる、ゆっくりと、女子楽屋のテントの幕をめくり、
さっとライトを当てました。
ライトが当たってこちらを見ている人がいます、
僕と目があったのは女性。
よく見てみると劇団員の佐々木あかりさん。
今回幕間で出てくる看護婦を演じていたあの役者です。
事情を聞くと、
家の鍵を楽屋テントに置いて帰ってしまったらしく
仕方なく自宅から引き返してきたそうです。
以上です。
(夜の新宿中央公園とビル)
僕は武闘派ではないし、何もなくて安心。
彼女は彼女の事情で大変です。
そして朝になり、
もう明るくなり始めている頃、
再び、何か音がするなあ、とゆっくり目が覚めて、
それが新宿中央公園のラジオ体操会の方々の流す音楽だと分かると、
その音楽を聞かなかったことにして二度寝します。
こうして僕の小屋番は終わりました。
2020年12月 6日 Posted in
劇団員note
今日で『唐版 風の又三郎』公演終了から2週間が経ちました。
出演者、そしてご観劇いただいたお客様からも新型コロナウイルスに感染したというご連絡はなく、
これをもってやっと「公演終了」を宣言することができます。
改めて、ご来場いただいた皆様、そして応援してくださったたくさんの方々、本当にありがとうございました。
それにしても、ホッとしました。
劇団で制作をしている私は、今回の公演で対お客様の感染対策を担当していたからです。
感染症対策なんて初めての経験。
どんな対策が必要なのか、どんな物品が必要なのか頭を悩ます日々でした。
消毒液ひとつ取っても、どの商品が安全で効力があるのか、
どの用途でどの商品にするか、劇団員でリサーチしてひとつひとつ選んでいったのです。
上演前、私は受付でお客様の対応をしていました。
開場時間直前、消毒液が入ったボトルを2つ抱えて右往左往する新木が目に入りました。
その様子は明らかにテンパっている。
思わず「どうした?」と声をかけると、
「消毒液がなくなりそうなので補充したいんですけど、どこにありますか。」
量が足りなくなっている事には気づいていました。
ただその時、ちょうど消毒液の種類を切り替えている最中で、
新木が持っているのを使い切って、新しい種類の消毒液に詰め替えようとしていたのです。
今回の公演、新木は裏に表に本当によく頑張っていました。
器用なタイプではありませんが、思い切りは人一倍良い。
苦手な作業にも挑戦し、彼女なりに丁寧に一生懸命、最後まで楽しんでやろうとしてくれていました。
私が「困ったな。手伝ってくれる人がいたら嬉しいけど、みんな忙しいよな...」
と誰かに声をかけるのを躊躇ったり、その作業を進めるのを諦めようとすると、
それを察知して「やります!」と言ってくれるのは決まって新木でした。
その時の新木は、開演直前に予期せぬトラブルに見舞われ、思いつめた顔をしていました。
その顔に一抹の不安を覚えつつも、
補充が女子楽屋にあること、そして中身が違うから、ひとつのボトルに残りを移して、
片方を空にしてから補充して欲しい旨を説明しました。
が、テンパっていたのか、聞こえなかったのか、
新木は私の話が全て終わる前に、消毒液がある女子楽屋に突入していきました。
対応中のお客さまを前にその場を離れるわけにはいかず、
その背中にかけた私の咄嗟の一言は悲しいかな、
「混ぜるな!」
でした。
彼女にその言葉が届いたのか否か、定かではありません。
(今回の舞台写真で一押しの新木。待ち受けにしたい)
これは終演後に聞いた話ですが、その一部始終を目撃していた大学の同期・小山が彼女を追い、
「混ぜると爆発するぞ」
と追い討ちをかけてくれたそうで、この件は事なきをえました。
全ては先に使っていた消毒液を捨てることができなかった私の貧乏性が招いた出来事です。
でも今思い返すと「混ぜるな!」と言われた時の新木はニヤついていた気もする。
頼もしい後輩です。
津内口
2020年12月 2日 Posted in
劇団員note
舞台監督の齋藤です。
『唐版 風の又三郎』 ご来場いただいた方、またご支援いただい方、本当にありがとうございました。
本番が終了して10日経ち、大精算大会も終えて、徐々に日常に戻っています。
さて、ここからまた週に2回ほど、劇団員がゼミログに登場します。
これに際して、中野さんから、「公演中に自分だけが見た、面白いこと」というお題が出されました。
劇団員が見た風景にご期待下さい。
さて、本題に戻りますが、唐ゼミの公演では、本番中の場面転換は手の空いている役者全員で行います。
今回の公演で言えば、二幕から三幕への転換がそうだったのですが、
場面転換に参加できない役者(着替えなど)が多く、かつ転換するセットが多いと、
緞帳の裏は、まさに「戦場」で、声こそ出さないものの、なんとも言えない「勢い」があります。
10分そこらで、全てのセットチェンジを終え、息を切らせながらスタンバイに入り、すぐに本番。
スタッフワークからまた役者に帰る瞬間、皆の目はものすごくギラギラします。
僕はその顔が本当に好きで、極力皆に声をかけて本番を始めるようにしている節があります。
お客様が見ることのない光景ではありますが、あの瞬間、なんとも言えない独特の雰囲気を醸し出しているのです。
ミッションをこなした安堵感とこれから迎える幕への高揚感&緊張感で、はっきり言って「カッコいい」顔をしています。
「まもなく参ります」と声をかけた時の顔。
写真では残せない、そんな素晴らしい一コマです。
そういえば、千龝楽の日。
僕は転換終了後に資料として舞台の写真を数枚撮影しました。
資料のためだけにセット転換を頼むのは心苦しく、またこの日は早く転換が終わったのもあって
舞台の上手、下手と1枚だけ写真を取りました。
まず下手側。
次に上手側
そして、皆に「まもなく参ります」と声をかけようと下手側を振り返った時、
出演者の「としとし」こと小林くんが突然電話ボックスの中に立っていました。
しかも、満面の笑顔で、ピースをしながら。
そもそも本番中に役者さんが記念写真をとる文化が好きになれないのもあり、
(本番に集中して欲しいと思ってしまうので)
また何よりそんな自分が写真を撮っている後ろめたさもあり、
思わず口からでた言葉は「記念写真じゃねーよ」でした。
今まで数えきれないほどの「まもなく参ります」の顔を見てきましたが、
あの笑顔が、一番印象的だったのかもしれません。
そしてあの顔ができるとしとしは、間違いなく大物です。
今考えると、撮っておけばよかったかなぁと思う今日この頃です。
ごめんね、としとし。
(齋藤)
2020年11月 2日 Posted in
劇団員note
こんにちは。劇団員の佐々木です。
今日は最近の私たちの動きについて書こうと思います!
私達は、10月26日から今日まで
川崎にあるH&Bシアターという場所で、
本番前の集中稽古をしました。
H&Bシアター
1幕、2幕、3幕と幕ごとの通し稽古を重ね、
昨日初めて全幕を通しました。
全てを繋げて観ると、頭ではわかっていても
よく理解できなかった繋がりや話の展開が
本当にスッキリとわかっていくなあと思いました。
そして、今日はその通しの手直しと撤収でした。
始まる前は長い1週間になるだろうなと
思っていましたが、一瞬で過ぎ去っていきました。
本当に早すぎます。
トラックに稽古で使った道具を積み込み中。
頼りになる先輩方とお手伝い頂いている客演の皆様!
これから3日ほど別の場所にて最後の集中稽古をして、新宿へと参ります!
2020年10月28日 Posted in
劇団員note
こんにちは、新木です。
今日は二幕の通し稽古でした。
毎日稽古と作業をしていると
つい目先のことばかり考えてしまいます。
先日
地元の茨城で同級生と会った際に
いま私は劇団に入っているという話をしました。
すると同級生に
「新木は中学生の頃、散々遊んでいて
演劇と無関係な人間だと思っていた。」
と言われました。
私は中学校では吹奏楽部でした。
高校ではハンドボール部でした。
ハンドボール部では
体の使い方がわかっていなくて
よく怪我をしました。
毎回自分のやりたい!という直感で
後先考えず突っ走るタイプです。
唐ゼミに所属する時も
直感で決めました。
台本に向き合い悩んでいると
私は何故こんなことをしているんだろう
と不思議な気持ちになります。
計画性の無さに後悔するときも多々あります。
明日は三幕の通し稽古です!
まだまだ課題はたくさんありますが
直感を信じて参ります!
2020年10月26日 Posted in
劇団員note
最近は作業をたくさんしていました。
いろいろはものをつくって、ミスもありました。
木材は一度切ったらやり直しがききません。
切りたい寸法より短く切ってしまったら
もう切り出せません。
なので、緊張します。
パソコンで文章を書くのとは違います。
失敗してもボタン一つで消去してやり直せます。
これはこのあいだの作業中の失敗です。
手持ちの電動ノコギリを使っていた時。
舞台セットを作るためには木の板を
きれいな直線で切断しなければいけません。
そのために使うのが、電動ノコギリ用の定規です。
普通の定規は鉛筆を沿わせて書けば直線が引けます。
電動ノコギリ用の定規も全く同じ原理で、
定規にノコギリを沿わせて切断すれば
真っ直ぐに木材を切断できます。
ですが、切るべき木材ではなく、
間違えてこの定規を切断てしまいました。
なぜ定規を切ってしうのか、
詳しく説明をするとややこしくなってしまうので省きますが、
普通の人は切るはずがないノコギリ用の定規を、
僕は切りました。
なぜなんでしょう。
それはちょうどその日の作業も終盤の夕方ごろであったので
疲れていたんだと思います。
みんな疲れている中でしたし、
明日もその定規を使ってたくさん木材を切り出さないといけないので、
かなりの痛手です。
その定規は市販のものではなく手作りなので、
もう一度いちから作り直さないといけません。
パソコンで文章を書いているときの用に、時を巻き戻せません。
大きなタイムロスです。
へこみました。
ツイッター用に作業風景を撮影している中に、
偶然、定規切断の瞬間が残っていました。
なんで撮ってるんだよ。
他にも失敗が続くなか、椎野さんからこんな話を聞きました。
ストレスや不調のときには豚肉がいいそうです。
以前のゼミログで重村さんが1ポンドの豚肉を食べていました。
僕も体を回復させるために豚肉を食べたいのですが、
値段の安い鶏肉にしてみようと思います。
きっと鶏肉もいいはずです。
根拠はありません。
そんな話を作業中にしていたら、
鶏のささみをよく買うという劇団員から
簡単でおいしいささみの調理方法を教えてもらいました。
ささみのパサパサを打ち消すために、
逆にしっとり系の納豆や梅干しとあえるといいそうです。
皆さんもやってみたらどうでしょう。
食事にも気を付けつつ、稽古、テント設営、本番と乗りきります
2020年10月22日 Posted in
劇団員note
一昨日の晩は、唐組を観に行ってきました!
初代紅テントの中に入るのは、2011年の大唐十郎展以来。
私よりも年上で、私よりもたくさんの唐さんのお芝居を見てきている大先輩のようなテントです。
展覧会では小道具を展示した部屋に吊らせていただいただけでしたので、
その中でお芝居を見るのは初めてワクワクしました。
台本を読んで受けた印象よりもコミカルで愛らしい登場人物たちと、飛び跳ねる水しぶき!
そしてクライマックスからのしっとりとした大人のシーンに...あっという間の2時間半でした。
テントの外で余韻に浸りながら禿さんを待っていると「お!サイトウ!鬼舞監!」と呼ぶ声が。
声の主は大久保鷹さん。私たちを見つけて話しかけてくれました。
鷹さんは最近このゼミログを熱心に読んでくださっているそうで、
「中野が毎日書いている文章、面白いね。そこに齋藤が入ってくるのももっと面白いね。」
と嬉しい感想を伝えてくださいました。
鷹さんはこのコロナ禍で外出は控えているけれども、
「唐ゼミの又三郎は必ず観に行くよ、きっと面白くなる」と激励してくださいました。
鷹さんの期待はとても嬉しく、また同時に最近稽古ができず作業ボケしている私は身が引き締まる思いがしました。
今日も鷹さんがこのゼミログを読んでくださっていると信じて、私的なメッセージを。
鷹さん!風の又三郎、必ず良い芝居にします!!
それから、鷹さんに一つ謝らなければならないことがあります。
鷹さんが面白いよ!と肩を叩いて激励していた齋藤、実はあれ、齋藤ではないのです。
元劇団員のワダ・タワーなんです。
鷹さんが齋藤さんを褒めてくださるのが嬉しくて、私たち、言い出せませんでした。
ごめんなさい!
(鷹さんと私。「明日は天気が良いみたいだから、西口公園に散歩にでも行こうかなぁ。噴水の前とか、その横の昔紅テントを建てたところを見てこよう」と仰っていました。そのお散歩、ぜひ同行させていただきたかったなあ。)
津内口
2020年10月18日 Posted in
劇団員note
ここ連日、劇団員を中心に作業が続いております。
舞台セットのパネルはもちろん、中道具、小道具、衣装まで、
みんなでハンディラボで作業しています。
昔は屋外で作業していたことを思うと、この空間のありがたさが身に染みます。
唐ゼミでは、美術の鎌田さんからいただいた舞台セットの図面を、
一度僕が劇団員が作りやすいように、説明書のような作り方の紙を作成しています。
どんな感じか、私がデザインした青テントエントランスドアの図面でご紹介。
① 左のような参考資料から、右のような「絵」を作成
② こんな風に全ての木材の配置や作り方を説明
これを作成するのは、正直結構手間なのですが、
この説明書があるだけで、作業の時間も仕上がりも雲泥の差があります。
ちなみに、以前この説明書が間に合わず、①のような、そのままの図面を重村に渡してみたことがあります。
図工室の机だったと思うのですが、「これくらいなら3時間で作れるでしょう」と豪語していたのに、
作り始めてみたらうまくいかず、悩みに悩み、結果8時間かけて完成させました。
(ちなみにその翌日、演出の変更でその机はボツになりました。出来は良かったんですが・・・。)
そういう悲劇を2度と起こさぬよう、重村の1日を丸々無駄にしないよう、説明書を作成するのです。
これらの説明書の甲斐もあって、ここ連日作業が順調に進んでおります。
しかしそうなると、今度は僕の説明書の方が間に合わない。
結果、夜な夜な説明書を作成するハメに追い込まれます。
劇団員が作業を素早く終わらせ、少し誇らしげに「次、何やりましょう?」と聞いてくる時、
僕の心には
「おっ、スムーズに作業終了して偉いぞ!イイね!」
という気持ちと
「ちっ、スムーズに終わってんじゃねえよ。少し苦戦すればいいのに」
という、負の感情が生まれるようになりました。
本当、自分でもよくわかりません。
それでも、少し誇らしげに自分が作ったセットみている劇団員を見かけたりすると
作って良かったな、頑張ろうと思うのでした。
やるぜ!風又!
齋藤
2020年10月 6日 Posted in
劇団員note
さて、総出で台風対策を施し、劇団員は帰路につきました。
テント内は機材やセットなどで溢れ、空いているスペースは僕と中野さんが二人寝れるスペースがある程度。
最初はそこでゴロゴロしながら過ごしていましたが、夜も更け風が強くなり、いよいよな雰囲気。
「何かあったら起こしてくれ」と中野さんはすでに寝ており、
所在ない僕は、ソワソワしながら揺れるテント幕と、携帯の天気予報を眺めていた記憶があります。
そして深夜0時を過ぎたころから、とんでもない強風が吹き始めました。
強風が吹く時には法則があって、遠くで「ヒュロロロ」と甲高い音が聞こえたかと思うと、
浅草の街を抜け、数秒後にテントに到達、テントをぐらんぐらんと揺らします。
この予告のようなシステムが、より僕の緊張感を煽りました。
万全の台風対策をしたつもりでしたが、時間と共に様々な場所で綻びが出てきます。
具体的に書くと以下のようなことを30分間隔で繰り返していました。
1) 何か起こる(雨漏り、風で幕があおられる、ロープが緩むなど)
2)起き上がり、濡れたカッパと長靴を装着。
3)豪雨と強風の中、作業(主にロープの縛り直しと追加、雨漏りの下にある物を移動する、など)
4)作業終了後、しばらく観察
5)カッパと長靴を脱ぎ、寝床に入る。
6)しばらくすると1)に戻る。以後繰り返し。
定期的に生まれる作業が一人でも対応可能であったこと、
またロープワークができない中野さんを起こしてもしょうがない、
こんな観点から、僕はずっと一人で作業していました。
そしてこの繰り返しは、結果として明け方まで続きました。
中野さんはずっと寝てました。
ここで、一つ言いたいのが、「中野さんがずっと寝ていたから恨んでいる」というのは正確ではありません。
そうではないのです。
彼は、物音がしても、僕が作業に向かおうと準備していても、起きません。
なのに、僕が作業を終了させ、寝床に着く瞬間、必ず起きて、こう言うのです。
「大丈夫か? 何かあったか?」
そう、いつも彼が起きるタイミングが、常に作業が終了したあとなのです。
当然、そのタイミングではトラブルは解決しているので、僕はこういうしかありません。
「大丈夫です。」と。
それを聞いて再び中野さんは眠ってしまいます。
わざとやってんだろ?と疑うほど、このタイミングで目を覚ますのです。
だんだん腹が立ってきた僕は、
作業を始める前は、わざと騒がしく着替え、終了後は、息を殺して静かに寝床につくようにしてみましたが、
それでも必ず、起きるのは作業終了後。そして一言。「大丈夫か?」
こんなコントが繰り返され、明け方。
雨は止んだのですが、風はますます強くなりました。
テントの鉄骨が悲鳴のような軋む音を上げ、ずっと揺れています。
あまりにも危険と判断し、中野さんを起こし、落ち着くまで外で待機していました。
ぼうっと明るくなった空と風に暴れるテントの風景は、不安でいっぱいだった時間の終わりを告げる
文字通り「夜明け」として僕も強烈に印象に残っています。
この時のことをこんなふうに中野さんは書いています。
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尽くせる手は全て尽くした齋藤と危険を回避するためにテント外に出て、
しばらく天井のバウンドする青テントを眺めていた記憶があります。
(台風の記憶④より)
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そりゃそうです。この時しか起きてないんですから。
この夜と足柄での台風の経験から、
台風の恐怖と台風番の地獄が骨身にしみた僕は、
『夜叉綺想』での万全の台風対策を行い、小屋番に劇団員を徴用しました。
結果、外に置かれたポリロープも飛ばない、無風で朝を迎えるのです。
台風の中、飛ばされなかったポリロープ(再現)
お分かりいただけたでしょうか。
これが僕の経験した、2012年6月19日、浅草の夜(恨み節)なのです。
改めて、こうして記憶を呼び起こしてみると、深々こう思います。
いろいろありました。
しかしながら、無事でよかった!
(齋藤)
2020年10月 5日 Posted in
劇団員note
こんにちは。突然の登場失礼します。
舞台監督の齋藤です。
皆様、最近の中野さんの連載記事「台風の記憶」、読んでいただいていますか?
今日のゼミログは、まずこれらのの記事を読んでいただいてから、お読みいただけると幸いです。
9/29(火)台風の記憶④〜2012年6月『木馬の鼻』浅草花やしき
10/3(土)台風の記憶⑦〜2013年7月『夜叉綺想』浅草公演
さて、これらの記事、読んでみて、みなさんどう思われましたか?
明らかに以下のようなニュアンスが含まれていませんか?
舞台監督の齋藤が、疲れて寝てしまった(という小さな失敗をした)中野さんに対して、
(恨みを込めて)戦力外通告をし、(そのトラウマから)心配性を振りかざし、
劇団員を巻き込み、(大袈裟な)対策した結果、空振りだった。
カッコ内は僕が補足しましたが、
端的に言えば、あの男は「齋藤がスベった」というニュアンスで文章を書いています!!
これについて、僕は異議を申し立てたいのです。
なぜ僕が過剰なまでの防衛を見せたのか、なぜ中野さんに戦力外通告を叩きつけたのか、
全ての原因は、中野さんと二人で台風に挑んだ、あの夜にあるのです。
中野さんも知らない、あの夜の真相を僕から皆さんにお話しさせていただきたいと思います。
(余談ですが、この時のテントはテアトロの表紙にもなりました。)
時は2012年6月19日。台風の接近が迫る、浅草。物語はその日中から始まります。
この日、台風対策に追われている中、中野さんからこんな提案を受けます。
「台風対策を万全にした上で、俺とお前で二人で小屋番をやろう」と。
「役者に負担をかけられない、それに作業はできないけど、俺も一生懸命やるから。」と。
まず、前提条件として中野さんは作業ができません。
風が強いからといって、ロープを縛ったりほとんどできません。
それでは不安だし、本当に何かあった時に対応できないので、もちろん反対しました。
しかし、僕が放った「本当に作業してくれます?」の一言に、
「やるに決まってんだろ。疑ってんのか?」
とちょっとムッとしながらおっしゃたので、
僕は「ああ、失礼なことを言ったな。本気なんだな。」と少し反省をしながらOKしました。
劇団員にも「全員帰って大丈夫、俺と齋藤がなんとかするから。」と、少しヒロイックに話していたことが目に浮かびます。
そう、結果これがシンプルな前フリであるということを知らずに・・・。
(つづく)
2020年10月 4日 Posted in
劇団員note
熊野です。
僕の担当地域は、ここ数年の間ずっと新宿です。
唐ゼミ☆としては久しぶりの新宿公演ですし、
超満員のギュウギュウ詰めテント公演が難しい今だからこそ、
多くの人にやっていることを知って欲しい。
その想いで、
いつもならばヒヨって門を叩けずにいた
地下にある薄暗いバー
路地裏に佇む居酒屋
までも突撃しています。
そうすると、驚くほどに皆さん温かい。
快くチラシを受け取ってくださいます。
そして「唐」の字を見るや、ビビットに反応してくださいます。
流石は新宿。
唐さん達がずっと活動をされていた街ですから、
街に大先輩達の気配が色濃く感じられます
思いがけず所縁のある酒場や、
唐十郎ファンのお客さんに出会うこともあり、
「腰巻お仙を観た時に...」
「鷹さんが、ウチによく来ていたよ」
「シモンさんがさぁ...」
「李さんが...」
「根津はさぁ...」
と、突然現れた若造に対して
皆さん、本当に活き活きと当時の色々なエピソードをお話くださる!
いつまでも話を聞いていたくなる...。
中には、
「アイツにもし会うなら、金を返せと言ってくれ!」
という怒りをぶつけられた事もあり、
その時ばかりはチラシを受け取ってくださった御礼を告げ
足早にそのお店を後にしました。
これらのエピソードを伺っていると、
作品の魅力のみならず
人間的な魅力に溢れた人たちが集まっていたのだな
と思い到らせられます。
観に来てくれた方々に、
活き活きと思い出を語ってもらえるようにしなければ!
宣伝活動に出かけて、
新宿の街に漂っている大先輩達の気配を感じ
思いを新たに稽古に向かいます。
2020年9月30日 Posted in
劇団員note
最近、下北沢によく来ます。
チラシの街置きや衣装探しで。
チラシ置きは街によって
お店の対応がさまざまですが
下北沢はあたたかいです。
さすが演劇の街です。
チラシ置きという
公演が決まると必ずある恒例行事。
チラシ置きで2人組だと
役割として2つに分かれます。
"突撃係"と"基地係"。
突撃係は
お店に入ってチラシを置かせていただく
交渉をする係。
基地係は
その間に次のお店を見つけるのと
チラシの束を持つ係。
戦闘機が基地から飛びたち、
また基地に帰ってくるイメージです。
ポイントは基地で突撃命令が出て
ヒヨらないことです。
何軒か連続でお店に置かせていただけないと
次のお店に行くのにどうしても
ヒヨってしまいます。
そこで基地係の強気の"行ける!" や "行けよ!"が
とても大切になってきます。
それにしても
僕もだいぶ街置きに慣れました。
以前は率先して基地係だったのですが
いまでは当たり前のように突撃係をします。
突撃係もいろいろなスタイルがありますが
僕のスタイルは他の人と比べてもシンプルです。
一緒に配っている他の人には
「え?それだけしか言わないんだ。」
と驚かれます。
でも僕は僕のスタイルがベストだと
勝手に自負しています。
もちろん失礼はないです。
街置きをすると
公演をやるぞ!と
さらに気合が入りました。
重村大介
2020年9月23日 Posted in
劇団員note
こんにちは、新木です。
以前、中野さんのゼミログに紹介してもらったように
私は音響を担当させてもらっています。
音響を担当するようになってから日が浅く
未だ探り探りな毎日です。
稽古場では
きっかけの意味、音楽がかかる効果、音量操作など
中野さんからたくさんのことを教えてもらってます。
オペレーションをする中で
自分自身が違和感を感じたり
役者がやりづらそうになる場面があります。
原因を探ると
・音楽がかかるきっかけを自分の中で理解しきれていない
・きっかけの規模にあったオペになっていない
ということが多いです。
稽古後に
「今のシーンにかかってた曲が聞きたい。」
「何のきっかけで曲がかかるのか知りたい。」
というリクエストを受けます。
こういったリクエストや相談は
嬉しくもあり
とても有り難いです。
自分も舞台上に立つとき
もっと多くのことに意識を向けていなければ
と思います。
舞台上の人にはどう聞こえているのか、
お客さんにはどう聞こえているのか。
舞台上の鮮度を失わないために
常に音に敏感でいたいです。
2020年9月22日 Posted in
劇団員note
最近の日ごとの気温差のせいで、鼻水がよく出ます。
鼻が環境の変化に敏感に反応します。
8月はあんなに暑かったのに、気候が変わり始めました。
でも天気予報みれば来週には30℃ぐらいまで気温が上がる日もあるようです。
と言っても「唐版 風の又三郎」の初日にはもっと気温が低くなっていると思います。
アメリカのデンバーでは9月の頭に、
あるの日の気温が33℃で、その次の日の気温が1℃で雪まで降ったそうです。
ニュースで見ました。
簡単なことで鼻が反応してしまうので、気温の変化は面倒です。
あまりにも暑い日に冷房をつけて、肌寒くなって鼻水が出ます。
部屋の気温が下がるのはいいのですが、鼻水が止まらないの面倒です。
温度変化だけではなくて、それ以外の環境の変化でも反応するので、
部屋の中から外に出たとか、逆に屋内に入ったとか、
ほこりがあるかないかなどの変化でもそうです。
今年の夏のある日の夜、稽古が終わって家に帰ると部屋が暑くて、
意味もなく冷房もつけずにボーっとしていたらなぜか鼻がムズムズして、
そのあと寝るまで鼻水が出続けました。
猛烈な暑さと鼻水が同時におそってきました。
今回の唐版風の又三郎の台本では「耳」の話題が出てきます。
http://karazemi.com/blog/cat60/58.html
中野さんもこのゼミログで触れています。
耳の穴でしたら鏡を使っても自分で見ることができないですし、
想像の余地があるような気がしますが、
鼻の穴というと鏡を使えばなんとか覗きこめますし、
穴が口につながっていることが感覚として分かります。
鼻の穴から入れた一本のうどんの麺を口から吐き出すという芸でも確認できてしまいます。
テレビで見ました。
でも、今、この文章を書いているうちに、鼻にも愛着がわいてきます。
耳でいうなら、僕は漫画家の鳥山明さんの描く耳が好きでした。
キャラクターの耳の形を見てかっこいいと思っていました。
ただちょっと、中に入るのは難しそうな耳です。
みなさんは思い入れのある体の部位が何かありますか?
2020年9月13日 Posted in
劇団員note
先日、禿さんに誘ってもらい、お茶の水に行きました。
『唐版風の又三郎』の三幕の舞台はお茶の水です。
唐さんは明治大学出身なので、とても身近な場所だったそうです。
私にとっての和田町みたいなものかなあ。
そう思うと、細部まで詳細に書かれた町の描写も納得です。
劇中のエリカの台詞にこんな記述があります。
「今日、お茶の水に行ってまいりました。陸橋の冷たい石に顎のせて暗い運河を見下ろし、あんたのために手を叩いたのよ。」
ということで、聖橋に到着した私たちも、エリカよろしく陸橋の石に顎をのせてみたのですが、
酷暑の夏、灼熱の太陽に照りつけられた欄干の期待を裏切る熱さに笑ってしまいました。
時期的にも正解のはずですが、真昼間だったのが敗因でしょうか。。。
でも、思ったより緑が多いなあとか、確かに電車はエンコしそうだよねとか、
台詞に登場する町を思い浮かべながら過ごすのはとても楽しい時間でした。
他にも行ってよかったのは、ニコライ堂!
(↑ニコライ堂。高台部分がわかる写真を撮り忘れる痛恨のミス)
美しい外観を見られたことはもちろんですが、特筆すべきはその立地。
というのも、こんな台詞があるのです。
「ニコライ堂が陥没したそうです。地面の奥にどんどん陥没してゆくそうです。」
インターネットで事前に見ていた写真ではわからなかったのですが、ニコライ堂は結構な高台に建てられていました。
これは確かに陥没する余地があるなあ!と納得。
充実の実地見聞の旅でしたが、後日中野さんのブログを読んで、
ジロー訪問の絶好のチャンスを逃してしまったことに気づき、悔しい思いをしました。
今も虎視眈々とジローチャンスを狙っています。
津内口
2020年9月 9日 Posted in
劇団員note
先日、「玉掛け」という技術講習を受けてきました。
言葉自体、あまり聴き慣れないとは思いますが、
クレーンなどの荷物を釣る際に、重さにあったワイヤーを選び、形状に合わせてワイヤーの掛け方を決めるといった、
荷物を吊るすために必要な技術講習です。
劇場などでも、重量のあるものを吊るすことが多く、また、今回の『唐版 風の又三郎』でも活躍することもあると思い
きちんと勉強するためにも先日受講しに行ってきました。
日程の都合上、インターで有名な海老名の学校に通ったのですが、
そこは外国人も受講可能なインターナショナルな学校でした。
*テナントの組み合わせがなんとも言えない(ちなみに昔はラーメン花月もあったそうです)
僕のクラスは全15名中、日本4、中国6、フィリピン4、マレーシア1という、非常に多国籍なクラスでした。
授業は日本語で進行しますが、外国の方達には翻訳されたテキストと通訳の人がつきます。
つまり、授業が常に同時通訳されて進行するのです。
正面から日本語、左から中国語、右から英語、後ろからはタガログ語(多分)・・・。
コロナ対策で距離を開けて座っているために、音量も大きく、頭が痛くなりそうな状況で授業を受けました。
外国語対応がきちんとされてはいるのですが、一部そうでない部分もあります。
例えば、吊り上げる荷物の重さを測定するために、材質ごとの密度を覚えるのですが、
多国籍なクラスに対して、先生はバリバリ日本語の語呂合わせを教えてきます。
「鉛がイイヨ、鋼がナッパ、コンクリートはニッサン」(密度の語呂合わせ)
語呂合わせは海外に通用するのかどうか、むしろシンプルに数字を覚えた方がよいのでは・・。
という言葉が喉元まできましたが、「コンクリート ハ ニッサン」と大きな声で言っているみなさんをみて、
ぐっとそれを呑み込みました。
他にも
・通訳が勝手に通訳やめちゃう問題。
・教習所前に謎のフリーマーケット(商品の3割がシュノーケル)
・毎日行われる、駐車場についての注意と守らない外国勢
・段ボールの大きさを指を使って測る
・説明用の模型が、ティッシュの箱
・事務のお姉様たち、全員、ポルトガル語で会話
・事務のお姉様たち、全員、一般的な制服にビーチサンダルのコーディネイト
・教習ビデオが30年以上前のもの
・日本語がほとんど喋れない受講生マリオと頑固教官による物語。
(「スパルタ実習」「緊張の試験」「合格後の感動的な和解」の三本立て)
結論から言えば、二日間の授業と一日実習、学科と実習の試験を経て、
無事に技能講習をおえることができました。
3日間でたくさんの事件があり、すごく刺激的な空間でした。
さて、『唐版 風の又三郎』もチケット発売になりました。
今日は主役の二人が濃密な稽古をしていました。zoom越しでも、面白くなるのがわかります。
それに答えるべく、裏方として準備に邁進しております!!
この免許によって、何かを吊ることができるようになりました。そう、何かを吊ることが。
是非お楽しみに!!
公演情報はこちらから
*最後に事務所にあった多国籍な写真を一枚。
左から
日本製の竹笛、アジアンな笛1、アジアンな笛2、印籠、東南アジアの手彫りの置物、
そしてFBIの文字。このとき、後ろではポルトガル語が聞こえています。
2020年9月 7日 Posted in
劇団員note
立ち稽古が始まって、早3週間。
本読みで悪戦苦闘し、稽古場に立って
壁にぶつかりまくってボコボコの、ちろです。
ダブルキャストの新木さん。頼りになる子です。
中野さんからのご指摘をなかなかクリアできず
毎回、いろんな意味で汗びっしょり。
でも、中野さんに、少し改善されたねと言われると
ちょっとだけほっとしたり、褒められて伸びるタイプの私(?)は
もっと頑張ろうと力が湧いてきたりする。(笑)
自分に足りないもの、出来ていないことを
ひとつひとつよく考え、実際に体を動かす。
この繰り返しを一生懸命やるしかない。
私は人の稽古を見ているのが大好き。
人の稽古をもっともっと注意深くみて
そこから学べることをしっかりつかみたい。
稽古場に大勢は集まれないため
シーンごとに最少人数集まっての稽古。
現場に行かれない人はZOOMで参加。
そういう現状。
実際に稽古場へ行くと、やはり映像での稽古と
生身の人間との稽古は違うということを感じる。
観劇と一緒ですね。劇場で観るのとオンラインとでは全然違う。
生身の人間たちが作り出すものを目の前で見るのって、やっぱり良い。
面白い。
今は半歩進んで一歩下がることも多々あり。
いつも前に進めるよう頑張ろう。
2020年9月 2日 Posted in
劇団員note
稽古しています。
ZOOM参加の稽古が続いていましたが、
ようやく自分の登場シーンになり稽古場に行きました。
久しぶりに稽古場に行ってまず思ったのが
「背中!」でした。
というのも、ZOOMではすべて正面から見ていたので
ほとんど背中は見なかったのです。
そもそもせりふが通らなくなるし、
顔が見えた方がいいので、なるべくお客さんに背中は見せないことが多い。
けれど、同じ舞台上にいると背中を見ることは、かなりあります。
でも背中は意外と情報量が多い。
舞台上で喋りかける対象を変える準備とか
気持ちが変わった瞬間や、緊張感も、息を吸う動きもよくわかる。
登場人物というよりも役者の情報がどんどん伝わってくる。
そのくらい普通に見ていてもわかるのだから
正面から見ているお客さんにも膨大な情報が伝わってるんだと再確認しました。
(今回、一番背中を近くで見るであろう鳳さん。)
集まれる機会も限られているので360°とにかく吸収して
日々すごしていきたいと思います。
明日からもまた稽古だ!!
2020年8月19日 Posted in
劇団員note
本日は
築地ブティストホールで
外部出演させて頂いている
舞台『シーボルト父子伝』の
初日でした!
ソーシャルディスタンスで
1席空きの間隔で
お客さんが座られています。
稽古はやってきましたが
本番で舞台に立ってて
どうしても違和感がありますが、
これがコロナなんだなと思います。
僕が舞台に立つのは
昨年9月の『ジョン・シルバー三部作』以来。
だいぶ間が空いたなあと
出番の前に考えていると
少し怖くなりました。
今回のこの舞台で
僕は、渋沢栄一 役を
やらさせて頂いています!
僕とは真反対の
いまの日本を作った偉人です。
また、
テントでない
常設の劇場も久しぶりです。
どうしても
テント役者の部分が
出てしまいます、、、
あと、
なんと芝居の前説を
ヨシモトの芸人
グッド良平さんと
やらさせて頂いています!
僕が前説なんて!!!!
明日は
一緒に出演させて頂いている
唐ゼミの後輩
佐々木あかり
(ダブルキャストなので)の
初日です!!
異例づくしの
舞台『シーボルト父子伝』!
築地ブティストホールで
8月23日(日)まで!!
お見逃しなく!!
2020年8月12日 Posted in
劇団員note
こんにちは、新木です。
少人数ですが直接会っての稽古が始まり、
面白いことを逃すまいと
毎日自分を奮い立たせています。
稽古をしていく中で
中野さんの例え話はわかりやすく
実感を持って考える手がかりになります。
この間、読み合わせの中で剣道の話が出ました。
剣道の残心のように、
言葉の残心を捉えるという話です。
私は小学生の頃、
『六三四の剣』という漫画に影響されて
地元の剣道会に入りました。
残心の話であったように、
剣道は打って終わりではなく
打った後の動きも含めて
一本取ったことになります。
剣道をやっていて特に印象に残っているのは
竹刀を構えた瞬間に、
相手の体の大きさに関係なく
「あ、この人には勝てない」と
直感的にわかるということです。
強い人は竹刀を振る前から
相手を支配する状態が出来ています。
実際に強者同士の試合を観ると
睨み合って動かない時間が流れていました。
そして
綺麗に決められる一本は、
大抵痛みを感じませんでした。
余分な力が入っていないんです。
剣道の体の使い方と
舞台で台詞を言うときの体の使い方に
つながりがあるんだと気付きました。
台本上だけでなく
もっといろいろなことも巻き込んで
考えて、身に付けていけたらと思います。
(先輩方にいつも助言してもらってます)
2020年8月10日 Posted in
劇団員note
このあいだの稽古の日にちょっとした出来事がありました。
中野さんの車のタイヤがパンクしたんです。
怪我など二次的な被害はありませんでした。
よかったです。
そして居合わせた劇団員も手伝って応急的にタイヤ交換です。
自動車の免許を取ったのが劇団員の中で一番最近で、
教習所でタイヤ交換について聞いているはずなのですが覚えがありません。
スマートフォンで検索するのはかっこ悪いと思って
無理やりやってやるっ、と思いましたが
実際に車を運転するのは中野さんであって、
もしものことがあってはいけないので
潔くグーグルで検索です。
力を借ります。
工具を出してきて、
備え付けのスペアのタイヤを外して、
パンクしたタイヤのナットをゆるめて、
ジャッキで車体を持ち上げて、
タイヤをつけ替えます。
ジャッキはすごいですね。
おおげさな仕組みをもっているわけじゃないのに
とてつもない力を発揮します。
力の伝わり方は単純ではないです。
くるくると回すのに力をそこまで使ってないのに
力の伝える構造が考えられているので
ゆっくりですが、あんなに重い車体を持ち上げていきます。
舞台上でセリフを言うにも、力まかせではいけないなあと思わされました。
タイヤは無事交換できました。
急なことでしたが対応できてよかったです。
実は僕も先月、自分の乗っている原付がパンクしました。
そのときはバイク屋さんまで原付を手で押して行ったのでとても大変でした。
今回みたいに公演に直接関わらないことも含めて、
本番を迎えるまでには予想できないような出来事がいろいろあると思います。
できることはやって、しっかり備えていきたいと思っています。
2020年7月15日 Posted in
劇団員note
劇団員の重村大介です。
重村大介、
客演させていただくことになりました!
舞台
『シーボルト父子伝 ~蒼い目のサムライ~』
8月に築地で本番です。
唐ゼミ☆からは佐々木あかりも出演します。
昨日、『シーボルト父子伝』の稽古に
初参加させていただきました。
コロナの影響で延期になったお芝居で、
僕は追加キャストでの合流です。
顔合わせからの参加でない、
もともとあるチームへの合流。
緊張しました。
しかも外部出演。
知っている方も少しいらっしゃいますが、
知らない方の方が多い。
アウェイ。
初日はまずは、ご挨拶、ご挨拶。
どんなチームなんだろう。
僕はこのチームでやっていけるのか。
不安のなか、稽古を見てました。
こういう日は舞台と同時に客席も気になります。
普段から客席の共演者の雰囲気は気にしてますが
特に気になります。
最近、芝居をやることにおいて
"チーム"というものが気になります。
チームというものは
必ず芝居に影響すると思うようになってきました。
チームに入れるのか!
チームに入りたい!
入ってやるぞ!
期待と不安で
"やるぞー!"で胸がいっぱいです!!
2020年7月 8日 Posted in
劇団員note
こんにちは。新木です。
コロナの影響で保育園が閉まり、
週に何日か親戚の子どもを
預かっています。
体も心も目一杯に動かす
子どものエネルギーに
圧倒されながらも
たくさんのことを
教えてもらっています。
だんだん日を重ねるごとに
増えていく
子どもに与えられる試練。
「一緒にバッタ見よう!」
と言われ、
一緒に一時間バッタを観察。
「サーベルタイガーになって!」
と言われ、
私が四つん這いになって
一緒に追いかけっこ。
「蟻さんの命大事にして!」
と言われるも、
子ども自ら踏み潰す。
残酷だなあ。
面白いけどわからない。
言う通りにしても納得しない。
ある日。
その子が
「必死に目を見て話して。」
と一言。
一瞬、思考停止。
言われてしまった。
私は小さい頃から
人の目を見て話すことに
強い抵抗感があり
よく怒られていました。
あまり人には言えませんでしたが
鏡で見る自分の目にさえも
怖がっていました。
二年前。
初めての本番公演中
お客さんの目線を感じ
自分の体が固まってしまったことが
あります。
その日はものすごい悔しさと
情けなさでいっぱいになりながら
これからも悩み続けるであろう
弱点と向き合うことに
少し喜びも感じていました。
初めて舞台に出てから二年。
人と会う機会が減ったいま、
また人の目に恐れを抱いていることを
子どもの目と言葉で気付かされました。
あのギラギラした目には
負けられない。
2020年6月24日 Posted in
劇団員note
こんにちは、ちろです。
梅雨はあまり好きではないうえに、コロナウィルスに怯えながらの社会復帰と
急激にストレスの多い生活に戻り、正直気が滅入っております・・・。
ふと気付けば、唐ゼミの皆さんと出会ってちょうど一年。
昨年の今頃、劇団員募集のチラシをみて、メールでコンタクトしたことが
今の私に繋がっています。
最初は劇団員になりたいとか、唐ゼミの舞台に出演したいとか、
そんなことより兎に角、どんな稽古をしているのかどーーーしても知りたかった。
昨年の1月に、『ジョン・シルバー』、『続ジョン・シルバー』を観劇したのが、
私にとっての初唐ゼミでした。
知人の東京乾電池の岡森君が出演するというので、観に行ったのです。
そしたら、これが何だか面白くてドキドキわくわくしてしまい、1本観て帰るつもりが
急遽2本観ることにしてしまったくらいです。
それからずっと、この人たちはどういう稽古をしているのだろうと
気になって気になって仕方なかったのです。
そして数か月後、劇団員募集のチラシを発見。
よ~く見ると一番下に「稽古見学なども随時受け付けます!」と書いてあるではありませんか!
↑一番下に・・・。見えるかなあ。
数週間迷った末にメールし、会ってお話しすることになりました。
1月の上演で情熱的なヒロイン小春を演じていた禿さんは、
実際にお会いするととても静かでさばさばした方でした。(笑)
何度か読み合わせを見学させてもらった後、代表の中野さんとお話しし、
『あれからのジョン・シルバー』に洗濯女として、参加させていただくことになったのです。
初めてのテント公演。本番もさることながら、それまでの準備の大変さ、
何より劇団員がまるで職人のように何でもこなすことに驚きました。
そして、職人から役者に変わらなければならない時、
この人たちはどうやって切り替えるのかあとドキドキしながら見ていました。
1月の『ジョン・シルバー』を観た時、この人たちの芝居はこんなに熱いのに、
何故押しつけがましくないんだろう?
と感じたのが、稽古をみたいと思った理由です。
まだその答えが完全に見えたわけではありません。
でも、何度も何度も本を読み、読み解き、
一つ一つの科白を伝えるべき相手にきちんと伝える。
決して一人にならない。
そういったものが表現されていたことに、私は心惹かれたのかもしれないなと
思っています。
現在、秋公演『唐版 風の又三郎』に向けて毎週オンラインで読み合わせ中
自分の出来なさ加減に毎回落ち込み、zoomを切った後、しばらくぼーっとしてしまいます。
昨年は初テントということもあり、気合と根性で乗り切った感があります。
今年1つ歳をとり、ちょっぴり心配もありますが、しっかり向き合っていこうと思います!
2020年6月16日 Posted in
劇団員note
明日に本番を控えた劇場。
今日はネットで演劇の本番を配信するという劇場へ
仕掛けのお手伝いに行ってきました。
客席に椅子はなく、カメラが数台。
暗転でもカメラの液晶画面が淡く光る。
客席全体がオペ席といった感じ。
こんな感じで配信するのかあ。
と、劇場内の階段に腰掛けて
稽古を見ながら思いました。
通常、お客さんの視点は自由です。
でも、ネット演劇では
カメラによって視点は固定されざるを得ない。
しかも、その視点はカメラのアップによって
視力を超えることもできる。
もし僕がネット演劇をしたのならば
画面から演劇の本番を覗くお客さんに
僕はどのように見えるのだろうか。
あの日を僕も忘れません。
カーテンコールの後の楽屋テント。
紅テントからかけ足で戻り
衣装を着替えていると
隣から僕に
「シゲさん今日セリフとばしたよね」
という共演者の声
僕「うん、、、」
(あっ!いまそれをいうのは、、、)
と思っていると別から
「ほんと!ありえへん!」
とクマちゃんの大きな声。
そこから「かっこわりいやろ」
「恥ずかしいやろ」などの関西弁。
関西弁で怒られた。
くまちゃん、ごめん。
本番中、セリフを飛ばす。
バグると命名されたこの現象。
文字どうり舞台上の空気がおかしくなります。
大きくバグることもあるし
小さくバグることもある。
あの日の僕は
同じ舞台にいる共演者、
そして、お客さんに
どう見られてたのだろうか?
共演者の視点もカメラ、
お客さんの視点もまたカメラ。
通常の演劇もネットの演劇も
その点では変わらない。
そのカメラへの意識を忘れてはいけない。
どう映っているのかを常に考えたい。
ー重村大介ー
2020年6月10日 Posted in
劇団員note
このコロナ禍において
劇団唐ゼミ☆ではインターネットでの
zoomによるリモート読み合わせが続いています。
毎週土曜の朝は自分の4畳半の部屋を片付け
机に台本とイヤホンをセットして
定時前にはパソコンの前にスタンバイします。
もう一月以上続いて、
ようやくネットでの
読み合わせにも慣れてきました。
机のライトは自分に向けて
少しでも自分の表情が
相手によく見えるようにする。
ネットでの時差があるため
かけ合いのセリフでは
相手のセリフに食い気味で自分が言う。
ネット回線が悪く相手のセリフが聞きづらい時は
相手の口元に注目して、
相手の口が動かなくなったらすぐ自分が言う。
自分がセリフを言う時は
自分のセリフも聞こえるよう
イヤホンを片方外す。
でもどうしても慣れないことがあります。
自分の声の大きさ。
先日のzoom読み合わせで少し声を枯らしました。
ネット読み合わせで声が枯れるなんて...
お恥ずかしい。
この日は歌を歌ったけれども。
どうしてもテントを意識してしまい
テントサイズでセリフを言ってしまいます。
近所迷惑。
部屋でひとりで本読みや歌練習してるときには
こんなことはないのですが。
zoomになるとつい。
気にかけているつもりが
ついつい声が大きく...
早くテントで芝居がしたいです。
本番前に
舞台を掃除して
小道具をプリセットして
本番では
灯体の光を浴び
大きな声で歌を歌い
大きな声でセリフを言う。
そんなテント芝居がしたい。
まずはみんなに会いたいな。
そんな思いを募らせながら
4畳半の劇場で
zoom読み合わせを楽しんでいます。
重村大介
2020年6月 4日 Posted in
劇団員note
こんにちは、新木です。
先日、津内口さんのゼミログにもあったように
齊藤さんから音響オペレーションの指導と並行して
台本を読む上での手解きを受けています。
その一つ一つに、そんな踏み込み方があるのかと
発見がたくさんあります。
その中でも
「台本に出てくる人たちは普通の生活を送っている」
という言葉にハッとしました。
先日解析に取り組んでいた
『海の牙~黒髪海峡編~』の中で
"円"が物語の一つの要素となっていました。
何度か台本を読み、
改めて"円"とは何だろうと考えていた時、
部屋のまるい扇風機が目に入りました。
子供の頃に回り続ける扇風機の羽を見ていると
何故か指をつっこみたくなる衝動に
駆られたことを思い出しました。
海の牙の中で手や毛根にも意思がある
という話が出てきますが、
もしかしたら私の指にも意志があったのかもしれない。
"円"の持つ力に引き寄せられたのかもしれない。
そんなことを思いました。
たまたま聞いたこと、道端で発見したことなど
生活の中で無意識に通り過ぎていくことに
台本上の人々の現実的な理由が
転がっているかもしれない。
何故か気になってしまうこと、
違和感を感じるもの、
数え切れないほどあります。
それらを見逃さずに台本にも生活にも挑みます!
(こんなところにも"円"が!)
2020年4月30日 Posted in
劇団員note
こんにちは。劇団員の新木です。
長野の農家から帰ってまいりました。
農作業を毎日やっていく中で
わたしの身体に変化が!
しゃがんだ姿勢で居続けていたので
足と腰がガッシリと!
やはり腰は大事です。
そして、一日中寒いため
歯を食い縛って
歯を食い縛って
耐える!
顎の力がパワーアップ!
次の唐ゼミの公演は
暑さとの戦いとなりそうなので
次は暑さへの耐性もつけるぞ!
この間、前回の公演の映像を観ました。
映像を見ていると、反応が鈍い。
そして、瞬発力がない!
ランニングや筋トレは日ごろ行っていますが
プラスしてスピード感を上げる
トレーニングをやらねば!
家に居ることが多くなった今、
体作りもかねて毎日料理をしています。
数ある食材の中でも、
美味しく、
栄養があり、
安い
「卵」をたくさん使います。
(昨夜はゆで卵入りの盛岡冷麺にチャレンジ!)
やりたいこと
やるべきことを
やっていきます!
現在位置は、
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です。